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1 DevRelによる信頼構築とデータ 駆動で変わるエンジニア採⽤ 採⽤プロセスの最適化を⽬指して 梅谷敦 ボブ / GMO PEPABO, inc. 2024/05/08 DevRel/Tokyo #92 〜採用とDevRel〜

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1. DevRelの役割とチーム構成の変遷 2. DevRelの意義と採用におけるその役割 3. 採用プロセスの最適化と部門間協力の成果 4. 展望とまとめ 2 目次

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自己紹介 3 CTO室 Developer Relations(DevRel)チーム ● DevRel ● 普段の活動 ○ スポンサー・イベント支援 ○ テックブログの運営 ○ エンジニア採用 ボブ(bob) X:@ume3_

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1.DevRelの役割とチーム構成の変 遷 4

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DevRelの専任担当になる DevRelチームの⽴ち上げ 5 • CTO室にDeveloperRelationsチームが設立 • 2023年1月に専任のDevRelとして異動 • 専任の私と兼任2人(HRとエンジニア)の3人チーム • 私の役割はエンジニア採用の強化

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各メンバーの役割と責任分担 6 Aさん(エンジニア兼任) Bさん(HR兼任) 私は専任 自社イベントの開催 カンファレンスの スポンサー対応 カジュアル面談 社内の技術イベントの運営 SNS運用 テックブログの運営 イベント登壇の支援 ノベルティ制作の 企画と立案 ダイレクト リクルーティング 社内外のプレゼンスと連携を強化

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3人→1人

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組織変更に合わせて優先度を決める 半年後、ひとりDevRelになる 8 • 主要な指標をテックブログとイベント登壇に絞る • SNS運用やコミュニティのサポートは元のメンバーが継 続して対応 • カジュアル面談は仕組み確立し、各部署へ引き継ぎ

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ひとりじゃなくてみんなの⼒を借りる体制 9 優先度の高い取り組みに注力する DeveloperRelationsチーム 自社イベントの開催 カンファレンスの スポンサー対応 カジュアル面談 社内の技術イベントの運営 SNS運用 テックブログの運営 イベント登壇の支援 ノベルティ制作の 企画と立案 ダイレクト リクルーティング

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DevRelはチームの架け橋を目指す

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DevRelとして、社内外の方々と協力する「グルー」を目指す体制へ 11 11 みんなの力を借りる架け橋となる DevRel

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2.DevRelの意義と採用における その役割 12

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DevRelの基本的な目的 DevRelの意義 13 • 技術コミュニティとの橋渡し役 • オープンなコミュニケーションを通じて企業の透明性と信 頼性を高める • 社外だけでなく、社内のインナーブランディングの強化

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採用プロセスへの貢献 DevRelと採⽤の関係 14 • 技術者コミュニティに対して企業の魅力を伝える • イベントやブログを通じて企業文化と技術への取り組み を展開する • 関心の想起から間接的に採用へ繋げる

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間接的効果 技術コミュニティとの信頼関係を構築し、潜在的な候補者の関心を引きつける 15 15 DevRelの間接的効果 自社イベント ノベルティ制作 テックブログ イベント登壇 カジュアル面談 ダイレクト リクルーティング

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行動 間接的効果であるブランド構築と関心の想起が、接点や対話につながる 16 16 間接的効果から具体的行動への変換 ブランド認知と関心の想起 ブランドへの好意と記憶促進 持続性のあるナレッジの提供 専門知識と技術文化の共有 自社イベント ノベルティ制作 テックブログ イベント登壇

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“計測できなければ、改善できない。” 参考:A/Bテスト実践ガイド 真のデータドリブンへ至る信用できる実験とは p.95 -Peter Drucker(longer version by Lord Kelvin)より

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社内外の行動をKPIにする ⾏動に着⽬ 18 • 定量と定性の両方を計測する • テックブログの投稿とカンファレンスの登壇 • エンゲージメントの追跡とフィードバック

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例:テックブログの運営 定量と定性のバランスを取る 19 • 月間の投稿記事数を観測 しつつ支援する • ワークショップ結果をアン ケート調査 • 個々のニーズに応じた フィードバックの実施 OSS 活動 テックブ ログを書 く イベント 登壇

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ブランディングの科学 誰も知らないマーケティングの法則 11 - バイロン・シャープ 20 『独自のブランド資産の強さを判断す るときに、考慮すべき2つの重要な基 準が存在する。 1.ユニークか? 2.広く認知されているか? 』 (P.182より) エビデンスベースドマーケティングの 学びを行動の裏付けにする 参考:https://www.amazon.co.jp/dp/4023316490

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21 DevRelは採用マーケティングファネルの[認知]と[興味]の往復を支援する 認知↔興味はブランドにかかわるすべての記憶 参考:https://business.adobe.com/jp/blog/basics/media_1bae4f44761e87862984bb58606e9839d44f1808c.png 応 募 認 知 選 考 興 味 ブランド 広く認知されているか?ユニークか?

