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キャリアを支え組織力を高める 「多層型ふりかえり」

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ふりかえりは、立ち止まり、より良いやり方を見つけるために考え・アウトプット して、行動を少しずつ変えていく活動です。後ろを向いて反省会をしたり、凹んだり する活動ではありません。みんなで前を向いて、たくさんアイデアを出して、未来を 描いていく、未来を現実に近づけていく活動です。学生時代経験した「ふりかえり」 に苦手意識を持つ人もいるかもしれませんが、この場で行う「ふりかえり」は、 それとは違うものです。 このセッションでは、キャリアを考える皆さんが、今後の人生でもずっと 使える「キャリアのためのふりかえり」の技術をお伝えします。 株式会社SHIFT アジャイル推進部 ふりかえり& アジャイルエバンジェリスト びば(森一樹)@viva_tweet_x ふりかえりをあなたのキャリアに活かそう 単著・ふりかえり実践会シリーズ 日本全国+世界各地で、全国・様々な業界・業種でふりかえりの実践を広げています 共著書・コラム執筆したもの 査読・レビューしたもの 台湾語版 韓国語版

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月 火 水 木 金 4 月1 週 2 週 3 週 4 週 4 月 1Q 上期 2025 年度 フラクタルな期間 5 月 6 月 2Q 下期 セミラティス構造 リフレクション レトロスペクティブ 自分の行動・感情を思い起こす 成功を自覚し自信に繋げる 失敗を学びに変化させる 学びを浸透させる 自分にとっての価値を見出す 自分の次の行動に活かす チームの行動・感情を思い起こす 成功を自覚し更なる成功を作る 失敗を成功に転換する 学びを共有する チームにとっての価値を見出す チームの次の行動に活かす プロジェクトで起こった問題を思 い起こす 同じ状況に陥らないために根本原 因を突き止め、未然防止に努める ビジネス遂行の土台を作る 次のプロジェクトに活かす ポストモーテム 3 種のふりかえり 多層構造を持つふりかえりにより個人と組織を変える

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仕事をしながらキャリアを歩む 「あなたは3 年後に何になりたいですか?」 「どんな仕事ができるようになっていたいですか?」 「未来にどんな世界を実現したいですか?」 企業の中で行われる「目標設定」の場で聞かれる言葉です。 あなたは、上記の質問にすぐにでも答えることができるでしょうか? ぱっと答えられる人は少ないものです。 特に若手の方には、そういったキャリアを描くというのは難しいものです。 今日は「キャリア」「組織」に関するふりかえりのお話をします。

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目標設定とふりかえり 目標があることで、成長すべき方向が分かる。目標が「道しるべ」となる 年に1 ~2 回の目標設定を行わせている会社もある(OKR など) 「やらされている」ではもったいない。全力で活用しよう 目標設定とふりかえりは切って切り離せない関係

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リフレクション レトロスペクティブ 自分の行動・感情を思い起こす 成功を自覚し自信に繋げる 失敗を学びに変化させる 学びを浸透させる 自分にとっての価値を見出す 自分の次の行動に活かす チームの行動・感情を思い起こす 成功を自覚し更なる成功を作る 失敗を成功に転換する 学びを共有する チームにとっての価値を見出す チームの次の行動に活かす プロジェクトで起こった問題を思 い起こす 同じ状況に陥らないために根本原 因を突き止め、未然防止に努める ビジネス遂行の土台を作る 次のプロジェクトに活かす ポストモーテム 組織活動の中で行われるふりかえりの3 種

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継続的成長とリフレクション 何も意識をしなくても、人は成長します ただし、ふりかえりによって成長が加速します 社会人の基礎として、これからのキャリアを彩り豊かにするために、 そしてこれからの人生のために、 身に着けておいてほしいスキルであり活動です

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経験学習サイクルを意識的に回す David A. Kolb 経験学習 サイクル 積極的 実践 内省的 省察 具体的 経験 策定したアクションを実際に行動に移す。 行動した結果は「具体的経験」として 再度ループが回る 4.積極的実践 自分にとっての価値を見出す。 次にこういう場面があったらこうしよう、 こういうときにはこうできる、という アクションを作る 経験した出来事を自分の中で思いを巡らす。 なにがうまくいって、うまくいかなかったか どんな学びを得たか 3.抽象的概念化 2.内省的省察 日常や業務の中で行動に移したり、研修の中 で人の話を聞いて・ワークしたり、といった 「経験」のこと 1.具体的経験 抽象的 概念化 このサイクルを日常的に意識して行えば、 学習・成長速度を加速させられます

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目標設定の効果 ✅モチベーションが湧き出てくる ✅次の行動が具体的で明確になる ✅自然に必要な情報の収集ができる ✅ひらめきやアイデアがわいてくる ✅進捗状況の可視化ができる ✅失敗や逆境を恐れない 現状 目標 6 か月後 目的 3 年後 120% 成長の姿 何ができるようになっていたいか? 何を達成したいか? ありたい姿 何を成し遂げたいか? どういう人間になっていたいか?

