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モブとソロを織り交ぜて ハイアウトプットなチーム開発

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池田 直弥(いけだ なおや) 自己紹介 Nao_Mk2 2019年 Retty入社 技術的にはサーバーサイド寄りが好き 仕事ではフロントエンドもインフラもやります モブワーク / ふりかえり好き

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とある日のお悩み

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1人1担当制にしていたころ…… A B C Todo Doing Done D スプリント開始時 A B C Todo Doing Done D スプリント終了付近 優先度が高いのに何故か終わっていないA😇

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自分の仕事に集中しがち問題 1人1担当だと 自分のタスク > 他人のタスク になりやすい 自分のタスクを完遂したい気持ちにおされる ↓ ヘルプの声が上がるまで他人の状況を気にかけにくい ↓ チームが取り組むべき作業の優先順位が意識されない

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チームの仕事はチームのもの 最初からみんなでやればいい! モブプログラミングならぬモブワークだ! クリティカルパスをチームで意識したい なるべく早く優先順位の高いPBIをリリースしたい ※PBI: プロダクトバックログアイテム

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今回のテーマ ● モブワークとは ● モブとソロを組み合わせる ● モブ&ソロがもたらしたもの

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今回のテーマ ● モブワークとは ● モブとソロを組み合わせる ● モブ&ソロがもたらしたもの

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モブワーク = スウォーミング PBIを完成させるための作業をみんなで集まってやる! ● 業務知識の共有 ● ペアプログラミング、モブプログラミング ● テスト など チームの最大限の努力を1つのPBIに集中し、わかっている仕事を極力早く終わらせる Focus maximum team effort on one item in the Product Backlog and complete all known work as soon as possible. 引用元 :https://sites.google.com/a/scrumplop.org/published-patterns/product-organization-pattern-language/development-team/swarming- -one-piece-continuous-flow

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モブワークはフロー効率重視 リソース効率 リソースの稼働率を重視 総アウトプット量が多い リードタイムが増える フロー効率 価値のリードタイムを重視 総アウトプット量が少ない リードタイムが減る モブワークはこっち

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モブは長距離向き、ソロは短距離向き モブワーク:集合知で不確実性に対処 ソロワーク:手戻りしにくい小さなアウトプットに集中

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今回のテーマ ● モブワークとは ● モブとソロを組み合わせる ● モブ&ソロがもたらしたもの

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まずはモブ前提でプランニング スプリント バックログアイテム プロダクト バックログアイテム C A B A1 B1 B2 A3 C2 C3 モブ ソロ どれがモブ向きかではなくどれがソロ向きかを探すのがポイント C1 A2

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モブとソロそれぞれの長所を生かす モブワーク向き ● 業務知識の共有 ● 不確実性が高い ○ 新技術への挑戦など ● 議論を伴う(設計など) ソロワーク向き ● サイズが小さい ● 定型業務 ● 全員が熟知している

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● 音声通話ツール ○ Zoom ○ Discord いざモブワーク! オフライン ● ホワイトボード オンライン ● ホワイトボードツール ○ Miro ○ MURAL あると便利なもの

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モブで始めてもソロ向きの瞬間を見逃さない 作業が進むにつれてソロ向きの瞬間がやってくることも ● 議論が十分に済み全員のイメージが固まった ● 全員の作業イメージがしっかりと揃った ● 残りは手戻りしないサイズまで作業が進んだ ソロ向きを1人に託すことで残りのメンバーが次のモブへ

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進め方のイメージ A1 B1 B2 A3 最優先アイテムをモブ A1 B2 A3 ソロ向きになったら託 して別アイテムへ A1 B2 A3 また次の最優先へ B1 B1 C1 C2 C3 C1 C2 C3 C1 C2 C3 A2 A2 A2

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プランニングの予定と異なっても臨機応変に ソロ予定だったけどモブ向きに気がついた 優先順位が高いならもちろん、状況次第ではそれ以外でも集まる (終えれば仕掛かり中のPBIを減らせそうなど) モブ予定だったけどソロ向きに気がついた チームの認識がソロ向きで揃えば潔く解散 大事なのはチームで対話すること

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「トラベラー」として他のチームに混ざりモブワーク ● 特定業務/技術に詳しいメンバーが他のチームに混ざる 他のチームともモブワーク! あるチームにとって未知の情報が既知になり 円滑に開発できる

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ふりかえりをして見直し実験する ソロ、ときどきモブ期 チーム編成初期 とにかくモブ期 モブ、ときどきソロ期 現在 最初からモブでやれば もっと早く終わったかも? 途中でソロに切り替えれば もっと早く終わったかも?

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今回のテーマ ● モブワークとは ● モブとソロを組み合わせる ● モブ&ソロがもたらしたもの

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モブを中心にすることで開発が安定する ● 集合知で不確実性に対処しやすい ● 業務知識や技術スキルのバラつきを吸収しやすい ● メンバーのお休みに左右されにくい ベロシティの安定につながる

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モブを中心にすることで開発が安定する スプリント毎の振れ幅が小さくなり スプリント開始時の予測とも合いやすくなっている チーム編成初期 最近

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今どうすべきかに意識が向くように ● ソロ向きだけど知見共有のためにあえてモブ ● モブでやるけど全員じゃなくて人数を絞る ● ソロとしたけど順調じゃなさそうだし様子見にいこう 決まったやり方に固執しないことで どう進めるのが最適かチームでよく考える癖がついた

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一番大事なのは「何を達成したいのか」 "文化は価値の表現"であり、"実践するプラクティスは文化の発現"である “a culture is an expression of values” and “the practices you follow identify your culture” 引用元:https://www.infoq.com/jp/news/2014/11/technical-practices-agile/ プラクティスにとらわれすぎない チームの価値:少しでも早くユーザーさんへ価値を届けたい 試行錯誤の結果がモブ&ソロ

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まとめ ● チームのパワーを1つに集めるのがモブワーク ● モブとソロそれぞれの長所を意識して生かす ● モブワーク中心の文化が開発の安定をサポートする ● 「何を達成したいか」に目を向ける ○ ふりかえって新しい実験や改善に繋げる