Slide 1

Slide 1 text

企業でNotionを導入する際の ベストプラクティス

Slide 2

Slide 2 text

プロフィール ● 南 栄樹 ● ネクストモード株式会社 インテグレーション事業部 ● 2022/4:ネクストモードにジョイン 2023/1〜:Notionセールスエンジニア ● ブログ:Notionを中心に書いてます https://info.nextmode.co.jp/blog/author/minami-eiki/

Slide 3

Slide 3 text

セッションの内容について ● Notionの企業導入 → Notionの企業向けの機能は非常に充実している ● Notionを組織に定着させてより大きな効果をもたらすため には、導入の仕方や進め方も重要になってくる

Slide 4

Slide 4 text

セッションの流れ ● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α

Slide 5

Slide 5 text

● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α セッションの流れ

Slide 6

Slide 6 text

推進チームの立ち上げ ● 設計や社内への展開、継続的な取り組みなど、 スムーズな導入にはチームの体制があると心強い ● チーム立ち上げ時の推奨事項 ○ 個人利用している社員、部署やPJで導入しているケースを探す → 推進チームに入ってもらう → 導入時に各部署の推進役になってもらう

Slide 7

Slide 7 text

課題と目標の設定 ● 現状の課題(AsIs)とNotion導入後の状態(ToBe)を整理 → Notion導入を進める上での課題と目標として設定 ● 課題と目標が設定されていると設計の方針もスムーズに決 めることができる

Slide 8

Slide 8 text

目標設定の事例1 ● 課題:情報共有方法が部署によってバラバラになっている ● 目標:全社的な情報共有スペースの導入・維持 ● 設計への落とし込み ○ 全社横断のチームスペースをメインにコンテンツを集約 ○ 共通のテンプレートを展開して部署ごとにレイアウトの差異が 出ないようにする ○ ページ設計ガイドラインを展開してコンテンツの粒度を揃える ○ etc…

Slide 9

Slide 9 text

目標設定の事例2 ● アプローチ:段階的に展開を進める ● 第1ステップ ○ ◯◯部でプロジェクト、ナレッジ管理をメインに導入 ○ 期間:3ヶ月以内 ● 第2ステップ ○ 〇〇部をモデルケース化し全社導入 ○ 期間:第1ステップの評価後3ヶ月以内

Slide 10

Slide 10 text

● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α

Slide 11

Slide 11 text

スペース・アクセス設計 ● Notionはスペース設計やコンテンツへのアクセス権限も柔 軟に設定することが可能 ● 一方、特にスペース設計については後から修正することが 大変なので、十分に検討することを推奨

Slide 12

Slide 12 text

チームスペースの種別 ● チームスペースの種類 ○ オープン:ワークスペースのメンバーは誰でも参加可能 ○ クローズド:招待が必要 ○ プライベート:招待が必要、参加しないと表示されな ※プライベートはビジネス、エンタープライズプランのみ

Slide 13

Slide 13 text

チームスペースの設計例 ● 部署や情報の機密性でチームスペースを分ける オープン(or デフォルト) 社内メンバーは全員参加 クローズド 部署のメンバーのみ参加 プライベート 未参加のメンバーには見えない

Slide 14

Slide 14 text

ワークスペースの設計例 ● セキュリティ要件でワークスペースを分ける エンタープライズプラン 社員のみ 社外メンバーを ゲストとして招待 インターネットに 公開

Slide 15

Slide 15 text

スペース設計の考慮ポイント ● スペースを細かく分離しすぎると管理が大変に、 情報共有もしにくくなる ● Notion導入の目標と照らし合わせて設計すると◯ 例:情報の共有に課題 → 全社横断のチームスペースをメインにコンテンツを集約 例:アクセス制御を厳格にしたい → クローズドやプライベートのチームスペースも活用 → 外部共有があればワークスペースを分けることも選択肢に

