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あの日ハッカーに憧れた自分が 「ハッカーの呪縛」から解き放たれるまで Makoto Arata @ Cake.jp @YAPC::Kyoto 2023/03/19

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おしながき - ハッカーへの憧れ、そして呪縛 - 自分は何を見て、何を見ていなかったのか - エンジニアの評価軸:事業・技術・組織 - 求められる三角の形は環境によって変わる - 果たしてハッカーとは何であり、何でないのか

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自己紹介 新多真琴/あらたま/@ar_tama - 株式会社ディー・エヌ・エー - 株式会社セオ商事 - 株式会社ロコガイド - 株式会社Cake.jp(2021/06~) - 執行役員CTO 󰩵 サウナ旅が趣味 🍡 日本もちもち協会 代表

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駆け出しエンジニア、ハッカーたちと邂逅する YAPC::Asia 2011 Keynote “Managing A Band Of Hackers”

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駆け出しエンジニア、ハッカーたちと邂逅する - 就活を目前にして、漠然と「エンジニアとして強くなりたい」という思いだけがあった - 「よく分からないけどここに行ったら強くなれそう🥳」 - →就職🏃💨

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駆け出しエンジニア、「ハッカー」とのギャップにもがく - 「郷に入ったからには、ハッカーらしい振る舞いと実力をつけねばならぬ」 - なおゴールイメージはない - 「ハッカー」の定義も曖昧なまま - 少なくともこれを奨励されているわけではなさそう↓ - CPAN Author? YAPC登壇?

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何を見て、何を見ていなかったのか - 得意分野を活かしたアサインメントが増え、それなりの自信は持てるように - 抽象度の高い要求を理解し、具体化できること - 連携における綻びを見つけられる・修復できること - ただし正攻法の成長ルートではない(と感じていた) - =「ハッカー」になれない不安と焦り - 今思うとしっかり「正攻法の成長ルート」にも乗っていたし、評価もされていた - 周りが強すぎて見えていなかった…

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「ベクトルが自分に向いているうちは何してもだめ」 とは南場さん(DeNAファウンダー)の言 - やるべきだったのは… - 事業の向かう先を理解して - 組織が求める自分の役割を理解して - そこに自らの「ありたい姿」を重ねること - 翻って自分が理解できていたのはせいぜい… - 大規模PJくらいの目的・向かう先 - PJにおける自分の果たすべき役割(周囲のフォローを含む) - 自分の掲げた目標のゴールイメージすら掴めていなかった

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エンジニアの評価軸:事業・技術 - 「正しく設計し、正しくコーディングする」 - 「正しさ」は、視点や状況によって簡単に変わりうる - 変わらない市場も存在しないし、変わらない業務フローも存在しない - 技術的確からしさだけでは技術選択の決定打にはなりえない - エンジニアに必要なのは突き抜けた技術だけ……ではなかった!

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「システムは現実の写像たれ」 とは前田さん(現くふうカンパニーCPO)の言 =業務フローやカスタマージャーニーを理解して、忠実にコードへと落とし込む - whatを出すケーパビリティがなくても、whyからwhatまでを正しく理解し、howに責 任を持てるエンジニアにならなければいけないと悟った - 技術に明るいだけではなく、ドメイン≒事業にも明るくないと 事業価値の高い=寿命長く価値を生み出し続けるコードは書けない

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事業・技術、2つの軸を同時に極めることは難しい - ただし大抵の会社は「どちらの軸もそれなりに育った人」を求めていることが多い - =必ずしも突出はしていなくてもいい(!) - 以下が合致していることが「良い環境に身を置けていること」と言えそう - 会社が自分に求めるバランス - 自分が目指したいバランス

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第3の軸:組織 - 会社に人が寄り集まる理由は、1+1=2ではなく10や100にしたいから - 10や100にするために自分や周りができることを考える - メンバーレイヤでも持てる視点の例: - マネージャーに「うまくマネージされる」ために、自分に何ができるか - チームの生産性を上げるために、自分や周りに何ができるか

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求められる三角の形は環境によって変わる - 事業・技術・組織、どの軸をどう伸ばしていくか - 自分自身のwill/canと、環境からの期待とで決まる - 軸の最大値も評価指標も相対的

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期待と実感、指標の定義をきちんと周囲とすり合わせることが大事 青:自分への期待/黄:自分のwillやcan

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参考:Cake.jpでの定義はこんな感じ

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参考:フェーズ別CTOの例 「(スタートアップで)CTOをやる」と一口に言っても、 求められる領域はフェーズや周囲のケーパビリティに大きく左右される

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果たしてハッカーとは何であり、何でないのか - きっと、こう - 三大美徳(怠惰・短期・傲慢)とHRTが実装されている - 目的の達成に対しての労力を惜しまない - 正しい手段として技術を用い、かつそれで何かを成そうとしている - きっと、こうではない - 朝が遅く、夜も遅い - コミュニケーション・コラボレーションを拒否する - 単一視点からの正論パンチマシーン - 「ハッカーになる」のではなく、我々の中にハッカーの性質が元からある

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「ハッカー」であり続けるために - 自らのwill=「こうありたい・あり続けたい」をシャープに捉え続けること - どんな技術に興味があるのか - 相手にどんな価値を届けることに興味があるのか - どんなチームを作ることに興味があるのか - 事業の向かう先と、果たすべき自分の役割を理解し、willを重ね合わせられれば、 きっと納得の行くキャリアが歩めるはず - 名前は後からついてくる