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60 言語に対応したアプリの開発 株式会社 QuizMarket 山田敬汰 2025/6/23 1

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自己紹介 山田敬汰 株式会社 QuizMarket 代表 ひとり法人なので実質個人開発 X アカウント: @keita_developer 2

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サービスの紹介 暗記メーカー 自作問題による試験勉強をサポート Android / iOS / Web 2016 年リリース(9 年目) 累計ダウンロード数 160 万 MAU10 万 3

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多言語対応の現状 合計 61 言語に対応 Flutter のデフォルト対応言語数 売上の 25% が海外 アクティブユーザーの 30% が海外 4

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目次 先ほど紹介した現状を踏まえ、以下のトピックについて紹介 1. 対応する言語の選定 2. 多言語対応の効率化 3. 多言語対応した後の話 5

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対応する言語の選定 これまで(〜2023 ) 人口が多いところ 勉強に力を入れている国 ... 日本、アメリカ、韓国...  など個別に選定 6

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対応する言語の選定 現在:プラットフォームが対応している言語全て サービスの性質上、コンテンツ部分の翻訳は不要 LLM の普及により、翻訳の費用/ 工数が削減 誰か一人でもその国で課金すれば黒字(イメージ) 翻訳の質よりもまずは量を優先 需要があれば後からクオリティを上げる 「あれこれ考える前に実際に試して結果を見た方が早い」という状態 に変化 7

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多言語対応の効率化 多言語対応が新規開発のボトルネックにならないよう自動化 サービス内文言 スクリプトによる自動翻訳 アプリストア掲載用文言 fastlane を用いたファイルベースの管理 スクリプトによる自動翻訳 アプリストア掲載用スクリーンショット E2E テストによる自動撮影 8

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多言語対応の効率化 具体例 サービス内文言の多言語対応 1. ベースの言語ファイルに文言を追加(例 en.json ) 2. 上記の json とそれ以外の言語を比較し、不足しているキーを抽出 3. 不足しているキーについて LLM で翻訳し、json を結合 4. App / Web 双方のディレクトリに翻訳語の文言ファイルを展開 5. 1~4 を全ての言語に対して実行 9

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多言語対応した後の話 まず手当たり次第に多言語対応したのち、反応が良い地域については マーケティングやクオリティ向上にリソースを割く ストア用スクリーンショットの個別作成 表記揺れ、レイアウト崩れの修正 ターゲットを絞った広告出稿 10

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多言語対応した後の話 具体例 ターゲットを絞った広告出稿 6 月上旬、イタリアからの売上が急激に増加 イタリアの課金ユーザ群の共通点を調査 作成した問題集について「diritto (法律) 」というワードが頻出 「イタリア」x 「法学系のキーワード」という条件で広告予算を割 り当て(効果測定中) 11

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まとめ LLM の普及により、低コストで多言語対応できるようになった 自動化の仕組みを整えることで、多言語対応を楽に続けられるよう になった 多言語対応の範囲を広げられたことで、新たな市場を発見しやすく なった 12