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Copyright levii Inc. All rights reserved. 【Qbookセミナー #1】 人工衛星の開発に学ぶ! システムに対する「制約」の取り扱い方 株式会社レヴィ 南部 陽介

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イントロダクション

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 株式会社レヴィ ● JAXA宇宙科学研究所で研究していた仲間で創業 ● 宇宙をはじめ、システム開発の現場で培った経験を活かして、 真に価値あるシステムの実現に本気で取り組む ● システムデザインのためのフレームワークを構築し、価値あるシス テムの構築に誰もが取り組むことのできる世界を目指しています!

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 自己紹介 南部 陽介 株式会社レヴィ 代表取締役(共同創業者) JAXA宇宙科学研究所で宇宙工学研究を行い博士号を取得後、 大阪府立大学で専門分野である宇宙構造物の研究に従事する と共に、超小型衛星開発プロジェクトの責任者を務め、シス テムズエンジニアリングの実践に関する研究を進める。 M-Vロケット 射場上空風測定

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超小型衛星「ひろがり」

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 【参考】小型衛星開発の物語 超小型衛星「ひろがり」開発プロジェクトのあゆみ https://blog.levii.co.jp/entry/2021/02/24/065434 やはり一筋縄ではいかなかった。超小型衛星「ひろがり」 の宇宙での挑戦。 https://blog.levii.co.jp/entry/2021/04/16/231542

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本日のテーマ 「制約に対する認識の分断」

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 内容 ● なぜ「制約」に着目するのか ● 「制約」に関する問題を引き起こす3つの分断 ● 衛星開発で直面した「制約に対する認識の分断」 ● 分断を解消するには?

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 【参考】Qbook に掲載中 南部 陽介 株式会社レヴィ 共同創業者兼代表取締役 JAXA宇宙科学研究所で宇宙工学研究を行 い博士号を取得後、大阪府立大学で専門 分野である宇宙構造物の研究に従事する と共に、超小型衛星開発プロジェクトの 責任者を務める。東京大学大学院工学系 研究科航空宇宙工学専攻修了(博士)。 萩原 利士成 株式会社レヴィ 共同創業者 JAXA宇宙科学研究所で宇宙物理学の研究 を行い博士号を取得後、サイボウズ株式 会社に入社。cybozu.comのインフラ開発 に従事し、データ分析基盤の構築やNeco プロジェクトのオーガナイザーを行いな がら副部長を務める。東京大学大学院理 学系研究科物理学専攻修了(博士)。 著者 https://www.qbook.jp/column/20220201_1297.html

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なぜ「制約」に着目するのか

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システム開発の成功に 「制約」って関係ある?

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約からくる要求は、認識のズレを生みやすい システムが満たすべき要求は、ニーズから来る要求だけで なく、様々な「制約」から来る要求がある 機能 要求 非機能 要求 ニーズ 制約 ステークホルダが やりたいこと 外部環境・規制・ 事故の回避 システム要求 システム 妥当性確認 妥当性確認 検証 顧客やユーザー への価値提供に 直結する要求 制約から導出さ れる要求

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制約の認識齟齬は、要求の誤解に、 要求の誤解は、手戻りに、 手戻りは、システム開発の失敗につながる

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そもそも「制約」とは?

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約の辞書的な定義 デジタル大辞泉では、 「ある条件や枠をもうけて、自由な活動や物事の成立をお さえつけること。また、その条件や枠。」

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約の辞書的な定義 システム設計・開発の文脈に翻訳すると、 「外部環境・規制・事故の回避など、システムを作る上で 考慮し、満たさなければないない条件のこと」

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約の例:温度計と体温計 対象物の温度を 測定する技術 人の体温を 測定する製品 制約の壁 「薬機法」 近しい技術を活用した装置であればニーズは満たせる しかし、「制約」が異なるため、システムが満たさないと いけない要求が異なる

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約の例:非機能要求 企業の特定部 門が比較的限 られた範囲で 利用している システム 企業活動の 基盤となる システム 国民生活・社 会経済活動の 基盤となる システム 社会的影響度 ほとんどない 限定的 極めて大きい 1年間で数時間 程度の停止を 許容。 1年間で1時間 程度の停止を 許容。 1年間で数分程 度の停止まで しか許容でき ない。 制約

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Copyright levii Inc. All rights reserved. システムの特徴によって、課せられる制約が異なる IPA「非機能要求グレード2018」より 「メンテナンス作業はすべてオ ンライン状態で実施する」 「大規模災害時は1週間以内で の復旧を目指す」 「1年間で数分間程度の停止ま で許容できる」

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「制約」の存在に気が付かず開発を 進めると大きな手戻りになる

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「ニーズ」と「制約」を あえて区別する理由は?

