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Nutanix Clusterが実現する、 勉強いらずのハイブリッドクラウド 2020年8月26日 萩原 隆博 @shadowhat Ver1.2.3

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2 自己紹介

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3 自己紹介 氏名:萩原 隆博 (はぎわら たかひろ) 所属: 某ディストリビューター所属 仮想化のエンジニア 特技:メーカー非サポートを 自分サポータブルになるまで 答えをさがす (状況によってはいさぎよく諦める) 各種アカウント 経歴: 2001年よりIT業界に従事 元々地元(九州・大分)で、C++/Javaを使ったシ ステム開発を行っていた。 2008年より社内のインフラ部門の立ち上げを行 い、VMwareによる仮想化と有線/無線ネットワー クの設計・構築を中心とした業務のチームリー ダーを担当 @shadowhat ブログ: https://infraapp.blogspot.com/ shadowhat

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4 Nutanix Clustersとは?

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5 Nutanix Clustersとは パブリッククラウドサービス上に、Nutanixクラスターを展開し、利用出来るサービスのこと。 Nutanixのハードウェアを用意していなくても、パブリッククラウドのリソースを利用し、すぐ にNutanixクラスターを利用することができます。 2020年8月に正式リリースされ、まずは 「Nutanix Clusters on AWS」として、AWS上でNutanixクラスターを展開するサービスが開 始されました。

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6 Nutanix Clustersのメリット 特別なUIなく、Nutanixで使うPrismそのもので操作が可能 ハイブリッドクラウドと呼ばれる製品は様々ありますが、各社専用のUIが設けられてい ることが多く、同じ管理画面配下であっても専用メニューから独自の操作を習得する 必要がありました。Nutanix Clustersは、Nutanix HCIで標準提供されるPrism Elemetnがそのまま利用出来ます。操作性含め全て今までのNutanixで慣れたPrism の操作だけでパブリッククラウド上のリソースを利用できるようになります。 オンプレミスNutanixとClusters混合管理も可能 オンプレミスのNutanixとAWSに展開したNutanix ClustersをPrism Centralで一括 で管理可能です。Centralは、オンプレミスのNutanixでもClustersの上で展開しても どちらでもかまいません。 Prism Centralの操作も今までのオンプレミスのPrism Centralと何も変わりません。 パブリッククラウドのClustersのリソースとオンプレミスのNutanixのリソースを混在し て一括で管理することが可能です。

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7 要するに 今まで オンプレミスで設置していた Nutanixを、AWS上にも展開できる と言うことです

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8 Nutanix Clustersの構成

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9 Nutanix Clustersが稼動する仕組み Nutanix Clusters on AWSは、AWSが提供するベアメタル(物理サーバー)インスタンスに、 Nutanixをイメージングし、Nutanixクラスターとして利用出来るようにしています。 そのため、今まで利用していたオンプレミスのNutanixと同じAOSがイメージングされるため 同じ操作感でそのままNutanixをパブリッククラウドのリソースで利用出来るのです。 EC2のNestedで動作しているのではありません。 Cloud Formationを 利用してイメージング ※2020年8月22日現在、AOSは、5.17.1.5というAWS専用AOSバージョンとなります ※

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10 VPCのネットワークにそのままアクセス Nutanix Clustersで稼働する仮想マシンは、既存のAWSで作成したVPCのサブネットの上で 稼働できます。Clustersと同じサブネットにいるEC2インスタンスとは、L2ネットワークで疎通 することが可能です サブネット 172.16.1.0/24 VM VM 仮想スイッチを経由して EC2インスタンスとは L2ネットワークで疎通可能

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11 Public subnet Public subnet Public subnet 3ノード以上で冗長構成が可能 Nutanix Clustersは、3ノード以上の展開で、同一リージョン内でノード事にAvailability Zone が分かれて展開されます。そのため冗長化についてもNutanixのHAによる冗長化とともに、 Availability Zoneの分離による高可用性が提供されます。 VPC AWS Cloud Availability Zone 1 Availability Zone 2 Availability Zone 3 各ノードを Availability Zoneを 分けて展開

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12 利用可能なインスタンス スペック i3 36 Core 72 vCPUs 512GB Memory 15.2 TiB NVMe SSD スペック i3en 48 Core 96 vCPUs 768GB Memory 60 TiB NVMe SSD スペック m5d 48 Core 96 vCPUs 384GB Memory 3.6 TiB NVMe SSD スペック z1d 24 Core 48 vCPUs 386GB Memory 1.8 TiB NVMe SSD リージョン i3.metal m5d.metal i3en.metal Z1d.metal US East(N.Virginia) US East(Ohio) US West(Los Angeles) US West(N.California) US West(Oregon) Asia Pacific(Hong Kong) Asia Pacific(Mumbai) Asia Pacific(Osaka-Local) Asia Pacific(Seoul) Asia Pacific(Singapore) Asian Pacific(Sydney) Asia Pacific (Tokyo) Canada(Central) EU (Frankfurt) EU(Ireland) EU(London) EU(Paris) EU(Stockholm) Middle East(Behrain) South America (Sao Oaulo)

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13 操作はNutanix Clustersの画面から行う Nutanix Clustersは、初期導入時のみ、 指定の設定(VPCの作成やNATゲート ウェイの配置)をあらかじめAWS側に入 れておけば、Nutanix Clustersの画面の みでNutanixクラスターの展開が可能で す。AWS側のマネージメントコンソール を操作する必要はありません。

