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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 三越伊勢丹における DX向け基盤のつくり⽅ 2021/10/20 (株)アイムデジタルラボ 取締役 鈴⽊雄介 #RedHatForum Red Hat Forum 2021 Open your perspective 開かれた知が、新たな未来をつくる。

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. IMDLとは (株)アイムデジタルラボ • 三越伊勢丹グループにおけるDX推進 機能⼦会社 • 2019年11⽉設⽴ • https://www.imd-lab.co.jp/ • https://note.com/imd_lab ミッション 仕組みを変えて お買い物を楽しくする

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 講演者 鈴⽊雄介 • (株)アイムデジタルラボ • 取締役 • Graat(グラーツ) • グロース・アーキテクチャ&チームス(株) • マイクロサービス&アジャイルのコンサルサービス • 代表取締役社⻑ • その他 • @yusuke_arclamp • http://arclamp.hatenablog.com/

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. アジェンダ DXへの取り組み DX向け基盤とは ビジネスプラットフォーム まとめ

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. DXへの取り組み

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 三越伊勢丹グループ 総資産(連結) 1兆 1,983億円 資本⾦ 509億円 売上⾼(連結) 8,160億円 国内外店舗数 49店舗 従業員数(連結) 約 20,000⼈ ※2021年3⽉期実績 \ ※2021年3⽉31⽇時点 ※2021年3⽉31⽇時点 ※2021年7⽉1⽇時点 ※2021年3⽉31⽇時点

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 主な三越伊勢丹グループの事業 国内百貨店お取組先数 約 2万 6千社 グループ従業員数 約 2万⼈ 株主さま数 約 28万⼈ エムアイカード会員数 約 290万⼈ 百貨店 (オンライン・オフライン) 国内最⼤のマーケットである ⾸都圏を中⼼に、 国内外に幅広い店舗網を展開 不動産事業 国内保有不動産の再開発と 国内外の商業不動産事業を強化 ⾦融事業 国の世帯年収 2,000万円以上のうち 約14%がエムアイカード会員

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 接客DXサービス① 3D計測+店頭接客 • 「⾜が痛くない靴選び」を実現す るためにスタート • 3ヶ⽉間で開発 • 2019年4⽉にワークショップ実施 • 2019年6⽉に開発開始 • 2019年8⽉28⽇にサービス開始 • その後も継続的に機能追加 • 20,000名以上が利⽤ • 店頭での購買率が倍に • データから商品開発を実施 ユアフィット365(婦⼈靴/紳⼠靴) 3D計測したお客さまの⾜形と靴の⽊型を マッチングし、靴専⾨販売員がフィッティング 最⾼の1⾜に出会う ⾜にあった10⾜に絞り込む + スマホで⽊型から 新作をチェック + ※無料で利⽤いただけるサービスです。

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 接客DXサービス② 三越伊勢丹リモートショッピングアプリ チャットやビデオで店頭スタッフが接客し、 そのまま店頭商品をリモート決済 あなたのための接客を いつでも、どこからでも + 接客履歴がカルテに残り、 次の接客品質が向上 + ※伊勢丹新宿店、⽇本橋三越本店、銀座三越、伊勢丹⽴川で対応(2021年9⽉時点) リモート接客 • コロナ禍の店舗休業中に企画し、 ⾮来店での接客を可能に • 5ヶ⽉間で開発 • 2020年5⽉にワークショップを実施 • 2020年7⽉に開発開始 • 2020年11⽉25⽇にサービス開始 • その後も毎週機能追加中 • ほぼ全ての売場で利⽤可能 • チャットによる⾮同期接客 • 遠隔地だけでなく、店頭時短にも活⽤

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. DX向け基盤とは

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. DX向け基盤とは DXサービス向けに2つの基盤を整備 • ①DevOps基盤 • ⽬的:開発⽣産性と保守性の向上 • AWS&AzureのPaaS基盤、CI/CD基盤、監視基盤などを整備 • ②ビジネスプラットフォーム • ⽬的:基幹システムへのアクセス容易性の向上が⽬的 • 領域ごとにAPI、データキャッシュ、イベントストリームなどを整備 三越伊勢丹 アイムデジタルラボ (IMDL) 三越伊勢丹システム・ ソリューションズ(IMS) ビジネス プラットフォーム 協業 整備 基幹 システム 保守 デジタル ツール 開発 連携 DevOps基盤 連携 デジタル サービス オンライン or オフライン 運営 利⽤ 協業 情報システム部 三越伊勢丹ホールディングス

