Slide 1

Slide 1 text

1 © FURYU Corporation. エンジニアがプロジェクトを立ち上げて リリースするまでの道のり プリントシール機に QRコード決済を導入した話

Slide 2

Slide 2 text

2 © FURYU Corporation. ・QRコードの商標はデンソーウェーブの登録商標です。 ・Amazon Web Services、"Powered by Amazon Web Services"ロゴ、およびかかる資料で使用されるその他のAWS商標は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.ま たはその関連会社の商標です。 ・Windows、Windows またはその他のマイクロソフト製品の名称および製品名は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における商標または登録商標です。 ・Redmineは、Jan Schulz-Hofen及びJean-Philippe Langの商標または登録商標です。 ・その他会社名、製品名、サービス名等は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

Slide 3

Slide 3 text

3 © FURYU Corporation. 田村 克彦 自己紹介 コンシューマゲーム開発経験を経て フリューへ入社 プリントシール機における 落書きアプリケーション開発をメインに担当 フリュー株式会社 プリントシール機事業部 ソフトウエア開発部

Slide 4

Slide 4 text

4 © FURYU Corporation. INDEX プリントシール機の開発について QRコード決済の実装と運用について フリューの紹介 まとめ 開発プロセス 01 02 03 04 05

Slide 5

Slide 5 text

5 © FURYU Corporation. フリューの紹介

Slide 6

Slide 6 text

6 © FURYU Corporation. フリュー株式会社の紹介 プリントシール コンテンツメディア キャラクター マーチャンダイジング ゲーム/アニメ 人々のこころを豊かで幸せにする 良質なエンタテインメントを創出する!

Slide 7

Slide 7 text

7 © FURYU Corporation. プリントシール機のトップメーカー ★プリントシール機台数シェアNO.1 日本にある95%以上はフリューのプリントシール機 ※2021年夏自社調べ ★「ピクトリンク」有料会員数150万人 フリュー株式会社の紹介 ※2021年3月末時点 ※ピクトリンクとはフリューのプリ画取得サイト

Slide 8

Slide 8 text

8 © FURYU Corporation. プリントシール機とは、主にゲームセンターに 設置される自動写真撮影機です。 ユーザーからはプリという愛称で呼ばれています。 プリントシール機の紹介

Slide 9

Slide 9 text

9 © FURYU Corporation. プリントシール機の紹介 筐体の構成 事前ブース 撮影ブース 落書きブース 印刷ブース

Slide 10

Slide 10 text

10 © FURYU Corporation. プリントシール機の紹介 筐体の構成 事前ブース 撮影ブース 落書きブース 印刷ブース

Slide 11

Slide 11 text

11 © FURYU Corporation. プリントシール機の紹介 筐体の構成 事前ブース 撮影ブース 落書きブース 印刷ブース

Slide 12

Slide 12 text

12 © FURYU Corporation. プリントシール機の紹介 筐体の構成 事前ブース 撮影ブース 落書きブース 印刷ブース

Slide 13

Slide 13 text

13 © FURYU Corporation. プリントシール機の紹介 筐体の構成 事前ブース 撮影ブース 落書きブース 印刷ブース

Slide 14

Slide 14 text

14 © FURYU Corporation. ハードウェア構成 Windows PC プリントシール機の紹介 一眼レフカメラ USB シールプリンタ USB IO基板 COM 入力デバイス COM 通信機器 LTE、Ethernet

Slide 15

Slide 15 text

15 © FURYU Corporation. プリントシール機の開発について

Slide 16

Slide 16 text

16 © FURYU Corporation. 年間開発タイトル数 新機種 3タイトル バージョンアップ 3~4タイトル プリントシール機の開発について

Slide 17

Slide 17 text

17 © FURYU Corporation. 企画、ハード、ソフトと分かれています。 画像は仮 企画 ハード ソフト 筐体コンセプト、世界観、仕様 筐体設計、図面作成、機構開発など ゲーム開発、ログ解析など プリントシール機の開発について

