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思い切りの情熱、 私なりのアウトプット活動 と コミュニティの向き合い方 について 桐生あんず 2025/10/18 オープンセミナー 2025@岡山

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こんにちは

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● 桐生あんず (@anzu_mmm) ● Classi株式会社のエンジニア ● 社会人6年目(30歳) ● 長野県出身・神奈川 (三浦半島)在住 自己紹介その 1

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Classiとは、コミュニケーション、探究学習、問題演習や動画視聴、日々の学習記録などを通じて、 「先生方の授業・生徒指導」「生徒の学び・成長」をサポートするオールインワンのプラットフォームで す。 さらに、各分野のパートナーが提供する教育コンテンツとも多数連携し、学校の状況に応じて幅広 いラインナップからお選びいただける連携サービスも用意しています。 Classiはさまざまな機能で、生徒の可能性をひきだし、 理想の指導の実現をサポートします

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去年のオープンセミナー 2024@岡山では同僚の kokiさんが登壇!

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maepon(実行委員会メンバー ) 今年もClassiのメンバーが参加しています 1momor1

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● 地域Rubyコミュニティ「三浦半島 .rb」運営 ● ひとりポッドキャスト ○ 「桐生あんず電波局」 ● ひとり同人誌サークル ○ 「桐生あんず出版」 自己紹介その 2

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地域Rubyコミュニティ「三浦半島 .rb 」やってます

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今年のテーマは「情熱」

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● アウトプット活動 ○ ブログ、同人誌、個人開発、ポッドキャスト etc… ● ITエンジニアコミュニティでの活動 ○ イベント参加や立ち上げ、交流、発表 etc… 気づいたら8年(22歳→30歳)の間ずっと向き合っていた 確かに「情熱」と結びつくのかも? 自分にとっての「情熱」といえるものは?

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● 「情熱」と呼べる活動 (アウトプット・コミュニティ活動 )に向き合 い続けてきた経緯 ● 向き合い続けたことで、今大事している考え方 について 今日話すこと

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● アウトプット やコミュニティ に向き合う上での「こうあるべき 」論 ○ 人に押し付けたいわけではない ○ あくまで自分なりの向き合い方 の話をします! 話さないこと

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● 学生時代編 (22~25歳) ○ アウトプットとコミュニティ活動との出会い ● 社会人(挫折)編(25~27歳) ○ 「全部」やろうとすることの難しさを知る ● 社会人(復活)編(28~30歳) ○ 挫折を経て、今大事にしている考え方 今日の流れ

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● 1995~2014年 ○ 高校卒業まで地元の長野県長野市 で過ごす ● 2014年 京都の私立大学 (法学部・法律学科 )に入学 ○ 授業に興味を持てず、学内外のサークル活動 に熱量を注いでいた ○ サークルの友人の紹介により、同人誌活動 に関わるようになる ● 2017年 ITエンジニアのコミュニティ と出会い、エンジニアを志すようにな る ● 2020年 2度の留年を経て就活を終え、2020年3月に大学卒業 学生時代のあらまし

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2014年 アウトプットの原点と出会う

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● 大学サークルの会誌制作に関わり、初めて寄稿を体験 ● サークルの友人たちと一緒に本を作るようになる ○ Adobe Indesign でDTPを覚えて、本の作り方を知る ○ 最初はコンビニ印刷からスタート ● 初めて自分の手で作った本は「セブンイレブンの商品レビュー本」 ○ どんなにハードルが低くてもいいから、何か作ろうという気持ちを持つ ようになる ○ 今思えばこれがアウトプットの原点 だった コミックマーケットで同人誌を出す活動を知る

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● 3回生後期の頃から、友人たちがITエンジニアのキャリアを選ぶ人が多いこ とに興味を持つ ● その後「Rails Girls Kyoto 7th」というイベントに参加し、エンジニアコミュ ニティを初めて知る ● Rails Girlsの旅費支援でプログラミング言語Rubyの国際カンファレンス 「RubyKaigi 2017」に参加する ○ 交流を経て、「ITエンジニアになりたい 」と本気で就活で向き合うように なる 2017年 コミュニティとの出会い

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● 「参加したらブログを書 こう!」と教わる ● ブログを書くのが楽しく なり始めた

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● 学んだことをブログにする & 自作の個人サービスを公開する ○ 初学者だったこともあり、新鮮な気持ちでたくさん出力できた ○ 自分の学んだことを見返せる、書いてより理解を深められる ● → アウトプットを見かけたコミュニティの人から感想やアドバイスをもら える ● → イベントでもブログを通して認知されコミュニケーションが捗る アウトプットとコミュニティ、相性が良かった

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就活体験も同人誌としてアウトプットした

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留年の経験も同人誌にした

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● とにかく目に入るもの、感じたもの「全て」を糧に出力しようとしていた ● できる限りのイベント・カンファレンス に参加した ○ 学生支援に大変お世話になった ○ それがきっかけで今の職場(Classi)にも出会うことができた ● 参加だけでなく、イベントを企画する側にも関わった ○ お世話になった RailsGirls にもその後オーガナイザー・コーチとして 参加 今思えばたしかに「情熱」かもしれない

