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Google Cloudの新しいトレースエンドポイント Telemetry APIについて調べてみた

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自己紹介 髙橋 和真 (Takahashi Kazuma) クラウドエース株式会社 DevSecOps事業部 Specialist Work Google Cloudを中心としたシステムの開発、運用を担当 Tech SRE O11y Serverless Award Google Cloud Partner Top Engineer 2025 SNS X:@kazzuvi Github:@kazuvi

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話すこと 最近(4月頭ぐらい)リリースされたTelemetry API について、Cloud Trace APIとの比較や注目点について 話します

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OTLP とは OTLP (OpenTelemetry Protocol) は、テレメトリ(ログ、 メトリクス、トレース)を転送するための標準化されたプロトコル 特徴 ● OpenTelemetryの標準プロトコルで、ログ、メトリクス、 トレースを統一的に扱う ● ベンダーや言語に依存せず、多様な監視・分析ツールとの 連携を容易にする ● O11yパイプラインにおけるデータ収集・転送の相互運用性を高める

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Telemetry API とは Google Cloud Observabilityの新しいテレメトリーデータ 受付エンドポイント OTLP形式のトレースデータをCloud Traceに取り込む ● OTLP/HTTP & gRPCプロトコルをネイティブサポート 従来のCloud Trace APIとの違い ● 標準準拠: OTLP形式のまま保存 ● 制限緩和: 従来のCloud Trace APIより制限が緩和されている

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標準準拠 Google Cloud専用のエクスポーター・変換が不要に!

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制限緩和 リッチなコンテキスト情報を欠落させずに Cloud Traceへ送信可能に! 項目 Telemetry API Cloud Trace API 緩和状況 スパンあたりの属性数 1024個 32個 32倍 スパンあたりのイベント 数 256個 128個 2倍 属性値の最大サイズ 64KiB 256Bytes 大幅緩和 スパン名の最大長 1024Bytes 128Bytes 8倍 ...

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使い方(アプリから直接送っている場合の移行方法) 1. Google Cloud Exporterの使用をOTLP Exporterに 置き換える 2. 認証情報を設定する 3. Exporterのエンドポイントを https://telemetry.googleapis.comに変更する

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使い方(コレクターから送る場合) ブログに書いています(宣伝、時間ないので割愛) Telemetry API がリリースされたので OTLP で Google Cloud にスパンを送ってみた

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注意点 Telemetry APIは現時点でトレースデータのみ 対応している メトリクスやログも送信する場合は、 Cloud Trace API / 専用Exporterを使う必要がある

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まとめ ● 標準準拠 ○ OTLP形式のまま送れる、ベンダー非依存性を向上 ● 制限緩和 ○ Cloud Trace APIと比較して、リッチなデータを送信可能 ● 現状トレースのみ → Telemetry APIは、Google Cloudで   O11yを実現する上で重要な選択肢になります!

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最後に Google CloudとOpenTelemetryエコシステム の連携が深まっていくことに期待します