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1 おいしい ドッグフードの 食べ方 株式会社ナビタイムジャパン 小田中 2022.10.1 XP祭り2022

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小田中 育生 (おだなか いくお) (株)ナビタイムジャパン VP of Engineering ACTS(研究開発) ルートグループ責任者 経路探索の研究開発部門責任者としてMaaS時代にフィットしたマルチモ ーダル経路探索の開発を推進、移動体験のアップデートにコミットメン ト。 VPoEとしてはいきいきとした組織づくりを目指し、アジャイル開発の導 入推進・支援などに取り組んでいる。 猫派。 著書「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」インプレス 2

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Learning Outcome 3 • ドッグフーディングの効能 • 進んでドッグフーディングしたくなるマインドセット の作り方

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ドッグフード、食べてますか?

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ドッグフーディング 5 “ドッグフーディングは、特にソフトウェア開発業界で 広く採用されているプラクティスです。これは、ドッグ フードを販売している企業が「自社で製造しているドッ グフードを食べる」ように、製品を提供する会社が、最 初に自分たち自身で、エンドユーザーと同じように製品 を使用してテストすることです。” JetBrainsにおけるソフトウェア開発:ドッグフーディング (https://www.jetbrains.com/ja-jp/lp/dogfooding/ )より引用

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ユーザーの声をプロダクトに反映するた めの様々な情報源 6 ユーザーボイス ユーザーログ ドッグフード プロダクトバックログ

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毎日ドッグフードを食べる私たち 7 首都高走ってたら 渋滞にハマる手前で避けてくれた 助かった! いつも使ってるバスが 経路にでなかった。 どうやったら出るかな

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私たちは自社サービスを知りすぎている 8 いつも使ってるバスが 経路にでなかった。 どうやったら出るかな それは設定の仕方がよくないからだよ 設定で「バスを使う」はONになってる? あと、徒歩が「せかせか」になってると バスを使った経路が所要時間的に有利に なりづらいから徒歩速度の設定を変えて 再探索するといいんじゃないかな

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十分なユーザー数を抱えているなら ドッグフード以外の選択肢がある 9 ユーザーボイス ユーザーログ ドッグフード プロダクトバックログ

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私たちは、いつドッグフードを食べるべ きなのか 10 ユーザーボイス ユーザーログ ドッグフード プロダクトバックログ

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11 ドッグフーディングから生まれた「散歩 ルート」をベースに考えてみる

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12 歩きたい歩数で「いい感じ」に歩けるル ートを教えてくれる機能 「行って帰ってくる」ルート ではなく、いい感じに回遊で きるルート リトライすると違う経路を 出してくれる

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13 コロナ禍に我々を襲った「運動不足」 通勤がなくなった 運動もなくなった 食欲はなくならない 頼む…!!自社サービス!!

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14 運動不足を解消したくて 自社サービスをドッグフーディング!

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15 既存の機能をドッグフーディングし 散歩ルートのアイデアが誕生 • もともとあった「あと○○歩あるくル ート」機能 • 指定した歩数だけ歩ける地点をいくつか提 示し、ユーザーが選択するとそこまでの経 路を探索する機能 • 改めて使うことで湧き上がる要望 • 別にどこかの地点に行きたいわけじゃない、 行きと帰りは違う道を通りたい、毎回違う ルートを出して欲しい、だって飽きるも の・・・

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自社のサービスを知っているがゆえに モリモリの機能で考えてしまう 16 音声案内あったほうがいいよね リルート(※道を外れたら再探 索する機能)は? いろんな優先条件(※最短、最安 といった経路探索の条件設定)に 対応したいよね

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17 実現可能性も必要性も明らかになってい ないのにアイデアばかりが膨らむ 「A地点からB地点への最短経路」ではない 最適解を求めない経路探索。 果たして実現できるのか? ぐるっと回って帰ってくる経路を出すだけの シンプルな機能。 果たして必要な機能なのか?

