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「とりあえず作る」がすべてを加速させる @ta1m1kam 2025.06.26 Product Engineer Session #3 © LayerX Inc. 1

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自己紹介 whoami tiger / タイガー Yahoo!(PayPay カード) → Shippio(貿易系スタートアップ) → LayerX(2024-09 ~) Now! バクラク事業部 プロダクト開発部 バクラク勤怠 筋トレ 雑草 「オオバコ」 © LayerX Inc. 2

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開発のスピードが速い と言われることが多いです。

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とりあえず作ってるから

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とりあえず動くものを作る と すべてが加速する 話をします。

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1. 動くもこそ正義

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仕様議論あるある 💬 「この機能はユーザーにとって使いやすいか?」 1 時間後... 誰もが経験したことがあるはず... © LayerX Inc. 動くものこそ正義 結論は出ない 議論が空中戦に 全員疲れる 10

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動くものこそ正義 動くものを見せる 「とりあえず作ったので触ってみてください」 → 一瞬で具体的なフィードバックが得られる © LayerX Inc. 動くものこそ正義 新規機能の仕様を丁寧に詰めていく議論も重要 しかし、まず作ってみる、触ってもらうというアプローチはもっと有効 11

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チームの共通認識が生まれる © LayerX Inc. 動くものこそ正義 Before 🧑‍💼 PM「こういう機能にしたい」 🧑‍🎨 デザイナー「こういう UI にしたい」 🧑‍💻 エンジニア「こういう実装にしたい」 それぞれ違うものをイメージ After(実物を見ながら) 👨‍👩‍👧‍👦 全員「なるほど、こういうことか」 👨‍👩‍👧‍👦 全員「ここはもっとこうした方が良い」 同じものを見て議論できる 共通認識の上で建設的な議論 12

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動くものを作ると見えてくる課題 🤷 UXの問題 ・ 実現したい体験とズレがないか ・ ユーザーがどこで迷うか分かる 🔄 フローの違和感 ・ 実際の画面遷移で気づく不自然さ 🕳️ 仕様の漏れ ・実装して初めて見つかる考慮漏れ パターンA、パターンBの時はどうする? 🚀 性能の課題 ・動かして分かるパフォーマンス問題 この実装だとまずそう... もちろん Figma などのデザインでも良いが、動くとより具体的になる © LayerX Inc. 動くものこそ正義 13

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高速に改善 デモをする場がたくさんある 完璧でなくても 動く形で見せる → 早い段階で フィードバック → 改善サイクルを 高速に回す 体験が更に良くなる ✨ © LayerX Inc. 動くものこそ正義 毎日の夕会でのデモコーナー 毎週金曜夕方のレビュー会 社内のメンバーがお客様 14

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2. チームの士気上げ

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営業メンバーに 新しい武器 を持たせることができる 武器(PC ログと実打刻の差分集計)+ 強化素材(打刻補助機能 を上乗せ) → WOW を上乗せして選ばせる理由を作る 💬 「この機能があるおかげで、失注していた案件を再び動かせそうです」 💬 「この新機能のおかげで、トライアル導入に進んでいただけました」 © LayerX Inc. チームの士気上げ 17

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他メンバーに良い意味でプレッシャーを与える 動くものを速く出すと、自然とチームの中に「いい緊張感」が生まれます。 © LayerX Inc. チームの士気上げ メンバーA 「ドヤ(^∀^)」 → 他メンバー 「もうそこまで!?」 「めっちゃ良い...」 → チーム全体 「ヤバい自分もやらないと...!」 デモが多くなる → FBから体験が改善する リリースする機能が増える → お客様が幸せになる 18

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3. 速度だけで信頼が生まれる

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「すぐに形になること」そのものが信頼に直結する ⚡ 速度 = 🏆 信頼 プロダクトではなくチームの開発姿勢への信頼 実装速度はただの作業効率ではなく、信頼を勝ち取る武器になり得る © LayerX Inc. 速度だけで信頼が生まれる 20

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「とりあえず作る」とは何か

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「とりあえず作る」 ❌ これではない ✅ これ © LayerX Inc. 適当に作る 品質を無視する 設計を考えない 動くものを速く作る フィードバックループを短縮 完璧を求めない勇気 22

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「とりあえず作る」 を実践するための Tips

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1. スコープを最小化する 全機能を一度に作る 本当に必要な機能から始める © LayerX Inc. 土台の上に積み重ねていくイメージ 全て揃わないとリリース出来ない場合は FeatureFlag 等で対応 24

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2. 完成度より速度を優先する場面を見極める 品質優先すべき 慎重に確実に実装 速度優先が有効 素早く試して、高速に改善 © LayerX Inc. Tips データの整合性 セキュリティ 外部APIとの連携 新機能の検証 UIの使い勝手確認 ユーザーニーズの探索 25

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3. AI を活用する Claude Code © LayerX Inc. アイデアから実装までの時間を短縮 プロトタイプ作成が数時間 → 数十分に git worktree などと組み合わせれば 裏で勝手に作ってくれる 「とりあえず作る」がさらに高速化 26

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まとめ

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まとめ 「とりあえず作る」ことは 認識を揃えるための起点であり、見えていなかった課題を引き出すトリガーであ り、議論を深め、チームの温度感を上げ、そして信頼を積み上げていける最強の行動 「とりあえず作る」がすべてを加速させる 💪 © LayerX Inc. 28