Slide 1

Slide 1 text

エンジニアと要件定義 ケーススタディで学ぶ要件定義のWhy Nakaya Ryota

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 ギフティ入社:2019年1月 所属:技術本部 Distribution Section Gift Purchasing Gateway Unit 前職:バックオフィス系システムのパッケージベンダー (上流メイン) 分報:#times_nakaya 最近の関心ごと:UX、エンジニアキャリア論 好きな祝日の曜日:木曜日

Slide 3

Slide 3 text

要件定義ってあるじゃないですか

Slide 4

Slide 4 text

要件定義、やっていますか?

Slide 5

Slide 5 text

要件定義、できていますか?

Slide 6

Slide 6 text

企画 業務 設計 要件 定義 設計 実装 テスト リリ ース 保守 運用 システム開発プロセス

Slide 7

Slide 7 text

企画 業務 設計 要件 定義 設計 実装 テスト リリ ース 保守 運用 システム開発プロセス

Slide 8

Slide 8 text

要件定義とは ソフトウェア開発やシステム開発においては、「要件定義」とは、そのソフトウェアやシステム に必要な機能や性能を明らかにしてゆく作業のこと。 IT関係の開発では「上流工程」と呼ばれている作業・工程の一部にあたり、実際の具体的な 開発作業(プログラミング言語を使ったコーディング作業など)や実装作業を始める前に行う 作業のひとつ。 (出典: Wikipedia)

Slide 9

Slide 9 text

なんとなくでできてしまう → コミュニケーション能力が必要だと思われがち

Slide 10

Slide 10 text

ユーザーは自分が欲しいものを正確に 理解できているわけではない

Slide 11

Slide 11 text

ユーザーはシステムで何ができるのかを 正確に理解できているわけではない

Slide 12

Slide 12 text

顧客が本当に欲しかったもの(戒め)

Slide 13

Slide 13 text

顧客が本当に欲しかったもの(戒め) 放っておくとこの状態に陥る

Slide 14

Slide 14 text

顧客が本当に欲しかったもの(戒め) 話し合いが大事

Slide 15

Slide 15 text

ケーススタディ1 コップと取っ手

Slide 16

Slide 16 text

コップと取っ手 コップに取っ手をつけて欲しいんだ 


Slide 17

Slide 17 text

コップと取っ手 コップに取っ手をつけて欲しいんだ 
 わかりました
 どういう形にしますか? 


Slide 18

Slide 18 text

コップと取っ手 コップに取っ手をつけて欲しいんだ 
 わかりました
 どういう形にしますか? 
 指が2本入ればいいよ 


Slide 19

Slide 19 text

コップと取っ手 コップに取っ手をつけて欲しいんだ 
 わかりました
 どういう形にしますか? 
 指が2本入ればいいよ 
 おかのした


Slide 20

Slide 20 text

コップと取っ手 こんな感じでええやろ 完璧や!!

Slide 21

Slide 21 text

コップと取っ手 いいコップができたねぇ、めでたしめでたし

Slide 22

Slide 22 text

コップと取っ手

Slide 23

Slide 23 text

コップと取っ手 Why を明らかにできていませんね

Slide 24

Slide 24 text

コップと取っ手 なぜ取っ手が欲しいんですか? 


Slide 25

Slide 25 text

コップと取っ手 なぜ取っ手が欲しいんですか? 
 ツルツルして持ちにくいからだよ 


Slide 26

Slide 26 text

コップと取っ手 なぜ取っ手が欲しいんですか? 
 ツルツルして持ちにくいからだよ 
 じゃあ窪みを作って持ちやすいように したらどうじゃろう


Slide 27

Slide 27 text

コップと取っ手 なぜ取っ手が欲しいんですか? 


