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http://blog.shirai.la/tsuda/ 佐藤誠先生ご退職記念シンポジウム「パターン認識と人工現実感の40年」 "おもしろい研究"への挑戦 神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 白井 暁彦 1

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“VRエンタテイメントシステム”の研究者  IVRC国際VRコンテスト運営・国際化 (2001年~)  “Manga Generator” 学生のコンペ作品を研究に引き上げる  欧州最大の国際VR展 Laval Virtual デモ部門“ReVolution” Chair(2006~)  ゲーム技術を未来にアタッチしたい  多重化隠蔽映像 [Scritter],[2x3D],[ExPixel]… 東工大 佐藤誠研究室に 2001年4月~2004年3月まで在籍 白井 暁彦 Photo in Laval Virtual 2015

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4 君,おもしろいね… 白井をゲーム会社から引き抜いたときの佐藤先生のお言葉

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5 白井「PlayStation4の時代には VRが標準デバイスになりますよ!」 (たぶん) 佐藤先生「そのときにSPIDARが…」

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 博士時代の思い出  博士以後の研究  何が おもしろい研究 で、 何が 挑戦 なのか? 6 “おもしろい研究”への挑戦

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Fantastic Phantom Slipper (SIGGRAPH’98) Tokyo Institute of Polytechnics, Kume Lab.

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先史時代の絵画から ラスコー洞窟の壁画 15,000年前のクロマニョン人による 顔料も自作 遠近法を使用 そもそも 何のために? The author permits further using of the picture for private, public or commercial purposes. The author's name has to be mentioned in a visible manner. Inform the author w here you use the picture

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「あそび」の研究とその歴史 ▼J.コラリー(洪,1870-1940) 科学的遊び批判(1933) 1880 1890 1900 1910 1920 1930 1940 1950 1960 1970 1980 1990 ▲H.スペンサー(英,1820-1903) 余剰説を生物学に展開(1897) ▼D.エリコニン(露,1904-1984) 『遊びの心理学』(1978) ▼J.ホイジンガ(蘭,1872-1945 ) 『ホモ・ルーデンス』(1938) ▲S.ヴィゴツキー (露,1896-1934) 『思考と言語』(1934) ▲J.ピアジェ (瑞,1896-1980) 『新しい児童心理学』(1969) ▲M.ミンスキー (米,1927-) 『心の社会』(1988) -19世紀以前 中世,近代から現代(20世紀末)まで ▼R.カイヨワ(仏,1913- 1978) 『遊びと人間』(1958) 「遊びの分類」が 近代の傾向 発達心理学 年齢ごとの 遊びの分類 「観察と分析」が 現代の傾向 Research and its history of “Plays” [ドイツ]ヴント「実験物理学の父」 心理学を哲学から独立させ 社会との接点を持たせた(1887) Wilhelm Max Wundt (1832-1920) father of Experimental Psychology ★「カリアス書簡」…シラーと友人ケル ナーとの手紙のやり取りによって構築され た、美と芸術の理論化『人間の美的教育に ついて』 (1795)。感性衝動と形式衝動の衝 動に加えて第三の遊戯衝動について深く言 及している。 Johann Christoph Friedrich von Schiller (1759-1805) 思想家・詩人 [ドイツ]シラー「美学」 美と芸術の源流思想における 「遊戯衝動」について言及。 『自由/余剰エネルギー』 Herbert Spencer (1820-1903) 社会学者 「進化(evolution)」、 「適者生存(survival of the fittest)」の語を生 む Marvin Minsky (1927-) Artificial Intelligence ★子供は積み木遊びによって、多くの物理的法則を 発見していく。「子供は積み木で塔をつくるという 行為だけでも、高さと幅の独立性のようなことをた くさん発見していかなければならない」…『心の社 会』より Roger Caillois (1913-1978) ★『ホモ・ルーデンス』に影響されて『遊びと人 間』を執筆した。遊びをアゴーン(競争)、アレア(偶 然)、ミミクリー(模倣)、イリンクス(眩暈)の4種類に 分類して考察している。 言語的問題を整理

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多義性:中国語における「遊び」 欧州言語と同様な多義性を確認できる 「遊」 ・・・旅行する(出歩く)友達のところへ行ったり,一緒に旅行したりする. 「游」 ・・・泳ぐ→水面を浮くようにして泳ぐこと (「泳」は水中を潜行しておよぐこと) 「戯」 ・・・たわむれる→動作や言葉に重点がある 「玩」 ・・・もてあそぶ→愛でる.よい意味と悪い意味がある. 「弄」 ・・・たわむれる(手の動作に重点がある) その手段(触る,歩く,言葉,移動,泳ぐ)や対象によって, 異なる語であることが興味深い. 例えば英語の「Play」は…?

