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CDシンポジウム 2022 CDシンポジウム2022 セッション番号:T26 テーマ:ユーザーコミュニティーを通して、 顧客の本音を傾聴できるのか? 2022年 8月26日(金) 登壇者: 小島 英揮 Still Day One 合同会社 代表社員 コーディネーター: 平野 尚志 ヤマハ株式会社

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コミュニティー コミュニティーの対象 興味・関心 提供者がコミュニティー参画? テーマ概要 「ユーザーコミュニティーを通して、 顧客の本音を傾聴できるのか?」

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アンケートの段取り(1)

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参加者の皆様へのアンケート(プロフィール+α)  顧客理解のための「お客様の声」の情報ソースは? (複数選択) □開発部門 □商品企画部門 □セール部門 (アカウント営業) □調査部門・調査資料 □セールスパートナー企業 □お客様相談センター (サポート部門) □満足度評価などの調査資料やアンケート □インターネット情報 (ブログなどの記事、ニュース、SNSなど) □コミュニティー (オンライン、オフライン) □そのほか  「お客様の声」は、どこからの意見を入手・優先していますか? (単一選択) 〇声の大きい社内ステークホルダー 〇自社製品を語っているコミュニティー (ファン)

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登壇者紹介  登壇者: 小島 英揮 Still Day One 合同会社 代表社員  コーディネーター: 平野 尚志 ヤマハ株式会社 製品情報デザイングループ 主幹

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平野 尚志 (ひらの ひさし) ヤマハ株式会社 基盤技術開発部 製品情報デザイングループ 主幹

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TC経験 1.5年(2021/3~) 初仕事「L2 スイッチSWX2220-10NT/SWX2221P-10NT」 インターネットのコミュニティー経験(1988-) NetNews(fj.*)、ゲーマーML、rt100i-users ML(1997)、Blog、 JANOG、勉強会登壇、公式Twitter yamaha_sn、YNE立ち上げ 平野尚志の略歴 1987 2022 1997 東京農工大学 ヤマハ株式会社 1963 浜松生 CD-I CD-ROM CD-R ネットワーク機器 AI Product R&D R&D CDR200 CDR400 ↓ 国際花と緑の博覧会 (政府館) RT140e/f RTA52i RTA54i RTA55i RTX1000 RTX3000 SWX2200 WLX302 WLX202 WLX413 WLX212 RTX1200 ネツエン 20周年コンテンツ Interop 2019出展 R&D ↓ (秘) バイト 開発Skill Fuzzy マイコン LSI評価 OS-9 CD-WO CDIアプリ X4 Read CD制御 CD評価 CD-ROM OS自作 X6 Read CD-R Read TC LAN制御・評価 NAT処理 Web GUI HTTPd 公式Web運営 情 報 工 学 執筆 企画・営業Skill コミュニケーション サポート支援 営業支援 事業計画 商品企画 エバンジェリスト 営業企画 市場導入 アカウント営業 事業ブランディング Web戦略 交通広告 YNE

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セッションテーマの背景概要  コミュニティーとのかかわり  平野:RT100i-users MLのご紹介  小島:JAWSの立ち上げ目的と成果など

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ヤマハネットワーク機器とは? RT100i-users メーリングリスト YNE (ネットワークエンジニア会) Twitter @yamaha_sn

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RT100i-users メーリングリスト (とは?)  提供期間 1995年3月~2021年6月30日 (26年4カ月)  廃止理由 メーリングリスト提供サービスが終了になるため  仕掛け人 吉村 伸氏 吉村 伸氏 日本のIPネットワークを底上げしたヤマハルーター https://network.yamaha.com/value/nw20th/interview/yoshimura 日本のインターネットを成長させた? ヤマハ初のISDNルーター「RT100i」 当時の“仕掛け人”に発売までの経緯を聞く https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/special/728150.html (お写真は、取材当時) なんで作ったのか 知りたかったので取材した。

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RT100i-users メーリングリスト (1995年3月) メーリングリスト + コミュニケーションリテラシーの高い方々 コミュニティーの対象 = RT100i 興味・関心 提供者がコミュニティー参画 RT100iについて とっても詳しい人 ftp www インターネット 研究者 インターネット 利用企業・人 (RT100iを配った人) 電子マニュアル無償配布 ファームウェア無償配布 FAQ公開

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Amazon VPCとヤマハルーター(RTX1200)  2010年10月 ITpro EXPO 2010出展  ネットボランチ「NVR500」発売  AWSの方々が続々とヤマハブースに来訪  AWSのM氏→ヤマハの研究部門Y氏へ (→平野)  AWSのT氏→ブース対応していた開発者へ  AWSのO氏→ブース対応していた開発者へ  … AWSからDoS攻撃? ? 繋がる? えっ? 繋げてる! 設定例書くよ!

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最初の話題  顧客理解にコミュニティーは、有効なのか?

