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野球人・落合博満さんから学ぶスクラムマスター / デベロッパー #yj_agile 髙市 智章 (Tomoaki Takaichi) Dec, 17, 2020 Yahoo! JAPAN Agile 2nd

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自己紹介 @Takaichi00 tomoaki.takaichi.5 ・髙市 智章(タカイチ トモアキ) ・Java / Node でのシステム開発 ・CI / CD ・Container / k8s ・ソフトバンク株式会社 → ヤフー株式会社 出向 共著: クリーンなコードへの SonarQube即効活用術 www.amazon.co.jp/dp/B086ML43DH

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発表の経緯

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RSGT2021 のプロポーザルに落選... しかし 引用: https://confengine.com/regional-scrum-gathering-tokyo-2021/proposal/14655

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❏ もともと野球観戦が趣味で、野球関連の書籍もいくつか読 んでいた ❏ そのなかで落合博満さんの書籍に出会い、読み進めるうち に自分が学んできたことと共通点が多いことに気づく ❏ 界隈で著名な方も、色々な作品を例にとって発表をしてい る、自分もやってみようというのがきっかけ なぜこの発表をしようと思ったか 引用: https://speakerdeck.com/kawaguti/haikyuu-and-scrummasterway

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❏ 自分が学習してきた「スクラムマスター」「スクラムデベ ロッパー」の Tips を、野球人・落合博満さんになぞらえて ご紹介 ❏ 肩肘張らずに聴いていただければ ❏ 何か一つでも皆様に持ち帰るものがあれば幸いです 発表のスタンス

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落合博満さんとは?

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❏ プロ野球選手として史上初の3回の三冠王、監督としては8 年間で4度のリーグ優勝、1度の日本一を達成した野球界の レジェンド ❏ 数々の本も執筆 落合博満さんのご紹介 引用: https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/10/3c64c432e04f94c4f17e6b40f622a72f.jpg, https://cdn.findfriends.jp/img.sp.baseball/show_img.php?id=3697&contents_id=p_page_097, https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51rgVHaT5BL._SX341_BO1,204,203,200_.jpg, https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51X-NRVILwL._SX343_BO1,204,203,200_.jpg

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落合博満さんから学べること ~組織編~

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「中日ドラゴンズというチームに対する私の印象は、監督や コーチが頻繁に叱咤し、時には鉄拳も辞さない厳しさで選手 に接していたため、選手が首脳陣の顔色をうかがいながらプ レーしているというものだ。これでは持てる力を発揮しろと 言われても無理だろう。」 一切の体罰を禁止 / 試合中常に表情を変えない 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51X-NRVILwL._SX343_BO1,204,203,200_.jpg

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❏ 恐怖を感じるとアドレナリンとコルチゾールが分泌され、 これらの物質が扁桃体を活性化、「戦うか、逃げるか」の 選択を迫られ、創造性やイノベーションの道は閉ざされる ❏ 暴言は人の生産性を下げる ❏ 対象が自分...61% ❏ 暴言が吐かれているのを見た...25% 恐怖は高くつく / 暴言は人の生産性を下げる 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41Yb1Gl0vxL._SX328_BO1,204,203,200_.jpg, https://speakerdeck.com/raykataoka/xin-li-de-an-quan-siyani-slacktean-quan-woshi-zhuang-suru5tufalsesho u-fa?slide=121

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「X 理論のプラクティスは, LeSS の導入 に問題をひきおこします.」 X 理論と Y 理論 X 理論 Y 理論 ● 本質的に仕事が嫌い ● 強制/制御/命令/脅迫しないと成果 は出せない ● 野心を抱かない、責任を取りたがら ない、命令されたい ● 自然に努力し働く ● コミットした目標のために自己管 理、自己統制を行う ● 適切な環境が与えられれば、人は責 任を回避するよりむしろ責任を求め る 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51+igEK3VPL._SX352_BO1,204,203,200_.jpg

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X 理論の背景 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51+igEK3VPL._SX352_BO1,204,203,200_.jpg ❏ X 理論は19世紀にフレディック・テイラー氏によって生ま れた「科学的管理法」に基づいた概念 ❏ 当時の工場/採掘など、大量生産/単純作業を前提とした作 業者に対する生産性を最大化するために生まれた考え方 ❏ 計画/改善と作業を分離することによるオーバーヘッド ❏ 体系的な改善に注力できない → 複雑な問題を取り扱うソフトウェア開発に適しているだろうか?

