Slide 1

Slide 1 text

Scrum Fest Osaka 2022 Kanazawa track Kazushi NAKAMICHI アジャイルのアの字も存在しない現場が炎上した ので、アジャイルのプラクティスを取り入れてなん とか完遂して、そんなこんなでスクラムやる人とし て転職までできた経験を話します。

Slide 2

Slide 2 text

スクフェスに参加してみて、 こんなこと思ってないですか?

Slide 3

Slide 3 text

あー、いい話を聞けた! でも弊社で実践するのは無理かも。。。

Slide 4

Slide 4 text

そんなことはない! やりようはある!

Slide 5

Slide 5 text

こんなひとにむけて ◈ 「うちはウォーターフォールだし、アジャイルなんて…。」と 悲しみにくれている方 ◈ 「なんか今のチームうまく回ってないなー」と感じている方

Slide 6

Slide 6 text

こんな話をします ◈ まずは小さなところから変えて、組織をよくしていこうよ ◈ 私はこんなことをやってみたよ

Slide 7

Slide 7 text

本日のテーマ こそこそアジャイル導入しようぜ

Slide 8

Slide 8 text

中道 一志 株式会社ヌーラボ Nulab Passプロジェクト マネジメント担当 広島 → 島根移住 フルリモートでプロジェクトを推進してます 得意な事 : 日本の園芸技術である「根回し」

Slide 9

Slide 9 text

目次 ◈ 「うちはウォーターフォールだから」って言われたら ◈ こそこそ浸透!アジャイルのプラクティス ◈ 仕組みを作るとメンバーが変わる ◈ チームから組織へ 組織から社外へ ◈ ちょっとずつ輪を広げる 遠くまで届ける ◈ 外の世界から見つけてもらう

Slide 10

Slide 10 text

はじめに一番大切なことを言います 覚えておいてください

Slide 11

Slide 11 text

ウォーターフォール VS アジャイル では上手くいかない!

Slide 12

Slide 12 text

わたしとアジャイルとの出会い プログラマ 営業職 インフラ プロジェクト 管理 やってきたこと ☞ ここ

Slide 13

Slide 13 text

初めてスクラッチ開発を担当することに ◈ 基幹システムはどうやって作るのか? ◈ そもそもシステム開発はどうやるの? ◈ プロジェクトマネジメントってどうやればいい? 「いまどきのシステム開発」 とかで調べたり本を読んだ

Slide 14

Slide 14 text

システム開発はこうやってやるのか! このアジャイルってやつで 素晴らしいシステムを作ってやるぜ!

Slide 15

Slide 15 text

“ いや、うちはウォーターフォールだから アジャイルなんかやらないよ 当時の会社のえらい人

Slide 16

Slide 16 text

No content

Slide 17

Slide 17 text

言われるがままに仕事してたけど疑問があった ◈ ガントチャート通りに行くのかな? ◈ 設計が間違っていたらどうするんだろう? ◈ そもそも遅れだしたら取り返せなくないか?

Slide 18

Slide 18 text

先週 今週 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 Task 1 Task 2 Task 3 Task 4 Task 5 Task 6 Task 7 Task 8 そして、やはりこうなった 未完了

Slide 19

Slide 19 text

大幅な遅れが生じると ◈ がんばるか、超がんばるか、しかなくなる ◈ どれくらいがんばればいいのか、わからなくなる ◈ 誰が何をしているのか、わからなくなる ◈ 実際にはガントチャートにのっていない作業をしていたりする

Slide 20

Slide 20 text

やりかたを変えるか?2倍がんばるか? ◈ 意外と皆、2倍がんばるを選択する ← どうかしている! ◈ なぜならどう変えたらいいかを知らないから

Slide 21

Slide 21 text

このままではまずい そんな時 この本に出合った。 夢中で読んだ。 そして協力会社の リーダーに言った。

Slide 22

Slide 22 text

今すぐこの本を読んでくれ! 紹介されていることをやろう!

Slide 23

Slide 23 text

No content

Slide 24

Slide 24 text

“ いや、うちはウォーターフォールだから アジャイルなんかやらないよ 当時の会社のえらい人

Slide 25

Slide 25 text

こんな状況でも 「全然機能してねーじゃねーか!」 って怒ったらダメ

Slide 26

Slide 26 text

ウォーターフォール VS アジャイル では上手くいかない!

Slide 27

Slide 27 text

面子を潰してはいけない ◈ 先人の努力を否定するのはおすすめしないし 過去の自分を卑下する必要もない ◈ どっちが正しい!みたいな議論は進捗を硬直させる ◈ 上手くいってないからアジャイルを取り入れると宣言したら こんな状況下で何を言っているんだ!!ってなる

Slide 28

Slide 28 text

だから こそこそアジャイル導入しようぜ

Slide 29

Slide 29 text

混乱している状況こそ好機 ◈ そもそも上手くいっているなら変える必要はないって大半の 人は思う ◈ 現状に不安を抱える人が多ければ、変化は受け入れられ る

Slide 30

Slide 30 text

実際にやったこと

Slide 31

Slide 31 text

当時の状況 ◈ 協力会社との2社体制 ◈ 開発者は10人くらい みんな疲れ果ててた ◈ 僕の立場はプロジェクトリーダー的な感じだったけど ◈ PMの体調が芳しくなく。。。

