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株式会社タイミー エンジニアリング本部 VPoE 赤澤 剛 実践チームトポロジー: プラットフォーム性とイネイブリング性の戦略 2024.06.29 開発生産性カンファレンス #開発生産性con_findy_4C

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自己紹介
 赤澤 剛 @go0517go エンジニアリング本部 VP of Engineering 2 2009-2018 株式会社ワークアプリケーションズ(SWE, VP)  Works Applications Singapore Pte. Ltd.(SWE, VP) 2018-2020 LINE Financial株式会社(Technical PjM) 2020-2024 株式会社ユーザベース   株式会社アルファドライブ(執行役員CTO) 2024-  株式会社タイミー(VPoE) プロレス・ゲーム・アニメ・漫画・特撮ヒーローが好きです!
 「ええやん!」が仕事をする上でも口癖なので最近はVP of Eeyanといじられたりもしてます。
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タイミーの事業及びサービス紹介

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タイミーとは 「働きたい時間」と「働いてほしい時間」を マッチングするスキマバイトサービス 従来の「求人サイト」でも「派遣」でもない 4

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タイミーの特徴 5

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登録ワーカーの属性 6

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タイミーの実績 スキマ バイト No.1 ※1 ※2 [調査方法]インターネット調査 [調査期間]2024 年 2 月 9 日~11 日 [調査概要]スキマバイトアプリサービスの実態調査 [調査 委託先]株式会社マクロミル 利用率 ・リピート率 ※1 ※2 導入事業者数 98,000企業 ワーカー数 700万人 7

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募集人数の推移 コロナ禍においても、 過去に例を見ない程の 加速的高成長を実現。 ※1:2023年4Qと2022年4Qの比較 8

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Vision 一人ひとりの時間を豊かに 「人生の時間は有限である」 これは代表の小川が尊敬していた祖父の急逝をきっかけに得た教訓です。 有限だからこそ時間をより価値あるものにする方法をすぐに見つけられ すぐに実行できる世界をつくりたい。この想いから、 時間を豊かにする選択肢の一つとして、 好きな時間に働ける「タイミー」が着想されました。 私たちは「働く」に留まらない多様なアプローチで、 一人ひとりの時間が豊かになるきっかけを提供していきます。 9

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Mission 「はたらく」を通じて 人生の可能性を広げる インフラをつくる 時間にとらわれず、好きな場所で、好きな仕事を。 少し前には考えられないような自由な働き方を、タイミーは提供しています。 この新しい「働く」は、ただ自由であることにその魅力を留めません。 「働く」を通じた、多くの人との出会いと経験の積み重ねは、自分自身の新たな 価値を発見し、可能性を広げる糧になると私たちは信じています。 タイミーは、新しい「働く」インフラとして、一人ひとりが自分の可能性を 広げていける社会を目指します。 10

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11 事業及びサービス紹介はここまで!
 ここからが本日の本題です!
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実践チームトポロジー: プラットフォーム性とイネイブリング性の戦略

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前提
 13 本セッションは主には「Team Topologies」の書籍を読了済、ないし組織への適用を実施 または検討中の方を主に対象としております。
 冒頭で最低限の解説としてチームトポロジーの概要に触れますが、セッションでは事例 含めて個別のパートを取り上げますので、ご興味ありましたら書籍自体をご覧ください。
 
 また、タイミーでも様々に変化するビジネスや環境に適応する組織づくりのためにチーム トポロジーを組織適用し常に課題とともに試行している状況です。書籍との照らし合わせ や差分含めて事例として聞いてくださったチームの強化と改善の一助になれば幸いで す。
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今日お話ししたいこと
 14 ● タイミーの事業やプロダクトの現在地点について
 
 ● 様々に変化する市場環境の中、その変化に対して適応的な開発を継続強化するために どのようにチームトポロジーを組織に適用しているか
 
 ○ タイミーでのストリームアラインドチームのあり方と文化形成
 
 ○ プラットフォーム性とイネイブリング性の使い分け
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チームトポロジーとは

