Slide 1

Slide 1 text

1 2026-06-16 Findy Data Career Talk #5 ucchi- Socrates × Looker セマンティックレイヤーで進化する データ分析エージェント

Slide 2

Slide 2 text

2 メルカリ Japan Business Data Analytics Engineer ucchi-

Slide 3

Slide 3 text

   2013年2月1日 会社設立日 東京、福岡、 Palo Alto、Bangalore オフィス 2,064名(連結) 従業員数 3 株式会社メルカリ 概要

Slide 4

Slide 4 text

4 アジェンダ 1 Socrates × Looker のデモ 2 Socrates × Looker のアーキテクチャと機能 3 まとめと展望

Slide 5

Slide 5 text

5 メルカリ社内向けの データ分析AIエージェント。 Looker と BigQuery を裏側にもち、 自然言語で分析できる。 Web画面 と MCP Server、Slack から 使用可能。 Socrates:データ分析エージェント ※画面の数値はダミーです

Slide 6

Slide 6 text

6 参考)Google Cloud 『ダッシュボードの表示』 https://docs.cloud.google.com/looker/docs/viewing-dashboards BIツール。 アドホックな分析や ダッシュボード作成ができる。 セマンティックレイヤー (API 経由でのデータ取得) 機能を持つ。 Looker:セマンティックレイヤーの機能を備えた BI

Slide 7

Slide 7 text

7 Socrates と Looker の利用者が抱えていた課題 利用者 課題 Socrates 利用者 誤ったSQLにより計算ロジックがずれる Looker 利用者 分析に手間がかかる

Slide 8

Slide 8 text

8 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例 Socrates Skills を 参照し分析手順を把握

Slide 9

Slide 9 text

9 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例 Looker Dashboard を 参照し概観を把握

Slide 10

Slide 10 text

10 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例 Socrates Knowledge を 参照し Looker Explore の 定義を取得

Slide 11

Slide 11 text

11 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例 Looker Explore を 参照しデータを取得

Slide 12

Slide 12 text

12 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例 Slack Search を用いて 直近に Socrates ハンズオンが開 催されていたか検索

Slide 13

Slide 13 text

13 Socrates Skills に従い、 分析結果を要約。 報告すべき深掘り軸を選定。 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例

Slide 14

Slide 14 text

14 Socrates x Looker を 用いたデータ分析の例 Socrates Skills に 書かれた形式で結果を報告

Slide 15

Slide 15 text

15 Socrates と Looker 利用者の課題が解消された 利用者 課題 解決策 Socrates 利用者 誤ったSQLにより 計算ロジックがずれる Looker API でデータを 取得することで正確性を担保 Looker 利用者 分析に手間がかかる Socrates に分析を任せることで 分析工数を削減

Slide 16

Slide 16 text

16 アジェンダ 1 Socrates × Looker のデモ 2 Socrates × Looker のアーキテクチャと機能 3 まとめと展望

Slide 17

Slide 17 text

17 Socrates は先ほどのデモで、データ集計ではなくデータ分析を行った。 Socrates はデータ分析を行った データ集計 データ分析 質問 先週の Socrates 利用者数 は何人? Socrates の利用者数の分析をして 回答 n人です。 先週の UU は n人(+10.6pt)です。1人あたり利用頻度も上がって います。 CSチームからの利用が急増中です。 - 6/8 に A チームで Socrates Skill が公開 - 6/9 に B チームで Socrates 利用が推奨された 来週は CS 利用が定着するか注目しましょう。

Slide 18

Slide 18 text

18 データ分析を行うためには、品質の高いデータとコンテキストが必要になる。 例)Socrates 利用者数のデータ分析に必要な情報 データ分析を行うにはデータとコンテキストの整備が必要 データ集計 データ分析 データ Socrates 利用者数 Socrates 利用者数 セッション数やイベント数など関連指標 週、部署、機能といった軸別の比較 コンテキスト 業務用語:「利用者数」の意味 業務用語:利用者数やセッション数などの意味 分析手順:全体 → 深掘り → 要因特定 → レポート

Slide 19

Slide 19 text

19 データ

Slide 20

Slide 20 text

20 Socrates にデータを供給する機能について紹介する。 - Looker API を用いたデータ取得機能 - データソースのフォールバック機能 - 中央組織と各ドメイン組織が管理する Looker のフォールバック機能 データ機能の紹介

Slide 21

Slide 21 text

21 Looker Dashboard のデータ取得 Looker Explore のデータ取得 機能紹介: Looker API を用いたデータ取得 {"dashboard_id": 1234} { "fields": ["created_month", "orders_count"] "filter_fields": ["created_date", "order_status"], "filter_values": ["is in the year 2019", "is completed"] } 参考)Google Cloud 『ダッシュボードの表示』 https://docs.cloud.google.com/looker/docs/viewing-dashboards 参考)Google Cloud『Explore の作成と編集』 https://docs.cloud.google.com/looker/docs/creating-and-editing-explores

