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ソニー における プロダクトマネジメント スマホアプリ事例紹介 ソニー株式会社 [email protected]

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2 自己紹介 桝永 慎哉(ますなが しんや) ソニー株式会社 技術センター クラウドサービス・アプリケーション技術部門 Head of Cloud Center of Excellence 現所属では、クラウド・データ領域のエンジニアリングマネージャをしています。 複数の事業カテゴリをまたがる共通クラウドサービスやインフラ基盤の構築、データ分析に加え、 TV, Audio 領域向けのサービス/スマホアプリのプロダクトマネジメントも担当しています。 過去に開発・担当したプロダクト、サービス BRAVIA (TV), Blu-ray Recorder, Blu-ray Player, PlayStation, Video & TV SideView, Headphones Connect, BRAVIA Connect などなど…

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3 今日のおはなし ⚫ ソニーって? ⚫ Sony | BRAVIA Connect 事例紹介 – BRAVIA Connect におけるプロダクトマネジメントの特長 1. 顧客が多種多様 2. ステークホルダーが多い 3. ソフトとハードが密連携 – 課題 ⚫ まとめ

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6 クリエイティビティ x テクノロジー ソフトウェア x ハードウェア それぞれが高いレベルで融合した先にある 最高の顧客体験の実現を目指しています

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7 Sony | BRAVIA Connect ソニー製ホームシアター機器を かんたんに使えるスマホアプリ 機器操作 マニュアルフリー セットアップ テクニカル サポート https://electronics.sony.com/bravia-connect-app 4.3 /5.0 4.5 /5.0 ※ 数字は WW でのレーティング値です

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8 BRAVIA Connect におけるプロダクトマネジメントの特長 1. 顧客は多種多様 • WW 対応、多くの対象機器、かつリビングにあって家族で使うデバイス • 顧客価値も多種多様 2. ステークホルダー多い • 対応製品が多く、それぞれの規模も大きい • 提供したい機能・要件も多くなりがち 3. ソフトとハードが密連携 • 異なるプロセス、開発チームで並行開発を進め、ほぼ同時期にリリース 製品・サービスを超えた連携のしくみづくりはプロダクトマネージャのしごと

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9 顧客は多種多様 多種多様な顧客にどんな価値を提供するか? 01

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10 多種多様な顧客にどんな価値を提供するか? ⚫ 背景・課題 – 多機能、IoT 化、機器連携で機能や操作がどんどん複雑になっている – そのままでは使われない機能、届けられない価値が出てきている – その価値をユーザに届けきることが このアプリのタッチポイントとしての課題 ⚫ コンセプトは 「かんたん」 – 課題達成のために最重視すべき わかりやすいよりどころ – この合意をシンプルに保つことに注力 ⚫ かんたんは アプローチ/考え方であり、機能ではない – 対応機器が多く、ニーズも変化する中で機能・サービスの見直しは頻繁に起こる – 機能 x かんたん で価値を最大化する 価値提供のためのプラットフォームとして重視すべきシンプルな価値観を共有

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11 ステークホルダー多い 多くのステークホルダーがいるなかで 意思決定をどう進めるか? 02

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12 多くのステークホルダーがいる中で、意思決定をどう進めるか? ⚫ 権限委譲! – 「責任者」 は事業のトップになりがちだが、判断をそこに集約しない – 責務を適任者に分散させ、判定・承認プロセスを軽くする • 判断する人が増えることによってスピードが落ちては意味がない • 責務に人を当てはめるより、人に合わせて責務調整する方が良い場合もある Delegation Poker 委譲する側・される側の間で 権限委譲の度合いを明確にする ワーク • 委譲する・しないの2値ではなく、 細かい度合いが定義できる • お互いの認識を伝えあった上で議 論できる あなた 権限を委譲 彼/彼女ら Delegation Poker & Delegation Board - Management 3.0 Practice (management30.com) 委譲の度合い 高い 低い

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13 Delegation Poker の留意点 5. advise/助言する あなたは自分の意見を皆に伝え、彼らが受け 止めてくれることを望む。しかし、それはあなた ではなく彼らが決定することだ 6. inquire/尋ねる あなたはまず、決定を皆に委ねる。その後、彼 らの結論で自分を納得させてもらうようお願い する 7. delegate/任せる あなたは皆に決定を委ねる。また、自分の頭 を悩ませるだけの細かいことは知ろうともしない 「何を」 「どのレベルまで」 の認識を具体例で合わせ、既存プロセスに組み込む 何を どのレベルまで 可能な限り権限を適任者に委譲してもらうことが目的なので、 意志をもって具体的にこうしたいと伝える 双方意見交換をしながら 検討し、決定は XXX が 行う。その結果を XXX の 場で Owner へ説明し承 認を得る 検討・決定は全て XXX が行いその結果を XXX の場で Owner へ説明し 承認を得る 例 検討・決定は全て XXX が行う。その結果の説 明・承認の場は設けない Delegation Poker の定義 ヨーガン・アペロ/寳田 雅文 (2022) Managing for Happiness 現状業務を例に具体的に記載 抜け漏れで問題が出たら適宜認識合わせして補完 例) • 提供価値(コンセプト、ターゲットユーザ)の決定 • 提供価値(シナリオ)の決定 • アプリ全体の UI の情報構造の決定 • 全体デザインポリシーの決定 • 各機能の画面デザイン・イラストの決定 • 各機能の文言の決定