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「システムが正しく作れているか?」 という観点では、システム要求の由来を 区別する必要はなさそう

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「正しいシステムが作れているか?」 という観点では?

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 「正しいシステムが作れているか?」という観点では区別すべき ニーズと制約とでは、 ● それ自体を見出す方法 ● システム要求への落とし込みの方法 ● 妥当性の確認方法 が異なる! 正しいシステムを作るために、 あえて「制約」に焦点を当てて考えてみしょう!

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 【参考】宇宙開発の方法論から学ぶ『要求分析』のモデリング講座 以前の講座では「ニーズ」に焦点を当てたので こちらもぜひ御覧ください。 「宇宙開発の方法論から学ぶ『要求分析』のモデリング講座」セミナーレポート https://www.qbook.jp/column/20210401_1130.html

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「制約」に関する問題を引き起こす3つの分断

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「制約」の扱いは大切そう

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では、どう扱うのか?

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「認識のズレ」=「分断」を見つけ出して コントロールする

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約に関わる3つの分断 開発チーム ステークホルダ 対象 システム 分断 サブ システム サブ システム 開発者 開発者 分断 制約に対する 認識の分断 あるべき姿に 関する分断 分断 森の視点と木 の視点の分断

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 今日のテーマは「制約に対する認識の分断」 開発チーム ステークホルダ 対象 システム サブ システム サブ システム 開発者 開発者 分断 制約に対する 認識の分断

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衛星開発で直面した「制約に対する認識の分断」

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 小型人工衛星の特徴 小さな人工衛星と言えど、満足すべきニーズがあり、 様々制約が課せられる。

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 小型人工衛星にとってのニーズは科学や工学的なミッション ミウラ折り二次元展開構造 二次元格子を利用した光学的な表面形状計測手法

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ミッションを達成するために ニーズを理解し どんな機能や性能が必要なのかを考える

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一般的なシステム開発と何ら変わらない

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しかし、 小型衛星特有の様々な制約も 満たさないと宇宙へは行けない

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 小型人工衛星特有の制約 小型衛星は、大型衛星(数百億円 の開発費)と相乗りでロケットに 搭載されて宇宙に運んでもらう あるいは 宇宙ステーション(数兆円の開発 費)への輸送機に乗せてもらい、放 出してもらう

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「HIROGARIが、十分に安全であり、 他のシステムや宇宙飛行士などに 損害を与えないことを保証せよ」

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「安全である」とはなんでしょうか?

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制約は抽象度が高く 曖昧なことも多い

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だから 分断が生じやすい

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どんな分断が生じたのか?

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NASA・JAXAと開発者(学生)の間で、 「安全である」という制約に対する認識が 分断してしまった

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経験豊かなNASAのエンジニアは、 安全のためには、 「アンテナの誤展開を防ぐこと」 という制約は 極めて重要であると考える

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衛星開発経験のない学生は、 そこまで重要な制約であるとは考えない

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約に対する認識の分断の例 「安全である」ために満たすべき制約の認識が異なっており そこから導出される要求に差異が生じる 展開アンテナが 誤展開して、宇 宙ステーション を傷つけてしま う バネの復元力も大 したことないし、 大したリスクでは ないだろう ケースの溝に引っか かって、放出軌道が 変わると、宇宙ス テーションにぶつ かって、すごく危険 だ。 三重冗長で誤 展開を防止す る 誤展開の防止機 能は持たない 展開 アンテナ 人工 衛星 設計 選択肢

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「制約」の理解ができていないまま、 自己判断で設計を進めてしまい、 何度も作り直しを行うことに...

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なぜ、分断は起きてしまったのか?

