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エンタープライズ コミュニティジャーニー 〜KDDIにおけるコミュニティ文化醸成と人材教育への取り組み〜 2022.02.22 JACO MeetUp #6

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KDDI株式会社 SL事業本部サービス企画開発本部企画開発戦略部 エキスパート(テクノロジスト) 情報処理安全確保⽀援⼠(第009004号) ⼤橋 衛 KDDI CCoE ⼤橋 2 /ohashi.mamoru @mamohacy http://blog.mamohacy.com/

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今⽇お話すること lコミュニティと⼈材教育の関係性 lKDDIにおけるコミュニティ⽂化の歩み lコミュニティ⽂化の醸成でKDDIは何を得たか lコミュニティ活動による⼈材教育への影響 3

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いざ本題へ

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コミュニティと⼈材教育の関係 ⼈材教育 lスキルアップ(独学 / 個⼈学習 / 集合研修) l資格取得 l実務経験 lモチベーションの向上

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コミュニティと⼈材教育の関係 ⼈材教育 lスキルアップ(独学 / 個⼈学習 / 集合研修) l資格取得 l実務経験 lモチベーションの向上 ここに効く

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コミュニティと⼈材教育の関係 ⼈材教育 lスキルアップ(独学 / 個⼈学習 / 集合研修) l資格取得 l実務経験 lモチベーションの向上 ・資格合格者に合格報奨⾦を与える ・資格取得者を表彰する/社内掲⽰する ・昇格/昇給/異動条件に資格取得を必須にする

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コミュニティと⼈材教育の関係 ⼈材教育 lスキルアップ(独学 / 個⼈学習 / 集合研修) l資格取得 l実務経験 lモチベーションの向上 ・資格合格者に合格報奨⾦を与える ・資格取得者を表彰する/社内掲⽰する ・昇格/昇給/異動条件に資格取得を必須にする 学びのモチベーション維持に最も重⽤なことは 「同じ関⼼軸を持つ仲間と共通のコトバで会話でき 最新情報と課題を相互交換できる場」

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Tech-on 〜Networking for Techies〜とは︖ 『技術者同⼠を、⼈と⼈とのネットワーキングで繋ぐ』 IT技術のナレッジは⽂書化されない/できない/陳腐化が早い ホンモノのナレッジは⼈と⼈との緩い繋がりの中にこそある

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KDDIにおける コミュニティ文化の歩み

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Tech-on/Tech-inが⽬指すもの 「KDDIへのコミュニティ⽂化の注⼊」 ・外の⽂化と触れ合うこと ・外のモノサシで内を⾒れること ・好きなことで輝ける場があること

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2018.05.11 記念すべきキックオフ l合計27名もの参加希望が︕ lキックオフも盛⼤に開催

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KDDIにおけるコミュニティ体系図 Tech-in AWS もう誰かが仕掛けなくても、⾃ずとコミュニティが乱⽴するステージへ ■全社横断型コミュニティ ■部⾨内型コミュニティ Tech-in IoT KCLUG アーキテクチャ分科会 KCLUG SRE分科会

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コミュニティ文化の醸成で KDDIは何を得たか

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1. 組織内での「群衆の叡智」の実現 2. 勉強会が⽣む「本当の価値」 3. 知れる場/聞ける場/褒められる場 コミュニティ⽂化の醸成でKDDIは何を得たか︖

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組織内での【群衆の叡智】の実現 Spotifyのスケーリングアジャイル – 部隊、分隊、⽀部やギルドと共に歩む https://leantrenches.wordpress.com/2013/10/16/scaling-agile-at-spotify-ja/ p コミュニティは、既存組織構成を 崩さず、属人化排除を最も効果的に 実現できる新たな方法の1つ p ギルド(≒コミュニティ)への参加は 本人の担当業務に依存しない。 完全なる「関心軸」 p 「誰が知っているか?」ではなく 「どのコミュニティなら知ってる人 がいそうか?」 p 社内で最も知見が集まる場での 人材教育効果は「絶大」

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勉強会が⽣む「本当の価値」 Lv.1 :学べる 静的コンテンツの⾃⼰学習とは違う活きた情報 社内ならではの「秘匿情報」と「失敗事例」 発表者本⼈と同じ⽴場から質問できる

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勉強会が⽣む「本当の価値」 Lv.1 :学べる 静的コンテンツの⾃⼰学習とは違う活きた情報 社内ならではの「秘匿情報」と「失敗事例」 発表者本⼈と同じ⽴場から質問できる Lv.2: 教える コミュニティはセミナーではなく相互共有の場 得た知識/経験の定着 ⾃らの⾃信につながる

