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1 JAWS-UG朝会 #39 
 (今更ながら)AWSのコンテナサービス についてざっくりまとめてみる 2022.11.9


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・名前 - つくぼし ・所属 - クラスメソッド株式会社 AWS事業本部 - コンサルティング部 ソリューションアーキテクト ・好きなAWSサービス - AWS CLI ・SNS/ブログ - Twitter(@tsukuboshi0755) - DevelopersIO(つくぼし)
 自己紹介

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今日話すこと 1. コンテナとは?(おさらい) 2. AWSのコンテナ主要サービス 3. AWSのコンテナ関連サービス 4. 最後に

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1. コンテナとは?(おさらい)

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注意! しばらくAWSとは全く関係ない説明が続きます。 ご容赦ください。

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コンテナって何者? そもそも...

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AWS公式によるコンテナの説明 コンテナを使用すると、アプリケーションのコード、構成、依存関係を単一のオブ ジェクトにパッケージ化できます。サーバーにインストールされたオペレーティン グシステムを共有し、リソースが分離したプロセスとして実行され、環境に関係な く、迅速で信頼性も高く、一貫性のあるデプロイを保証しています。 公式ドキュメント:コンテナ - 詳細 - Amazon AWS

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コンテナをググるとよく見る図 仮想化ソフトウェア (ハイパーバイザー) OS ハイパーバイザー仮想化 ミドルウェア アプリケーション OS ミドルウェア アプリケーション コンテナ仮想化 コンテナ管理ソフトウェア (Docker等) ミドルウェア アプリケーション ミドルウェア アプリケーション OS VM VM Container Container

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「ちょっと何言ってるか分からない」

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コンテナの歴史を知ろう! コンテナをきちんと理解するには?

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コンテナ仮想化の元祖をご存じですか?

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コンテナ仮想化の元祖をご存じですか? chroot

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chrootとは? ● 1979 年 UNIX Version 7 で登場したコンテナ(的機能)の元祖 ● chroot をしたディレクトリがルートディレクトリとして扱われ、そ れより上位のディレクトリは見えなくなる ● 元々の用途は、ビルドシステムをクリーンなルートディレクトリ で実行するため ● 外部からchroot配下のディレクトリに侵入された際に、指定さ れたディレクトリ外へのアクセスも防げる

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chrootの具体例 / /alpha /beta /gumma /beta/a /beta/b /gumma/a chroot chroot

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chrootの具体例 / /alpha / / /a /b /a File System File System chroot chroot

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chrootからコンテナ仮想化への発展 ● より厳密に仮想ファイルシステムとして分離できるpivot_rootが登場 ○ chrootはルートディレクトリ配下から比較的容易に抜け出せてしまう が、pivot_rootはほぼ抜け出せなくなっている ● pivot_rootで分離した仮想ファイルシステムを、VMと似たような形で扱い たい→コンテナ仮想化(Docker等)で実現 ○ NameSpaceでユーザIDやプロセスID、NW等を分離 ○ cgroupでプロセス毎にCPU/メモリを付与

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コンテナ仮想化の具体例 / / / /a /b /a File System File System pivot_root pivot_root

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コンテナ仮想化の具体例 / / / /a /b /a Container Container pivot_root pivot_root IP:10.0.0.1 CPU:1vCPU Memory:4GB IP:10.0.0.2 CPU:0.25vCPU Memory:1GB

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高機能な仮想ファイルシステム つまりコンテナとは?(個人的見解)

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2. AWSのコンテナ主要サービス

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コンテナレジストリ と コンテナオーケストレーション AWSにおける主要なコンテナサービスといえば...

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コンテナレジストリとは? ● コンテナイメージ(動作環境テンプレート)を保管する機能 ○ コンテナイメージのバージョン管理や配布が実施可能 ○ インターネット非公開のプライベートレジストリと、公開されるパブリックレ ジストリが存在する ● 代表的なプライベートレジストリ ○ Docker Registory ○ Amazon ECR ● 代表的なパブリックレジストリ ○ Docker Hub ○ Amazon ECR Public

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AWSのコンテナレジストリサービス分類 プライベート パブリック ECR ECR Public pub

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Amazon ECR(Elastic Container Registry) ● AWSが提供する、マネージドプライベートコンテナレジスト リサービス ● アクセスには、AWSの認証情報が必要 ● 自前でプライベートコンテナレジストリ用のインフラ環境を 構築/運用する必要がない ● ECSやIAM等のAWSサービスとの連携が容易

