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QA業務を変える(!?)AIを併用した不具合分析の実践

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October 23, 2025

 QA業務を変える(!?)AIを併用した不具合分析の実践

不具合分析は、分類作業に時間がかかり判断基準のブレも課題でした。
本発表では、AIと人間の協業により分析作業を効率化した実践例を紹介します。
AIが分析の「たたき台」を作成し、人間が精度を高めるアプローチで、従来5~6時間かかっていたレポート作成を1.5~2時間に短縮(約60-75%削減)しました。

mcp-atlassianを活用したJIRA連携、AI自動判定、Confluenceへの自動レポート登録など、それぞれの強みを活かした取り組みをお伝えします。

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October 23, 2025
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Transcript

  1. 自己紹介 • まつり( X: @ma2ri__ ) • 2012年にTest Vendorに入社、QAとしてのキャリアをスタート •

    現在はフードデリバリーサービスの会社で、主に加盟店様が利用す るアプリ、WebシステムのQAを担当しています • 猫を6匹飼っています
  2. AGENDA • 背景・課題 - なぜAI活用が必要か? • ソリューション - AIと人間の協働 •

    AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定 • アウトプットと効果 - 70%の工数削減と自動レポート生成 • 今後の展開 - さらなる進化へ
  3. システムフロー ハイブリッドアプローチ • AIが「たたき台」を高速作成 • 人間が精度を上げる => 両者の強みを最大限に活用!! AI •

    JIRA取得 • Ticket分析 人間 • 分析結果 レビュー AI • 最終レポート 作成 人間 • レポート レビュー ソリューション - AIと人間の協働
  4. JIRA取得と分析項目の自動判定 JIRA取得 • mcp-atlassian を使用し、分析対象のTicket情報を一括取得 分析項目の自動判定 • 各分析項目を、判断基準に従ってAIが判断し、List化 Issue Key

    Summary 本来摘出工程 不具合分類 不具合原因 FOOD-1234 注文確定ボタンが二重で押 下可能 Coding/Dev test 実装ミス ボタンの連続押下制御が未 実装 FOOD-1235 チャットボット応答に誤字 Planning 仕様レビュー不足 メッセージテンプレートの 校正が不十分 本来摘出すべき だった工程は? 不具合の 要因は? 振り返るべき ポイントは? AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定
  5. 重要なのは本来摘出工程 なぜこの項目が重要か? • 「本来どの工程で防げたか?」を明確化 • プロセス改善の具体的な指針になる • チーム全体の品質意識向上につながる AI判定の仕組み •

    ガイドラインに基づいた自動判定 • 本来摘出工程の例 • Planning:企画の考慮漏れ • Coding/Dev test:実装誤り、単体・結合テスト不足 • Function Test:テスト実施時の確認ミス => チケット情報からAIが推測してラベリング AI分析の詳細 - 分析項目の自動判定
  6. 分析結果から自動レポート生成 補正した分析結果を基に、レポート記載内容をAIが生成 • 品質傾向の総合評価 • 分布グラフ: 本来摘出工程別、不具合分類別 等 • QA/開発チーム向け改善提案

    mcp-atlassian を使用しレポートを自動登録 • Confluenceの指定したページ配下にレポートを自動作成 • その後、人間の目で最終レビューを実施 人間はレビューと補正のみ。レポート作成作業はほぼ自動化 アウトプットと効果 - 70%の工数削減と自動レポート生成
  7. 結果として、大幅な効率化を実現 定量的効果 • 従来: 不具合分析レポート作成に約5~6時間(対象チケットが20件程度の場合) • 現在: 約1.5~2時間 • 削減率:

    約60-75% 定性的効果 • 一貫性の確保 :判断基準のブレを最小化 • 見落としの削減:全件漏れなく分析 • 品質文化の促進:定期的な振り返りにより、企画・開発チーム含めて品質につ いて考えることが可能に アウトプットと効果 - 70%の工数削減と自動レポート生成
  8. さらなる進化に向けて 精度向上 • 分析データの蓄積による判断精度の向上 • プロジェクト固有のパターン学習 適用範囲の拡大 • リスク分析への応用 •

    テストケース設計への活用(PoC実施中) 他チームへの展開 • ツールのテンプレート化 • 他領域のQAチームを含めた、チーム内標準化の検討 今後の展開 - さらなる進化へ
  9. AI × HUMAN = BETTER QA AIの強み • 速さ :数十件を数分で分析

    • 一貫性:ガイドライン準拠の判断 人間の強み • 文脈理解:ドメイン知識の活用 • 最終判断:複雑な状況への対応 両者を組み合わせたアプローチで業務の質と効率の向上を期待!! まとめ