創業期の急成長を実現した技術戦略を振り返る
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創業期の急成⻑を実現した 技術戦略を振り返る @magarashotar [2025/07/08] 顧客価値をドライブするエンジニアリングとは
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2 経歴 Backendエンジニア @リクルート ↓ EM @リクルート ↓ EM兼PdM @令和トラベル ↓ 執⾏役員VPoE & PdM@令和トラベル ※ CTO of the year2024優勝しました💪 ※ でも今はほぼPdM業しかできてません😇 ※ AIチームの⼀員でもありますが回ってません 😇😇 執⾏役員 VPoE & PdM まがら しょうたろう
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ここからが本題 6 スタートアップにおける事業開発 ×エンジニアリングとは?
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事業開発×エンジニアリング? 7 「①事業成長」と「②利益創出」のドライバーを テクノロジーの力で構築すること
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ここからが本題 8 創業期のイシュー
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日本No.1のツアー商品数 9 ①事業成⻑ドライバー ● パッケージツアー ○ = 航空券 + ホテル + α ○ 旅行に必要なパーツを仕入れ、自社で商品企画し販売している ● ECとして、「商品がない」は離脱に直結する重大イシュー ● 旅行サービスとしてスタートラインに立つためにも早期に世界中の旅行を販 売できるようになることが至上命題
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日本No.1のツアー商品数 10 ①事業成⻑ドライバー ● 一方で、ツアーの商品作成は複雑で工数が非常にかかる業務 ○ 仕入先ごとに異なる複雑な料金表 ○ 日付ごとの正確な在庫管理 ○ 時差を加味した旅程表の組み立て ○ 時々刻々と更新される料金・在庫 ○ 組み合わせ無限の旅行プラン ● 創業当初のペースでは5年以上かかる見立て ● スタートアップとして短期で事業を立ち上げるためにはツアー作成のスピード を異次元に高める必要があった
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競合比10倍以上 の生産性 11 ②利益創出ドライバー ● 旅行代理店として海外旅行を支えるための業務は膨大 ○ ツアー作成業務以外にも・・・ ■ 予約手配 ■ 渡航サポート ■ 緊急時対応 ■ etc… ● 一方で、旅行業界はそもそも粗利率が低いマーケット特性がある ● 理想とする高い収益性を実現するためには業界の常識に囚われない圧倒的 なレベルでの生産性の実現が必須だった
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12 NEWTでの取り組み
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コンセプト 旅行代理店をソフトウェアで再現する (旅行代理店業務の完全自動化) 13
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1. ⾃動化システムの全体像を描く 14 トラベルマネジメントシステム 連携 機能 ツアー作成 販売管理 予約管理 渡航サポート ホテル 航空会社 卸業者 Expedia など 卸業者 ホテル 管理 航空券 管理 オプション 管理
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2. エンジニアチームが業界構造、商品、業務を深く理解 15 一連の旅行代理店業務 ホテル・フライト 登録 ホテル・フライト 在庫料金更新 ホテル・フライト 手配 ツアー商品作成 プライシング 最終旅程表作成 管理会計 渡航サポート PdMが中心となりつつもエンジニアも業務理 解を徹底していく ● ツアー企画T、手配T、CS T、経理、法 務、etc…メンバーから直接ヒアリングして 解像度高く業務を把握する ● ツアー作成業務をひととおり自分でやっ てみる ● 料金表などを読み込む ● データから商品パターンごとの業務ボ リュームを把握する ● お問い合わせ内容数百件の生データを チェックする
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3. まずは⼿動運⽤、そしてインパクト⾼いところから⾃動化 16 一連の旅行代理店業務 ホテル・フライト 登録 ホテル・フライト 在庫料金更新 ホテル・フライト 手配 ツアー商品作成 プライシング 最終旅程表作成 管理会計 渡航サポート ホテル 基本情報 ルーム情報 仕入れ情 報 (在庫料金) 販売設定 仕入れ先A 仕入れ先B 仕入れ先C 売り方A 売り方B 売り方C ・業務を因数分解して1つ1つの機能を最小化 ・インパクト高いところから順次自動化 step1 step5 step2 step4 step3 step6
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4. ⾃動化KPIのマネジメントを徹底 17
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5. ルールベースでの⾃動化が難しい箇所はAIで補完 18 日付 クラス 料金 11/1 V 70,000 11/2 V 70,000 11/3 V 80,000 11/4 V 85,000 XX XX XX XX XX XX ツアータイトルを自 動で生成 紙情報を 構造化データに変換
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19 結果どうだったか?
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業務⾃動化システムの⼟台が完成 20 トラベルマネジメントシステム 連携 機能 ツアー作成 販売管理 予約管理 渡航サポート ホテル 航空会社 卸業者 Expedia など 卸業者 ホテル 管理 航空券 管理 オプション 管理
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完全⾃動化までは道のりは遠いがメイン業務の⾃動化は⼤きく進捗 21 60分 95 %削減 3分 創業期 現在 60分 13分 創業期 現在 ツアー作成業務 手配・渡航サポート業務 78 %削減
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全世界90エリア・ 10万ツアー 22
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振り返り 23 Good More ● 事業戦略と連動した業務自動化戦略をたて たことで短期的かつ部分的な効率化ではな く、競合優位性のあるデジタル基盤を長期で 育むことができた ● 業務工数をモニタリングしてKPIに落とし込ん だのも意思決定シャープにできた ● 全体構想があることでシステム概要レベルで は拡張性のあるレイヤ構造を設計できた ● 常にイレギュラーケースは手運用回避の手段 を用意することでメインシナリオの自動化にス コープを限定することができた ● データ設計レベルでもう少し拡張の方向性を 見極めて設計できるとよかったが、、、どう見 通すことができたか、、、 ● 超複雑で重厚長大なシステムとなってきてい るが、新規ジョインメンバーの認知不可を一 定以下に保つための工夫に初期からもっと注 力すべきだった、、、
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24 まとめ
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事業開発×エンジニアリング 25 「①事業成長」と「②利益創出」のドライバーを テクノロジーの力で構築すること 利用者にとって価値あるプロダクトをデリバリーすることももちろん重要、という大前提は おきつつ、それだけでなく、自社のビジネスがどういう力学に左右されているもので、事 業成長のドライバーが現在の状況下においてどこにあるのか?また利益構造はどうなっ ているのか?を紐解き、自分たちの技術力でその課題を解く(高いレベルで実現する)、 ということが超大事