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先に書きますが、全部やろうとした結果パンクして挫折を知り ます 2020年 学生から社会人へ

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● 仕事をやりつつ、アウトプットとコミュニティを意識する生活を3年ほどやっ た ○ やろうとして得られたものはもちろんあったし、成長を実感する時も あった ● 「全部」大事にしたかった結果、キャパオーバーになっていった ○ 仕事でうまくいかない時期に入ってから心身を壊してしまった ● 2023年の年明けに休職 「全部」やろうとしてみたが ……

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● 休職(1~6月)→時短復帰(7~9月)→フルタイム復帰(10月)までの約1年間 ずっと日記を書いた ○ 自分を見つめ直す機会となった ● 仕事の復帰を最優先に動いた ○ 上司・人事から復職時に全面的にサポートしていただいた ○ フィードバックを受けながら復帰を目指した 2023年 自分の「弱さ」と本気で向き合った

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復帰直後、上司から教わった二つのルールを守る ことを最優先にした

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● 今目の前にあるものを slack でできる限り実況中継しながら仕事 する ● チームにできる限り様子が伝わるよう出力をし続ける 参考記事: Working Out Loud 大声作業(しなさい)、チームメンバー同士でのトレーニング文化の醸成 - スタディサプリ Product Team Blog https://blog.studysapuri.jp/entry/2018/11/14/working-out-loud 1つ目: Working Out Loud(大声作業)

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● 仕掛かりのタスクは一つに留める ● そのタスクが終わったら、次のタスクに移る ○ 並行でタスクを持つことは控える 参考記事: プロジェクト及びチームに秩序をもたらすために初手やっていること | onigra.github.io https://onigra.github.io/blog/2022/12/04/wip-limits/ 2つ目: WIP制限(仕掛かり制限 )

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● とにかく先ほどの二つと「無理をしない 」を意識 ● 上司・同僚たちの支えがなければここまで戻れなかったと思う ○ この場を借りて改めて感謝を伝えたいです ● (この経験も同人誌にしました) 一年かけてだんだんと立ち直っていった

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● 立ち直ってから、その次のことを見れるようになった ● ある程度の出力は出せるが、チーム・会社への貢献は他の人よりまだ まだ足りないことに気づき始めた ● このまま変わらないままでは、同期や後輩に追い抜かされ続けるので は?とふと感じるようになる ○ それは悔しい ……と思い始める 仕事での足りない部分を理解し始めた

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2024年 上を目指すために行動改善を意識

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● 安定的な出力の維持 ○ 基本は Working Out Loud(大声作業)と WIP制限 ○ 運動習慣を増やす & 睡眠の確保 ● チーム・会社単位の視点で優先順位を決める ○ 今までは個人の視点しか持てていなかったのではと気付く ○ 何をしたら「ユーザーへの貢献」 になるのかを意識して優先順位を考 える 行動改善のために二つの新たな軸を設けた

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三浦半島.rb を立ち上げて良かったこと - 桐生あんずです https://kiryuanzu.hatenablog.com/entry/2025/09/26/002349 半年後、ロールを一つ上げることができた 一つ上のエンジニアロールを意識して行動改善 に取り組んだ話 - 桐生あんずです https://kiryuanzu.hatenablog.com/entry/ 2025/04/12/171535

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● 苦しい時もあったけれど、一歩ずつ前に進むことができている ○ この経験が糧となって、自分と近い状況に立たされている人の気持 ちに寄り添えるようになった 実感もある ● 体力をつけることの重要さを知った ○ 地味かもしれないがかなり効いてくる ● 優先順位を付けて行動できるようになった ○ 本当に出たいイベントに絞るようにした ○ 年2回コミケに出ることをやめた 段々と自分のコントロール方法が見えてきた

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● ポッドキャスト「桐生あんず電波局」 をはじめる ○ Rails8で自作ポッドキャスト配信サービス も開発 ● 地域ITコミュニティ「三浦半島 .rb」を立ち上げる ● 地域Ruby会議(関西Ruby会議08)に初登壇 ○ カンファレンスでの長いセッション(20m)に初挑戦 ● オープンセミナー 2025@岡山に講師として登壇(本日!) 2025年 また新しいことにチャレンジし始める

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● 「やんちゃクラブ Advent Calender 2024」という企画で、知人たちが リレー形式でポッドキャスト/ vlog を投稿しているのを見かける ● 見ていたら、「自分にもできるのでは?」 と突然思い立って手元のiPad Pro で初収録 ● 想像以上に楽しくなってしまい、「桐生あんず電波局」 としてポッドキャスト を立ち上げる ○ 夫が命名 ポッドキャストとの出会い