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X 理論の例 ❏ 開発が思うように進まないときに、以下のような言葉で発 破をかける ❏ リリースまでに必要なポイントから逆算して、あなた達は X ポイントのベ ロシティを出さなければいけないのだ ❏ 多少開発者に圧をかけ、急いでやらせたほうがいい ❏ 見積もりより早くタスクが終わったらその人はサボってしまう。エンジニ アはより多くのタスクを消化し、それを評価にするんだ ❏ このマネジメント手法では開発者自らが考えて行動しなく なり、自己管理チームを阻害する

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Y 理論の例 ❏ マネージャーとして次のような振る舞いをする ❏ 開発の事はすべて開発チームに任せる ❏ 開発チームに権限を与えようと組織に働きかける ❏ 「チームは全力を出している」と信じる ❏ するとチームも「期待を裏切ってはいけない」と奮起する ❏ チームの自己管理を促進するマネジメント

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「監督の采配と聞けば『何かをすること』、あるいは『何かをしな ければならない』と捉えている指導者は多いと思う。天邪鬼に聞こ えるかもしれないが、私が8年間の監督生活で実感したのは、究極 の采配は『何もしないこと』だということである。」 何もしないのが究極の采配 ~自己管理チーム~ 引用:https://m.media-amazon.com/images/I/51hDEIcbVyL.jpg

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「...(省略) 荒木と井端に任せておけば一、三塁にしてくれる。そう して相手のベンチが、どのタイミングでその戦術を用いるのかを分 析しようと試みても不可能である。なぜなら、私のサインで動いて いるのではなく、荒木と井端が自分で考えて実行しているから だ。」 何もしないのが究極の采配 ~自己管理チーム~ 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51X-NRVILwL._SX343_BO1,204,203,200_.jpg 「私が率いていた8年間は、こうして選手たち が自分の考えや判断で動くケースが多かった。 これが、常に優勝を争うことができた大きな要 因だと感じている」

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スクラムマスター道 ❏ 偉大なスクラムマスターは3つのレベルで表すことができる 「私のチーム」 「関係性」 「システム全体」 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51vxSE6gGHL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg https://www.slideshare.net/zuzuzka/great-scrummaster

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スクラムマスター道 ~レベル1 私のチーム~ 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51vxSE6gGHL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg https://www.slideshare.net/zuzuzka/great-scrummaster ❏ 自己管理できるスクラムチームを作ること、スクラムの価値観 とアジャイルなマインドセットを持ってもらうことが目標 ❏ まず、スクラムマスターの心理状態モデルにある「観察」する ことに慣れ、アドバイスを与えたり、自分で障害物を取り除き たくなる衝動を抑える

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スクラムと組織学・集団心理学 ❏ スクラムマスターは組織学と集団心理学に精通していなけ ればいけない スクラム=プロジェクトの現状を把握する 組織学(組織論) 集団心理学 透明性 検査 適応

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落合博満さんから学べること ~技術編~

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「(アマチュア野球で多くの種類のユニフォームが着用されていることについて) 忘 れてほしくないのは、さまざまなタイプのユニフォームを着ることの大きなデメ リットである。(中略) 投手ならば、普段の練習から実践と同じ感覚を養うことも重 要だから、ブルペンで投球練習をする時は公式戦のユニフォームを着るのが望まし い。」 普段の練習から公式戦のユニフォームを着る 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51X-NRVILwL._SX343_BO1,204,203,200_.jpg 「(別のユニフォームを着ることにより) 袖の長さによって腕が引っ かかるようになり、それが故障につながると考えたことはあるだろ うか。実際に、それが原因で肩を痛めた選手も知っている。プロが キャンプの時から公式戦のユニフォームで練習するのは、実践的な 感覚を養うためという理由もある。(中略) このユニフォームに関す る話題を通して考えてもらいたいのは、その物事の本質はどこにあ るのかということだ」