Slide 18

Slide 18 text

18 © FURYU Corporation. 私が所属しているソフトウエア開発部について 画像は仮 ゲーム 落書き 画像処理 ゲーム画面、ゲームシーケンス制御、機器の制御 落書き画面 画像処理全般、機械学習 プリントシール機の開発について

Slide 19

Slide 19 text

19 © FURYU Corporation. プリントシール機の開発について Windows Embedded ゲーム C# WPF / Unity 落書き C++ / Unity 画像処理 C++ 利用技術

Slide 20

Slide 20 text

20 © FURYU Corporation. プリントシール機の開発について Windows Teams Visual Studio Unity Coverity Github Enterprise Redmine Confluence 開発環境

Slide 21

Slide 21 text

21 © FURYU Corporation. プリントシール機にQRコード決済をテスト導入した話

Slide 22

Slide 22 text

22 © FURYU Corporation. 今日話すこと QRコード決済の実装と運用について QRコード決済の実装 開発時に検討すべきこと 開発プロセスについて プロジェクト立ち上げと遂行 常時ペア開発の効果

Slide 23

Slide 23 text

23 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装と運用について

Slide 24

Slide 24 text

24 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装

Slide 25

Slide 25 text

25 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 様々な決済ブランド LINE Pay PayPay 楽天Pay メルペイ d払い au Pay

Slide 26

Slide 26 text

26 © FURYU Corporation. QRコード決済方式は2種類 • スマートフォンでQRコードを表示させてお店側が読み込む方式 • オフライン(対面)での利用 CPM(Consumer Presented Mode) • スマートフォンでお店側のQRコードを読み取って決済する方式 • オンライン(ECサイト)、オフラインどちらでも使える MPM(Merchant Presented Mode) QRコード決済の実装

Slide 27

Slide 27 text

27 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 それぞれの決済方式に必要なもの • QRコードを読み込むカメラ CPM(Consumer Presented Mode) • QRコードを表示する画面 MPM(Merchant Presented Mode)

Slide 28

Slide 28 text

28 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 プリントシール機ではMPMを採用 • スマートフォンでQRコードを表示させてお店側が読み込む方式 • オフライン(対面)での利用 CPM(Consumer Presented Mode) • スマートフォンでお店側のQRコードを読み取って決済する方式 • オンライン(ECサイト)、オフラインどちらでも使える MPM(Merchant Presented Mode)

Slide 29

Slide 29 text

29 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 MPM方式は価格情報を動的にQRコードに埋め込める 支払う側はQRコードを読み込んで決済ボタンを押すだけ 店舗側が金額の確認をしなくてよい 自動販売機やECサイトで利用が可能

Slide 30

Slide 30 text

30 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 ここから、プリントシール機で実装したお話

Slide 31

Slide 31 text

31 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 LINE Payを実装したのは2018年

Slide 32

Slide 32 text

32 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 LINE Payの開発環境が整っていた ・APIの提供 ・サンドボックス環境 ・テストアカウントの登録環境 ・テスト用クライアントアプリが 必要なかった

Slide 33

Slide 33 text

33 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 なぜ、プリントシール機に LINE Payを入れようと思ったのか?

Slide 34

Slide 34 text

34 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 この当時、消費税増税まであと1年強でした。 なぜ、プリントシール機に LINE Payを入れようと思ったのか?