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. DX向け基盤とは ①DevOps基盤 • DevOpsをコンセプトに16倍の効率性を実現 • 他部署との調整不要で開発⽣産性が4倍 • 運⽤作業が⾃動化され保守体制が1/4 • PaaS基盤、CI/CD基盤、監視基盤のガイドラインを整備 • CCoEがネットワークやアカウントまで整備し、あとは開発チームが構築 • ガイドラインに従えば、⾃然にガバナンスに従ったサービスになる これまで これから インフラ 構築 アプリ 開発 運⽤監視 インフラ チーム 開発 チーム 運⽤監視 チーム 既存 環境 利⽤ 整備 監視 開発 チーム 運⽤監視 チーム DevOps 基盤 利⽤ 利⽤ 通知 CCoE/ DevOps ⽀援チーム コア 監視 全体 整備 ⽀援

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. DX向け基盤とは ②ビジネスプラットフォーム • DXサービスは多様だが、基幹データは共通化させるべき • 個別DXサービスに基幹システムとの個別調整はさせたくない • 基幹への⼀元的なアクセスを提供するための基盤が必要に • 領域別にAPI、データキャッシュ、イベントストリームなど構築 • DXサービスに必要とされる形式で基幹のデータを集約 • 例:DXサービスが必要な商品点数は販売可能数であって、在庫数ではない 商品 情報 価格 情報 展開 情報 会員 情報 決済/ 配送 ⼀元的に提供する基盤=ビジネスプラットフォーム お客様 情報 ⾜の情報 ⾜に合う 靴の⼀覧 ⾜に合う 靴の詳細 購⼊ 会員 商品 在庫/販売 価格 決済 ←本⽇の主題

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. ビジネスプラットフォーム

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. ビジネスプラットフォーム 内製中⼼でのアジャイル開発 • 2020年度から組織化し、内製メンバー中⼼で構築 • 2019年度に構想をまとめ、あるべき姿を整理 • Red Hat社には初期段階から技術⽀援を依頼 • DXサービスからの要求に従い段階的に整備を実施 • 必要になった機能を、必要なタイミングで構築することで無駄を排除 • DevOps基盤上に構築することでアジャイル開発が可能になった • ビジネスプラットフォームの取り組み紹介 1. 基本的な連携パターンの整理 2. 柔軟なデータ収集機能の実現 3. イベントストリームによる機能拡張 4. 基幹モダナイズへの取り組み

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 基幹システム群 API ビジネスプラットフォーム 1.基本的な連携パターンの整理 • Red Hat社の知⾒を利⽤し、ゾーニングや連携種別を整理 • ソースゾーン:基幹からのI/Fを受け取る場所 • デリバリーゾーン:DXサービスへ配信する場所 RDB ソースゾーン デリバリーゾーン ロジックゾーン 基幹 システム ファイル RDB 基幹 システム RDB イベントストリーミング キャッシュとAPI配信 リアルタイムイベント配信 デジタル ツール デジタル ツール 基幹 システム デジタル ツール APIルーティング 変換 API 変換 API ゲートウェイ ビジネスプラットフォーム 同期APIでのデータ 連携 リアルタイムの⾮ 同期イベント連携 基幹を更新する同 期/⾮同期API 収集 Topic 配信 Topic

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. ビジネスプラットフォーム 2.柔軟なデータ収集機能の実現 • データ収集部分にRed Hat Fuseを採⽤ • 特にApache Camelを活⽤ • データ連携のパターン&コンポーネント集 • XML定義、もしくはDSLで全体処理を定義 • 必要な部分だけコンポーネントを作成して組み込み • ベースフレームワークにより品質が安定 • システム間連携にまつわる基本的な処理構造はフレー ムワーク側で吸収してくれる • 開発者はデータ変換ロジックなどの個別要件に集中 • アプリはコンテナ化してクラウドPaaS基盤上 で常駐 or バッチで起動 camel-context.xmlの⼀部 ←1件ごとにループ ${body} ←Kafkaに送信 ←エラーがあったらスキップ jp.co.... EndException 基幹 DB Apache Camel ポーリ ング 1件ごとに 送信 イベント ストリーム 設定 ファイル