Slide 22

Slide 22 text

22 Looker API は、事前定義されたコードに基づいて SQL を組み立てる。 柔軟性は低いが、より品質の高いデータを取得できる。 Looker API は高品質なデータを取得できる データ取得方法 データ取得の手順 クエリの柔軟性 データ品質 Text-to-SQL 1. 利用者が要件を入力 2. LLM が SQL を生成 高 コード定義不要 低 JOIN や指標定義を 文章で管理する セマンティックレイ ヤー 1. 利用者が要件を入力 2. LLM が Looker API を呼ぶ 3. Looker が SQL を作成 低 コード定義必要 高 JOIN や指標定義をコー ドで管理する

Slide 23

Slide 23 text

23 Socrates はデータ品質が高いソースから順番にデータ取得を試みる。 Socrates は品質の高い順にデータを取得する データソース データの 事前集計 分析クエリの JOIN / 指標定義 Looker API の パラメータ指定 参照順位 Looker Dashboard ◯ ◯ ◯ 1 Looker Explore ◯ ◯ × 2 Basic Tables(集計済みテーブル) ◯ × - 3 その他のテーブル × × - 4 参考)Mercari Analytics Blog 『メルカリの効率的なデータ活用を支えるデータインタフェース Basic Tables』 https://note.com/mercari_data/n/n247a65af9bf5

Slide 24

Slide 24 text

24 データ品質とカバレッジを両立する Looker Dashboard Looker Explore Basic Tables (集計済みテーブル) その他のテーブル 品 質 高 低

Slide 25

Slide 25 text

25 データ品質とカバレッジを両立する Looker Dashboard Looker Explore Basic Tables (集計済みテーブル) その他のテーブル カバレッジ 狭 カバレッジ 広

Slide 26

Slide 26 text

26 データ品質とカバレッジを両立する Looker Dashboard Looker Explore Basic Tables (集計済みテーブル) その他のテーブル 品 質 高 低 カバレッジ 狭 カバレッジ 広

Slide 27

Slide 27 text

27 中央のデータチームが管理する Looker プロジェクトと それぞれのドメインチームが管理する Looker プロジェクトを参照し分ける。 Socrates は中央とドメインの Looker を参照し分ける 組織 組織説明 管理 Looker プロジェクト 参照順位 中央 全社のデータプロダクトを管理するチーム。 データエンジニアが所属。 全社共通の重要な指標 1 ドメイン プロダクトや機能ごとに別れたチーム。 データアナリストが所属。 チーム例)mercari、merpay、mercoin チームごとに必要な指標 2

Slide 28

Slide 28 text

28 Looker のデータ品質とカバレッジを両立する 中央の Looker プロジェクト ドメインの Looker プロジェクト 品 質 高 低 カバレッジ 狭 カバレッジ 広

Slide 29

Slide 29 text

29 コンテキスト

Slide 30

Slide 30 text

30 Socrates にコンテキストを供給する機能について紹介する。 - Socrates Knowledge - Looker 定義を登録し、Text-to-SQL に活かす - Socrates Skills コンテキスト機能の紹介

Slide 31

Slide 31 text

31 例)Socrates 利用者数の推移を分析するために必要なコンテキスト - 分析手順 - 例)全体の数値を確認し、セグメントごとに分解し、増減の要因を特定する - 例)結果は Markdown で出力する - 関連情報 - 例)チーム目標は Socrates 利用者数をn人に伸ばすこと - 例)先週は mercari のチーム定例で Socrates が紹介された - 過去の知見 - 例)週末や祝日は Socrates 利用者数が減るが、減少幅は職種によって異なる - 例)社内で Socrates が紹介されると、会議参加者による Socrates 利用が増える - など データを解釈するにはコンテキストが必要

Slide 32

Slide 32 text

32 Looker が供給するコンテキストは限られている コンテキスト 説明 Socrates での実装 業務用語 その業務に固有の用語をまとめ たもの。業務の概要や流れ、登 場人物なども扱う - Looker の description に記載 - Socrates Knowledge に記載 - Notion / Slack からMCP 経由で参照 分析手順 データ分析を行うための手順や 関連する知見 - Socrates Skills に記載 - Notion / Slack から MCP 経由で参照 コンテキストは大きく分けて「業務用語」と「分析手順」の2つ。 - Looker は「業務用語」の一部を供給する - Looker に無い「業務用語」や「分析手順」は Socrates が供給する 参考)風音屋 『セマンティック概論』 https://speakerdeck.com/kazaneya/20260604

