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©KAKEHASHI inc. 「AIと一緒にやる」が当たり前になるまでの奮闘記 2025/8/6 @D-Plus Musubi AI在庫管理開発チーム 鳥海 航

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©KAKEHASHI inc. 2 鳥海 航(@toripeeeeee) 株式会社カケハシ AI在庫管理 ソフトウェアエンジニア 業務 Webフロントエンドをメインで担当し、チーム や全社横断での開発でのAI活用を 推進しています。 自己紹介

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©KAKEHASHI inc. 患者フォロー 3 日本の医療体験をしなやかに。 「明日の医療の基盤となるエコシステムの実現」を目指す 医薬品管理 経営分析 販売管理 薬歴管理

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©KAKEHASHI inc. 4 SCMチームの構成 一つのプロダクトに対して、複数のサブチームに分かれて開発している PdM デザイナー FE BE

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© KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 今日のテーマ こういう構成のチームが 社内でもAIが使われている開発チームだよね! と言われるまでに頑張ったこと

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©KAKEHASHI inc. 6 チームでAIツール活用に向けてやった3本柱 1. AIツールの特性を分析する 2. AIツールの活用状況を可視化する 3. AIツールの無意識化で利用できるようにする 3本柱を意識しながらフィードバックサイクルを回し、推進していく!

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© KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 1. 特性を分析する

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©KAKEHASHI inc. 8 AIツールの特性を分析する: どのような活用ができるのか? マッピングすることで、特性を理解し、使い方の分類が見えてくる 手軽さ 自律性 Devin Claude Code Cursor IDEで 気軽に CLIで 柔軟に VM上で 自律的に New

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©KAKEHASHI inc. 9 AIツールの特性を分析する: どのような活用ができるのか? Cursor Devin Claude Code 近くにいる ペアプロの パートナー コマンドラインから 呼び出せる 最高の相棒 バックグラウンドで サポートしてくれる エンジニア 機動力を持った 調査や実装が できる 実例の横展開、 小さな改善 タスクを任せる ケースを見極め、 柔軟・自律的に 進める それぞれのツールの特性を理解し、活用領域を特定する New

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©KAKEHASHI inc. 10 AIツールの特性を分析する: どのような活用ができるのか? Cursor Devin Claude Code 近くにいる ペアプロの パートナー コマンドラインから 呼び出せる 最高の相棒 バックグラウンドで サポートしてくれる エンジニア 機動力を持った 調査や実装が できる 実例の横展開、 小さな改善 タスクを任せる ケースを見極め、 柔軟・自律的に 進める それぞれのツールの特性を理解し、活用領域を特定する New 適切な使い方を周知する

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©KAKEHASHI inc. 11 AIツールの特性を分析する: どのような活用ができるのか? Cursor Devin Claude Code 近くにいる ペアプロの パートナー コマンドラインから 呼び出せる 最高の相棒 バックグラウンドで サポートしてくれる エンジニア 機動力を持った 調査や実装が できる 実例の横展開、 小さな改善 タスクを任せる ケースを見極め、 柔軟・自律的に 進める それぞれのツールの特性を理解し、活用領域を特定する New ツールが追加・更新される度に マッピングし、振り返る

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©KAKEHASHI inc. 12 AIツールの特性を分析: リスク対応も検討しておく 勝手にマージする 勝手にリリースする 秘匿情報を勝手に 表示・プッシュする コードを学習に 利用される やられたくないことを適切に対応することで、不安が少ない状態を作る GitHubの プロテクションルール を適用 特定の情報以外 secretsに登録せず、 ナレッジ等に禁止設定 privateモードを 適用

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© KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 2. 活用状況を知る

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©KAKEHASHI inc. 14 AIツールの活用状況の可視化: AI活用方法の収集 スプリント毎に メンバーから活用事例を ヒアリング 次の活用のヒントに利用する ● 他ツールへの展開 ● 自動化 スプリントお疲れ様です!今スプリントでやっ てみたAI活用をSlackワークフローから投稿 してみましょう! 💪 来スプリントもどんどんAI活用していきましょ うね! 活用事例 収集botくん

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©KAKEHASHI inc. 15 AIツールの活用状況の可視化: AI活用できない壁の収集・チケット化 スプリント1 スプリント2 スプリント3 スプリント毎に各チームからメンバーを集めて阻害要因をヒアリング セットアップコマンド を適切にしよう! ルールやナレッジを 精緻化しよう! 環境構築しやすいように miseで統一しよう! フォーマッタとかの 修正辛い コンテキストがなくて ちゃんと動いてくれない Node.jsのバージョン あげたけど、追従対応 が面倒だ 改善 改善 改善

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©KAKEHASHI inc. 16 AIツールの活用状況の可視化: AI活用できない壁の収集・チケット化 スプリント1 スプリント2 スプリント3 スプリント毎に各チームからメンバーを集めて阻害要因をヒアリング セットアップコマンド を適切にしよう! ルールやナレッジを 精緻化しよう! 環境構築しやすいように miseで統一しよう! フォーマッタとかの 修正辛い コンテキストがなくて ちゃんと動いてくれない Nodeのバージョン あげたけど、追従対応 が面倒だ 改善 改善 改善 活用の壁を少しずつ取り除いていく

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©KAKEHASHI inc. 17 AIツールの活用状況の可視化: 活用状況をFindy Team+で可視化(Devin) なりたくない状態になっていないかを定期的に確認 PR多くなるのは良い けど、マージ時間長く なってないかな? マージ済み PR数 マージまでの 時間

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©KAKEHASHI inc. 18 AIツールの活用状況の可視化: 測る上での注意点 ● 良い数値を追い求めないこと ○ コミット数やマージ済みPR数が多いことが目的ではない ● 理想の状態との乖離を追うこと ○ 理想的な状態だと傾向がどうなっているか仮説をおき、 そこから原因を特定してみる 「グッドハートの法則」を意識しながら進める

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© KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. 3. 無意識に利用する

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©KAKEHASHI inc. 20 AIツールを無意識に利用する: 考え方を変える AI Only Week AIだけでどういう使い方ができるのか?プロセスがどうなるのか?を考える アイデアの壁 推進の壁 今までにない 使い方の開拓 プロセス変更 も含む推進

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©KAKEHASHI inc. 21 AIツールを無意識に利用する: 自動化に取り組む 意識して使わなくても良い領域を増やしていく テストの 自動復旧 小さな改善の 自動化 コードレビューの 実施 仕様書やコードの 自動レビューを実施 E2Eテストの 自動リトライ・復旧 ワークフローの整備 Slackワークフロー での定期実行化

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©KAKEHASHI inc. 22 VPoTからも社内報告会でありがたいコメントをもらえた AI在庫は生成AI活用でもカケハシの先頭をいってますよね やったーー 🙌

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©KAKEHASHI inc. 23 まとめ 「AIと一緒に」が当たり前になるには、地道な観察と考え方を調整していく ● それぞれのAIツールの特性を理解しておく ○ ツールに振り回されない ● AIツールが導入されたら地道にトラッキング・解消していく ○ 良い部分だけでなく、活用できない壁も知る ● AIツールを無意識に使えるようにしていく ○ 自動化させ、知らないうちに利用してもらう ○ AI Only の期間を設けることで、考え方をスイッチする

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© KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. AIを活用を浸透させるためにも 先頭に立って色々なフィードバックサイクルを 回していくことが大事

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© KAKEHASHI Inc. All Rights Reserved. PM・EM・エンジニアを積極採用中 https://kakehashi-dev.hatenablog.com/entry/2025/07/17/093000 We’re Hiring!!!