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❏ 継続的に main ブランチマージし、自動ビルド/テストなどを行 うで常に動作するソフトウェアを維持する ❏ 継続的にデプロイを行い、リリースによるリスクを早期に発見 し対処する ❏ 本番とほぼ同じように動いているアプリケーションに対し て、自動受け入れテストを行う ❏ 自動デプロイメントのテストという意味合いもあるため、本 番環境と同じプロセスでデプロイを行う CI / CD (継続的インテグレーション / デリバリー)

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❏ CI / CD を実践していないプロジェクトでは以下のような 問題が往々にして起こりがち ❏ 何日も main ブランチにマージされずに機能開発が並行して行わ れ、リリース間際にマージ作業。しかしコンフリクトが多発し、 マージしてもシステムが動作しないで遅延。 ❏ リリース期限ギリギリに本番環境にデプロイ。しかし本番環境特 有の設定値が考慮されておらず、外部システムと連携できなかっ たり、パフォーマンスに問題が生じて遅延。 ❏ CI / CD は、自動化によるコスト削減が本質的なメリットではない CI / CD を実践しないとどうなるか

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規律と技術的スキル 引用:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41gxB2cv8QL._SX387_BO1,204,203,200_.jpg 「ソフトウェアを2週間ごとにリリースするには、さまざまな規律と技術的なスキ ルが必要である。年に数回程度しかリリースしないチームには無いスキルだ。(中 略) システムの全体的な安全性を損なうことなく、1日に何度もソフトウェアを本 番環境にデプロイするには、チームのテクニカルプラクティスやエンジニアリング の習熟レベルがかなり高くなければならない。」 「依然としてアジャイルプロセスとエンジニアリング が切り離されている。(中略) 最近のアジャイルコーチ は、開発者にテクニカルプラクティスをコーチできる ほどの技術スキルを持っていない。エンジニアリング について話すこともほとんどない。」 → 技術的なプラクティスも大事!

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落合博満さんから学べること ~コーチング編~

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「私には、コーチという仕事は教えるものではなく、見ているだけでいい という持論がある。(中略) 日本では口を酸っぱくして教えられるのが良い コーチで、それができないのは、何も仕事をしない悪いコーチと言われて しまう。」 コーチは教えるものではない、見てるだけでいい 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41TV8E87QFL._SX323_BO1,204,203,200_.jpg 「周りの目を気にし、選手に手とり足取り教えない と、『このコーチは何もやっていない』と思われるの ではないかという考え方をするからいけないのだ。本 当に気をつけなければ行けないのは、指導能力のない 者が、素質の高い者の入り込んでは行けない部分に入 り込んでつぶしていくことなのだ。」

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スクラムマスターと心理状態モデル 引用: https://greatscrummaster.com/img/ScrumMasterStateOfMind.jpg ❏ 「SCRUMMASTER THE BOOK」では、偉大なスクラムマス ターになるために5つの心理状態モデルがあるとしている 1. ティーチングとメンタリング 2. 障害物の除去 3. ファシリテーション 4. コーチング 5. 観察

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(再掲) スクラムマスター道 ~レベル1 私のチーム~ 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51vxSE6gGHL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg https://www.slideshare.net/zuzuzka/great-scrummaster ❏ 自己管理できるスクラムチームを作ること、スクラムの価値観 とアジャイルなマインドセットを持ってもらうことが目標 ❏ まず、スクラムマスターの心理状態モデルにある「観察」する ことに慣れ、アドバイスを与えたり、自分で障害物を取り除き たくなる衝動を抑える