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目標設定の方法:Backcasting 現状 目標 6 か月後 目的 3 年後 未来のありたい姿を自分で描き、何をすべきか逆算する方法 ✅自動テストのプロとして年間売上xxx 万円 ✅リーダーとして10 名規模のチームを支える マネジメントスキルの習得 自動テストの案件遂行経験 自動化テスト技術を誰かに教えられる テストの上位資格を取得する

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ふりかえりにより現状を知る 目的 3 年後 ✅現在地を知り、次に進むべき一歩が少しずつ見えてくる ✅積み上げていきながら目標が見えてくる 過去 目標 6 か月後 現状 日々ふりかえりをする

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ふりかえりにより未来を描く 目的 3 年後 ✅目標までどうやって進んだのかをふりかえる ✅成果を定量的に客観的に把握しつづける ✅自分の成長を自覚し、長所を自覚的に活かし   成長を加速させる 過去 目標 6 か月後 現状 日々ふりかえりをする

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フラクタル構造を持つふりかえり 月 火 水 木 金 4 月1 週 2 週 3 週 4 週 4 月 5 月 6 月 1Q 2Q 上期 下期 2025 年度 対象 個人 チーム グループ 部 会社 1 日 1 週間 1 か月 4 半期(3 か月) 半年(6 か月) 1 年 イベント 期間

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フラクタル構造を持つふりかえり 私の場合は、毎日違う手法を使って1 日10 分程度でふりかえりを実施

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フラクタル構造を持つふりかえり 毎週金曜日は週次のふりかえり(成果のまとめ)を15 分実施

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フラクタル構造を持つふりかえり 月末も月次のふりかえり(週次の成果のまとめ)を20 分実施

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セミラティス構造を持つふりかえり グループレベルの目標設定とふりかえり ├Mission :各グループがどういう世界を実現したいのか? ├Vision :各グループがどのような組織になっていたいのか? ├Value :Mission を達成するために各グループで実現する価値は? └ これらの実現を図るKey Result は?KPI の達成状況は? Team あなた 個人レベルの目標設定とふりかえり(例:MVV ) ├Mission :3 年後に何を実現したいか? ├Vision :半年後にあなたはどうなっていたいのか? ├Value :Mission を達成するためにあなたが実現する価値は? └ これらの達成状況は?どのような学びや成長をしたか? Member M M M Group チームレベルの目標設定とふりかえり ├Mission :各チームがどういう世界を実現したいのか? ├Vision :各チームがどのような組織になっていたいのか? ├Value :Mission を達成するために各チームで実現する価値は? └ これらの実現を図るKey Result は?KPI の達成状況は?

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セミラティス構造を持つふりかえり 本部/ セグメントレベルの目標設定とふりかえり ├Mission :各本部がどういう世界を実現したいのか? ├Vision :各本部がどのような組織になっていたいのか? └Value :Mission を達成するために各本部で実現する価値は? Group G G あなた G G G 部 部 本部 部レベルの目標設定とふりかえり ├Mission :各部がどういう世界を実現したいのか? ├Vision :各部がどのような組織になっていたいのか? ├Value :Mission を達成するために各グループで実現する価値は? ├ これらの実現を図るKey Result は?KPI の達成状況は? └ 組織としての成熟度合いは?スケールは? より具体的な、経営課題・指針に連動するような目標設定へと変わって いく

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セミラティス構造を持つふりかえり 会社 本部 セグメント/ 会社レベルの​ 目標設定と​ ふりか​ えり ├Mission :会社が​ どういう​ 世界を​ 実現したいのか?​ ├Vision :会社が​ どのような​ 組織に​ なっていたいのか?​ └Value :Mission を​ 達成する​ ために​ 会社が​ 提供する​ 価値は?​ IR 資料などで​ 発行 セグメント

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セミラティス構造を​ 持つ​ ふりか​ えり Reflection Retrospective Postmortem OKR Retrospective Retrospective Postmortem Reflection Reflection MVV MVV

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月 火 水 木 金 4 月1 週 2 週 3 週 4 週 4 月 1Q 上期 2025 年度 フラクタルな期間 5 月 6 月 2Q 下期 セミラティス構造 リフレクション レトロスペクティブ 自分の行動・感情を思い起こす 成功を自覚し自信に繋げる 失敗を学びに変化させる 学びを浸透させる 自分にとっての価値を見出す 自分の次の行動に活かす チームの行動・感情を思い起こす 成功を自覚し更なる成功を作る 失敗を成功に転換する 学びを共有する チームにとっての価値を見出す チームの次の行動に活かす プロジェクトで起こった問題を思 い起こす 同じ状況に陥らないために根本原 因を突き止め、未然防止に努める ビジネス遂行の土台を作る 次のプロジェクトに活かす ポストモーテム 3 種のふりかえり 多層構造を持つふりかえりにより個人と組織を変える

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キャリアを支え組織力を高める 「多層型ふりかえり」