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Amazon ECR Public ● AWSが提供する、マネージドパブリックコンテナレジストリ サービス ● AWSの認証情報なしでアクセス可能 ● イメージPull回数制限が存在しないため、CodeBuild等で Docker Hubを使用する事で発生する`Too Many Requests` エラーを回避可能 ● Docker Hubの代替手段として利用できる pub

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コンテナオーケストレーションとは? ● 複数のサーバをまたいで、コンテナを管理する機能 ○ コンテナを起動するサーバを決定する ○ 一部のサーバが停止した際に、コンテナを別サーバで再起動する ● 代表的なコンテナオーケストレーションツール ○ Kubernetes ○ Docker Swarm ○ (AWS ECS)

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AWSのコンテナオーケストレーションサービス分類         起動タイプ コンテナ プラットフォーム EC2 Fargate ECS ECS on EC2 ECS on Fargate EKS EKS on EC2 EKS on Fargate

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Amazon ECS(Elastic Container Service) ● AWSが提供する、AWS独自のマネージドコンテナオーケ ストレーションサービス ● AWSサービスとの連携が容易 ● バージョンアップは不要 ● AWS及びオンプレミス(ECS Anywhere)で使用可能だが、 他クラウド(GCP/Azure等)では使用不可

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Amazon EKS(Elastic Kubernetes Service) ● AWSが提供する、Kubernetesがベースのマネージドコンテ ナオーケストレーションサービス ● Kubernetes関連ツールとの連携が可能 ● Kubernetesのバージョンアップが必要(半年に1度) ● Kubernetesについては、AWS、オンプレミス、他クラウド (GCP/Azure等)全てで使用可能

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AWS Fargate ● コンテナ用のサーバ管理が不要な起動タイプ ● クラスター基盤であるEC2を運用する必要がない ● 最近はECS ExecやFirelens等の便利な機能が充実 ● EC2起動タイプと比較して、一部制限があるため注意 (GPU使用不可、Windowsコンテナ使用不可等)

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3. AWSのコンテナ関連サービス

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ECR/ECS/EKS以外のコンテナサービスを知ってますか? App Runner Proton Copilot Cloud Map App Mesh

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AWS App Runner ● AWSが提供する、マネージドコンテナデプロイサービス ● コンテナイメージURI、サービス名、CPU/メモリ、ポート番 号を指定するだけで簡単にデプロイ可能 ● VPC/ECS/ALBといったコンテナ基盤が隠蔽され、管理する 必要がない

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AWS Proton ● AWSが提供する、デプロイワークフローツール ● ECSクラスターやNW、DBを含む環境テンプレートと、ECS サービスやCI/CDパイプラインを含むサービステンプレー トの2種類に分けてデプロイを管理 ● インフラ基盤担当とアプリケーション担当に分かれて、コ ンテナ基盤を柔軟に運用できる

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AWS Copilot ● Amazon ECSを構築するための専用CLIツール ● 通常のAWS CLIよりも抽象度が高く、数コマンドでECS環境 を構築可能 ● CI/CDパイプラインもECS環境と合わせて作成できるので 便利

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AWS Cloud Map ● AWSが提供する、マネージドサービスディスカバリサービ ス ● サービスディスカバリ≒特定の識別子から、IPアドレス等 の接続情報を参照解決する機能(例:DNS) ● コンテナ毎に内部DNS名が付与され、名前解決による通 信が可能となる(内部向けALBがいらない)

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AWS App Mesh ● AWSが提供する、マネージドサービスメッシュサービス ● サービスメッシュ≒マイクロサービスアーキテクチャでのコ ンポーネント同士の通信を制御する機能(例:Istio) ● 大規模なコンテナ基盤システムにおいて、コンテナ同士の 通信に課題がある場合に用いられる

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4. 最後に

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まとめ ● コンテナ≒高機能な仮想ファイルシステム(個人的 見解) ● ECR/ECS/EKSといったコンテナ主要サービスを提供 ● App Runner/Proton/Copilot/Cloud Map/App Meshと いったコンテナ関連サービスも充実

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カジュアル面談(Meety)の宣伝 Twitter(@tsukuboshi0755)でピン留めしてます

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参考文献 ● コンテナ - 詳細 - Amazon AWS ● 歴史から紐解くLinuxカーネルのコンテナ機能 ● コンテナランタイムはじめの一歩 ● 2021年コンテナ最前線〜今AWSでコンテナホスト するならなにが現実解なのか?〜

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