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2025/12/9 Classmethod re:Growth 2025 東京 クラスメソッド株式会社 芦沢広昭(あしさん) AWSで守るAppSec! 新サービス『AWS Security Agent』について

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⾃⼰紹介 2 名前:芦沢 広昭 / ASHIZAWA Hiroaki 所属:クラウド事業本部 コンサルティング部 好きな技術:AWSセキュリティ全般 re:Invent参加歴:4回⽬ (2022〜2025)

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アジェンダ 3 ● AWS Security Agent とは ○ 概要 ○ 登場による影響 ● 機能紹介 & 使ってみた ○ 設計レビュー ○ コードレビュー ○ ペネトレーションテスト ● 現時点での注意点 ● まとめ

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AWS Security Agent - 概要 4 開発ライフサイクル(SDLC) 全体を通じて アプリケーションのセキュリティをプロアクティブに確保する 最先端の(Frontier)エージェント 引⽤元:https://aws.amazon.com/blogs/aws/new-aws-security-agent-secures-applications-proactively-from-design-to-deployment-preview/

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コアセキュリティ機能 5 設計レビュー コードレビュー ぺネトレーションテスト 設計ドキュメントに関するリ アルタイムのセキュリティ フィードバックを提供し、 コードが記述される前に組織 のセキュリティ要件へのコン プライアンスを評価します。 1 2 3 プルリクエストを組織のセ キュリティ要件や、⼊⼒検証 の不⾜、SQL インジェクショ ンのリスクといった⼀般的な 脆弱性に照らして分析するこ とで、アプリケーションのセ キュリティを積極的に確保し ます。 専⽤の AI エージェントをデ プロイすることで、カスタマ イズされた複数段階の攻撃シ ナリオを通じてセキュリティ 脆弱性を発⾒、検証、報告、 修正し、オンデマンドの侵⼊ テストを実施します。

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SDLCセキュリティへの影響 (1 / 2) - Before 6

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SDLCセキュリティへの影響 (2 / 2) - After 7

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Security Agentで登場する概念 (1 / 2) 8 ● アプリケーション ○ Security Agentの基本となる設定を 管理するリソース ○ 単位はリージョン(?) ● エージェントスペース ○ コア機能の詳細設定や実⾏結果を管 理するリソース ○ アプリケーション内に複数のリソー スを作成できる

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Security Agentで登場する概念 (2 / 2) 9 ● Webアプリ ○ エージェントスペースの設定を管理 / 閲覧できるポータルサイト ○ アプリケーションごとにWebアプリ の専⽤ドメインが払い出される ○ 以下からアクセス可能 ■ マネジメントコンソールのリンク ■ IAM Identity Center経由のSSO URL:https://[アプリケーションID].securityagent.global.app.aws/

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利⽤の流れ 10 1. アプリケーションのセットアップ a. アクセス設定 b. Webアプリ⽤ IAMロールの作成 c. 初回エージェントスペースの作成 2. エージェントスペースの設定 a. GitHubリポジトリ 統合 b. セキュリティ要件の調整 c. コードレビュー、ペンテストの初期設定 など... 3. セキュリティの実⾏ a. 設計レビュー b. コードレビュー c. ぺネトレーションテスト AWSマネジメントコンソール から実施 Webアプリから実施

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1.セットアップ 11 ● アクセス設定 ○ マネジメントコンソール経由 (IAM) ○ IAM Identity Center経由 (アカウント / 組織) ● IAMロールの作成 ○ ⾃動作成もできる ● 初回エージェントスペースの作成 ○ 名前を設定するだけ ● 注意点 ○ 初回セットアップ後はアクセス設定を変更で きない (すべてのエージェントスペースを削除する 必要あり)

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2.エージェントスペースの設定 (設計レビュー) 12 ● 追加の設定は不要 ● エージェントスペース作成直後 から利⽤可能 たくさんあるので ⽬⽴った設定だけを抜粋