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「遊び」の成立 全ての特徴がそろっているときに 「遊び」が成立,「遊戯状態」にあると定義する 遊び 隔離された活動 非生産的活動 虚構の活動 規則のある活動 未確定の活動 自由な活動 自己目的性の行為 いつでもやめられる 日常と非連続 現実世界に富を生まない 現実とは区別がつく (写実でもよい) 遊びの世界を支配する =先が読めない 選択の自由がある =「遊ぶために遊ぶ」

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現代における問題 「遊びを崩壊させる遊び」の台頭 =「ゲーム」ではあるが「遊び」ではないもの 遊び 隔離された活動 非生産的活動 虚構の活動 規則のある活動 未確定の活動 自由な活動 自己目的性の行為 いつでもやめられる 日常と非連続 現実世界に富を生まない 現実とは区別がつく (写実でもよい) 遊びの世界を支配する =先が読めない 選択の自由がある パチンコ パチスロ 携帯電話 MMO /SNS RMT リハビリ 脳トレ 目的が別に存在 攻略本

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ピアジェの「遊びの段階説」 感覚運動遊び(sensorimotor play) 生後から1歳半~2歳ぐらいまで.感覚-運動的知能の獲得期. (=外界を操作できるだけで楽しい,走っているだけで興奮する) 象徴的遊び(symbolic play) 2歳~5,6歳まで.記号化から言語的想起まで. ごっこ遊び,空想,模倣遊びなど. ルールのある遊び(rule play) おおむね7歳以降.思考の具体的操作,個人間の関係理解,世 界観, 因果と偶然が理解できる.ルールのある遊び,社会的遊び. 注:ピアジェはそれぞれの 遊びが発現する年齢よりも 「順序は逆転しない」という 特徴に注目している。

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ピアジェの「遊びの段階説」 1.感覚運動遊び(sensorimotor play) 2.象徴的遊び(symbolic play) 3.ルールのある遊び(rule play) •現代のビデオゲームのほとんどが[Rule play]以降である •また「CEROレーティング全年齢」は「3歳児でもマリオカートが 遊べる(=危険でない)」という視点をとっている。 •これからは感覚運動遊びが重要な時代! 現代におけるディスカッションの必要性

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「エンタテイメントシステム」とは何なのか? 定義 (Definition in this talk) 「人間の娯楽に作用するように デザインされたコンピュータシステム」 Computer systems that was designed to affect to human amusements. ビデオゲーム,体感ゲーム,テーマパークアトラクション メディアアート,科学館などの展示物,デジタルサイネージ 映画やDVDはかつては一部しか含まれなかったが, 例えば「YouTube」や「ニコニコ動画は」ネットワークに接続された 「娯楽に作用するようにデザインされたコンピュータシステム」といえる

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Tangible Playroom

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• 博士時代の思い出 • 博士以後の研究 • 何が おもしろい研究 で、 何が 挑戦 なのか? 18 “おもしろい研究”への挑戦

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神奈川工科大学着任まで…  NHK-ESでのポスドク  Global Illumination Renderer  奥行きカメラAxi-Vision  ワイヤード モーションコントロールカメラ  フランスENSAMでのVRテーマパーク開発  RoboGamer, GPUVision, AceSpeeder2  WiiMedia → 書籍「WiiRemoteプログラミング」  国際VR作品公募展ReVolution立ち上げ  日本科学未来館での科学コミュニケーター  DCEXPO  3F常設展示「アナグラのうた」基盤技術・基本設計  東工大 世界文明センター,ICUでの非常勤講師 19 博士以後の研究

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任天堂「Wii」の衝撃(2006) コードネーム「REVOLUTION」の予告映像より

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歴史をふりかえる 「遊び」の研究は現代に始まったものではない 哲学→文学→美学→実験物理学→生物学 →社会学→心理学→人工知能(→工学) 過去の「遊び研究」に学び、定義をしっかり行 わなければ遊び研究は「科学者の遊び」に。 科学者の遊びから “使える科学”にもっていきたい!!

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Slide ©Akihiko SHIRAI, Ph.D 書籍執筆 「WiiRemote プログラミング」 (オーム社開発部) (著)白井 暁彦, 小坂 崇之, くるくる研究室, 木村 秀敬 単行本: 400ページ 2,940円 ISBN-10: 4274067505 単なるWiiRemoteのハッキングではなく インタラクティブ技術の教科書。

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科学館におけるエンタテインメントシステム 日本科学未来館 『アナグラのうた~消えた博士と残された装置~』 レーザーセンシングによる非装着体験者追跡, 複数プロジェクタによる大規模な没入空間, 自動生成楽曲などにより情報科学の未来を楽しく伝える

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