Slide 16

Slide 16 text

● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α

Slide 17

Slide 17 text

コンテンツ設計、ガイドライン ● Notionは自由度が高い分、ある程度指針がないと コンテンツが無秩序に作られるケースが生じやすい ● 共通のテンプレートやコンテンツの作成ガイドラインを 用意すると、管理も情報へのアクセスもしやすくなる

Slide 18

Slide 18 text

テンプレートの例 ● 部署やPJのトップページをテンプレートとして用意 → 別部署やPJのページでもレイアウトが共通なのでアクセスしやすい

Slide 19

Slide 19 text

Notion公式のテンプレート ● ワークスペースからアクセスし、簡単に複製できる ● 種類も豊富:ポータル、Wiki、議事録、タスク管理 etc…

Slide 20

Slide 20 text

ページ設計のガイドライン ● 以下のようなページ設計に関する項目の指針を決められると ページ単位の情報の粒度も揃えることができる ○ ページタイトルの規約 ○ コンテンツ量の目安(1ページに◯個のトピック) ○ ページ階層の目安(深くなりすぎないように) ○ 視認性・検索性を考慮したポイント(目次の設置など) ○ etc…

Slide 21

Slide 21 text

情報の種別による方針決め ● 種別の例 ○ ストック型情報:ナレッジ、ドキュメントなどの情報資産 ○ フロー型情報:議事録、作業メモなど一時的な情報 ● よくある課題 ○ 情報が増えてくるとお互いにノイズとなってしまい、 欲しい情報に辿り着きにくくなる

Slide 22

Slide 22 text

情報の種別による方針決め ● アプローチの例 ○ 上位のページを情報の種別で分ける → 検索の際に上位ページを検索範囲とすることでノイズを排除 例:ストック情報でまとめる

Slide 23

Slide 23 text

● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α

Slide 24

Slide 24 text

組織へのスムーズな導入 ● オンボーディングが重要! ● 組織が大きいと推進チームの負担も大きくなる → 自発的にNotionに触れてもらう施策や公開されているコ ンテンツの利用など、効率的に進める工夫ができると◯

Slide 25

Slide 25 text

使い方、基本機能のガイド ● Notionの公式リファレンスがおすすめ! ○ 使い方、ブロック、ページ、データベースなど、基本が網羅 https://www.notion.so/ja-jp/help/category/new-to-notion

Slide 26

Slide 26 text

Notionに触れてもらう 1 ● 自由に何でもやっていいサンドボックスのスペースを作成 → 本格利用の前に社内に展開して触ってもらう

Slide 27

Slide 27 text

Notionに触れてもらう 2 ● 自己紹介など、誰でも作成しやすいコンテンツを用意 → Notionのオンボーディングとする

Slide 28

Slide 28 text

Notionに触れてもらう 3 ● 特定のコンテンツから導入を進める → 推進チームの体制に余裕がない場合などに → 部署によらず使うコンテンツがおすすめ(議事録など)

Slide 29

Slide 29 text

利用部門からの問い合わせのシェア ● 導入初期では似たような質問が来がち → データベースで管理して回答もNotion上で行う

Slide 30

Slide 30 text

● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α

Slide 31

Slide 31 text

継続的な改善 ● オンボーディング・コンテンツの展開が完了! → それで終わりではない ● Notionの利用を定着させて、コンテンツの品質を維持して いくためには、継続的な改善活動が重要

Slide 32

Slide 32 text

アナリティクス機能 ● ワークスペースアナリティクス ○ ワークスペース全体のメンバーやコンテンツの利用状況 を可視化 ○ ワークスペースオーナーのみ利用可能 ○ ご参考:アナリティクス機能と活用シーンの解説ブログ https://info.nextmode.co.jp/blog/notion-workspace-analytics エンタープライズプラン

Slide 33

Slide 33 text

アナリティクス機能 - 活用例1 ● アクティブメンバーの推移 例:Notionの利用が組織内に広がっているかを定量的に評価

Slide 34

Slide 34 text

アナリティクス機能 - 活用例2 ● 各メンバーのページ閲覧数、編集数 例:利用頻度が低い部署があれば再度オンボーディングなどを実施 例:利用が熱心な社員を見つけて協力をしてもらう