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14 ソフトとハードが密連携 ソフトとハードの開発プロセス・スケジュールの違いにどう対処するか? 03

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15 ソフトとハードの開発プロセス・スケジュールの違いにどう対処するか? 発売 RC FF GM 情報 公開 公開 ウォーターフォール アジャイル/スクラム 機器 アプリ GM ・ ・ ・ ・

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16 ソフトとハードの開発プロセス・スケジュールの違いにどう対処するか? 発売 RC FF GM 機器 情報 公開 アプリ 公開 GM リリース 機器の全機能評価ができるもの アプリ UI 上で操作や確認ができる 設計間である程度の評価も終わっている リリース アプリ単体案件、デザイン・文言含めた すべての要件の対応が完了したもの 主要な接点とそのクライテリアを事前合意し、別プロセスのまま並行開発する この辺のスプリントは不具合修正 などはあるものの、基本、次のリ リースに向けた開発がメイン ・ ・ ・ ・ ウォーターフォール アジャイル/スクラム

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17 ソフトとハードの開発プロセス・スケジュールの違いにどう対処するか? 発売 FF GM 機器 A ウォーターフォール アプリ ver. X アジャイル/スクラム リリース リリース 発売 FF GM 機器 B 発売 FF GM 機器 C アプリ ver. Y 公開 リリース 公開 リリース リリース ・ ・ ・ ・ 実際には 機器とアプリの組み合わせは n : n になる……!

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18 ソフトとハードの開発プロセス・スケジュールの違いにどう対処するか? 発売 FF GM 機器 A ウォーターフォール アプリ ver. X アジャイル/スクラム リリース リリース 接点/既存関係は最小に、確認/コミュニケーションは密に 発売 FF GM 機器 B 発売 FF GM 機器 C アプリ ver. Y 公開 リリース 公開 リリース リリース ・ ・ ・ ・ • 機器の capability や属性の違いはプロトコルレイヤに逃がす • 定期的なスプリントレビューやユーザビリティ確認会は機器とアプリ合同で実施する

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19 提供した機能とその反応 かんたんセットアップ ユーザが持っている機器ごとに個別のグ ラフィック、アニメーションで迷わず確実 にセットアップができるガイドを提供 コンセプトはある程度届いている模様。アプリ利用前の 「かんたん」 も要考慮 顧客からのフィードバック 「かんたんに〇〇できた」 とのフィードバックを多数いただいた一方 アプリインストールまでの導線や機能の少なさに不満の声あり Good セットアップがかんたん スマホから機器が操作できる 再生フォーマットがかんたんにわかる サインインなしで使える オプションスピーカーの追加がかんたんにできる Bad アプリインストールの導線がわかりにくい アプリでできることが少ない 他のアプリとの連携ができない リリース後 3 ヶ月の断面での主なオンラインストアレビューコメントから

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20 課題 ⚫ そうは言っても、プロセス・スケジュールの合わせこみは大変 – ですよね – 毎回開発チームが多大な労力を費やしている – 機能を寄せるとか、更なる移譲なども進めているが、道のり長い • エッジとクラウドの適した責務分担に唯一の解はない ⚫ 要件の絞り込みと改善 – 改善より新規機能に目が行きがち。やりたいことは常に増える • 機能が増えるとリソースを圧迫するし かんたんさが損なわれる可能性もある – サービスにも新陳代謝が必要。一度始めたものをどうやめるか最初から考えておく • 最初から全て用意しておくという話ではなく、Two way door にしておくという話

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21 サービス・機能に関する基本的な集中・選択の考え方 顧客価値 (機能によって基準は異なる) 運用コスト この領域の サービスは 終了を検討する この領域の サービスは継続 この領域の コストを下げる改善は 運用チームが主導する この領域の 顧客価値を上げる改善は 機能開発チームが主導する やめない やめる 継続改善! どこを目指していて 今どこにいるのか?必要なアクションを可視化する

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22 まとめ 1. 顧客が多種多様 → シンプルなよりどころ 2. ステークホルダーが多い → 権限委譲による軽量化 3. ソフトとハードが密連携 → 違いを受け入れ接点を絞る ソフトとハードの融合で実現する 最高の体験を届けたい 同じような課題・悩みをお持ちの方、意見交換など大歓迎です! [email protected] 施策としては当たり前のことだが、実際どうやるか?に汎用の解はなく 小さな改善の積み重ねによる漸進が必要 BRAVIA Connect

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SONY is a registered trademark of Sony Group Corporation. Names of Sony products and services are the registered trademarks and/or trademarks of Sony Group Corporation or its Group companies. Other company names and product names are registered trademarks and/or trademarks of the respective companies.