Slide 33

Slide 33 text

33 機能紹介: Socrates Knowledge 分析に必要な知識を蓄積する。 - 集計定義 - チームの戦略 - 過去の分析結果 - リソース定義(BQ/Looker) - 機能改善リクエスト、etc Socrates は分析時に これらの知識を参照する。

Slide 34

Slide 34 text

34 Looker の定義を Socrates Knowledge に登録する。 - 分析軸や指標の一覧 - それぞれの説明文 - 全ての列を選択した場合の SQL 文 (お手本:ゴールデンクエリ) Looker API 使うときだけでなく、 Text-to-SQL を行う際にも役立てている。 機能紹介: Looker 定義を Text-to-SQL に活かす Looker Explore 名:socrates_events 説明文:Socrates の利用ログ 分析軸 - 名前: user_name ラベル: ユーザー名 タイプ: string 説明文: 社員のID 指標 - 名前: unique_users ラベル: 利用者数 タイプ: count_distinct 説明文: 従業員のユニーク数 SQLクエリ select user_name, count(distinct user_id) as unique_users from socrates_events

Slide 35

Slide 35 text

35 機能紹介: Socrates Skills 分析手順の作成や管理を行う。 Socrates は分析時に これらの Skills を参照する。

Slide 36

Slide 36 text

36 アジェンダ 1 Socrates × Looker のデモ 2 Socrates × Looker のアーキテクチャと機能 3 まとめと展望

Slide 37

Slide 37 text

37 Socrates がデータ集計だけでなくデータ分析を行えるよう進化させるには、 データとコンテキストの整備が重要。 Looker は主にデータ品質の向上に貢献し、コンテキストの一部も提供する。 足りない機能は Socrates と組み合わせることで価値を発揮する。 まとめ プロダクト データ コンテキスト Looker Looker API を通じた 高品質なデータ取得 Looker で管理された 業務用語の定義を提供 Socrates Text-to-SQL を通じた データ取得 Socrates Knowledge で業務用語を管理 Socrates Skills で分析手順を管理

Slide 38

Slide 38 text

38 自律したデータ分析に向けて、データとコンテキストを拡充している。 Looker に関する今後の展望は以下。 - Socrates ログから Looker を育てる - Looker のさらなる普及 - 分析の質を高めることで、自動運転につなげる 今後の展望

Slide 39

Slide 39 text

39 Socrates 利用ログから頻出のクエリパターンを探し、 セマンティックレイヤー整備に還元する。 今後の展望 - Socrates ログから Looker を育てる

Slide 40

Slide 40 text

40 参考)jackojacko_『「使われるデータ基盤」を目指してデータアナリストとワークショップをやった話』 https://speakerdeck.com/jackojacko_/shi-warerudetaji-pan-womu-zhi-sitedetaanarisutotowakusiyotupuwoyatutahua 会社全体で見ると、まだスプレッドシートやスケジュールドクエリが現役。 Socrates の恩恵を受けるためにも、Looker の普及を進めている。 今後の展望 - Looker のさらなる普及 対象 支援 課題 解決策 全社員 直接 Looker の存在を知らない 中央管理の Looker を拡充し、利用を案内 バックオフィス 直接 エンジニアがいない Looker を初期構築。まずは利用を定着させ、 開発者を育成 ドメインチーム 間接 Looker の開発方法がわからない Looker Agent を開発。開発を効率化 ドメインチーム 間接 中央のチームにレビューを依頼するとリー ドタイムがかかる 中央管理とドメイン管理で Looker プロジェク トを分ける ドメインチーム 間接 ベストプラクティスがわからない コミュニティの醸成。知見の共有

Slide 41

Slide 41 text

41 今後の展望 - 分析の質を高め、自動運転につなげる Level 1 現在地 人が起点、 Agent が分析を加速 「これ調べて」   → Agent が回答 Level 2 一部実装中 Agent が 定期的に動く Tasks のスケジュール実行 \ Slack 通知 Level 3 これから Agent が示唆を 能動的に発見・提案 想定外の事実を Agent からプッシュ Level 4 将来展望 Agent が分析を主導、 人は判断者へ Agent が論点と材料を揃え、 人は意思決定に集中 参考)『メルカリのデータ分析 AI エージェント「 Socrates」- 精度改善と組織浸透の実践知』 https://youtube.com/live/rnELPDi1Xj0?t=5135 Socrates がデータ分析を自律的に行えるようになることで、 データ分析の自動化に向けた土台が整う。

Slide 42

Slide 42 text

42 We are hiring! カジュアル面談からお待ちしております! 見出し アナリティクスエンジニア データアナリティクス Mercari Analytics Blog 募集要項 Mercari AI Career Fes 7/8(水) 14:00-

Slide 43

Slide 43 text

43 AI-Native に向けた現在と未来について話します! 詳細はこちら!

Slide 44

Slide 44 text

44 Thank you!