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2023/04/11 Hideki Ojima | Parallel Marketer / Evangelist @hide69oz http://stilldayone.hatenablog.jp/ 掛け算思考で成功させる コミュニティ マーケティング

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自己紹介:小島 英揮(Hideki Ojima) ITのB2Bマーケティングで30年近いキャリアを持つ。PFU、アドビ等を経て、 2009~2016年に、AWSで日本のマーケティングを統括、日本最大のクラウド ユーザーコミュニティ:JAWS‐UGの立ち上げに携わる。2016年にコミュニティ マーケティングの普及・啓蒙をするコミュニティ:CMC_Meetup を立ち上げ。 2017年にStill Day One 合同会社を設立、以降、国内外の複数の企業でパラレル マーケターや社外取締役として活動中。 パラレルマーケター / CMC_Meetup 主宰 Still Day One合同会社 代表社員 コミュニティマーケティングの進め 方や事例共有のためのコミュニティ。 2016年11月に発足後、過去6年半 で50回以上開催、メンバー3,400名 以上を擁する規模に成長 主宰コミュニティ: CMC_Meetup コミュニティマーケティングの効果 や進め方について、AWS時代の事 例や、数々のコミュニティ構築支援 の知見をまとめた、実践的な書籍 (2019年発刊) 著書:コミュニティ マーケティング

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ビジネスにおける コミュニティとは?

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コミュニティ = ファン、ロイヤルティ顧客を束ね、 より声が大きく、遠くまで届く仕組み

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コミュニティ = ファン、ロイヤルティ顧客を束ね、 より声が大きく、遠くまで届く仕組み

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コミュニティ x マーケティング で実現したいコト

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実現したいモデル Sell Through the Community ベンダー コミュニティ 単なる認知でなく、 行動につながる 「想起」を 強く促す!

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そもそも マーケティングの キホンは掛け算

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勝利条件への近道を マーケティング思考で 因数分解(掛け算)で設計 Objective (目的・勝利条件) = Who (誰に) What (何を) How (どうやっ て) × ×

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Objectiveを満たすのに必要な数の Who x What x How の掛け算を設定 3-5年後のビジネス全体の Objective - 定量的Goal - 定性的Goal 1年後のビジネス全体の Objective - 定量的Goal - 定性的Goal 3-5年後のコミュニティ 施策のObjective - 定量的Goal - 定性的Goal 1年後のコミュニティ施策 のObjective - 定量的Goal - 定性的Goal Who① コミュニティの 成長・成功に必 要なのは誰か? What① Who①に響く オファリング は? How① WhoにWhatを 効果的に伝える 方法は? Who② コミュニティの 成長・成功に必 要なのは誰か? What② Who②に響く オファリング は? How② WhoにWhatを 効果的に伝える 方法は? ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ × × × × = =

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コミュニティの成長 =ビジネスへの貢献?

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コミュニティの成長(だけ) ≠ビジネスへの貢献

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コミュニティが産みだす リソースをビジネスに 結びつけるにも 掛け算アプローチ が重要

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コミュニティだけ作る「足し算」型では、出口がなく ファネルやビジネスへの貢献が袋小路に陥る Awareness (認知) Demand Generation (自分ゴト化) Lead Qualification (案件化:MQL → SQL) Onboarding/PoC (利用開始) Cross / Up Sell ( MRR/LTV 向上) カスタマー サクセス 「ファン」が 集まっている コミュニティ オンボーディング等 従来型の マーケティング

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ビジネスサイド からの見え方 現場サイド での見え方 断絶!!

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ただコミュニティを作っただけでは 「足し算」で終わる。 マーケティングの観点からは、より スケールする「掛け算」として 実装することが重要

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コミュニティ×施策の例 コミュニティ ・事例紹介 ・スター顧客登壇イベント ・メディア記事 →コミュニティへの送客 【マーケ部門】 ・「優良顧客」ノミネート ・コミュニティタッチの実施 →コミュニティへの送客 【CS部門】 ・ユースケース事例化 ・カスタマービジット ・メディア取材 ・イベントでの登壇 ・スター顧客化 →第一想起/MQL創出: 顧客獲得力の向上 【マーケ部門】 ・ベストプラクティス理解 ・「優良顧客」理解 ・コミュニティタッチでの CS能力向上 →顧客育成力の向上 【CS部門】 ・製品開発チームとの フィードバックループ ・ベータテスト →顧客理解度の向上 【製品開発部門】

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認知 想起 “知っている、 聞いたことがある” 状態 “考えたり行動するときに 思い出される” 状態 コミュニティが想起を 強化

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すぐ欲しい! 連絡したい! SaaSを創るときの ITインフラが必要! 〇〇したい! Your Brand

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ヒューマンタッチ、テックタッチのジレンマを コミュニティで改善 サクセス させる力 強 弱 同一リソース でのカバー範囲 大 小 ハイタッチ ロータッチ テックタッチ コミュニティ タッチ プロスペクト (見込み顧客)

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コミュニティが、コンバージョンと チャーン対策に有効 →LTV向上 = 顧客数 × コンバージョン率 × 顧客あたりの平均利用額 (ARPU) チャーン Σ コンバージョン:有償利用への転換率 コンバージョンが1%改善 → 長期収益も継続的に1%増加 チャーン:いわゆる解約率 有償顧客200が翌月に190=チャーン5% →顧客寿命は約20ヶ月 長期収益 (LTV) ※出展:Stripe SaaS ビジネスの基本ガイド https://stripe.com/jp/atlas/guides/business-of-saas

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コミュニティから生成されるリソースと他の施策を 「掛け算」することで循環型ファネルができる Awareness (認知) Demand Generation (自分ゴト化) Lead Qualification (案件化:MQL → SQL) Onboarding/PoC (利用開始) Cross / Up Sell ( MRR/LTV 向上) コミュニティの リソース/コンテ ンツ×施策 カスタマー サクセス オンボーディング等 見込み顧客に対し、既存顧客が 事例やユースケースを紹介 顧客同士でベスト プラクティス共有 「ファン」の声が 他の施策と連動して ファネルの拡大、 コンバージョン に寄与 従来型の マーケティング 「ファン」が 集まっている コミュニティ

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ビジネスサイド からの見え方 現場サイド での見え方 循環型 ファネル効果

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リーチ獲得型の インフルエンサー マーケティングとは 根本的に異なる

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まとめ: 掛け算思考の コミュニティマーケティングで 重要なコト

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①コミュニティマーケティングは本来スケーラブルな手法 ②コミュニティが「ビジネス成果」は生み出すには、他の マーケ、カスタマーサクセス施策との連動が重要 ③「ファン」と「戦略」が無い状態では掛け算は不成立 ④コミュニティを通じて「顧客獲得」「顧客育成」 「顧客理解」が加速する ⑤ Don’t Sell to the Community, Do Sell through the Community!! -- コミュニティで「想起」が拡がる

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コミュニティ活用で ゴールへの近道を!