Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
App Routerの開発で気をつけたいこと3選
Search
Tech Leverages
May 24, 2024
Technology
3
7.3k
App Routerの開発で気をつけたいこと3選
# Frontend Night: App Router本番運用企業が語る!Next.js新機能活用法
2024/05/29 LT『App Routerの開発で気をつけたいこと3選』
Tech Leverages
May 24, 2024
Tweet
Share
More Decks by Tech Leverages
See All by Tech Leverages
ディメンショナルモデリングを軽く語る
leveragestech
0
31
アクターモデルによる効率的な分散システム設計
leveragestech
0
28
Terraform による運用効率化の取り組みと最新のテストアプローチの紹介
leveragestech
0
29
OpenFGAで拓く次世代認可基盤 〜予告編〜
leveragestech
0
26
リソース・管理効率の向上だけでない、分散システムとしてのTiDBの魅力
leveragestech
0
28
作ってわかる!非同期ランタイム
leveragestech
0
28
レバテック開発部 技術広報 これまでとこれから
leveragestech
0
87
改めて「型」について考えてみよう
leveragestech
1
58
苦しいTiDBへの移行を乗り越えて快適な運用を目指す
leveragestech
0
1.1k
Other Decks in Technology
See All in Technology
クラウド関連のインシデントケースを収集して見えてきたもの
lhazy
9
1.4k
4th place solution Eedi - Mining Misconceptions in Mathematics
rist
0
150
DevinでAI AWSエンジニア製造計画 序章 〜CDKを添えて〜/devin-load-to-aws-engineer
tomoki10
0
170
急成長する企業で作った、エンジニアが輝ける制度/ 20250227 Rinto Ikenoue
shift_evolve
0
140
AI Agent時代なのでAWSのLLMs.txtが欲しい!
watany
2
250
【Findy】「正しく」失敗できる チームの作り方 〜リアルな事例から紐解く失敗を恐れない組織とは〜 / A team that can fail correctly by findy
i35_267
5
920
事業を差別化する技術を生み出す技術
pyama86
2
150
アジャイルな開発チームでテスト戦略の話は誰がする? / Who Talks About Test Strategy?
ak1210
1
630
Snowflakeの開発・運用コストをApache Icebergで効率化しよう!~機能と活用例のご紹介~
sagara
1
480
JAWS DAYS 2025 アーキテクチャ道場 事前説明会 / JAWS DAYS 2025 briefing document
naospon
0
150
Perlの生きのこり - エンジニアがこの先生きのこるためのカンファレンス2025
kfly8
2
270
AI自体のOps 〜LLMアプリの運用、AWSサービスとOSSの使い分け〜
minorun365
PRO
6
310
Featured
See All Featured
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
50
11k
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
137
6.8k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
232
140k
Making Projects Easy
brettharned
116
6k
Building an army of robots
kneath
303
45k
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
693
190k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
276
23k
Docker and Python
trallard
44
3.3k
Navigating Team Friction
lara
183
15k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
244
12k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
28
5.5k
Facilitating Awesome Meetings
lara
52
6.2k
Transcript
App Router の開発で 気をつけたいこと3選 2024/05/29 レバレジーズ株式会社 堀内 達也
| © Leverages inc. 2 自己紹介 • 所属 ◦ レバテック開発部 •
経歴 ◦ 2022年9月〜 レバレジーズ株式会社 • 出身 ◦ 川崎横浜あたり • 趣味 ◦ 邦ロック、漫画、テニス、ゴルフ • マイブーム ◦ 健康風 食生活 ▪ サラダチキン、フルグラ、美酢
| © Leverages inc. 3 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 4 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 5 今日お話しすること はじめに フォーム機能のリニューアルPJにおいて、App Router を導入しました その中で、
「App Router を使うならここは気をつけたほうがいい」 と考えたことを紹介させていただきます!
| © Leverages inc. 6 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 7 Server Actions について Server Actions に気をつける
クライアントサイドからサーバーサイドの関数を実行することができる機能 サーバーサイドにAPIを用意して、クライアントサイドからfetchしていた 関数を1つ用意するだけになる!
