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越境による、価値を届ける自律的なチームづくり
 2022.10.06 アジャイル開発における、さまざまな立場でのリーダーシップ


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目次
 ● 自己紹介
 ● 会社紹介
 ● プロダクトチームの紹介
 ● 越境による、価値を届ける自律的なチームづくり
 ○ エンジニアのPO領域への越境で、ユーザ志向のチームへ
 ○ 越境した領域の適正化で、安定したチームへ
 ○ 知識・スキルの平準化で、自己管理するチームへ
 ● まとめ


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自己紹介
 坂口 拓嗣(さかぐち たかし)
 マネーフォワードビジネスカンパニー 
 クラウドERP本部 会計Plus開発部 
 マネーフォワード クラウド会計Plus 
 プロダクトマネジャー 
 経歴
 2016年4月
  通信会社に入社
  クラウド基盤やスマホアプリ開発を担当 
 2021年10月
  マネーフォワードに入社
  会計Plusのプロダクトマネジャーを担当 


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会社の紹介


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社名
 株式会社マネーフォワード
 設立
 2012年5月
 上場市場
 東京証券取引所 プライム市場 【証券コード:3994】
 本社所在地
 東京都港区芝浦3-1-21 msb Tamachi 田町ステーションタワーS 21F
 正社員数
 1610人(2022年11月期 第2四半期時点/連結)
 エンジニア・デザイナーが全体の約4割


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プロダクトチームの紹介


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マネーフォワード クラウド会計Plusについて
 チーム人数の推移
 会計Plusとは
 開発手法
 成長企業のための
 内部統制を備えた会計ソフト
 スクラム→LeSS(大規模スクラム)
 1チームから
 複数のスクラムチーム規模に
 プロダクトの状況
 PMF達成
 新たなマーケットへ挑戦


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プロダクトチームの構成
 プロダクトオーナー
 (PO)
 プロダクトマネジャ
 (PM)
 エンジニア
 (Eng)
 スクラムマスタ
 (ScM)
 デザイナ
 (Des)
 エンジニア
 (Eng)
 スクラムマスタ
 (ScM)
 デザイナ
 (Des)
 Devチーム
 SREチーム


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プロセス


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越境による、
 価値を届ける自律的なチームづくり


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エンジニアのPO領域への越境で、
 ユーザ志向のチームへ


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プロダクトの成長に応じてPOがボトルネックに
 POがステークホルダと対話・交渉する時間が増え、
 チームとの関わりが減少
 
 チームの会計ドメイン知識がPOに依存しており、
 バックログの作成が間に合わず、
 ベロシティが上がらない状況
 PO
 Des
 Eng
 ScM
 Eng
 Eng
 ・・・
 ・・・


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エンジニアのPO領域への越境 
 エンジニアがディスカバリのプロセスから参加し、
 バックログの作成を担当
 
 
 Shane Hastie. “Jeff Patton氏、アジャイルのプロダクトオーナシップを語る”. InfoQ. 2018年5月2日 
 https://www.infoq.com/jp/news/2018/05/patton-product-management/(参照: 2022年10月3日 
 “プロダクトマネージャには、幅広い視点をまとめ、チームと協力して問題解決のための最善策を見つけ出すことによって、価値のあ る、有用性と柔軟性を備えた、持続可能な製品を作り上げることが求められる。” 
 “共感と洞察を構築するために、全員がユーザと顔を合わせる時間を持つこと。” 


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当初のエンジニアの領域


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エンジニアの越境


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epic大臣の導入
 epic単位でディスカバリのプロセスに関わる
 epic大臣(エンジニアの挙手制)を1~2名選出
 
 epic大臣が開発をリードする存在へ


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epic大臣の業務
 ● ディスカバリプロセスへ参加してPOと並走
 ● ユーザーストーリーの分割とJIRAチケットの起票
 ● 新たな技術の知識・スキルを共有
 ● リファインメントの実施
 ● バーンダウンチャートの作成による可視化
 ● リリースマネージャ
 ● 加えて、エンジニアとして実装も行う


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epic大臣による効果
 ● epic大臣からチームへドメイン知識が共有され、
 自走できる状態へ
 ● ディスカバリプロセスでの
 テクノロジーのリスク洗い出し・検証が可能に
 ● プロダクトマネジメント・プロジェクトマネジメントの
 スキルを獲得


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越境した領域の適正化で、
 安定したチームへ


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チームが更にスケールしepic大臣の負担増
 プロダクトの成長に応じてチームが更にスケール
 関連するプロダクトも増加
 
 ディスカバリプロセスの業務が増え、
 epic大臣の負担が増加しベロシティが低下


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epic大臣の負担増
 
 時間不足
 他部署との仕様・設計の調整
 時間不足
 スキル不足


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領域の適正化
 PO・PM/epic大臣/Desの
 知識・スキル・キャパシティに応じて、
 責務をエピックごとに調整
 
 PO・PM/epic大臣/Desで
 対話の機会を増やし適宜課題を共有


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epic大臣の負担減
 
 時間不足
 他部署との仕様・設計の調整
 時間不足
 スキル不足


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適正化による効果
 ● epic大臣の負担が軽減し、各プロセスの質が向上
 ● epic毎に状況・スキルに応じた役割となり、
 ベロシティが安定
 ● 対話の機会を増やし課題を早期発見・解消


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知識・スキルの平準化で、
 自己管理するチームへ


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各チーム間の依存
 各チーム間の知識・スキルのばらつき
 
 依存関係が発生し、
 各チームで自己管理して開発できずベロシティがでない


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リチーミング
 各チームに必要な知識・スキルが揃っている状態
 (役割、ドメイン知識、経験年数、技術力、etc..)
 epic 大臣
 Eng
 ScM
 Des
 PM
 PO
 epic 大臣
 Eng
 ScM
 Des
 PM


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各チーム内で知識・スキルが共有される
 チームメンバが知識・スキルを各チームに持ち帰る
 epic 大臣
 Eng
 ScM
 Des
 PM
 epic 大臣
 Eng
 ScM
 Des
 PM


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ドキュメント化の推進
 
 
 仕様・設計・議事録の
 ドキュメント化を推進し
 知識・スキルを共有
 例)デザインドック


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各チーム間の依存解消の効果
 クレーグ・ラーマン (著), バス・ボッデ (著), 榎本明仁 (著), 荒瀬中人 (著), 木村 卓央 (著), 高江洲睦 (著) (2019) 『大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) 』 スクラムイベント
 ● 各チームで開発が完結しベロシティが向上
 ● イベント参加者を代表に絞ることで人数が減り議論が活発に


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まとめ

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越境による、価値を届ける自律的なチームづくり
 
 
 ● エンジニアがepic大臣としてPO領域へ越境することで、
 ユーザ志向のチームへ
 ● 越境する領域の適正化を行うことで、
 開発が安定したチームへ
 ● 各チームを越えて知識・スキルを揃えることで、
 自己管理するチームへ