Slide 1

Slide 1 text

QA業務を変える(!?) AIを併用した不具合分析の実践 【非公式】JASST'25 KYUSHU前夜祭 まつり @ma2ri__

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 • まつり( X: @ma2ri__ ) • 2012年にTest Vendorに入社、QAとしてのキャリアをスタート • 現在はフードデリバリーサービスの会社で、主に加盟店様が利用す るアプリ、WebシステムのQAを担当しています • 猫を6匹飼っています

Slide 3

Slide 3 text

AGENDA • 背景・課題 - なぜAI活用が必要か? • ソリューション - AIと人間の協働 • AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定 • アウトプットと効果 - 70%の工数削減と自動レポート生成 • 今後の展開 - さらなる進化へ

Slide 4

Slide 4 text

不具合分析、時間かかっていませんか? QA業務の現実 • 不具合から学ぶことは品質向上のカギ • しかし分析作業は時間と労力がかかる • QA業務に追われてなかなか分析の時間が取れない 今日のテーマ 「もっと効率的に、もっと深く分析する」 そのためにAIを併用して不具合分析を実施してみたので、紹介します 背景・課題 - なぜAI活用が必要か?

Slide 5

Slide 5 text

手作業の3つの限界 時間コスト ・数十件の不具合分類に数時間かかる ・ “本来検出すべき工程”の判断が特に難しい 一貫性の欠如 ・人によって判断基準がブレる ・疲労による判断ミスが発生 見落としのリスク ・ 傾向分析まで手が回らない ・ 改善提案が抽象的になりがち 背景・課題 - なぜAI活用が必要か?

Slide 6

Slide 6 text

システムフロー ハイブリッドアプローチ • AIが「たたき台」を高速作成 • 人間が精度を上げる => 両者の強みを最大限に活用!! AI • JIRA取得 • Ticket分析 人間 • 分析結果 レビュー AI • 最終レポート 作成 人間 • レポート レビュー ソリューション - AIと人間の協働

Slide 7

Slide 7 text

JIRA取得と分析項目の自動判定 JIRA取得 • mcp-atlassian を使用し、分析対象のTicket情報を一括取得 分析項目の自動判定 • 各分析項目を、判断基準に従ってAIが判断し、List化 Issue Key Summary 本来摘出工程 不具合分類 不具合原因 FOOD-1234 注文確定ボタンが二重で押 下可能 Coding/Dev test 実装ミス ボタンの連続押下制御が未 実装 FOOD-1235 チャットボット応答に誤字 Planning 仕様レビュー不足 メッセージテンプレートの 校正が不十分 本来摘出すべき だった工程は? 不具合の 要因は? 振り返るべき ポイントは? AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定

Slide 8

Slide 8 text

重要なのは本来摘出工程 なぜこの項目が重要か? • 「本来どの工程で防げたか?」を明確化 • プロセス改善の具体的な指針になる • チーム全体の品質意識向上につながる AI判定の仕組み • ガイドラインに基づいた自動判定 • 本来摘出工程の例 • Planning:企画の考慮漏れ • Coding/Dev test:実装誤り、単体・結合テスト不足 • Function Test:テスト実施時の確認ミス => チケット情報からAIが推測してラベリング AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定

Slide 9

Slide 9 text

人間の役割はAIを補完すること レビュー・補正作業 • AI分析結果の妥当性チェック • 誤判定の修正 • 分析対象外チケットの除外(誤起票、重複チケットなど) • ドメイン知識を活かした判断 AIだけでは完璧ではない。人間の知見で精度を高める!! AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定

Slide 10

Slide 10 text

分析結果から自動レポート生成 補正した分析結果を基に、レポート記載内容をAIが生成 • 品質傾向の総合評価 • 分布グラフ: 本来摘出工程別、不具合分類別 等 • QA/開発チーム向け改善提案 mcp-atlassian を使用しレポートを自動登録 • Confluenceの指定したページ配下にレポートを自動作成 • その後、人間の目で最終レビューを実施 人間はレビューと補正のみ。レポート作成作業はほぼ自動化 アウトプットと効果 - 70%の工数削減と自動レポート生成

Slide 11

Slide 11 text

結果として、大幅な効率化を実現 定量的効果 • 従来: 不具合分析レポート作成に約5~6時間(対象チケットが20件程度の場合) • 現在: 約1.5~2時間 • 削減率: 約60-75% 定性的効果 • 一貫性の確保 :判断基準のブレを最小化 • 見落としの削減:全件漏れなく分析 • 品質文化の促進:定期的な振り返りにより、企画・開発チーム含めて品質につ いて考えることが可能に アウトプットと効果 - 70%の工数削減と自動レポート生成

Slide 12

Slide 12 text

さらなる進化に向けて 精度向上 • 分析データの蓄積による判断精度の向上 • プロジェクト固有のパターン学習 適用範囲の拡大 • リスク分析への応用 • テストケース設計への活用(PoC実施中) 他チームへの展開 • ツールのテンプレート化 • 他領域のQAチームを含めた、チーム内標準化の検討 今後の展開 - さらなる進化へ

Slide 13

Slide 13 text

AI × HUMAN = BETTER QA AIの強み • 速さ :数十件を数分で分析 • 一貫性:ガイドライン準拠の判断 人間の強み • 文脈理解:ドメイン知識の活用 • 最終判断:複雑な状況への対応 両者を組み合わせたアプローチで業務の質と効率の向上を期待!! まとめ

Slide 14

Slide 14 text

THANK YOU. ご清聴ありがとうございました。 なお、本発表資料の大部分もAIに作成してもらいました!