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「とにかく、ダメな部分のほうが目に付きやすいので、つい『ダメだ、ダ メだ』と言ってしまう。反対に、良い部分はなかなか目につかない。その 世界で一流になるためには、いくつかの道があると思う。だが、どの道で も共通していることは、『欠点を矯正するよりも、長所を伸ばすことが近 道』という定理ではないだろうか」 長所を自覚させ、長所を伸ばす 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41TV8E87QFL._SX323_BO1,204,203,200_.jpg 「そうした指導者たちだって、現役時代にパーフェクト な選手だったわけではない。(中略) 自分が上の立場にな るとそんな経験をすっかり忘れ、良い部分を伸ばそうと するのではなく、物足りない部分を治そうと必死にな る。こんな組織や人間に、残念ながら進歩は望めないの ではないか。」

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❏ これを自己防衛本能という ❏ (参考資料: 成長を加速させるふりかえり実践ワークショップ) ❏ よって人の良い部分は意識的に目を向ける必要がある ❏ 「人間には自己防衛本能がある」ということを知っておく だけでも、普段から人の良い部分を見るような意識付けを することができるのでは 人間は悪いところに目が行きやすい生物である

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❏ ヒューマンシステムにネガティブさの3~5倍のポジティブさが あるとき、繁栄する可能性が有意に高くなる ❏ ポジティブ:ネガティブ が 3.0 ~ 6.0 の場合、ハイパフォーマ ンスと高い相関がある ❏ ネガティブイベントの5倍のポジティブイベントを持つチーム は、成功する可能性が有意に高くなる ポジティブ・ウォール 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51vxSE6gGHL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg https://www.slideshare.net/zuzuzka/great-scrummaster

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「新人を教育する場合、上司が絶対に言ってはならないのは『なんだ、そんなこ ともわからないのか』という言葉だ。教える側の人間だって、最初は同じことがわ からなかっただろう。長い経験と実績を積んできたからこそ、今の地位があり、能 力を発揮できる場所がある。振り返れば、入社当時は、自身もやはり今の部下と同 じだったはずなのだ。」 「なんだ、そんなこともわからないのか」は禁句 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41TV8E87QFL._SX323_BO1,204,203,200_.jpg 「もの考え方、感性の違いによって、生かされる場所も様々 だ。どんな才能が眠っているかだって、簡単にはつかめな い。だからこそ、『なんだ、そんなこともわからないのか』 は禁句なのだ。」

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❏ 「成功の循環モデル」はダニエル・キムが提唱したループ図。組織として成果を 上げていくためにどのような観点でカイゼンに取り組むべきかのフレームになる (出典: カイゼンジャーニー) 好循環サイクル: (関係)お互いに尊重し一緒に考える (思考)気づきがあり面白い (行動)自分で考え、自発的に行動する (結果)成果が得られる (関係)信頼関係が高まる 悪循環サイクル: (結果)成果が上がらない (関係)対立が生じ、押しつけや命令が増える (思考)面白くなく受け身になる (行動)自発的・積極的な行動が起きない (結果)さらに成果が上がらない 成功の循環モデル 関係の質 思考の質 行動の質 結果の質 ○ 良い起点 × 悪い起点

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「なんだ、そんなこともわからないのか」は禁句 ❏ この言い方はわからないという「結果の質」が起点になっている典型例 ❏ 自分も最初は同じことができなかったはず。自分は今までにそうしたこと は一度もなかったか? ❏ 全てを完璧にこなせる人など存在しない。人によって得手不得手は異なる のに、自分の得意なことを押し付けることに意味はない ❏ 現状を受け入れ、その人の特性に適した指導法や指摘の方法を考えて いくような接し方をしていきたい ❏ (参考文献: #RSGT2020 テックリードは未来の話をしよう / Tech Lead in Scrum)

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ソフトウェア業界以外からも学 びはあるという可能性

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❏ ドラマなどで、思い悩んでいる主人公が仕事を忘れてふとした瞬間 に何かを発見するというシーンがある ❏ 気分転換をしたつもりでも、頭のどこかで考えていることでな にかのきっかけでアイディアとしてひらめく ❏ 日常のなか、仕事とは全く関わりのない方との交流から知識を深め るきっかけにすることもできる 常に頭のどこかで考える 引用: www.amazon.co.jp/dp/4093965250, https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51rY5ZoYDJL._SX343_BO1,204,203,200_.jpg