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 次から次へと制約が降ってくる 数百に上る制約を滝のように落とされても、 理解できるものではない 制約を満たすことを示すドキュメントだけでも 数十種類以上用意する必要がある

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普通に進めていたら、制約に対する認識に 分断が発生するのは必定 JAXAやNASAの審査は通らず 宇宙への切符は手に入らない

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ドキュメントに制約を羅列するだけでは 分断が解消できない

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どうするか?

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分断を解消するには?

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衛星開発でやってみたこと

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Copyright levii Inc. All rights reserved. GSN(Goal Stracturing Notation)で制約の構造を理解する どんな制約があって、何をすれば、制約を満たしたと認め られるのかをツリー構造で整理する

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最初は、厳密なモデルを描いて 共有してみた

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あまり伝わらなかった...

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大切なのは、一緒に描くこと

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モデルを描きながら、お互いの認識が ズレているところを見つける

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 例えば... ゴール(安全であることの保証)と具体的な設計解を関連 付けて議論する https://balus.app/workspaces/QRORMUUfpbhGAQbGJWuv5/view-models/1ZBDa-OttrvDfFhditcCF こんなの起きます? 以前にそういう衛星が あったそうだよ。 深刻に捉えすぎでは? 引っかかって十分な相対速度 が得られず、ISSから離れら れないと、ぶつかる可能性が 結構高まるみたいだよ。 この意図の要求だと、今 やっている実験ダメかも しれません。

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これを繰り返して 「制約に対する認識」を揃える

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宇宙へいくための「制約」には たくさん苦しめられましたが

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無事に審査も通過して、衛星は宇宙へ

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学んだこと

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 制約の認識を揃えることは難しい ● 制約を見つけ出す作業は、属人的になることが多い ● 誰かが制約を見つけたとしても、その制約に対する認識 を揃えることがまた難しい 「制約の見つけ方」は、様々な手法がある。 一方で、「制約に対する認識の合わせ方」は、解説記事も 少ない。

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ドキュメントのレビューや 口頭のコミュニケーションだけでは 制約に対する認識が揃わない

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場×定型化されたコミュニケーション

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 場 x 定型化されたコミュニケーションは分断の解消に有効 ● 視点が違う/ずれている場合、一方的な伝達ではうまく伝わらない事 が多い ● 定型化されていないと、参加しづらい、後から分からない

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例えば、リスク対策を考えるときなら

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 脅威度に対する認識を揃えるために 脅威度 = 影響度 × 可能性 脅威度を定義して、リスク対応の「なぜ?」と「どうやって?」 をつなげる その脅威が発生する可能性はどの 程度だろうか? その脅威が発生すると、どの程度 の損失や損害を及ぼすのだろう か?

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 脅威度の例 巨額の損失や 人命の損失 対策が十分で はない 高額な損失や 人の損害 発生を妨げる 管理策が取ら れている ある程度の 損失 発生を防止す る、あるいは 著しく妨げる 管理策が取ら れている × × × 脅威度「高」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 可能性 高 可能性 中 可能性 低 影響度 高 影響度 中 影響度 低

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 脅威度によってリスクをマッピングする 可能性 高 可能性 中 可能性 低 影響度 高 影響度 中 影響度 低 脅威度「高」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「低」 のリスク

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 対処すべきリスクがどれかの合意をとる 可能性 高 可能性 中 可能性 低 影響度 高 影響度 中 影響度 低 脅威度「高」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「中」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度がこの領域に入る ものが対処すべきリスク

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Copyright levii Inc. All rights reserved. リスクの対策 優先的に対処すべきリスクが決まったら、リスクの原因を特定 し、対策を決定します。 ベンダーに業務 知識がない 受け入れテスト 時に不具合指摘 が多発する 業務に精通した 人を事前にアサ インする リスクの原因 リスク リスクの対策

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Copyright levii Inc. All rights reserved. リスクの原因を回避あるいは軽減できる対策を考える 可能性 高 可能性 中 可能性 低 影響度 高 影響度 中 影響度 低 脅威度「高」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 脅威度「低」 のリスク 回避 軽減