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組織と開発生産性に関するタイミーでの必読書
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未読の方へのオススメ!
 17 本書の共訳者である吉羽 龍太郎(@ryuzee)さんの「30分で分かった気になるチームトポ ロジー」を参照してから書籍本編に入るのもオススメです!(読了されている方は振り返 りにも!)
 Ryuzee.com.「【資料公開】30分で分かった気になるチームトポロジー」 .https://www.ryuzee.com/contents/blog/14566,(参照2024-06-07) 17

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チームトポロジーとは?
 ソフトウェア開発において素早く安定した価値提供フローで
 顧客価値の最大化を実現するための適応型の組織設計モデル
 ● 技術、人、ビジネスの変化に継続的に対処するために組織も変化することが前提 = 適応型 
 
 ● チームの目的と責任を明確にし、チーム間の相互関係の効果の向上を目指す 
 
 ● 唯一絶対のトポロジーはなく適応型組織モデルのテンプレートと捉える 
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フロー実現の上でチームトポロジーが中心に据えたもの
 19 ● コンウェイの法則
 ● チームファースト
 ● チームAPI
 ● 4つのチームタイプ
 ● 3つのインタラクションモード
 ● 組織的センシング
 ● トポロジー進化
 Ryuzee.com.「【資料公開】30分で分かった気になるチームトポロジー」 .https://www.ryuzee.com/contents/blog/14566,(参照2024-06-07) 19

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本日特にフォーカスしてお話しする点
 20 ● コンウェイの法則
 ● チームファースト
 ● チームAPI
 ● 4つのチームタイプ
 ● 3つのインタラクションモード
 ● 組織的センシング
 ● トポロジー進化
 Ryuzee.com.「【資料公開】30分で分かった気になるチームトポロジー」 .https://www.ryuzee.com/contents/blog/14566,(参照2024-06-07) 20

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4つのチーム
 21 ストリームアラインドチーム 
 ビジネスの主な変更フロー=ストリームに沿って配置されるチーム 
 
 職能横断型であり、他のチームを待つことなく、要求探索から本番運用までのデリバリー一式を担 える。4タイプの中心となるチームで、他のチームタイプはストリームアラインドチームをいかに強化 するかを担う。
 プラットフォームチーム 
 インフラや共通的な基盤などを提供するチーム 
 
 ストリームアラインドチームが詳細を知らなくても安定的かつ高速にデリバリーを担えるようにサ ポートすることで負荷を下げる。 
 イネイブリングチーム 
 他のチームに対して新しいケイパビリティの獲得(新技術やスキルの導入)を支援する チーム
 
 特定領域のスペシャリストが主な構成メンバーで、組織においてCenter of Practiceとなる。 
 コンプリケイテッド・
 サブシステムチーム 
 複雑性が高い(高度な専門スキルやドメイン知識が必要など)サブシステムやコンポー ネントを提供するチーム
 4つのチームタイプに絞り、目的・役割・責任を明確にすることでチーム間の関係性 や組織全体の構造を認知しやすくする
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3つのインタラクションモード
 22 4つのチームタイプ間のコミュニケーションや連携方法を3つのインタラクションモード として定義し、チームのタイプやフェーズに応じて使い分ける
 コラボレーション
 共通の目的に対して他のチームと綿密に協力し合うモード 
 
 素早く探索や検証、そこからの学習を進める必要がある、領域の初期フェーズにおいて有効 性が高いが、責務境界面を一定に曖昧にすることで短期的生産性は落ちる。
 X-as-a-Service
 あるチームが他のチームの提供物をサービスとして利用するモード 
 
 ブラックボックスとして利用する関係性で、責任境界やオーナーシップも明確で最小限のチーム連携 になるが、相手の領域に踏み込まない力学が働くことで境界面でのイノベーションを起こりにくくする 可能性もある。
 ファシリテーション
 あるチームが他のチームに対して新技術の導入や習得をサポートするモード 
 
 組織においてCenter of Practiceを担える経験豊富なメンバーが中心となり、ティーチング・コーチン グなどを用いて学習支援や習得の支援となる障害を取り除くアクションを行う。 
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チーム構造を超簡略化して表現すると...
 23 ストリームアラインドチームと最強の仲間たち!
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チームトポロジーでの典型的なチーム連携
 24 ストリームアラインドチーム 
 イネイブリン グチーム
 
