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グリーエンターテインメント  チーフクライアントエンジニア  立花 祐一郎 リアルIPのカード作成自動化への 挑戦

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氏名 立花 祐一郎 所属 グリーエンターテインメント株式会社 担当 チーフクライアントエンジニア 経歴 モバイルゲーム会社から2019年にファンプレックス (現グリーエンターテインメント)に転籍。 以降、ゲーム運用フェーズにて サーバー・クライアント開発、社外調整、管理業務と幅広く従事。 自己紹介 2


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グリーエンターテインメントの紹介 3


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目次 1. リアルIPって何? 2. カード作成自動化の経緯 3. カード作成自動化の取り組み 4. 残された課題 5. まとめ 4


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 リアルIPって何?

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リアルIPの定義 現実のアイドルやアーティストなどを扱った知的財産 6


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リアルIPを用いたゲームの特徴 写真を加工してカード化などを行う 7


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 カード作成自動化の経緯

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 留意事項 • 本セッションのリアルIPのゲームですが、権利関係の都合でタイト ル公表NGとなっております。 • そのため、カード作成の自動化に使われた実際の写真や ゲーム 内のスクショは本セッションでは紹介できません。

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カード作成自動化の経緯について 弊社のリアルIPゲームの作成したカード枚数... 年間 数百枚以上!! 10


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作成カードの例 ゲーム内レアリティに沿ってカードの豪華さが変化する 11


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自動化に適した条件 一番レアリティの低いNカードに関して 12
 ● 正面顔 ● シンプルな背景 ● 加工が控えめ

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自動化に適した条件 全カードのうち6割がNカード 13
 枚数 >

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 カード作成自動化の取り組み

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自動化の大まかな流れ① 切り抜き 背景除去

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自動化の大まかな流れ② 16
 カード に適用 データ の読み 込み 山田太郎 カードの説明

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顔の切り抜き 切り抜き 背景除去

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顔の切り抜きルール • 目と鼻の位置を基準に切り取る 18


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顔検出方法の選定 • 目と鼻の位置が検出可能 • APIを呼び出すだけで使える手軽なもの 19


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選定時の候補 • OpenCV • カスケード分類器 • ディープラーニング • AWS Recognition 20


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カスケード分類器 メリット • 情報が豊富 デメリット • 顔検知の精度は低い • パラメーターの調整が必要 21


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ディープラーニング(YuNet) メリット • 高速かつ精度の高い顔検出ができる デメリット ・特になし 22


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AWS Recognition メリット • 簡単かつ非常に精度が高い デメリット • 1枚当たり0.0013USDの費用が発生 • 外部APIの呼び出しなので通信が必要 23


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 カスケード 分類器 ディープラーニング(YuNet) AWS Recognition 精度 誤検知あり 良好 非常に良好 費用 無料 無料 0.0013USD/枚

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顔検出手法の決定 精度の高いAWS Recognitionを採用 25
 OpenCV AWS Recognition

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AWS Recognitionの顔検出APIレスポンス 主要なレスポンス要素 • Bouding Box • 画像の赤枠 • Confidence • 信頼値。検出した顔の正確性 • Landmarks • 画像の青丸 26


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AWS Recognitionのつまづいた点 S3から落としてきた画像の向きが勝手に変わってしまう 27


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EXIFメタデータ 写真で撮影した画像のメタデータ メタデータの例 • 写真の向き
 • カメラやスマホの種類
 • 著作権
 • 撮影地点
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Exifの値を参照して向きを補正するサンプル Pythonのサンプルコード 29


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Exifの値を参照して向きを補正するサンプル • 方向のメタデータの値は1~8 (例) • 1ならばそのまま • 2ならば反転 30


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背景除去 切り抜き 背景除去

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背景除去 1. Photoshopの「被写体を選択」 2. マスク適用 32


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Photoshopの「被写体を選択」 • 1クリックで、人物の輪郭を選択する機能 • 以下に該当する場合は選択範囲が取れない可能性が高くなる • 被写体が複数 • 背景が複雑 33


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「被写体を選択」をスクリプトから呼び出す Photoshopの「アクション」機能 • Photoshopの操作を録画・再生できる機能 • 馴染みのないPhotoshop処理も簡単に自動化できる 34


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後の工程 Photoshopスクリプトで全て自動化 35
 カード に適用 データ の読み 込み 山田太郎 カードの説明

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結果 色調整を除けば、7~8割の精度でカードの自動生成が可能 36


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残された課題 37


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残された課題 色味の調整 ・照明などの影響を埋める調整が必要 38


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まとめ • 7~8割の精度でカード自動生成が出来た • AWS Recognitionは、お手軽かつ精度高く顔検出サービス • Photoshopの機能にも自動化に使えるものがある • 色調整が今後の課題 39


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