| © Leverages inc. 8 Server Actions について Server Actions に気をつける
| © Leverages inc. 9 気をつけること Server Actions に気をつける サーバーにリクエストが到達しない場合 エラーにならず、
Server Actions のレスポンスとしては undefined が返される クライアント サーバー 通信エラー WAF undefined
| © Leverages inc. 10 具体例 Server Actions に気をつける サーバーにリクエストが到達しない場合、 response
は undefined になる ※ create() の戻り値にundefinedは含まれない
| © Leverages inc. 11 対策 Server Actions に気をつける https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/data-fetching/server-actions-and-mutations Server
Actions の返り値の型に undefined を追加しておくと、 安全な実装になります
| © Leverages inc. 12 エラーハンドリングが難しい Server Actions に気をつける サーバーサイドに到達しない場合、undefined が返されるだけ
→ これによって困ったこと • エラーステータスによって動的に挙動を変えるようなことができない • 詳細なエラーログを出力できず、エラー調査が進めづらい Server Actions を利用する際は、これらが許容できる機能かどうか要検討
| © Leverages inc. 13 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 14 CSS in JS ライブラリ CSS in
JS に気をつける ※今回は ランタイム CSS in JS に絞ってお話しさせていただきます MUI, Chakra UI, styled-components, … 弊PJでは、MUI を利用していました
| © Leverages inc. 15 App Router との相性 CSS in JS
に気をつける https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/styling/css-in-js 利用したい CSS in JS ライブラリが RSC に対応できていない場合、 サーバーコンポーネントでは利用することができない
| © Leverages inc. 16 App Router との相性 CSS in JS
に気をつける App Router (及び RSC) の価値観とそもそも相性が悪そう App Router : できるだけ サーバーサイド で処理をするべき、という立場 CSS in JS : クライアントサイド でJSを実行することを前提としている
| © Leverages inc. 17 困ったこと CSS in JS に気をつける 実際にMUIを使っていて困ったことの一例
• サーバーコンポーネントで MUI のコンポーネントが使えなかった (MUI が RSC に対応したため、現在は解消されています) • サーバーコンポーネントで theme.ts に記載したテーマを取得できない
| © Leverages inc. 18 対策 CSS in JS に気をつける CSS
in JS ライブラリ を使っている場合、こういった制約が発生しうる → 別の選択肢を検討したほうが良さそう!
| © Leverages inc. 19 個人的な推し CSS in JS に気をつける shadcn/ui Tailwind
ベースの UIコンポーネント集 ライブラリとしてインストールするのではなく、コンポーネントを直接コードとして取り込む コンポーネントのコードを管理下に置けるので、フレームワークに振り回されずらい
| © Leverages inc. 20 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 21 Next.jsのエラーハンドリング エラーハンドリング に気をつける error.tsx というファイルを作成しておくことで、エラー時に自動的にその画面を表示してくれる 内部的には、React
Error Boundary を利用している https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/routing/error-handling
| © Leverages inc. 22 内部の仕組み エラーハンドリング に気をつける https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/routing/error-handling
| © Leverages inc. 23 問題点 エラーハンドリング に気をつける https://ja.legacy.reactjs.org/docs/error-boundaries.html React Error
Boundary はエラーをキャッチしてくれない場合がある 特に困ったのは、イベントハンドラ内で発生したエラーをキャッチしてくれないこと
| © Leverages inc. 24 例えば エラーハンドリング に気をつける 以下の submit処理 の中でエラーが発生した場合、エラー画面に飛ばない
| © Leverages inc. 25 対策 エラーハンドリング に気をつける Stateでエラー状態を管理して、コンポーネントを出し分ける
| © Leverages inc. 26 弊PJでの実装例 エラーハンドリング に気をつける Context でエラー状態を保持するようにし、 メソッドを呼び出すだけでエラー画面を出せるように実装
| © Leverages inc. 27 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 28 server-only と client-only を活用する 番外編 https://nextjs.org/docs/app/building-your-application/rendering/composition-patterns
サーバーのみで動くコード、クライアントのみで動くコード、を明示的に指定できる
| © Leverages inc. 29 指定通りじゃないコードを書いていた場合、ビルド時にエラーを吐いてくれる server-only と client-only を活用する 番外編
動く場所がサーバーかクライアントか明確なコードには指定しておくと良い どちらでも動いてしまうが、片方のみで動かしたいようなコード、には特に必須
| © Leverages inc. 30 App Router が輝きやすそうなサービス 番外編 サーバーとのやりとりが多く、データ取得に時間がかかるようなサービス 理由は、
• サーバーコンポーネントの登場により、データ取得が容易になったため • キャッシュが強化されているため ( 逆に、クライアントサイドでやりたいことが多いサービスや、 データ取得があまり発生しないサービスは輝きづらいかも...? )
| © Leverages inc. 31 App Router が輝きやすそうなサービス 番外編 例えば、 輝きやすいサービス
• 記事や情報を一覧表示するようなサービス • ダッシュボード系のサービス 輝きづらいサービス • ユーザの情報をPOSTすることがメインのサービス(フォームなど)
| © Leverages inc. 32 1. はじめに 2. Server Actions に気をつける
3. CSS in JS に気をつける 4. エラーハンドリング に気をつける 5. 番外編 6. まとめ Agenda
| © Leverages inc. 33 まとめ まとめ • Server Actions に気をつける
◦ サーバーにリクエストが到達していないときの挙動に気をつける • CSS in JS に気をつける ◦ App Router との相性はあまり良くないので気をつける • エラーハンドリング に気をつける ◦ 自動でエラーをキャッチしてくれない場合があるので気をつける
ご清聴ありがとうございました!