 
 ファシリテーショ ン
 コンプリケイテッド・サブシ ステムチーム
 X-as-a-Service
 X-as-a-Service
 プラットフォームチーム 
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サービス開発組織の全体像 指標で計測可能なビジネスドメインごとに、組織の分割を進めています。 25

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タイミーの開発組織をチームトポロジーで表すと...
   マッチングTribe
   (ストリームアラインドチームの集合)
   スポットワークシステムTribe
   (ストリームアラインドチームの集合)
 
 
 QA&
 Process Enabling チーム
 (イネイブリング 
 チーム)
 
 
 開発プラットフォームTribe
 (プラットフォームチーム)
 ファシリテー ション
 コラボレーション
 ファシリテー ション
 X-as-a-Service
 X-as-a-Service
 SAチーム間のインタラクション 
 
 ユーザージャーニーに基づくSAチームは機能 領域においてAPIを提供し、X-as-a-Serviceと して振る舞い、時に共通の顧客価値のために コラボレーションして開発する 
 開発プラットフォームTribe 
 
 組織の初期段階ではコラボレーション型で強く 連携し開発を進めていたが、組織の段階的な 成熟により、X-as-a-Servide型に徐々に移行 中
 イネイブリングチームの振る舞い 
 
 特定の専門領域においてCenter of Practiceと して主にファシリテーション型でSAチームと関 わるが、新しい技術や知見の導入時には意図 的にコラボレーション型を用いて深く関与し進 行する
 (SAチームへのEmbed) 
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タイミーでのストリームアラインドチームのあり方 と文化形成

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タイミーでの標準的なストリームアラインドチーム
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チームの実例 - マッチングTribe
 29 PO/PdM 
 SM
 EM
 Designer 
 Work Well Squad Engineer Members 
 PO/PdM 
 SM
 EM
 Designer 
 Working Relations Squad Engineer Members 
 Other Squad Other Squad Tribeの内部にバリューストリームによってさらに分割されたSquadが内包されている
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チームに不足したケイパビリティの診断と獲得
 30 ● ストリームアラインドチームは定義したバリューストリームに沿った価値提供を 素早く安定的に行うため、その達成に不足するケイパビリティを自己診断し、複 数の方法で獲得する
 
 ● 不足したケイパビリティの診断と獲得はPdM・スクラムマスター・エンジニアいず れも主体となって行うが、タイミーでは特にEM(エンジニアリングマネージャー) にその役割を委ねている
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チームに不足したケイパビリティの診断と獲得
 31 ストリームアラインドチームが不足したケイパビリティ=解決すべきチーム課題を認 識できる状態を両サイドから作る
 
 ● ストリームアラインドチーム:不足したケイパビリティの自己診断を行い、プラッ トフォームチームやイネイブリングチームに対して言語化し連携する
 
 ● プラットフォームチーム・イネイブリングチーム:SAチーム外から課題を認識し、 SAチームと共通認識を作り、そして能力獲得を支援する
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ケイパビリティの不足 ≠ リソースの不足
 32 ケイパビリティの不足とリソースの不足は同一視しない。
 リソースだけの投入では、人が増えてコミュニケーションコストや認知負荷は上 がったが、本来の目的であるケイパビリティは獲得できていないことも往々に発 生する。
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SAチームでの新たなケイパビリティを獲得するための手段例
 33 ● 採用
 ● (一時的な)外部人材の知見
 ● 組織内での人材アロケーション
 ● チームメンバーの成長と挑戦(育成・自己学習・新領域への挑戦)
 ● イネイブリングチームによる学習サポート
 ● プラットフォームチームやコンプリケイテッド・サブシステムチームによる サービス提供
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プロダクトエンジニアの定義 β版 in タイミー 34 お客様の課題解決のために専門領域や役割を広げる越境性を 持ってプロダクトの成長に取り組むエンジニア
 
 「越境性を持つ」の意図
 
 - チームの責務領域やAPIを明確にするからこそ、境界面での連携やイノベーションが鈍化した り、ボールが落ちることを防ぐために適切にオーバーラップして進行する 
 
 - 自身が越境する側だけでなく、越境して自チームと連携してくれるチームやメンバーを歓迎し、 適切なインタラクションで課題解決を加速できる 
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プロダクトエンジニアは高い専門性の追求の否定では一切ない プロダクトエンジニア ≠ フルスタックエンジニア
 プロダクトエンジニア ≠ フルサイクルエンジニア
 