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18 ユーザーストーリーマッピングで最小限 に絞り・・・

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19 そこからは小さく作って小さく試して… の繰り返し。

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20 最初の試作は、ゆきてかえりし物語 マッドマックスだ 行きと帰りが 一緒の道だと 飽きそう

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21 レビューを繰り返し、質は向上 わりとよさそう 自分が散歩するとき に使うルートに似て ます

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22 スプリントレビューでは判断がつかない ことが増えてきた ヒゲを なんとかしたい うーん別にそんなに 気にならないけど… ところで、このルートは 歩きやすいのかな

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23 判断つかないから、実際の ユースケースでドッグフーディング!

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24 実際に使ってみて、報告を共有する メンバーが出現

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25 実地で使ったからこそわかることを フィードバックしてくれた 実際に歩いてみたら いいかんじの運動になった 歩きながらルートを外れる のは普通にやる。リルート されると鬱陶しいかも ヒゲは、改めて歩いてみて 絶対イヤだと思った 駅前とかは人類が多い

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26 他のメンバーも次々とドッグフードを食す 実家に帰ったついでに使 ってみました 家のまわりで実際に 歩いてみました

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27 多様な視点でドッグフードを食べることで UX、性能、様々なフィードバックを得た 歩いたら 褒めてほしい 履歴があるといいな ポイントとか欲しい レスポンスもっと はやくならない? 経路はこんなもんで よさそう 車通りは 避けたい

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28 新しいアイデアの着想元として 実際の使用感を体感する手段として 多様な観点から改善案を探る方法として ドッグフーディングの有効性を実感

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29 そして4月に無事リリースを迎え・・・

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30 リリース後もつづくドッグフーディング

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31 なんでみんな、 ドッグフードを食べるのだろうか

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32 自社サービスを普段から使う習慣 自分が作っているものがいいものか 確かめたくなる気持ち ドッグフーディングを後押ししたもの

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33 自社サービスを普段から使う習慣 自分が作っているものがいいものか 確かめたくなる気持ち 今回は自然発生的にメンバーがドッグフー ドを食べ始めた。再現性をもたらすには?

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34 ユーザーストーリーマッピング 自分が作っているものがいいものか 確かめたくなる気持ち 世の中をどう変えたいかを自分たちの言葉 で明らかにするとよさそう 今回はユーザーストーリーマッピン グがその役割を担った

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35 では、ドッグフーディングは万能か?

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36 ドッグフーディングでわからなかったこと 上限歩数まで設定している 人が意外なほど多い 上限10000歩周辺で 検索している人

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37 開発したチームの中では「1万歩を超えた設定 をする人はほとんどいないだろう」という見立 てだった

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38 その後、上限は20,000歩まで引き上げ • 自分たちでは「そんなに歩くことな いよねー」と話していた • いざ20,000歩の経路を見ると、やっ ぱり「こんなに歩かないよねー」と いう感想になる • でも、実際にそれを必要としている ユーザーがいる • ユーザーボイスやログはそれを教え てくれる

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ドッグフードはおいしい。プロダクトを 開発する意思決定に役立つ。 39 ユーザーボイス ユーザーログ ドッグフード プロダクトバックログ

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万能ではない。軌道に乗り、ログがとれ るようになったらログも参照するべし 40 ユーザーボイス ユーザーログ ドッグフード プロダクトバックログ

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41 まとめ

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42 • プロダクトをよりよい形へ導くための方法としてドッ グフーディングがある • 新しいアイデアを創出するとき、机上のレビューでは わからないことを学習したいとき、ドッグフードを食 べるとよい • 1人ではなく多くの人がドッグフードを食べることで多 様な視点を獲得できる • 普段からドッグフードを食べる習慣をつける、自分の 手でよりよいものにしたいという主体性を育むことが 大切 • 決して万能選手ではない。ユーザーボイス、ログとい った客観的な情報と主観的なドッグフーディングをう まく組み合わせていこう

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43 THANKS!