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App Router の開発で 気をつけたいこと3選 2024/05/29 レバレジーズ株式会社 堀内 達也

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| © Leverages inc. 2 自己紹介 ● 所属 ○ レバテック開発部 ● 経歴 ○ 2022年9月〜 レバレジーズ株式会社 ● 出身 ○ 川崎横浜あたり ● 趣味 ○ 邦ロック、漫画、テニス、ゴルフ ● マイブーム ○ 健康風 食生活 ■ サラダチキン、フルグラ、美酢

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| © Leverages inc. 3 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 4 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 5 今日お話しすること はじめに フォーム機能のリニューアルPJにおいて、App Router を導入しました その中で、 「App Router を使うならここは気をつけたほうがいい」 と考えたことを紹介させていただきます!

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| © Leverages inc. 6 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 7 Server Actions について Server Actions に気をつける クライアントサイドからサーバーサイドの関数を実行することができる機能 サーバーサイドにAPIを用意して、クライアントサイドからfetchしていた 関数を1つ用意するだけになる!

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| © Leverages inc. 8 Server Actions について Server Actions に気をつける

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| © Leverages inc. 9 気をつけること Server Actions に気をつける サーバーにリクエストが到達しない場合 エラーにならず、 Server Actions のレスポンスとしては undefined が返される クライアント サーバー 通信エラー WAF undefined

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| © Leverages inc. 10 具体例 Server Actions に気をつける サーバーにリクエストが到達しない場合、 response は undefined になる ※ create() の戻り値にundefinedは含まれない

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| © Leverages inc. 11 対策 Server Actions に気をつける https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/data-fetching/server-actions-and-mutations Server Actions の返り値の型に undefined を追加しておくと、 安全な実装になります

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| © Leverages inc. 12 エラーハンドリングが難しい Server Actions に気をつける サーバーサイドに到達しない場合、undefined が返されるだけ → これによって困ったこと ● エラーステータスによって動的に挙動を変えるようなことができない ● 詳細なエラーログを出力できず、エラー調査が進めづらい Server Actions を利用する際は、これらが許容できる機能かどうか要検討

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| © Leverages inc. 13 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 14 CSS in JS ライブラリ CSS in JS に気をつける ※今回は ランタイム CSS in JS に絞ってお話しさせていただきます MUI, Chakra UI, styled-components, … 弊PJでは、MUI を利用していました

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| © Leverages inc. 15 App Router との相性 CSS in JS に気をつける https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/styling/css-in-js 利用したい CSS in JS ライブラリが RSC に対応できていない場合、 サーバーコンポーネントでは利用することができない

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| © Leverages inc. 16 App Router との相性 CSS in JS に気をつける App Router (及び RSC) の価値観とそもそも相性が悪そう App Router : できるだけ サーバーサイド で処理をするべき、という立場 CSS in JS : クライアントサイド でJSを実行することを前提としている

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| © Leverages inc. 17 困ったこと CSS in JS に気をつける 実際にMUIを使っていて困ったことの一例 ● サーバーコンポーネントで MUI のコンポーネントが使えなかった (MUI が RSC に対応したため、現在は解消されています) ● サーバーコンポーネントで theme.ts に記載したテーマを取得できない

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| © Leverages inc. 18 対策 CSS in JS に気をつける CSS in JS ライブラリ を使っている場合、こういった制約が発生しうる → 別の選択肢を検討したほうが良さそう!

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| © Leverages inc. 19 個人的な推し CSS in JS に気をつける shadcn/ui    Tailwind ベースの UIコンポーネント集 ライブラリとしてインストールするのではなく、コンポーネントを直接コードとして取り込む コンポーネントのコードを管理下に置けるので、フレームワークに振り回されずらい

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| © Leverages inc. 20 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 21 Next.jsのエラーハンドリング エラーハンドリング に気をつける error.tsx というファイルを作成しておくことで、エラー時に自動的にその画面を表示してくれる 内部的には、React Error Boundary を利用している https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/routing/error-handling

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| © Leverages inc. 22 内部の仕組み エラーハンドリング に気をつける https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/routing/error-handling

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| © Leverages inc. 23 問題点 エラーハンドリング に気をつける https://ja.legacy.reactjs.org/docs/error-boundaries.html React Error Boundary はエラーをキャッチしてくれない場合がある 特に困ったのは、イベントハンドラ内で発生したエラーをキャッチしてくれないこと

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| © Leverages inc. 24 例えば エラーハンドリング に気をつける 以下の submit処理 の中でエラーが発生した場合、エラー画面に飛ばない

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| © Leverages inc. 25 対策 エラーハンドリング に気をつける Stateでエラー状態を管理して、コンポーネントを出し分ける

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| © Leverages inc. 26 弊PJでの実装例 エラーハンドリング に気をつける Context でエラー状態を保持するようにし、 メソッドを呼び出すだけでエラー画面を出せるように実装

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| © Leverages inc. 27 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 28 server-only と client-only を活用する 番外編 https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/rendering/composition-patterns サーバーのみで動くコード、クライアントのみで動くコード、を明示的に指定できる

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| © Leverages inc. 29 指定通りじゃないコードを書いていた場合、ビルド時にエラーを吐いてくれる server-only と client-only を活用する 番外編 動く場所がサーバーかクライアントか明確なコードには指定しておくと良い どちらでも動いてしまうが、片方のみで動かしたいようなコード、には特に必須

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| © Leverages inc. 30 App Router が輝きやすそうなサービス 番外編 サーバーとのやりとりが多く、データ取得に時間がかかるようなサービス 理由は、 ● サーバーコンポーネントの登場により、データ取得が容易になったため ● キャッシュが強化されているため ( 逆に、クライアントサイドでやりたいことが多いサービスや、 データ取得があまり発生しないサービスは輝きづらいかも...? )

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| © Leverages inc. 31 App Router が輝きやすそうなサービス 番外編 例えば、 輝きやすいサービス ● 記事や情報を一覧表示するようなサービス ● ダッシュボード系のサービス 輝きづらいサービス ● ユーザの情報をPOSTすることがメインのサービス(フォームなど)

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| © Leverages inc. 32 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける 3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda

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| © Leverages inc. 33 まとめ まとめ ● Server Actions に気をつける ○ サーバーにリクエストが到達していないときの挙動に気をつける ● CSS in JS に気をつける ○ App Router との相性はあまり良くないので気をつける ● エラーハンドリング に気をつける ○ 自動でエラーをキャッチしてくれない場合があるので気をつける

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ご清聴ありがとうございました!