 
 プロダクトエンジニアとは、全員に個のエンジニアとしてフルスタック性やフルサイクル性を要求するも のではない(1つの形としてもちろんそれらも歓迎する) 
 フルサイクル性をもつべきはストリームアラインドチームであり、個の強みや尖りを重ねてチームを強 固にする
 
 特定領域への高い専門性や専任性も明確にプロダクトエンジニアのあり方であり、等しく大歓迎! (そもそも特定領域への専門性の高まりが隣接領域の知見を引き上げ、越境可能性を加速するとも 言える)
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SAチームとしてのファシリテーションモードの受け方
 36 イネイブリングでの新しい技術や知識の獲得・学習に対してオープンな マインドを組織文化として醸成する
 “ストリームアラインドチームの人はイネイブリングチームに助けてもらうことに対して オープンである必要がある。 新しいアプローチに対して心を開き、イネイブリングチームはもっと良いアプローチを見て きたのだろうと認識することが必要なのだ。” マシュー・スケルトン , マニュエル・パイス 著, 原田 騎郎, 永瀬 美穂, 吉羽 龍太郎 訳.『チームトポロジー 価値あるソフトウェアをすばやく届ける適応型組織設計』 .日本能率協 会マネジメントセンター .2021年,280p 36

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没個性でないチーム:「VPoE Mission in タイミー」より抜粋
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プラットフォーム性とイネイブリング性の使い分け

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タイミーの開発組織をチームトポロジーで表すと...
   マッチングTribe
   (ストリームアラインドチームの集合)
   スポットワークシステムTribe
   (ストリームアラインドチームの集合)
 
 
 QA&
 Process Enabling チーム
 (イネイブリング 
 チーム)
 
 
 開発プラットフォームTribe
 (プラットフォームチーム)
 ファシリテー ション
 コラボレーション
 ファシリテー ション
 X-as-a-Service
 X-as-a-Service
 SAチーム間のインタラクション 
 
 ユーザージャーニーに基づくSAチームは機能 領域においてAPIを提供し、X-as-a-Serviceと して振る舞い、時に共通の顧客価値のために コラボレーションして開発する 
 開発プラットフォームTribe 
 
 組織の初期段階ではコラボレーション型で強く 連携し開発を進めていたが、組織の段階的な 成熟により、X-as-a-Servide型に移行している 
 イネイブリングチームの振る舞い 
 
 特定の専門領域においてCenter of Practiceと して主にファシリテーション型でSAチームと関 わるが、新しい技術や知見の導入時には意図 的にコラボレーション型を用いて深く関与し進 行する
 (SAチームへのEmbed) 
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タイミーでの代表的なプラットフォーム及びイネイブリングチーム
 40 ● Agile Practiceチーム
 ○ Process Enabling = 適応型開発の推進 
 
 ● QA Enablingチーム
 
 ● Dev Platformチーム
 ○ Platform Engineering
 ○ Enabling Site Reliability Engineering 
 
 ● Dev Enableチーム
 ○ 学習文化の推進
 ○ エンジニアがエンジニアリングに集中するための環境と制度の提供 
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タイミーでのプラットフォームチームとイネイブリングチーム
 41 ● タイミーでは「プラットフォーム」または「イネイブリング」を冠するチームがプロダクト 開発組織内に複数存在する
 
 ● 実体のチームの動き方として、それぞれの専門領域においてストリームアラインド チームを支援する手段としてプラットフォーム的振る舞いとイネイブリング的振る舞 いの両面をもち、使い分けている
 
 ● ストリームアラインドチームへの支援を最大化するための主な振る舞いによって チームタイプとチーム名称を決定づけている
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チームタイプ別の主なインタラクションモード
 42 コラボレーション X-as-a-Service ファシリテーション ストリームアラインド チーム 典型的 典型的 偶発的 イネイブリングチーム 偶発的 典型的 コンプリケイテッド・サブ システムチーム 偶発的 典型的 プラットフォームチーム 偶発的 典型的 42