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14 AOSライセンスについて ライセンス タームベースライセンス PAYG 時間単位の Pay as you Go Cloud Commit タームベースの金額コミット 対象 オンプレミスとクラウドのクラスタ クラウドのクラスタ クラウドのクラスタ 利用上の優位性 ライセンスモビリティ 光熱費のような柔軟な利用 ヴォリュームディスカウント サポートされる製品 AOS (PRO, ULT), Files, Flow, Prism Pro, Calm, Karbon, Era, Objects AOS (PRO, ULT), Files, Era* AOS (PRO, ULT), Files, Era* 期間 1 〜 5 年 無制限 1 年 支払いオプション すべて前払い 月々払い すべて前払い 超過 N/A N/A コミットした額を月々課金 支払い方法 注文書(PO) Nutanix ダイレクト ACH Direct Debit (米国内顧客のみ) eChecks (Net-30での請求書払い) Nutanix ダイレクト / PO ACH Direct Debit (米国内顧客のみ) eChecks (Net-30での請求書払) 購入方法 チャネル オンラインセルフサービス オンラインセルフサービスとチャネ ル

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15 課金部分の注意点 Nutanix Clustersは、AWSに支払うベアメタルインスタンスの費用と、Nutanixに支払うAOS のライセンス費用となります。AWSで提供されるベアメタルインスタンスの上で仮想マシン を稼動させるため、通常のAWS利用時のように仮想マシン1台のスペックやインスタンスの 起動数により価格が変動することはありません。 VM VM CVM Nutanix Clusters上で稼動するVMは、 インスタンス数は課金対象ではない EC2 EC2 Nutanixに 支払い AWSに 支払い

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16 Prismの操作方法 Nutanix Clustersの操作方法

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17 オンプレミスのPrsimと何も変わりません

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18 オンプレミスと一部違う部分 Hardwareの Diagram画面

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19 オンプレミスと一部違う部分 ノード拡張は、Nutanix Clustersの画面からノード拡張を行うため、Prismからの操作は、無 効化されています。

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20 オンプレミスと一部違う部分 AOSのバージョンは、オンプレミス版では提供されていない「5.17.1.5」

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21 Nutanix ClustersのUse Case Nutanix Clustersの利用例

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22 Nutanix Clustersの使いどころ パブリッククラウドサービスとして迅速に使うことが可能ですが、長期の利用になると Nutanixをオンプレミスで利用するほうが安価になります。 今すぐNutanixが必要な場合 リモートワークなど一時的な需要増に対してのリソース追加 クラスターの物理的場所の移動など、DRでの用途

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オンプレミスのNutanixと同じと言うことは? ところで…

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検証① AWSでは、物理サーバーのコンソールや情報を取得することは基本出来ません。 ただ、Nutanixの場合、Foundation時にに置いてIPMIを利用してメディアマウントを行いイ メージングを行ったり、ハードウェアの情報をIPMIから取得する仕様から、IPMIと深い関係が あります。 では、ハイパーバイザーからIPMIの情報が取得出来るのかを試してみます。 IPMIは見えるのか?

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結論:IPMIは見えない nutanix@NTNX-i-00084682ea717d587-A-CVM:172.31.1.216:~$ ipmitool bmc info Could not open device at /dev/ipmi0 or /dev/ipmi/0 or /dev/ipmidev/0: No such file or directory nutanix@NTNX-i-00084682ea717d587-A-CVM:172.31.1.216:~$ AHVからIPMITOOLを利用した、IPMI情報の取得

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検証② Nutanixの良さは、無停止でCPUの世代やモデルが異なるハードを同一のクラスターに追加 出来ることです。 しかし、Nutanix Clustersでは、一度展開したインスタンスに対してノードの拡張しか出来ま せん。異機種混合のノード拡張は出来ないかの? 異機種混合はできるのか?

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普通に画面のExpand Clusterをクリックすると Nutanix Clustersのポータルからノードを追加するように促される

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ncliでノード追加が出来ないかを調べる nutanix@NTNX-i-00084682ea717d587-A-CVM:172.31.1.216:~/prism/cli$ ncli -h true Welcome, admin You're now connected to 0005ad73-09e9-439e-8de0-6cad134f4fc0 (test8) at 127.0.0.1 cluster add- add-public-key add-to-name-servers add-to-nfs-whitelist add-to-ntp-servers add-witness nutanix@NTNX-17SM6CXXXXXX-C-CVM:192.168.38.XXX:~/prism/cli/lib$ ncli -h true Welcome, admin You're now connected to 00056d28-59d3-7bbc-0000-000000014005 (NX-AHV) at 127.0.0.1 cluster add- add-node add-public-key add-to-name-servers add-to-nfs-whitelist add-to-ntp-servers add-witness Nutanix Clustersのncli オンプレミスNutanixのncli add-nodeパラメーターが存在しない…

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たぶん、 普通にやったらノード拡張は出来ない…

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~ ここからは、ちょっと刺激が強いので割愛 ~

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結論 異機種混合は結果出来ましたが、これを検証するのに実は相当な課程が入っており、まあそ れなりに結構な額をAWSさんにお支払いしております。 インスタンスを変えることで、価格を抑えることは可能かも知れませんが、一時的な利用用 途であれば、普通に使うのが1番です。 なお、クラスターを作成し直すと、どうもHibanate機能がおかしくなるときがあるので、お伝 えした方法は、本番環境ではやらないでください。 なお、Nutanix Bibleには、「multiple node type」という記載もあるため将来のバージョンで 機種混合は正式に可能になることが期待できます。 Nutanix Clustersは、正しく使いましょう!