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©2020 RAKUS Co., Ltd. 新規SaaSを創る際にインフラが考えること 株式会社ラクス インフラ開発部 柏木 達仁

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柏木 達仁(かしわぎ たつひと) 2010年にto Bシステムインテグレーション会社へ入社し、パッケージや SaaSに関わる。 2017年にラクスへ入社し、インフラ開発部に所属。 主に、blastmail、楽楽労務などのAWS関連商材を担当。 ■スキ 楽なこと、考えて実践すること ■キライ 繰り返し、伝言ゲーム

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インフラにとってSaaSを創ることをどう捉えるか? ● 本当の勝負はお客様が増えてから!しかし、初期の想定と準備が重要。 Webシステムの構築がゴールではない。 ● 下記を常に考慮したSaaSの提供が重要。 ○ キャパシティー … 成長に合わせて、どうスケールする? ○ 柔軟性 … 成長する過程で変わりやすいのは? ○ コミュニケーション … 自律的に行動しやすくするには? ○ 運用 … 運用を楽にしていくには? ○ 費用 … 設備原価をどう捉えるか? ○ (おまけ)クラウドとオンプレミス

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人事労務業務に関わる人のストレスをゼロに。 人事労務担当者はもちろんのこと、社内手続きなどをする一般社員が ストレスと感じる手間や分かりにくさを解消していきます。 楽楽労務のミッション

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● 「何がどうなったら、どこを」スケールするのかを決めておく ● 少なくとも、「どこを」スケールさせるのか?は必須 キャパシティー アプリ(=ECS)は スケールアウト DB(=RDS)は スケールアップ

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柔軟性 ● シンプルにすることで柔軟性を高めることを重視。 ● 過度に柔軟性を求めない。変わらない部分があるのことは多々ある。 ● 以下は、経験上より変わりやすい。 ○ [Done] アプリの分割 … AWSだと、一部機能のLambda化 ○ [Done] セキュリティ … 主にWAFをWebレイヤーに入れる ○ [Undone] メール送信部分 … 利用者が増えることによる限界 ○ [Undone] ログ … 分析することで、サービスの状況を把握する ○ [Undone] 監視 … サービスへの期待値上昇

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コミュニケーション ● 企業や組織の目指す方向や行動ポリシー次第。 ● 情報がオープンな方が各々が自律的に動きやすい。 ● 楽楽労務の場合は... ○ 全職種のチャットもに参加。メインは運用担当者同士のチャット。 ○ 営業動向も週1回で共有。 ○ 開発とインフラのミーティングは基本週 1回。個別テーマがあれば随時。

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運用 ● 簡単な運用の量が多いのは、普通。 ● リストアップして、自動化を。1人だけが抱え込むのは、赤信号。 ● 楽楽労務の場合は... ○ 簡単な運用の量が多い → 0.5~1.0h/週 = 週3~5回程度 × 10分 ○ イレギュラーな運用もある → 型にはめ過ぎてスピードを落とさない ○ 1人だけが抱え込む → 2名 … 前任者が健在 ○ やることをリストアップして、自動化 → 約7割は自動化

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費用 ● クラウド:リニアに伸びやすい。そうならないように、逓減的にするのが腕の見せ所。 ● オンプレミス:階段状で右肩上がり。良くも悪くも固定的。 ● いずれでも、人件費も込みで考える。

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(おまけ)クラウドとオンプレミス ● 「クラウド=簡単さ」 v.s 「オンプレミス=自前」のトレードオフ ● クラウド:大概準備されているアドバンテージ ○ ぱっと選んでも大失敗しにくい(費用とベンダーロックイン以外) ● オンプレミス:既存と相乗りができるなら、クラウドと大差なし ○ 一切使っていないなら... 初期設計を間違えると大失敗する

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まとめ ● SaaSを創り提供し続けることは、変化との戦い。 ● インフラは変化させにくい。 でも、常に想定、準備、対話があれば、ビジネスについていける。 ● なので、下記がとっても重要。 ○ 最初から、変化ありきで創る。 ○ その後も、予測し、準備する、前向きに変えていく。

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