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Copyright levii Inc. All rights reserved. リスクの原因を回避あるいは軽減できる対策を考える 可用性の計画・ 方式等の実装確 認・テスト計画 等を工程ごとに 確実に検証する 現行システムの 動作の調査や ソースコードの 解読を行い、ド キュメントを最 新化する 要件定義書(主 に業務プロセス フロー図)を基 に、業務とシス テムの関係を再 レビューする 業務に精通した 人を事前にアサ インする 回避 リスクの原因を生み出さないように する予防策 軽減 リスクの原因を無効化し、リスク事 象の発生確率を減少させる予防策 リスクの根本的な原因に作用する ため、大きな変革を必要とするが 効果が大きい対応となる 現状に配慮しながら実施する比較 的穏やかな対応となる

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場×定型化されたコミュニケーション 開発の早い段階で抽象度の高い レイヤーで合意をつくることができる

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小型衛星開発の現場で 場×定型化されたコミュニケーションが できたのは レヴィのサービスがあったから と、私は思っています。

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レヴィのサービス紹介

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Copyright levii Inc. All rights reserved. レヴィが考える 真の原因 レヴィが着目した課題 = 分断 新規事業、組織改革、DXプロジェクト、製品開発、... なぜこんなにも失敗するのか? 新規事業・ 組織改革・DXな どの失敗 認識のズレ = 分断 スキル不足 プロセス不備 マネジメント ミス 一般的に原因と 考えがち レヴィが提唱す る捉え方 → システムに対する認識のズレ = 分断が原因 例) 業務の DX 分断 業務担当者 設計者・開発者 業務の視点がなくシス テムに目が行きがち あるべき姿ではなく 今の業務を考えがち DX推進 組織の戦略には詳しい が業務には詳しくない 分断のせいで、 現状理解も、あるべき姿もズレて 「現場の反発でプロジェクトが頓挫」 「お金をかけて事業成長には繋がらない システムを作成」 「トップダウンで現場では使えない業務 プロセス」 などの結果になりがち。 81

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Copyright levii Inc. All rights reserved. 宇宙開発では、新しいことへのチャレンジを幾度となく成功させてきた アポロ計画では様々な分野のプロフェッショナルたちが集い、 協力して、月面着陸を目指した プロフェッショナルな協働を支えた技術がシステム工学 82

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Copyright levii Inc. All rights reserved. レヴィのソリューション 事業 業務担当者 設計者・開発者 DX推進 業務 IT 業務担当者 設計者・開発者 DX推進 1. システムの全体を表現する 場を用意して、何を対象にし ているか全員が指差し確認で きるように 2. DX でズレがおきやすい、 業務や課題をモデルとして簡 単に可視化できる 3. ファシリテーションをしな がら全員で一緒にモデルを作 りフィードバックをし合う システム工学の知見 = 「システムとして捉えモデルを使って視点を表現 する」を手軽に利用するためのツールやメソッドを使って、チームが分 断を解消するための場を作りだす。 83

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Balus チームの創造性を最大化する モデリングツール Balusは、分断を解消するためのクラウドアプリ ケーションです。ビューモデルをはじめとした システム思考の重要な考え方を自然な形で実現 することができます。洗練された同時編集機能 や豊富なコミュニケーション機能、さらにゲス トを招待する機能を備え、チームによるモデリ ングを支援します。 チームやプロジェクトが分断を発見し、変化に 対応するための創造性を引き出します。

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Copyright levii Inc. All rights reserved. Balusの使いこなしを支援するサービス/理論体系 活用/定着に導き、モデリングをチームの力にする トレーニング/コンサルティング 分断を解消するための具体的なノウハウをレベルや目的 に応じて丁寧に伝えます。実際の業務の中でお客様とレ ヴィが一緒になって分断の発見/解消を実践するような 伴走型のサービスも提供しています。徹底的にお客様の 立場に立って分断の解消をサポートします。 理論体系

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まとめ

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Copyright levii Inc. All rights reserved. まとめ ● 制約に対する認識の齟齬は、誤解された、あるいは誤っ たシステム要求を生む ● その結果、時として大きな手戻りを引き起こす ● 制約をうまく扱うためには、見出すことだけでなく、制 約に対する認識を合わせることに注意を払う ● 制約の構造を可視化して、対話をすることで、制約に対 する認識の分断を発見したり、解消したりすることがで きる 続編 第2話「あるべき姿の分断」もQbookに掲載中 https://www.qbook.jp/column/20220201_1297.html