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3.採用プロセスの最適化と 部門間協力の成果 22

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カジュアル面談を中心にフロー効率とリソース効率を最適化した 23 23 採用体制のBefore ● 採用ファネルマーケティン グの[興味]に注力 ● 仕組みを確立した状態で ノウハウを構造化 ● 面談する人のリソースを 確保することができた 参考:https://speakerdeck.com/bobtani/sohutoueaenziniacai-yong-wohuroxiao-lu-woyi-shi-sitegai-shan-sitahua?slide=14

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HR(人事)と現場のエンジニアと協力して、採用体制を構築することができた 24 24 採用体制のAfter ● HR(人事)と各部署のエン ジニアとでエンジニア採用 チームを結成 ● DevRelのノウハウをシス テムに合わせて提供し、意 思決定に活用

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“事実が少ないと、意見が強くなる。” 参考:A/Bテスト実践ガイド 真のデータドリブンへ至る信用できる実験とは p.28 -Arnold Glasowより

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データ(行動)で意思決定する フロー効率を確⽴し、リソース効率の横展開へ 26 • ツールや採用媒体ごとの効果を分析し、最も効果的な方 法を選択 • ドキュメントや動画に関するテンプレートを準備し、すぐに 使用可能なリソースを提供 • カジュアル面談とダイレクトリクルーティングをチームと協 働実施(モブ形式)

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「候補者=お客様」 参考:https://hr-tech-lab.lapras.com/lapras-scout-cases/interview/pepabo-2/

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返信率の変化を数字で残す 具体例1:ダイレクトリクルーティングの最適化 28 • テックブログの有無や文章の構造、文面の違いを利用し たA/Bテストを数回に分けて実施 • 効果的だったやり方を特定し、その完成形を組織全体で 横展開するためのテンプレートを作成し再現性を確保 • 候補者の関心とエンゲージメントの向上に寄与

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量による質の最適化 具体例2:カジュアル⾯談の最適化 29 • 面談の回数を意図的に増加。これにより、データを多めに 収集し、面談の効果をより詳細に分析 • 面談に必要な最適な時間と人員配置を特定 • 面談の質を向上させるための具体的なアクションが可能 になり、次のフローに寄与

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採用媒体ごとの効果分析 具体例3:採⽤媒体ごとの⽐較 30 • 採用プロセスの各ステップ、特に選定からカジュアル面談 成立までのデータを記録として表に残す • 応募から面接、内定に至るまでの流れを分類して整理 • その表を元に、短期や中期の特性とかかる時間にあわせ て費用対効果を意識して選択できるようにした

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みんなの⼒を借りる体制ができた 31 持続性可能性を意識した活動を支援し続けている DeveloperRelationsチーム 自社イベントの開催 カンファレンスの スポンサー対応 カジュアル面談 社内の技術イベントの運営 SNS運用 テックブログの運営 イベント登壇の支援 ノベルティ制作の 企画と立案 ダイレクト リクルーティング

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4.展望とまとめ 32

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展望とまとめ 33 • マーケティングと関係性構築の 視点で、間接的に社内外の開発 者の行動を支援する • 採用前後の社内外のエンゲージ メントとプレゼンス強化に注力す る • 意思決定には、データの提供が 欠かせない 間接的効果とデータに注⽬した体制へ

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参考⽂献 34 • A/Bテスト実践ガイド 真のデータドリブンへ⾄る信⽤できる実験とは https://www.amazon.co.jp/dp/B08Z3TPVZG • ブランディングの科学 誰も知らないマーケティングの法則11  https://www.amazon.co.jp/dp/4023316490 • 作るもの‧作る⼈‧作り⽅から学ぶ 採⽤‧⼈事担当者のためのITエンジニ アリングの基本がわかる本 https://www.amazon.co.jp/dp/479816531X 参考⽂献

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仕事を無くすことが 仕事である 35