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プロダクトマネージャーが アジャイルに習熟して生まれた 強いチームの話 id:yigarashi 2023-08-25 アジャイル開発エンジニア勉強会 1

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自己紹介 ● 五十嵐 雄(いがらし ゆう) ● id:yigarashi ○ https://twitter.com/yigarashi_9 ○ https://yigarashi.hatenablog.com/ ● 株式会社はてな ○ はてなブックマークチーム EM 2

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今日の話 ● PdMがアジャイルに習熟すると起こること ● はてなブックマークチームの事例 3

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4 PdMがアジャイルに 習熟すると起こること

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2023年のソフトウェア開発 ● 業界の成熟に伴い、パイの減少、競争の激化 ○ 闇雲に作っても成功しない時代に ● より早く「よいもの」を見出す必要性 ○ アウトプットからアウトカムへ ○ しかしどうやって「よいもの」を見つける? 5

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仮説検証とデュアルトラックアジャイル ● 課題に対する仮説検証を反復し「よいもの」 のメンタルモデルを獲得する ● 2トラックのサイクルを回す手法が台頭 ○ ディスカバリートラック ■ 仮説の立案、検証、学習のサイクルを回す ○ デリバリートラック ■ 仮説を検証するためのインクリメントを作るサイクルを回す 6

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7 正しいものを正しくつくるための「仮説検証型アジャイル開発」とは? 市谷 聡啓氏が語るPOの戦略 (1/2)|ProductZine(プロダクトジン)より引用

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改善はデリバリーから始めよ ● リリースしてフィードバックを得るスピード がそのまま仮説検証のスピードを決める ○ 遅いサイクルの上で仮説検証をしてディスカバリー能 力を高めるのは効率が悪い ● 即効性があり改善を実感できる ○ CIやリリースフロー、レビューフローの改善など ○ エンジニアが変化の最初のリーダーになりやすい 8

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エンジニアの心理 - 改善初期 9 デリバリー ディスカバリー 越境度 技術で解決できて ハードルが低い どんどん改善して いくぞ!

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エンジニアの心理 - 頑張り期 10 デリバリー ディスカバリー 越境度 バックログや会議体 も整理していこう チーム全体を改善 していくぞ!

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エンジニアの心理 - 苦悩期 11 デリバリー ディスカバリー 越境度 職種からして違うので 働きかけが難しい・・・ ディスカバリーまで習熟 する余裕がない・・・ でもディスカバリーも さらに良くして成果につなげたい

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PdMがアジャイルに習熟すると起こること 12 デリバリー ディスカバリー 越境度 企画職もスクラムを 回してみよう 仮説検証を効果的 に進めるには? デリバリーとうまく 接続する方法を作ろう お互いが真ん中に歩み寄るだけで チーム全体が改善する!

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● デュアルトラックアジャイルを双方向から改 善する能力を獲得できる ○ まずはチーム全体をカバーできる状態へ ○ 少しずつ重なり合う領域を増やして強化する 13 PdMがアジャイルに習熟すると起こること

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14 はてなブックマークチーム の事例

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事例: アジャイル知見の展開 ● SCRUM BOOTCAMP THE BOOKを企画職を 含めたチーム全員で輪読 ● PdMに認定スクラムプロダクトオーナー研修 を案内し受講してもらう ● 結果として理想像やメンタルモデルが揃った 15

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事例: ディスカバリーのフロー構築 ● それまで踏み込みづらかった企画職のフロー ● PdMの手によってスクラムの文脈で整理 ○ プロダクトバックログやリファインメントなど2ト ラックの接続点についての議論も加速した 16

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事例: リファインメントの改善 ● 施策をエンジニアが検収する場になりかけた ○ デュアルトラックアジャイルの典型的な罠 ● 双方から2トラックが重なる領域を増やす ○ 施策の相談を早いフェーズから始める ○ 一緒にアイデアを練り上げるグランドルールをエンジ ニア内で共有 17

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事例: スプリントの撤廃 ● スプリントがリードタイムのボトルネックに ○ 改善が進み高速な学習によってアイデアが早く陳腐化 ○ 設計スプリントと実装スプリントが分かれる ● 課題感を受けてリファインメントと計画をオ ンデマンドに実施する体制を構築 ○ 両トラックのアジャイルへの理解が深く、リードタイ ムを短くするという本質を一緒に追えた 18

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まとめ ● PdMがアジャイルに習熟すると起こること ○ デュアルトラックアジャイルを両トラックから効率よ く改善できるようになる ● はてなブックマークチームの事例 ○ 輪読やCSPO研修でアジャイル知識を展開 ○ PdMがディスカバリー改善の旗印となりチーム全体を 深く、素早く改善することができている 19

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hatena.co.jp/recruit 20 20