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● 今までの活動は「文章」メインのアウトプットだったため「音声」で出力する のが新鮮 ○ 低いハードルでアウトプットし、自分で見返せる ● 自分の声・話し方がコンプレックスだったけど「思ったより話せているか も?」と自信が付き始める ● 仕事や登壇で話すための練習にも使える ○ 昔より人前で話すのが苦ではなくなった 「声」を使ったアウトプットの楽しさを知る

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● 三浦半島.rb の立ち上げ ○ 東京Ruby会議12の地域rbセッションの質疑応答で「神奈川のRuby コミュニティつくりませんか? 」と発言し仲間を募る ● Rails8でポッドキャスト自前配信サービスを開発 ○ 自分のための個人サービスの題材としてちょうどよかった ● 上記の個人開発ネタで関西Ruby会議08にプロポーザルを投稿し、 acceptされる ポッドキャストから新しい活動が派生し始めた

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● きっかけは本当に突然だった ○ 前述の東京Ruby会議12での出来事が発端 ● イベントを通して思った以上に「地元のITコミュニティを盛り上げたい 」と 考えている人がいることを知った ○ 以前から「近所にコミュニティが欲しい 」という想いがあったので、ここ は今乗っかるしかないと思った 三浦半島.rb の立ち上げ

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● 属性の近い人たちとローカルトークでも技術の話でも盛り上がれる ● 様々な背景をもったITエンジニアの方々や、これからエンジニアの職業に 就きたい人たちが集まって応援しあえる ● 「場」があることの意義を感じながら、自分なりに楽しくコミュニティ運営し 続けることを意識している 地域コミュニティの良さを改めて実感 三浦半島.rb を立ち上げて良かったこと - 桐生あんずです https://kiryuanzu.hatenablog.com/entry/2025/09/26/002349

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プチ宣伝(11/22(土)に予定がない方がいたらぜひ )

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● とにかく「ポッドキャスト駆動」 で向き合った活動だった ○ 個人開発・プロポーザル提出・登壇までの様子を全てポッドキャストで リアルタイム実況していた ● 長年コミュニティ活動をしてきて確実に一歩進んだ経験になった 個人開発と関西 Ruby会議08登壇

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● とにかく「ポッドキャスト駆動」 で向き合った活動だった ○ 個人開発・プロポーザル提出・登壇までの様子を全てポッドキャストで リアルタイム実況していた ● 長年コミュニティ活動をしてきて確実に一歩進んだ経験になった ○ 初めての地域Ruby会議登壇 個人開発と関西 Ruby会議08登壇 「1ヶ月でWebサービスを作る会」で出会った rails new, そして今に至る rails new - Speaker Deck https://speakerdeck.com/kiryuanzu/kansai-rubykaigi08-kiryuanzu

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● 過去やりたかったことがどんどんできて少しびっくりしている状況 ● できることが増えた分、またキャパシティオーバーにならないか?は注意 ○ 今回は登壇とプライベート (結婚)が重なってギリギリでした…… ● 自分を客観的に見れる出力先 を持ち続けておく ○ 今はポッドキャストがちょうど良い ■ 時々ブログも書く ○ 個人のCosense(旧Scrapbox)も活用 今後も引き続き自分をコントロールしていきたい

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● 基本的には自分のためにやっている ○ 未来の自分が見返せるようにするため ○ 出すのは自分の好きなペースで ● ずっと出し続けていると、会社やコミュニティで自分の様子を見守ってく れる人の「気配」を感じ取る瞬間 がある ○ それが小さな励みともなっている ○ 逆にそういった「気配」を振りまく側にもなっていきたい 色々あったが「出力先」を持ち続けてきた

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● 「全部」はやらない! ○ その上で見えてくる景色の方が自分にとって心地よいことに気付 いた ● 「振り返り」をし続けながら物事に向き合う ○ 低いハードルで出力し続けることを意識している ○ それが自分のやりたいことを形作るものへとなっていく 今の私なりの「情熱」のあり方

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ここで一つ引用したい言葉があります

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「日々鍛錬し、いつ来るともわ からぬ機会に備えよ」 出典: 連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」

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(岡山が聖地なので言ってみたかった )

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● 「日々鍛錬し、」 ○ 仕事との向き合い、日々のアウトプット、体力作り ● 「いつ来るともわからぬ機会に備えよ」 ○ 時にどうしても思い切ってチャレンジにしたくなる機会 がある ■ 直近はポッドキャスト、コミュニティ運営、登壇 ○ その「思い切り」 をしたくなった時に余裕を持って動ける環境を作って おく 「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会 に備えよ」の自分なりの解釈

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思い切りの情熱、 私なりのアウトプット活動 と コミュニティの向き合い方 について 桐生あんず 2025/10/18 オープンセミナー 2025@岡山

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もしよろしければポッドキャストのチャ ンネル登録・高評価よろしくお願いしま す!(もうすぐ100人!!!) ありがとうございました