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⽣成AIチームの⽴ち上げと社内浸透のリアル 2025年7⽉31⽇ 株式会社 ALGO ARTIS ⼩松 智希

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ALGO ARTIS とは? 調達 物流 生産 配送 消費 資源輸入の配船計画 化学品の生産計画 陸運の配送計画 株式会社 ALGO ARTIS Algorithm Artisan アルゴリズム 職⼈ アルゴリズムの職⼈として、 社会基盤を⽀えるアルゴリズムを提供することで、 社会基盤の最適化を実現する

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before: ⽣成AIは気になるが、みんなでモヤモヤ 要望を受け⽌める体制作りから始めた 3
 悩みはあるが、誰に聞いていいか不明 ● 要望が曖昧で⾔語化が難しく、相談しにくい ● ⽣成AIを試したいけど実験的なことをやる暇 がない ● ⽣成AIに関する知⾒の共有が進まない After:⽣成AIイネイブリングチームを作り、 横断的に⽣成AIの活⽤を推進 具体的な取り組みを開始 ● ヒアリングを⾏い課題をリストアップ ● 実験的な取り組みをプロジェクト外の ⼯数で⾏う ● 気軽に情報発信を⾏えるslackチャンネルを作成 社内の空気も徐々に変わってきた ● 話題のAIツールについて公開の場で情報共有 ● これって⽣成AIで解決できませんか?という 相談がたくさん来る ALGO ARTISの生成AIの取り組み 


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After: ⽣成AIツール導⼊後 4
 Coding Agent導⼊ (Github Copilot Agent, Cursor) エンジニア間でスキルの違いがあり、 効率的なプロジェクトアサインが難しい 未経験の領域に挑戦しやすい環境 ● TypeScript初⼼者のオンボーディングがすぐできた ● フロント初⼼者が可視化ツールのモックを作れた ● Rust初⼼者が社内ライブラリのRust移⾏できた 低コストでチャットボット導⼊ ● NoteBookLMで社内⼿続きについて問い合わせ ● GPTsでプロダクトの仕様について問い合わせ 情報共有が難しい 活用しやすい領域はすでに生成AIツールを導入済みで、効果は出ている 
 ALGO ARTISの生成AIの取り組み 
 ⽣成AI QAツール導⼊ before: ⽣成AIツール導⼊前

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今考えていること: エンジニアが積極的に協⼒する 5
 セキュリティ要件が厳しい 
 
 ALGO ARTISの生成AIのリアル 
 直⾯しているリアル: 管理業務でコーポレートITの負担⼤ インシデントは許されない ● 計画最適化はお客様の機密を⼤量に扱う ● 情報流出を起こすと、信⽤問題となる ● 事業継続ができなくなり、会社が傾く ● 慎重になりざるを得ない その結果、コーポレートITの負荷が⾼く、 どうしても動きが遅くなってしまう 使いたい⼈で管理する エンジニアが主体的に管理することで、 ツールの導⼊が早く進む 管理業務の⼀部業務を ⽣成AIイネイブリングチームが⾏うことにした チームで⾏う業務の⼀部 ● ツールがセキュリティ要件を満たすか調査 ● プライバシーポリシーの変更を監視 ● セキュリティ設定が適切か監視

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今考えていること: LLMでエンジニアの負荷低減を⽬指す 6
 知識の集約は道半ば
 ALGO ARTISの生成AIのリアル 
 直⾯しているリアル: プロジェクトのキャッチアップが⼤変 ターゲット業界は多種多様 電⼒、製造、化学、配船、交通と 様々な業界にアルゴリズムを提供している エンジニアがプロジェクトに全⼒コミット エンジニア⾃⾝が業界知識を学び、 設計‧実装に反映している 価値のある姿勢であるが、とにかく⼤変 新しいプロジェクトが始まるたびに、 未経験の業界知識を勉強する必要がある LLMがドメイン知識をサポート LLMに知識を集約し、実装をサポートする仕組みを模索 考えるべきことは多く、道半ばである ● 知識をどう構造化‧記録するか? ● 集約された知識をどう使える形にするか? ● 実装にどう組み込むか?

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今考えていること: LLMで全てを解決しようとしない 7
 計画策定業務は難しいまま
 ALGO ARTISの生成AIのリアル 
 直⾯しているリアル: 計画策定業務は⽣成AIで直接代替はできない ⽣成AIに直接計画させるのは難しい 正確性の観点から現実的ではなく、 ⽣成AIで開発を加速する前提となる 実装は楽になるが、簡単にはならない ● ⾼速なシミュレーションが必要で実装が複雑 ● 実装量が多く、破綻しないような設計を保つ必要 ● 出⼒を観察‧分析しながら継続的にアルゴリズム を改善していく必要 ● お客様のフィードバックをアルゴリズムに反映す るには要件定義が重要 LLMは銀の弾丸ではない これらの課題に対して、 LLMの性能はまだまだ課題があると感じている LLMとのコミュニケーションコストも無視できないため、 得意な領域だけ任せていくことが⼤切

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展望2: でも当たり前だけではつまらない 8
 当たり前に活⽤しながら、ALGO ARTISにあった使い⽅を模索していく 今後の展望
 展望1: 使えるものは当たり前につかっていく ⽣成AIは強⼒なツール ライティング、要約、QA、コーディングアシスタント、 テストは相性が良い あえて使わないという選択肢はありえない ALGO ARTISならではの使い⽅を模索 みんなと同じように使うだけではスタートラインに乗っただけ 差別化のために、ALGO ARTISにあった使い⽅をしたい 社内でやろうとしていること ● お客様のデータを扱いやすい形に⾃動的に変換し、 プロジェクト⽴ち上げの⾼速化 ● 業界のドメイン知識を集約し、 ただのコーディングアシスタントを超える実装効率化 ⾃社のビジネスにあった使い⽅ができれば、 ⽣成AIの可能性はもっと広がっていく

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世界はまだまだ効率が悪い! 世界の全てを最適化したい!! 社会基盤を最適化する仲間を募集中!!! 最適化エンジニア以外にも、 フロントエンド、インフラ、バックエンド 様々なエンジニアが活躍しています 興味がある⽅はカジュアル⾯談!!! @tek1031 までDMください ご清聴ありがとうございました そして