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チームタイプ別の主なインタラクションモード
 43 イネイブリングチーム及びプラットフォームチームは課題や不足したケイパビリティの把握、提供する サービスの利用促進のために適切にコラボレーションモードを使い、SAチームに深く関与する必要が ある
 コラボレーション X-as-a-Service ファシリテーション ストリームアラインド チーム 典型的 典型的 偶発的 イネイブリングチーム 偶発的 典型的 コンプリケイテッド・サブ システムチーム 偶発的 典型的 プラットフォームチーム 偶発的 典型的 43

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「偶発的」の意味するところ
 44 領域のフェーズやチームの成熟度に応じて意図的に引き起こす
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タイミーでの代表的なプラットフォーム及びイネイブリングチーム
 45 ● Agile Practiceチーム
 ○ Process Enabling = 適応型開発の推進 
 
 ● QA Enablingチーム
 
 ● Dev Platformチーム
 ○ Platform Engineering
 ○ Enabling Site Reliability Engineering 
 
 ● Dev Enableチーム
 ○ 学習文化の推進
 ○ エンジニアがエンジニアリングに集中するための環境と制度の提供 
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タイミーでの標準的なストリームアラインドチーム
 46 Engineering Manager 46

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Agile Practiceチームの例 タイミーのプロダクト開発組織には、適応型な開発を行える組織作りを推進するための専門チーム 「Agile Practiceチーム」を組成しています。 
 
 アジャイル開発のCenter of Practiceを担い、SAチームの成熟課程の初期では専任のスクラムマス ターとしてストリームアラインドチームにEmbedする形で内部からリードします。 
 PO/P dM
 SM
 EM
 Desig ner
 SAチーム Engineer Members 
 Agile Practiceチーム 専任スクラムマスター
 としてEmbed
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Agile Practiceチームの例 組織全体の成長や成熟の過程で段階的にインタラクションモードを変化させている
 
 ● SAチームによっては専任スクラムマスターとして関与しているチームに加え、SAチーム内のエンジニ アまたはEMがスクラムマスターを担い、ファシリテーションモードで連携するパターンにも遷移してい る。
 
 ● SPACEフレームワークを用いて多角的に生産性を計測するためのダッシュボードを提供するなどプ ラットフォーム性も担い、X-as-a-Serviceとしての振る舞いの割合も増えている。(現在まさに取り組 みとしてトライアル進行中!)
 SAチーム
 Agile Practice チーム
 コラボレー ション
 SAチーム
 Agile Practice チーム
 SAチーム
 ファシリテー ション
 Agile Practice チーム
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タイミーでの代表的なプラットフォーム及びイネイブリングチーム
 49 ● Agile Practiceチーム
 ○ Process Enabling = 適応型開発の推進 
 
 ● QA Enablingチーム
 
 ● Dev Platformチーム
 ○ Platform Engineering
 ○ Enabling Site Reliability Engineering 
 
 ● Dev Enableチーム
 ○ 学習文化の推進
 ○ エンジニアがエンジニアリングに集中するための環境と制度の提供 
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QA Enablingチームのケース プラットフォーム性
 ● 品質分析(観点カバレッジやDDPモニタリングなど)の実施障害分析
 ● SET Infra の提供
 ● SET ライブラリの開発など
 
 イネイブリング性
 ● SET Infra やライブラリの利用浸透
 ● インプロセスQA
 ● QAコーチ
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QAファンネルにおけるQA Enablingチームの主な役割
 Yasuharu Nishi.「品質を加速させるために、テスターを増やす前から考えるべき QMファンネルの話(3D 版)」.https://www.slideshare.net/slideshow/quality-management-funnel-3d-how-to-organize-qarelated-roles-and-specialties/249498558,(参照2024-06-07) インプロセスQA(コラボレーション)とQAコーチ(コラボレーション→ファシリテー ション)が現在の主な役割
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QAコーチの例
 チームで品質についてディスカッション
 QAメンバーはアドバイザーとして参加
 チームで目指すQAの姿をディスカッション
 QAメンバーはコーチとして参加し
 トレーニングの計画も担当
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タイミーでの代表的なプラットフォーム及びイネイブリングチーム
 53 ● Agile Practiceチーム
 ○ Process Enabling = 適応型開発の推進 
 
 ● QA Enablingチーム
 
 ● Dev Platformチーム
 ○ Platform Engineering
 ○ Enabling Site Reliability Engineering 
 