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参加者の皆様へのアンケート (結果確認)  顧客理解のための「お客様の声」の情報ソースは? (複数選択) □開発部門 □商品企画部門 □セール部門 (アカウント営業) □調査部門・調査資料 □セールスパートナー企業 □お客様相談センター (サポート部門) □満足度評価などの調査資料やアンケート □インターネット情報 (ブログなどの記事、ニュース、SNSなど) □コミュニティー (オンライン、オフライン) □そのほか  「お客様の声」は、どこからの意見を入手・優先していますか? (単一選択) 〇声の大きい社内ステークホルダー 〇自社製品を語っているコミュニティー (ファン)

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どちらの意見を優先しますか? 【企画時想定】 声の大きい 社内ステークホルダー 自社製品を語っている コミュニティー 参加者の皆様へのご質問

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参加者の皆様へのアンケート (結果確認1)

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参加者の皆様へのアンケート (結果確認2)

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製品協創型コミュニティー的思い出  ヤマハ初のブロードバンドルーター RT140eを担当  LAN*2、ISDN*1→ISDN付きブロードバンドVPNルーター  RTX1000の原型 (小型・低価格化モデル)  製品の生命線「NATディスクリプター」リリース時 (1999年)  LAN間でNATをかけられる。VPNトンネルにもNATかけられる。 RT100i-usersの声 (リリース当日) 声:このconfigを入れるとリブートするよ。 対応:修正&検証して、翌日、ベータ版提供。10日後に修正版をリリース。 RT100i-usersの声 (翌月) 声:便利に使ってるけど、NAT定義数が4じゃ足りないので、増やして! 対応:4個→16個に増やして通常リリース。 複数使えることを示す程度の4個。それ以上使いたいユーザーは想定外。 気づき: ファン(=エクストリームユーザー)は、製品や機能をよく理解して、多様な使い方をしてくれる。

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? ? お客様の声は、情報ソースでどう違う? 声の大きい 社内ステークホルダー 自社製品を語っている コミュニティー

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- (Negative) + (Positive) - (Negative) お客様の声は、情報ソースでどう違う? 声の大きい 社内ステークホルダー 自社製品を語っている コミュニティー クレームだけじゃない。 感謝の言葉! お褒めの言葉! (使えている人も参加) クレームだけ! 褒められない! 顧客 Love 製品 Love 仕事だから…。

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- (Negative) + (Positive) - (Negative) + (Positive) お客様の声は、情報ソースでどう違う? クレームだけじゃない。 感謝の言葉! お褒めの言葉! (使えている人も参加) 顧客 Love 製品 Love 声の大きい 社内ステークホルダー 自社製品を語っている コミュニティー (コミュニティー影響力が拡大)

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? 声の大きい 社内ステークホルダー 自社製品を語っている コミュニティー お客様の声は、足りていますか?

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最初の話題 (まとめ)  顧客理解にコミュニティーは、有効なのか? 今日は、顧客育成と顧客理解について、深堀してまいります。 ユーザーコミュニティーを通して、顧客の本音を傾聴できるのか? できる!

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二つ目の話題  「顧客育成」や「顧客理解」のためには、 どのようなコミュニティーが適しているのか?

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“顧客育成”の思い出 (1998年頃) コミュニティーの対象 = ヤマハルーター 興味・関心 ヤマハルーターについて とっても詳しい人 初心者 ネットボランチ RTA50i www 初心者へのQ&Aを 【皆】が見て学ぶ! (1) Q&A記事 関連Q&A記事を 【皆】が活用する! (2) 【皆】で初心者を教えて 【皆】でスキルアップ! (3)

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“Sell Through the community”の思い出 メーリングリスト コミュニティーの対象 = ヤマハルーター 興味・関心 エクストリーム ユーザー 異なるクラスター (コミュニティーやSNS) 例えば、2ch クレーム! こちらは動いてますよ。 問い合わせしてみたら いかがですか? エクストリーム ユーザー エクストリーム ユーザー Support

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二つ目の話題 (まとめ)  「顧客育成」や「顧客理解」のためには、 どのようなコミュニティーが適しているのか? 関心軸 × オープン Sell Through the community

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三つ目の話題  よいコミュニティーが、思いつかないんだけど? コミュニティー コミュニティーの対象 興味・関心 提供者がコミュニティー参画

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まず、参加してみよう。 自社製品について 語っているコミュニティーがある 参加して コミュニティー力学を学びましょう。 とても、ラッキー!