Slide 32

Slide 32 text

こそこそ浸透!アジャイルのプラクティス ◈ 分割統治 ◈ カンバン ◈ こそこそ ドラッカー風エクササイズ&星取表 ◈ こそこそ デイリースクラム

Slide 33

Slide 33 text

分割統治 大きなタスクを小さく分ける 完了条件を明確にする Week 1 1 2 3 4 5 6 プログラム作成 Week 1 1 2 3 4 5 6 コーディング テスト 受け入れ

Slide 34

Slide 34 text

カンバン ガントチャートからカンバンに変更 今誰が何をやってるのかを見えるようにする Week 1 1 2 3 4 5 6 コーディング テスト 受け入れ 👦 👧 👨 ToDo Doing Done 👦 👧 👨

Slide 35

Slide 35 text

こそこそ ドラッカー風エクササイズ&星取表 お互いの期待を明らかにする 得意なこと、苦手なことを知り、タスクを割り振る 👦 👧 ToDo Doing Done 👦 👧 👨 👦 👧 👨 ToDo Doing Done 👦 👧 👨 👨

Slide 36

Slide 36 text

こそこそ デイリースクラム 可能な人たちで集まって話した 来てくれない人には個別で話しかけた

Slide 37

Slide 37 text

「今、誰が、何をして、どういう状態か」 を明らかにすることが重要

Slide 38

Slide 38 text

こそこそ浸透!アジャイルのプラクティス ◈ タスクの粒度を細かく砕くことで進捗がみえる ◈ カンバンにすることで人が見える ◈ ドラッカー風エクササイズと星取表で協力者が見つかる ◈ こそこそデイリースクラムで心理状態が見える

Slide 39

Slide 39 text

状況が共有されると メンバーが繋がり 助け合いが発生する

Slide 40

Slide 40 text

こそこそやる ◈ これらはアジャイルの~とか言わない ◈ だいたいの場合勝手にやっても何とも言われない ◈ 状況が改善している気配が漂えばウォーターフォ ールとかアジャイルとか関係ない

Slide 41

Slide 41 text

仕組みを作ると考え方が変わる ◈ 皆でタスクをやっつけるって思考になる ◈ ペアを組むと自分だけを守らなくなる ◈ 状況の透明化が当たり前になる

Slide 42

Slide 42 text

経験することで考え方が変わる ◈ まずは考え方から変えないといけないと思ってい たが、それは間違いだったかもしれない ◈ 実際に体験をしないと考えを変えることは難しい だから仕組み作りが大切

Slide 43

Slide 43 text

うちらがやってるあれ 実はアジャイルってやつの 取り組みらしいよ 結構いいじゃん ってなるのが理想

Slide 44

Slide 44 text

次のプロジェクトでは カイゼン後の世界が標準になる

Slide 45

Slide 45 text

プロジェクト後のメンバーの声 ◈ 最初に引いた線表通りにいくわけがないわ ◈ 自分のことだけやりましょうでうまくいくわけないわ ◈ 今までのやり方を考え直したほうがいいと思った

Slide 46

Slide 46 text

見積についても変わった ◈ プランニングポーカー的に複数人で見積もるよう になった。手を動かす人が最も正確に見積もれる って認識が生まれた ◈ 設計しながら見積もるようになった。課題の10% くらいやらんと全容は見えない

Slide 47

Slide 47 text

チームから組織へ 組織から社外へ

Slide 48

Slide 48 text

first team A team C team B team

Slide 49

Slide 49 text

チームから組織へ ◈ アジャイルに触れた人をじわじわ増やす ◈ やってうまくいった取り組みを全社共有する !important ◈ 導入はこそこそ、結果発表は堂々とする !important (話を盛るのはNG)

Slide 50

Slide 50 text

まずは社内で見つけてもらう 面白そうなことやってるなーって 見てくれている人は必ずいる

Slide 51

Slide 51 text

じゃあ社外は?

Slide 52

Slide 52 text

スクフェス出たら ええやん

Slide 53

Slide 53 text

家庭の事情で島根に移住することに フルリモートで働ける転職先を探す スクラムマスターになりたい!

Slide 54

Slide 54 text

情報発信 してたら 転職できた

Slide 55

Slide 55 text

現状を嘆くのではなく 二元論ではなく 小さなことからはじめる

Slide 56

Slide 56 text

混乱している時こそ変化のチャンス ひとりでは辛くとも わかってくれる人がひとりでもいれば 変化は起きる

Slide 57

Slide 57 text

“ いつだって始めるのは自分からだ。 でも、いつまでも一人ではない。 カイゼン・ジャーニー

Slide 58

Slide 58 text

“ 二人という人数は 最小にして、最強かもしれない カイゼン・ジャーニー

Slide 59

Slide 59 text

“ 誰かがあなたを見てくれている ナカミチ カズシ

Slide 60

Slide 60 text

中道 一志 Twitter : @ici_mici | Facebook : ナカミチ カズシ | note : ナカミチ