Slide 35

Slide 35 text

35 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 プリントシール機にとっての増税 100円値上げはユーザーにとって影響が大きい ・100円硬貨単位でしか価格設定できない ・内税なので、プレイ料金が据え置きだと オペレーター様の利益が増税分減ってしまう ※オペレーター様とはアミューズメント施設のオーナー様や運営者様

Slide 36

Slide 36 text

36 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 増税対策のひとつとして導入 ・1円刻みでの価格設定を可能に ・オペレーター様が価格を自由に設定できる

Slide 37

Slide 37 text

37 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 ターゲットユーザーに最適だったLINE Pay LINEアプリで決済が可能 • 別途アプリを入れる必要がないハードルの低さ KYC(本人確認)がいらない • プリペイドとしても使えるので 銀行口座やクレジットカードが必要ない

Slide 38

Slide 38 text

38 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 2019年末~Paypayの実装

Slide 39

Slide 39 text

39 © FURYU Corporation. プリントシール機での決済画面紹介

Slide 40

Slide 40 text

40 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 デモ画面

Slide 41

Slide 41 text

41 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 決済人数選択

Slide 42

Slide 42 text

42 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 決済ブランド選択

Slide 43

Slide 43 text

43 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 決済用QRコード表示

Slide 44

Slide 44 text

44 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 プリ独自の割り勘決済

Slide 45

Slide 45 text

45 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 それぞれで決済ブランドが選択可能

Slide 46

Slide 46 text

46 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 それぞれのQRコードを表示

Slide 47

Slide 47 text

47 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 一人決済した状態

Slide 48

Slide 48 text

48 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 一人決済していても最初に戻れる

Slide 49

Slide 49 text

49 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装 自動的に返金処理する

Slide 50

Slide 50 text

50 © FURYU Corporation. QRコード決済に必要なもの

Slide 51

Slide 51 text

51 © FURYU Corporation. QRコード決済を実現するために必要なもの プリントシール機で利用したMPMでは ・QRコードを表示させるディスプレイ ・決済事業者との決済APIサーバーと通信できる通信網

Slide 52

Slide 52 text

52 © FURYU Corporation. QRコード決済を実現するために必要なもの 実現するにあたって開発したもの APIサーバー 管理サイト用Webサーバー データベース クライアントアプリケーション

Slide 53

Slide 53 text

53 © FURYU Corporation. QRコード決済を実現するために必要なもの 実現するにあたって開発したもの APIサーバー Java Spring Bootで実装 筐体から呼び出されるAPI • 筐体登録 • 注文処理 • 決済状態確認など 決済事業者から提供されているAPIの呼び出し

Slide 54

Slide 54 text

54 © FURYU Corporation. QRコード決済を実現するために必要なもの 実現するにあたって開発したもの Java Spring Bootで実装 管理サイト用Webサーバー 売上や筐体の状態が確認できるWebシステム • アカウント作成 • アカウントに対して筐体紐付け • 返金処理 • 筐体情報の一覧表示

Slide 55

Slide 55 text

55 © FURYU Corporation. QRコード決済を実現するために必要なもの 実現するにあたって開発したもの C#とC++で実装 クライアントアプリケーション ゲーム画面からQRコード決済を利用しやすくするモジュール • C++、C#、Unityどれからでも使える

Slide 56

Slide 56 text

56 © FURYU Corporation. QRコード決済を実現するために必要なもの 実現するにあたって開発したもの クライアントアプリケーション DLL • C# DLL • C++ exe • C# ゲーム画面から利用 WPF / Unity ゲーム画面以外からの利用 C++ プロセス間通信で情報を送受信

Slide 57

Slide 57 text

57 © FURYU Corporation. 決済までの流れ

Slide 58

Slide 58 text

58 © FURYU Corporation. 決済までの流れ 構成図(簡易版)