 ● Dev Enableチーム
 ○ 学習文化の推進
 ○ エンジニアがエンジニアリングに集中するための環境と制度の提供 
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Dev Platformチームでのプラットフォーム性の例 Release Engineering
 より素早く安全に機能をDeliveryでき、SAチームが自身で変更可能なCI/CD Pipelineを提供
 SLI/SLO Metrics
 SAチームがSLI/SLOを運用、メンテナンスできる仕組み(SLIの設定インターフェース、Dashboardなど)を提供 
 IaC
 SAチームがコード(with Terraform/)で宣言的に定義するだけでインフラの開発運用をソフトウェアエン ジニアリングできるIaC基盤を提供
 Monitoring/Log
 SAチームが自律的にObservability、アラート/モニタリングを向上できるようなPrimal Signal/Golden Signal収集基盤を提供
 プラットフォーム性(Platform Engineerning)
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Dev Platformチームでのイネイブリング性の例 SLI/SLO
 信頼性指標を観測可能(定義・収集)にしSAチームが自らリライアビリティとアジリティに対して DataDrivenな判断や議論を行えるようにSLOの定義などをガイド
 Monitoring/Alert
 ユーザー体験を損なう原因となっている項目に対するモニタリングを、SAチームがAPMなどを含め追加できる (USE/REDなどのフレームワークを利用する)状態をリード 
 Incident Response
 SAチームがユーザー影響、データ欠損などの事象に対する緊急対応を自律的に行え、コマンダーとし ての役割も全うすることができる状態をリード
 Capacity Planning
 SAチームがメトリクスを元にシステム需要などを予測しコンピューティングリソースの追加を行うことがで きる状態をリード
 Eliminating Toil
 SAチームがトイルの定義に基づいてトイルを発見することができる状態をリード
 イネイブリング性(Enabling Site Reliability Engineering)
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タイミーでの代表的なプラットフォーム及びイネイブリングチーム
 56 ● Agile Practiceチーム
 ○ Process Enabling = 適応型開発の推進 
 
 ● QA Enablingチーム
 
 ● Dev Platformチーム
 ○ Platform Engineering
 ○ Enabling Site Reliability Engineering 
 
 ● Dev Enableチーム
 ○ 学習文化の推進
 ○ エンジニアがエンジニアリングに集中するための環境と制度の提供 
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プロダクト開発メンバーの進化に特化した専門部署「 DevEnable室」 開発組織の一人ひとりが能力とモチベーションを最大限発揮し続けるための環境づくりをMissionとした「DevEnable室」を設立。メン バーの学習機会の充実や、キャリアアップのサポートなどを通して「メンバーの進化」に伴走します。 57

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10の新制度を運用開始[ TDE10(Timee Dev Enable)] プロダクト本部・エンジニアリング本部は、新しいプロダクトやサービスを創造するために必要な成長支援制度を運用し、メンバーのクリ エイティビティを支えることを目指しています。「DevEnable室」と「10の新制度」をご紹介します。 58 詳しく見る

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タイミーでのチームトポロジー実践例のポイント 59 
 ● ストリームアラインドチーム足りうるために不足ケイパビリティの自己診断や獲得をプロダクトエ ンジニア的な考え方やEMやSMの役割で継続強化している 
 
 ● 唯一絶対の静的なチーム構造やインタラクションで固定せず、ビジネスの状況やチームの成熟 状況に応じてインタラクションモードだけでなくチームタイプも変える(プラットフォーム性とイネイ ブリング性)
 
 ● プラットフォームチームとイネイブリングチームでは初手からX-as-a-Serviceやファシリテーショ ン的な振る舞いを綺麗に行おうとせず、コラボレーションモードを意図的に用いてSAチームに深 く関与(Embed)し、課題の把握と解決を担う 
 ケイパビリティとリソースの話、他チームから見た時のSAチームのケイパビリティと課題の把握、今日深掘らなかったコンウェイや境界面の 話はまたどこかでお話しできれば...ご興味ある方は会場や懇親会、SNSなどで気軽に話しかけてください!
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【宣伝】ブース出典しております! 気軽にお立ち寄りください!!ノベリティも配布しております!
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ご清聴ありがとうございました!
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