Slide 35

Slide 35 text

アナリティクス機能 - 活用例3 ● ワークスペースの検索 例:検索やユニーク検索の回数が多いキーワード → ページ内の目立つ位置や、上位の階層にコンテンツを移動

Slide 36

Slide 36 text

コンテンツの検索性を高める ● アプローチの例 ○ 目次を設ける ○ ページにタグをつける(Wiki機能) ○ ページの階層構造を見直す ○ 検索機能についての利用者の認知を高める ○ etc… ● ご参考:コンテンツの検索性を高める方法の紹介ブログ https://info.nextmode.co.jp/blog/notion-how-to-improve-searchability

Slide 37

Slide 37 text

● 推進チームの立ち上げ、目標設定 ● スペース・アクセス設計 ● コンテンツ設計、ガイドライン ● 導入、オンボーディング ● 継続的な改善 ● 他ツールからの移行のポイント PJの立ち上げ 設計フェーズ 導入フェーズ 運用フェーズ +α

Slide 38

Slide 38 text

他ツールからの移行 ● インポート機能が充実 ○ Confluence、Asana、Trello、Evernoteなど多数に対応 ● 移行手順も簡単 ○ ファイル or ツール同士のAPI連携でインポート ○ Notion - データのインポート https://www.notion.so/ja-jp/help/import-data-into-notion

Slide 39

Slide 39 text

機能検証 ● 移行元の機能がNotion側で用意されているか ○ ツール自体の機能差分や拡張機能なども注意 ● コンテンツにNotionの機能を新しく適用する ○ 特にデータベース ○ 対象としたいコンテンツを整理して、データベースの設計まで 整理・検討できていると◯

Slide 40

Slide 40 text

情報の断捨離 ● 移行元の環境で古い情報やテンポラリ情報(議事メモな ど)がノイズとなっているケースは多い → 全てをそのまま持っていくのではなく、いるもの・いら ないものを判断する

Slide 41

Slide 41 text

移行作業前後の対応 ● バックアップの取得は必須 ● コンテンツの量が多い場合、移行作業自体を利用部門に任 せてしまうことも検討 ● コンテンツによってはリンク切れや表の崩れが発生してし まうケースもある → 移行後のコンテンツのチェックができると◯

Slide 42

Slide 42 text

横断的な体制を組む ● 推進チームのみですべての対応をするのは難しい ○ 情報の断捨離、移行実施、コンテンツのチェック etc… ○ 利用部門も巻き込んで横断的に対応するケースが多い ● 利用部門から窓口となる担当者をアサインしたり、 依頼事項を早めに展開することを意識する

Slide 43

Slide 43 text

ご参考:過去セミナーのセッション ● クラスメソッド株式会社 しんやさんのセッション ○ ネクストモード社Noitonセミナーに登壇し「Confluenceから Notionへの全社移行事例」について発表しました。 https://dev.classmethod.jp/articles/presentation-company-wide-migratio n-case-from-confluence-to-notion-at-classmethod-inc/

Slide 44

Slide 44 text

まとめ ● Notionを組織に定着させてより大きな効果をもたらすため には導入の仕方や進め方も重要 ● PJの立ち上げ〜設計〜導入〜運用フェーズそれぞれで ポイントがある ● 多くの企業・組織で取り入れられている施策や ベストプラクティスを取り入れられると◯

Slide 45

Slide 45 text

ご参考:Notion公式のガイドライン ● 組織全体にNotionを導入するための5つのステップ https://www.notion.so/ja-jp/help/guides/5-steps-to-adopt-notion-for-your-e ntire-organization

Slide 46

Slide 46 text

ご参考:ブログ紹介 ● DevelopersIO - Notion https://dev.classmethod.jp/tags/notion/ ● ネクストモードブログ - Notion https://info.nextmode.co.jp/blog/tag/notion

Slide 47

Slide 47 text

No content