Slide 59

Slide 59 text

59 © FURYU Corporation. 決済までの流れ 店舗運営者はWebシステム(管理サイト)から価格設定を行える

Slide 60

Slide 60 text

60 © FURYU Corporation. 決済までの流れ 筐体は起動時にAPIサーバーに価格情報を問い合わせる

Slide 61

Slide 61 text

61 © FURYU Corporation. 決済までの流れ デモ画面で決済可能なブランドと価格を表示させる

Slide 62

Slide 62 text

62 © FURYU Corporation. 決済までの流れ QRコード表示時にはAPIサーバーへ注文依頼

Slide 63

Slide 63 text

63 © FURYU Corporation. 決済までの流れ 決済事業者APIに注文依頼することでURLが返ってくる

Slide 64

Slide 64 text

64 © FURYU Corporation. 決済までの流れ APIサーバーからURLを筐体へ返して筐体でQRコード変換して表示

Slide 65

Slide 65 text

65 © FURYU Corporation. 決済までの流れ 割り勘の場合は、2回APIを呼ぶ

Slide 66

Slide 66 text

66 © FURYU Corporation. 決済までの流れ QRコード表示中は決済ステータスを確認

Slide 67

Slide 67 text

67 © FURYU Corporation. 決済までの流れ 二人が決済完了すれば、ゲーム開始する

Slide 68

Slide 68 text

68 © FURYU Corporation. 決済までの流れ APIサーバーとWebシステム間はエラーが出たゲームのみ返金可能に

Slide 69

Slide 69 text

69 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと

Slide 70

Slide 70 text

70 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと まず、前提条件を設けた 決済代行を行わない

Slide 71

Slide 71 text

71 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと 決済代行とは 筐体からの決済売上 売上金 店舗ごとに分配 フリューが店舗を一元管理する方法 店舗(オペレーター様) 決済事業者 フリュー

Slide 72

Slide 72 text

72 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと 決済代行とは 実験的要素もあったので影響範囲を小さく 筐体からの決済売上 売上金 店舗ごとに分配 店舗(オペレーター様) 決済事業者 フリュー フリューが店舗を一元管理する方法

Slide 73

Slide 73 text

73 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと 決済代行を行わない 方針として ・オペレーター様に決済事業者の加盟店となってもらう ・決済に必要なサーバーはフリューが用意 筐体からの決済 店舗(オペレーター様) 決済事業者 売上金

Slide 74

Slide 74 text

74 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと 続いて、大きく2つの検討項目 1.筐体の管理方法 2.筐体の通信が不安定な場合の対応

Slide 75

Slide 75 text

75 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 筐体をどのように管理するか 店舗や加盟店との紐付けは?

Slide 76

Slide 76 text

76 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 筐体をどのように管理するか 店舗や加盟店との紐付けは? 店舗と筐体を管理する Webシステムを構築

Slide 77

Slide 77 text

77 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 企業、店舗、筐体の順に紐付けを構築 企業 店舗 筐体 筐体 店舗 筐体 管理サイト

Slide 78

Slide 78 text

78 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 企業 店舗 筐体 筐体 店舗 筐体 管理サイト 決済事業者の加盟店契約に寄せた方法 企業(加盟店) = 1アカウント 企業、店舗、筐体の順に紐付けを構築

Slide 79

Slide 79 text

79 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 企業アカウントを作成しその管理者が 店舗アカウントを発行できる形 企業 店舗 筐体 筐体 店舗 筐体 管理サイト

Slide 80

Slide 80 text

80 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 企業アカウントで決済に必要な情報を入力

Slide 81

Slide 81 text

81 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 企業アカウントからは店舗一覧、修正削除が可能

Slide 82

Slide 82 text

82 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 店舗と筐体の紐付け 店舗にある筐体をどれだけ手間少なく 管理システムと連携するか

Slide 83

Slide 83 text

83 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 管理システムとの連携 管理システムから発行する登録コードを筐体で入力?

Slide 84

Slide 84 text

84 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 筐体が多いと手間が掛かりすぎてしまう プリントシール機ならではの方法を取り入れた 管理システムとの連携 管理システムから発行する登録コードを筐体で入力?