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 3.イベントストリームによる機能拡張 • 基幹データをDXサービスにリアルタイムに横流しする • イベントストリームにはマネージドサービスのApache Kafkaを採⽤ • 適⽤例:EC受注情報 • ECの受注情報を抽出し、受注Topicsに横流し • ⼩規模だが百貨店ならではの個別ユースケースに対して適⽤ • 既存システムを改修せずに機能追加が可能になった • DXサービス側もリアルタイム連携に関する⼯数が⾮常に⼩さくなる ECシステム ビジネス プラットフォーム ビジネスプラットフォーム ⾷品 店頭受取 店舗倉庫 配送 リモート 接客 受注 DB EC管理 EC フロント DXサービス群 出来⽴て⾷品や⽣菓⼦などの 配送不可品を店頭引き渡し 店舗倉庫を利⽤する⼀部の商 品だけ個別の配送ルートへ リモート決済完了時にお買場 に完了通知を実施 受注 Topic

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. 4.基幹モダナイズへの取り組み 1/2 • 基幹データの連携にあたり、基幹機能の⼀部を移植 • リアルタイムの⼤量データの場合、基幹のデータを連携することが困難 • 基幹がデータを⽣成する仕組みをクラウド側で実装することで再現 • 適⽤例:商品在庫数計算 • 基幹側の機能概要 • ⼊荷情報を+、売上情報を-として計算 • 棚卸結果情報を反映 • クラウド側での再現 • ⼊荷情報と売上情報そのものを連携 • 計算処理をクラウド側で実装 • 棚卸結果情報も連携し、反映 基幹システム ビジネス プラットフォーム ビジネスプラットフォーム 売上管理 システム 商品管理 システム RDB 在庫数 DB 棚卸 システム 仕分け 仕分け 売上 Topic 伝票 Topic 棚卸 Topic 在庫計算 Topic リアル 短定期 バッチ

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. ビジネスプラットフォーム 4.基幹モダナイズへの取り組み 2/2 • ストラングラーパターン • Step1:基幹機能をクラウドネイティブに構築 • 基幹データを利⽤し、同じ結果がでるように • Step2:基幹と新機能を並⾏稼働し検証 • 既存システムは基幹システムを利⽤ • 新規フロントシステムはBPFのデータを利⽤ • Step3:既存システムも段階的に新機能に移⾏ • Step4:利⽤されなくなった基幹を廃棄 • あるいは残機能は塩漬け • 基幹モダナイズのための現実的な⼿法 • 部分移植によってクラウド化の実証になる • 性能効率↑コスト↓ https://www.flickr.com/photos/paulafunnell/38718681

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. まとめ

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. まとめ 百貨店の価値をDX • 接客とデジタルを組み合わせた「最⾼の 顧客体験」の実現 • 我々の強みをデジタル化する • 課題:店頭接客350年間の経験を変⾰す る必要がある • 常識を変えるのは容易ではない • そのためには試⾏錯誤が必須 • DXサービスを素早く作り、フィードバック を元に変えていく 駿河町越後屋呉服店⼤浮画 https://collections.mfa.org/objects/206070/large-perspective-view-of-the-interior-of-echigoya-in-surug 1673年に創業した越後屋(のちの三越)は、着物の販売に おいて、当時主流で訪問販売⽅式から店頭販売⽅式に切り 替えることで成功した。

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. まとめ DXのために2つの基盤を整理 • DevOps基盤 • 16倍の効率性を達成 • PaaSやマネージドサービスを活⽤し、開発 チームがインフラ構築や運⽤を実施 • ビジネスプラットフォーム • 基幹データへのアクセス容易性を提供 • DXサービスのニーズに応じて段階的に整備 • そのために連携パターンの整理や⼿法の整備を実施 • 部分的に基幹モダナイズも実施 • ストラングラーパターンによる置き換えを前提

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Copyright© IM Digital Lab, Inc. All rights reserved. さいごに ミッション 仕組みを変えて お買い物を楽しくする 興味がある⽅は、 ぜひ、情報交換させてください