Slide 28

Slide 28 text

コップと取っ手 なぜ取っ手が欲しいんですか? 
 熱いものを入れたら持てなくなるからだ よ


Slide 29

Slide 29 text

コップと取っ手 なぜ取っ手が欲しいんですか? 
 熱いものを入れたら持てなくなるからだ よ
 素材を工夫して外側が熱くならないよ うにしたらどうじゃろうか 


Slide 30

Slide 30 text

コップと取っ手 Why を明らかにすることで ユーザーが思っている解決策以外の策が出てくる可能性がある

Slide 31

Slide 31 text

もし人々に何が欲しいかと聞いていたら、 彼らはもっと速い馬が欲しいと答えただろう ヘンリー・フォード

Slide 32

Slide 32 text

もし人々に何が欲しいかと聞いていたら、 彼らはもっと速い馬が欲しいと答えただろう ヘンリー・フォード 「顧客の意見を聞かない」ということではない → 潜在的な要求を明らかにすることが重要

Slide 33

Slide 33 text

● ユーザーは常に自分の欲求を言語化できているとは限らない ● Why を明らかにしよう ここまでのまとめ

Slide 34

Slide 34 text

ケーススタディ2 管理画面と数字

Slide 35

Slide 35 text

管理画面と数字 管理画面のここに商品の在庫数を表示 して欲しいんだ


Slide 36

Slide 36 text

管理画面と数字 管理画面のここに商品の在庫数を表示 して欲しいんだ
 (Why をちゃんと確認せな...) 
 なぜその数値が必要なんでしょう 


Slide 37

Slide 37 text

管理画面と数字 管理画面のここに商品の在庫数を表示 して欲しいんだ
 (Why をちゃんと確認せな...) 
 なぜその数値が必要なんでしょう 
 在庫が少なくなってきたら発注しないと いけないんだ


Slide 38

Slide 38 text

管理画面と数字 管理画面のここに商品の在庫数を表示 して欲しいんだ
 (Why をちゃんと確認せな...) 
 なぜその数値が必要なんでしょう 
 在庫が少なくなってきたら発注しないと いけないんだ
 おかのした


Slide 39

Slide 39 text

管理画面と数字 今回は Why も整理できた 完璧や!!

Slide 40

Slide 40 text

管理画面と数字

Slide 41

Slide 41 text

管理画面と数字 数字を見たい人なんてこの世にはいない

Slide 42

Slide 42 text

管理画面と数字 数字を見たい人なんてこの世にはいない → Why を深掘りする余地がありそう

Slide 43

Slide 43 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?


Slide 44

Slide 44 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 


Slide 45

Slide 45 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 
 じゃあその閾値も管理できるようにし たいですね!


Slide 46

Slide 46 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 
 じゃあその閾値も管理できるようにし たいですね!
 もっというとその閾値を割ったら自動 で通知が来るようにしたいですね! 


Slide 47

Slide 47 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 
 じゃあその閾値も管理できるようにし たいですね!
 もっというとその閾値を割ったら自動 で通知が来るようにしたいですね! 
 能動的に数字を見る手間 が減って業務効率化

Slide 48

Slide 48 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?


Slide 49

Slide 49 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 


Slide 50

Slide 50 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 
 じゃあついでに発注管理の機能への リンクがあるといいですね! 


Slide 51

Slide 51 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 
 じゃあついでに発注管理の機能への リンクがあるといいですね! 
 もっというと自動発注機能なんかも あってもいいですね! 


Slide 52

Slide 52 text

管理画面と数字 その数値を見て具体的にどうしたい んですか?
 一定の閾値があってそれを下回ったら 発注機能で追加発注するんだ 
 じゃあついでに発注管理の機能への リンクがあるといいですね! 
 もっというと自動発注機能なんかも あってもいいですね! 
 前後業務等も考慮して 利便性を向上させられる余 地を探る

Slide 53

Slide 53 text

インターネットやパソコンは、知識や情報を伝える ことに偏っている。 私はパソコンを人間性溢れる存在にし、人々が自 分の感情を、より豊かに表現する手伝いをした い。 スティーブ・ジョブズ システム屋はデータや機能に意識が向きがち → (toC/toB に関わらず)ユーザーの体験を少しでも よくしていく頭の使い方をする

Slide 54

Slide 54 text

まとめ ● Why を明らかにしよう ● Why の深掘りをしよう ● 人間が能動的にアクションしなくて良い方向で設計しよう ● 前後のアクションも考えて関連機能をシームレスに繋げられるか 考えよう ● インプットを増やして科学的に要件定義しよう

Slide 55

Slide 55 text

顧客が本当に必要なものを作ろう! 〜fin〜