Slide 85

Slide 85 text

85 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 管理システムとの連携 筐体 筐体のカメラでQRコードを読み込む 管理サイト QRコードを発行

Slide 86

Slide 86 text

86 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 管理システムとの連携 メンテナンス画面から筐体の一眼レフカメラで QRコードを読み込む ライブビュー機能で映像の1フレームごとに QRコードを解析し、管理サイトから 発行されたQRコードなら完了とする。

Slide 87

Slide 87 text

87 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 QRコードの内容と筐体のユニークな情報を 筐体からAPIサーバーへ送り認証に成功すれば登録完了

Slide 88

Slide 88 text

88 © FURYU Corporation. 筐体の管理方法 QRコードの中身 暗号化してQRコードにエンコード JSON ・店舗アカウントのID ・自動生成のランダムな文字列

Slide 89

Slide 89 text

89 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと 2つ目の検討項目 ・筐体の管理方法 ・筐体の通信が不安定な場合の対応

Slide 90

Slide 90 text

90 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 筐体の通信状況が必ずしも良いとはいえない お金に関わる部分なので、何かあれば即クレームに繋がる 最悪のユースケースを考慮する必要がある

Slide 91

Slide 91 text

91 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 筐体の通信状況が必ずしも良いとはいえない お金に関わる部分なので、何かあれば即クレームに繋がる。 最悪のユースケースを考慮する必要がある つまり、ユーザーがお金を払ったのにゲームが開始されないこと

Slide 92

Slide 92 text

92 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 QRコード決済を選択したタイミングで 通信が切れていれば筐体側でエラー停止させることなく誘導が可能

Slide 93

Slide 93 text

93 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 問題はユーザーがQRコードを読み取った後に通信が切れた場合 サーバーとユーザーのスマートフォンで 決済が完結してしまい 筐体側で決済状態が取れない

Slide 94

Slide 94 text

94 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 問題はユーザーがQRコードを読み取った後に回線が切れた場合 サーバーとユーザーのスマートフォンで 決済が完結してしまい 筐体側で決済状態が取れない 支払ったかどうかもわからない

Slide 95

Slide 95 text

95 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 対応策 QRコード表示以降、決済ステータス取得に失敗したらエラーとする

Slide 96

Slide 96 text

96 © FURYU Corporation. 通信が不安定な場合の対応 さらにエラー停止させる 筐体からは決済状態が不明となるため、スタッフオペレーション

Slide 97

Slide 97 text

97 © FURYU Corporation. 開発時に検討すべきこと 検討の結果 ・筐体の管理方法 →管理サイトを構築し、自社筐体に特化したサービスを提供 ・筐体との通信が不安定な場合の対応 →ワーストケースを想定する 苦肉の策ではあるが、店舗スタッフオペレーション

Slide 98

Slide 98 text

98 © FURYU Corporation. 決済だけでなく、より便利に 管理サイト上から売上の確認

Slide 99

Slide 99 text

99 © FURYU Corporation. 決済だけでなく、より便利に プレイ料金設定

Slide 100

Slide 100 text

100 © FURYU Corporation. 決済だけでなく、より便利に シール紙の残り枚数の確認

Slide 101

Slide 101 text

101 © FURYU Corporation. 決済だけでなく、より便利に ・遠隔操作が無人店舗に強力なツールとなりえる ・オペレーター様の声を聞きながら機能を追加していきたい QRコード決済を使わなくても利用できる

Slide 102

Slide 102 text

102 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装と運用について まとめ ・MPMであれば、筐体に対して追加ハードウェアが要らない →筐体に追加コストが必要ない ・自前で実装することでユーザーに寄り添った仕様で作れる →プリントシール機では割り勘決済を実装 筐体と連動するスマホアプリがあればシームレスに決済も可能。

Slide 103

Slide 103 text

103 © FURYU Corporation. 今日話すこと QRコード決済の実装と運用について QRコード決済の実装 開発時に検討すべきこと 開発プロセスについて プロジェクト立ち上げと遂行 常時ペア開発の効果

Slide 104

Slide 104 text

104 © FURYU Corporation. 開発プロセスについて

Slide 105

Slide 105 text

105 © FURYU Corporation. 開発プロセスについて QRコード決済導入はエンジニア提案の ボトムアップなプロジェクト

Slide 106

Slide 106 text

106 © FURYU Corporation. 開発プロセスについて 開発人員 エンジニア 2人+α その他、社内外問わず 様々な人に開発やサポートをお願いしました。