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参考書籍 (ソフトウェア関連) https://img.ips.co.jp/ij/18/1118101029/1118101029-520x.jpg https://m.media-amazon.com/images/I/51v3XabFauL._SX260_.jpg https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/413zYBVOo2L._SX354_BO1,204,203,200_.jpg https://m.media-amazon.com/images/I/513kY6L-3yL._SY346_.jpg https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41gxB2cv8QL._SX387_BO1,204,203,200_.jpg https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51vxSE6gGHL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41Yb1Gl0vxL._SX328_BO1,204,203,200_.jpg https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51+igEK3VPL._SX352_BO1,204,203,200_.jpg 引用:

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ご清聴ありがとうございました

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落合博満さんから学べること ~番外編~

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「例えば、家庭の中で妻が夫に対して『あそこのご主人は課長になったの に、あなたは何をやっているの』(中略) などと言うのは絶対にタブーだ。 (中略) だが、自分の才能を伸ばすという意味の競争は必要だと思う。」 他人との比較対照ではなく、自分自身の目標に置き換える 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41TV8E87QFL._SX323_BO1,204,203,200_.jpg 「ここで気をつけたいのが、そのグラフを見て『自分もなんとか成 績を上げよう』と考えずに『どうせ自分はあいつには勝てないから いいんだ』と思ってしまうことだ。この『いいんだ』が、人間のあ らゆる進歩を止めてしまうのだ。そんなときには、何らかのモチ ベーションをもたせて『いいんだ』症候群から解き放ってやりた い。日々わずかでも進歩していることが実感できれば、人間は目標 を持てるはずだ。他人との比較対照ではなく、自分自身の目標に置 き換えることが肝要である」

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他人と比較をすると幸福度が下がる ❏ Facebook の利用を1週間やめると幸福度は 18% 上がる (参考文献: 他人と比べて不幸になる【比較癖】の治し方) ❏ 「あの人に比べて自分は全然 ×× のスキルがない」と比較 をしてもただ幸福度を下げるだけで何も生まれない ❏ 今の自分のスキルを考え、「仕事にありつけるためには もっとこのスキルを伸ばそう」といった考えをしたい ❏ 比較は過去の自分に対して行う

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「私が一番大切にしているのは、自分の人生をいかに自分の思うがままに生きてい くか、ということだ。そのために不可欠なのが、決断、実行だと考えている。(中 略) 多くの環境に身を置き、そこで人間関係が気づかれていくうちに、決断、実行 を迷ったり、逃げたり、できなくなったりしていくものだろう。それは、結果、そ れに伴う周囲の目、責任を考えすぎてしまうことも一因だ。」 最善を尽くしたのだからこれで良かったのだと割り切れるように行動する 引用: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51X-NRVILwL._SX343_BO1,204,203,200_.jpg 「けれど、最善を尽くしても期待した結果を得られないことはあ る。やってみて、自分の力では及ばないと知ることもある。(中略) それでも、決断、実行したうえでの失敗は、反省材料や教訓となっ て次につながる。しかし、決断、実行しなかった後悔は何も生み出 してくれない。(中略) 人生についてまわる決断、実行を、上司や先 輩など周囲の人たちの知恵も借りながら行い、どんな結果になって も責任は自分にあるのだと覚悟することだ」

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最善を尽くしたのだからこれで良かったのだと割り切れるように行動する ❏ 人間には後知恵バイアスというものがある ❏ ふりかえる際、ふりかえった地点の知識量で考えてしまうた め、「なんでもっとこうしなかったんだ」と考えてしまう ❏ 「見積もりが甘かった。もっとしっかり見積もっていれば...」 と いうのは正しいふりかえりだろうか? ❏ 後悔があってもただ悔しがるのではなく「あのとき最善を 尽くしたのだからこれでよかったのだ。 次はここを改善し て、これからも最善を尽くしていこう。」と考えられるよ うになりたい