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2.エージェントスペースの設定 (コードレビュー) 13 ● マネジメントコンソールの設定 から”機能の管理” の無効化済み をクリックしてトグルをONに する必要がある ○ 初⾒ではわかりづらい... たくさんあるので ⽬⽴った設定だけを抜粋

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2.エージェントスペースの設定 (ペンテスト) 14 ● ドメインの所有権を証明するた め、ターゲッドメインに対する DNS検証が必要 ● 選択肢 ○ DNS テキストレコード ■ ドメインのDNSを更新して TXTレコードを作成する ○ HTTP レコード ■ ウェブサーバー上に固有のトー クン(JSON形式)を配置する たくさんあるので ⽬⽴った設定だけを抜粋 { "tokens": [""] }

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3.コア機能の実⾏ (設計書レビュー) 15 ● Webアプリにレビューの対象の ドキュメントをアップロードし てレビューを開始 ● サポートされるファイル形式 ○ テキスト:.doc / .docx / .md ○ 画像:.jpeg / .png / .pdf

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3.コア機能の実⾏結果 (設計書レビュー) 16 ● 実⾏結果は4つの基準で評価 ○ Non-compliant:⾮準拠 ○ Insufficient data:データ不⾜ ○ Compliant:準拠 ○ Not applicable:適⽤外 ● サマリで基準の個数を表⽰ ● レポートをCSV形式で出⼒可能

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3.コア機能の実⾏結果 (設計書レビュー) 17 ● セキュリティ要件単位で結果の 詳細が確認できる ○ コメントでなぜそのように判断され たかをチェックできる ○ ⾮準拠の場合は修復ガイダンス付き

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3.コア機能の実⾏ (コードレビュー) 18 ● 対象のGitHubリポジトリに PR が作成されたときに動作 ● Security Agentが PRにコメント してチェックを実施 ● デフォルトブランチ以外を対象 としたPRにも対応

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3.コア機能の実⾏ (ペネトレーションテスト) 19 ● 必須 ○ ターゲットドメインの設定 ● オプション ○ リスクタイプの除外 ○ 対象外のURL ○ 追加のURL ○ カスタムHTTPヘッダー ○ CloudWatch Logs設定 ○ ⾃動コード修復設定

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3.コア機能の実⾏ (ペネトレーションテスト) 20 ● 必須 ○ ターゲットドメインの設定 ● オプション ○ リスクタイプの除外 ○ 対象外のURL ○ 追加のURL ○ カスタムHTTPヘッダー ○ CloudWatch Logs設定 ○ ⾃動コード修復設定

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3.コア機能の実⾏ (ペネトレーションテスト) 21 ● サイトに認証がかかっている場 合の認証情報、ログインするた めのログインプロンプトを追記 可能 ● 追加の学習リソースとして、 ファイルやGitHubリポジトリな どの情報をコンテキストとして 与えられる

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3.コア機能の実⾏結果 (ペネトレーションテスト) 22 ● 結果はサマリで表⽰ ● 結果はRunの単位で毎回保存さ れる ● Runの内訳の詳細も 登壇までに成功させられなかったのでブロ グでリベンジします...

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注意点 23 ● 東京リージョンでは未サポート ○ バージニア北部リージョンのみでリリース ● パブリックプレビューであること ● プレビューなので現時点の利⽤費は無料、GA後のコストは不明

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まとめ 24 ● AWS Security Agentの登場によって、AWSサービスだけでSDLC全体のセ キュリティをカバーできるようになる未来が⾒えた ● 3つのコア機能 ○ 設計レビュー、コードレビュー、ぺネトレーションテスト ● 3つの独⾃の概念 ○ アプリケーション、エージェントスペース、Webアプリケーション ● 設定はAWSマネジメントコンソール、実⾏はWebアプリから ● まだまだ改善は必須、是⾮とも皆でフィードバックを!

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