Slide 107

Slide 107 text

107 © FURYU Corporation. 開発プロセスについて 開発スケジュール 2018年8月下旬 • LINE Pay 調査・開発開始 2019年3月 • LINE Pay ロケテスト 2019年12月 • LINE Pay ローンチ 2020年3月 • PayPay ロケテスト

Slide 108

Slide 108 text

108 © FURYU Corporation. 開発プロセスについて 短時間かつ少人数でプロジェクトを 成功させることができた

Slide 109

Slide 109 text

109 © FURYU Corporation. プロジェクトの立ち上げと遂行

Slide 110

Slide 110 text

110 © FURYU Corporation. プロジェクトの立ち上げと遂行 開発に至った背景 自分たちの技術で利益を実感できる ビジネスを生み出したかった

Slide 111

Slide 111 text

111 © FURYU Corporation. 開発に至った背景 自部署に掲げられている指針 ビジネス感覚を持ったクリエイティブ集団

Slide 112

Slide 112 text

112 © FURYU Corporation. 開発に至った背景 ビジネス感覚を持ったクリエイティブ集団とは ・事業に興味をもつ ・自分の仕事が事業や市場に与える影響を言葉で説明できる ・貪欲に学び続ける ・アイデアを発信できる

Slide 113

Slide 113 text

113 © FURYU Corporation. 開発に至った背景 ビジネス感覚を持ったクリエイティブ集団とは ・事業に興味をもつ ・自分の仕事が事業や市場に与える影響を言葉で説明できる ・貪欲に学び続ける ・アイデアを発信できる 持っている技術や知識をより効果的に発揮するための指針

Slide 114

Slide 114 text

114 © FURYU Corporation. 開発に至った背景 指針が行動に繋がる 自分たちの技術で利益を実感できる ビジネスを生み出したかった

Slide 115

Slide 115 text

115 © FURYU Corporation. プロジェクト立ち上げまで ブレスト 選定 短期間での 集中実装 プレゼン 承認 立ち上げまでの歩み

Slide 116

Slide 116 text

116 © FURYU Corporation. プロジェクト立ち上げまで ブレスト 選定 短期間での 集中実装 プレゼン 承認 ブレスト、選定は既存事業に近しいものを ・事業における課題を解決するもの ・強みをいかせること

Slide 117

Slide 117 text

117 © FURYU Corporation. プロジェクト立ち上げまで ブレスト 選定 短期間での 集中実装 プレゼン 承認 決めたら一気にプロトタイプを作ってしまう ・熱量が冷めないうちに ・合宿的にやるのも良い

Slide 118

Slide 118 text

118 © FURYU Corporation. プロジェクト立ち上げまで ブレスト 選定 短期間での 集中実装 プレゼン 承認 裁量権を持っている人に数字で語る ・課題解決におけるインパクト ・プロトタイプを見せることで実現可能性を後押し

Slide 119

Slide 119 text

119 © FURYU Corporation. プロジェクトを成功させるために 次の2点を意識してプロジェクトを進めた 1.MVPの徹底 2.社内レビューを徹底する

Slide 120

Slide 120 text

120 © FURYU Corporation. MVPを徹底する 影響範囲を限りなく小さくする 技術的に解決できる部分は徹底的に行い 自分たち以外に関わる人を最小限にする プロジェクトの進行も早く、導入への障壁も下がった

Slide 121

Slide 121 text

121 © FURYU Corporation. 社内レビューを徹底する 自分たちがやっていることを公開する 会社組織を活用し 詳しい人に相談やレビューを入念に行った 事業部を超えた協力が得られた

Slide 122

Slide 122 text

122 © FURYU Corporation. プロジェクトの立ち上げと遂行 プロジェクトが成功したポイント ・事業課題を解決できるサービスを考えられた ・自分たちの技術力で運用までカバーすることを検討した ・社内組織を活用した