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勉強会が⽣む「本当の価値」 Lv.1 :学べる 静的コンテンツの⾃⼰学習とは違う活きた情報 社内ならではの「秘匿情報」と「失敗事例」 発表者本⼈と同じ⽴場から質問できる Lv.2: 教える コミュニティはセミナーではなく相互共有の場 得た知識/経験の定着 ⾃らの⾃信につながる Lv.3: 運営する コミュニティが取り扱う題材を俯瞰的に⾒る 濃い社内⼈脈の形成がより深い知⾒を得る 別コミュニティへの繋がりから新しい視座を得る

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勉強会が⽣む「本当の価値」 Lv.1 :学べる 静的コンテンツの⾃⼰学習とは違う活きた情報 社内ならではの「秘匿情報」と「失敗事例」 発表者本⼈と同じ⽴場から質問できる Lv.2: 教える コミュニティはセミナーではなく相互共有の場 得た知識/経験の定着 ⾃らの⾃信につながる Lv.3: 運営する コミュニティが取り扱う題材を俯瞰的に⾒る 濃い社内⼈脈の形成がより深い知⾒を得る 別コミュニティへの繋がりから新しい視座を得る ü 殆どの⼈材教育施策はここしか⾒てない ü 外部講師/社外セミナーでは所詮 表層的な知識しか得られない ü Lv.1にすら到達していないのが現実

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勉強会が⽣む「本当の価値」 Lv.1 :学べる 静的コンテンツの⾃⼰学習とは違う活きた情報 社内ならではの「秘匿情報」と「失敗事例」 発表者本⼈と同じ⽴場から質問できる Lv.2: 教える コミュニティはセミナーではなく相互共有の場 得た知識/経験の定着 ⾃らの⾃信につながる Lv.3: 運営する コミュニティが取り扱う題材を俯瞰的に⾒る 濃い社内⼈脈の形成がより深い知⾒を得る 別コミュニティへの繋がりから新しい視座を得る ü 重要なのは本来こっち ü コミュニティはラーニングピラミッドに おけるアクティブ・ラーニングに相当 ü 「⾝になる知識」を得る活動 https://career-ed-lab.mynavi.jp/career-column/707/

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知れる場/聞ける場/褒められる場

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知れる場/聞ける場/褒められる場 運営からの周知事項に利⽤ 質問や共有事項はCSP毎に固めて分割 話題/ユーザーが混ざらないように調整 告知や雑談などユーザー同⼠の情報交換 勉強会などの開催告知もここから周知 クラウドの障害情報は全CSPを1チャネルに集約 マルチクラウド構成でも⼀律で情報収集が可能 ⾃分⾃⾝もコミュニティ・コンテキストの⼀員であることが体感できることで 学び続けることへの意欲とともに、組織へのエンゲージメントも⾼まる

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24 褒められる場︓クラウドチャンピオンプログラム KDDI Cloud SAMURAI KDDI Cloud Ambassadors 50名 KCLUG Members (960名+ ) 3名 ❏ KDDI全体のクラウド技術者の能⼒活性化を⽬的として設置 したコミュニティ主導型表彰プログラム ❏ エントリー/成果認定⽅式の Cloud Ambassadors と KCLUGメンバーからの投票で決めるCloud SAMURAI の2つ 「褒められる場」の究極系 資格のみならずクラウドに関する活動そのものを評価し表彰 しかもトップを決めるのは上⻑でも選考委員でもなく ユーザーコミュニティのメンバー=仲間

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まとめ

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まとめ ①コミュニティは学びのモチベーション高揚に絶大な効果あり l 金銭や名声は本当の意味での学びのモチベーションにはならない l ホンモノのナレッジは人と人とのつながりの中にこそある ②コミュニティ文化が無いのなら作ることも視野に入れよう l KDDIでできたのだから、できないわけがない l 中途半端に終わらせないため文化に昇華するまで継続を l ひとりで始めず仲間と背中を押してくれるステークホルダと共に歩む ③コミュニティのプラクティスは学びの活性化に直結 l いち個人では到底集められない量の最新情報と質の高い実践情報の集積 l ラーニングピラミッドにも準拠したメソッドの実装 l つながりの場の形成が学びとエンゲージメントの両方を加速させる

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エンタープライズにおける「改⾰の理」 や て み せ ⾔ て 聞 か せ て さ せ て み て 誉 め て や ら ね ば ⼈ は 動 か じ 話 し 合 い ⽿ を 傾 け 承 認 し 任 せ て や ら ね ば ⼈ は 育 た ず や て い る 姿 を 感 謝 で ⾒ 守 て 信 頼 せ ね ば ⼈ は 実 ら ず 27

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