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自社製品について 語っているコミュニティーがある 参加して コミュニティー力学を学びましょう。 まず、参加してみよう。 自社製品について 語っているコミュニティーが≪ある≫ 参加して コミュニティー力学を学びましょう。 自社製品について 語っているコミュニティーが≪ない≫ コミュニティー力学を学ぶため 興味ある何かに参加する。 そして、≪つくる≫。

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≪つくる≫ことは、それほど難しくない。 メーリングリストの運営は、難しい。 コミュニティーの器は、たくさんある。 IT業界は、コミュニティーの重要性を 理解している。 たくさんのコミュニティーが 作られている。 参加者の使いやすさで選ぶ。

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三つ目の話題 (まとめ)  よいコミュニティーが、思いつかないんだけど? まず、参加する。 ⇒コミュニティー力学を学ぶ。 該当コミュニティーが無ければ、作る。 ⇒最近は、ツール/プラットフォームが揃っている。

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最後の話題  どのような心構えでコミュニティーに参画したらいいの? コミュニティー コミュニティーの対象 興味・関心 コミュニティー参画 Sell Through のために コミュニティー力学を学ぶために

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RT100i-usersの質問に対する回答例 (回答1) ・できます。 (回答2) ・△機能を〇〇のように使って できます。 (回答3) ・△機能は、□用途を想定して つくったのですが、〇〇のように つかうことで、●●としても使う ことができます。 ●●はできますか? 想定する読み手に それぞれ回答を用意した (1)質問した人 【答えだけ】知りたい人 ⇒回答1 (2)質問の意味が 分からなかった人 ⇒回答2 (3)この質問に興味ある人 +αで知識を深めたい人 ⇒回答3 ↑オーディエンス想定

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顧客の本音は、言語化されてない。 何に困ってるんですか? ●●機能が欲しいです。 ●●機能の代わりに★機能を実現 しましたので、使ってみてください。 ■■のとき▲したいです。 顧客の知見の範囲での 解決策を要望する。 よりよい解決策の実現の ため根本原因を探る。 情報収集。 (インサイト) 開発が最善の解決策を 実現する。

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最後の話題 (まとめ)  どのような心構えでコミュニティー参加したらいいの? コミュニティーへの参画 ↓ 推し活

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参加者によるQ 個人としての参加のコトが多かったですが、所属企業を隠すことはし てなかったですね。 コミュニティーに対し、どのような身分で参加されていましたか? 身分を隠すのか、あくまで個人として参加するのか メーカー⇔開発担当A⇔たまたまそこに居るやたら詳しい人 etc... 基本はダブルスタンダードにはならないと思います。コミュニティの場合 は、機能、スペックに加え、ユースケースまで含めた回答になることが あるので、回答範囲の差異(いい意味で)はあると思います。 メーカー公式のサポートと、コミュニティーへのメーカー対応によって、ダ ブルスタンダードになることになってしまうことは気になります。その調整 のコツはありますか? 小島様 小島様

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アンケートの段取り(2)

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参加者の皆様へのアンケート(満足度+α)  参加して、何かお気持ちがかわられましたか?(複数選択) □コミュニティー活動への興味は、湧かなかった。 □コミュニティー活動への興味が、湧いた。 □個人的な趣味に結びついたコミュニティーに参加してみたくなった。 □仕事に結びついたコミュニティーに参加してみたくなった。 □コミュニティーに参加して、コミュニケーションができそうな気持ちになった。 □コミュニティー運営に参加・協力してみたくなった。 □コミュニティーを作ってみたくなった。

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(最後に) マーケティング思考をTCに活かす 顧客理解 ⇒ 読み手の理解 ↓ OWWH ⇒ TC

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ご参考:ヤマハのコミュニティーは、今どうしてるの? ヤマハネットワークエンジニア会(YNE) に集約 https://network.yamaha.com/lp/yne (2013年開設、2021年リニューアル) コミュニティーの対象 = ヤマハネットワーク製品 興味・関心 ヤマハネットワーク技術者認定試験 (2021年スタート)

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参加者の皆様へのアンケート(結果確認)  参加して、何かお気持ちがかわられましたか?(複数選択) □コミュニティー活動への興味は、湧かなかった。 □コミュニティー活動への興味が、湧いた。 □個人的な趣味に結びついたコミュニティーに参加してみたくなった。 □仕事に結びついたコミュニティーに参加してみたくなった。 □コミュニティーに参加して、コミュニケーションができそうな気持ちになった。 □コミュニティー運営に参加・協力してみたくなった。 □コミュニティーを作ってみたくなった。

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参加者の皆様へのアンケート(結果確認)

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CDシンポジウム 2022 CDシンポジウム2022 セッション番号:T26 テーマ:ユーザーコミュニティーを通して、 顧客の本音を傾聴できるのか? 2022年 8月26日(金) 登壇者: 小島 英揮 Still Day One 合同会社 代表社員 コーディネーター: 平野 尚志 ヤマハ株式会社

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CDシンポジウム 2022 CDシンポジウム2022 セッション番号:T26 テーマ:ユーザーコミュニティーを通して、 顧客の本音を傾聴できるのか? 2022年 8月26日(金) 登壇者: 小島 英揮 Still Day One 合同会社 代表社員 コーディネーター: 平野 尚志 ヤマハ株式会社 ご参加、ありがとうございました。