Slide 123

Slide 123 text

123 © FURYU Corporation. 常時ペア開発の効果

Slide 124

Slide 124 text

124 © FURYU Corporation. 常時ペア開発の効果 QRコード決済開発はエンジニア2人 進捗管理されるわけでもなく、互いに考え 互いを補完し合いながら能動的に行動した

Slide 125

Slide 125 text

125 © FURYU Corporation. 常時ペア開発の効果 ペア開発におけるメリット 1.開発スピードの速さと品質の担保 2.悩みや課題の共有

Slide 126

Slide 126 text

126 © FURYU Corporation. 開発スピードの速さと品質の担保 高速に機能実装を回す 二人がそれぞれの観点を持ち、影響範囲を検討 お互いが納得して設計と実装を行うので手戻りがない 設計 実装 レビュー レビュー 対応 設計 実装 設計の段階で実装も 想像できているため圧倒的に早い

Slide 127

Slide 127 text

127 © FURYU Corporation. 悩みや課題の共有 全力で一緒に解決策を考えられる 事象が発生した際に最速のタイミングで共有できる お互いが当事者となるので一人で悩まなくてよい安心感も生まれる 時間かけて深く議論や検討できる 画期的な解決策やアイデアを生み出せることも

Slide 128

Slide 128 text

128 © FURYU Corporation. ペア開発で意識して実践したこと こだわりを維持するために残業はしない 常にペアで作業していると定時内だけでかなり疲労する 疲れた状態で作業を続けても効率が下がるだけ 終わらせることが目的になり こだわりが薄れないように

Slide 129

Slide 129 text

129 © FURYU Corporation. ペア開発で意識して実践したこと 課題に対する解決策を出したら一日寝かす 解決策を出したら満足してしまいがち 本当にその策が最良なのか、翌日に再度見直す 翌日に頭がリセットされた状態でもう一度 考えてみることで新たな解決策が生まれることも

Slide 130

Slide 130 text

130 © FURYU Corporation. 常時ペア開発の効果 私が感じたこと ・安定した開発の速さ ・課題に対して深く議論できるので妥協なく スマートな対策やアイデアが出やすい ・集中度合いがかなり高いので、疲労が大きく定時内が限界

Slide 131

Slide 131 text

131 © FURYU Corporation. まとめ

Slide 132

Slide 132 text

132 © FURYU Corporation. まとめ 1.QRコード決済を実装、運用してみて 2.開発プロセスについて

Slide 133

Slide 133 text

133 © FURYU Corporation. QRコード決済の実装と運用のまとめ ・筐体と連動するスマホアプリがあればシームレスに決済が可能 筐体に対して追加ハードウェアが要らない ・MPMであれば、筐体に追加コストが必要ない ユーザーに寄り添った仕様で作れる

Slide 134

Slide 134 text

134 © FURYU Corporation. 開発プロセスについて プロジェクトが成功したポイント ・事業課題を解決できるサービスを考えられた ・自分たちの技術力で運用までカバーを検討した ・社内組織を活用した ペア開発の効果 ・開発スピードの速さと品質の担保 ・悩みや課題の共有 これからもペア開発は続けていく この経験を参考にして、次なる新しい事業課題に取り組みます

Slide 135

Slide 135 text

135 © FURYU Corporation. さいごに

Slide 136

Slide 136 text

136 © FURYU Corporation. さいごに プロジェクトを立ち上げて進めるには色んなスキルが必要になります 行動力 マーケティ ング データ分析 問題解決 コミュニ ケーション

Slide 137

Slide 137 text

137 © FURYU Corporation. さいごに 技術力 ✕ もう一つの強み=価値

Slide 138

Slide 138 text

138 © FURYU Corporation. ご清聴ありがとうございました

Slide 139

Slide 139 text

139 © FURYU Corporation.