Slide 1

Slide 1 text

やらなきゃ損! S3利用料削減シミュレーション 株式会社 DELTA 浜崎 春哉 渋谷スクランブルスクエアでビール片手に LT会!2024.02.15

Slide 2

Slide 2 text

自己紹介 浜崎春哉(はまさき はるや) インフラエンジニア歴 5年目 株式会社DELTA(@delta_sevenrich)という会社でAWSコスト削減をやっています。 ※先日、一日の業務に密着した動画が公開されました!

Slide 3

Slide 3 text

公式サイトはこちら ▶

Slide 4

Slide 4 text

コスト削減代⾏サービスやってます 削減可能⾦額の無料診断はこちらから ▶

Slide 5

Slide 5 text

先⽇のイベントで代表の丹が登壇しました! 削減可能⾦額の無料診断はこちらから ▶

Slide 6

Slide 6 text

簡単な設定のみで AWSの利用料が削減されたら嬉しくないですか?

Slide 7

Slide 7 text

AWS S3 の設定で実現できるかもしれません。

Slide 8

Slide 8 text

AWS S3にある設定を導入したとき、 利用料を下げることはできるのか どれだけ下がるのか を簡単にシュミレーションする方法を紹介します。

Slide 9

Slide 9 text

簡単な設定のみで、どうやってS3の利用料を下げるの?

Slide 10

Slide 10 text

既存のS3バケットにライフサイクルルールを設定して、 バケット内のオブジェクトを別のストレージクラスに移行します。

Slide 11

Slide 11 text

ライフサイクルルールとは S3のオブジェクトを別のストレージクラスに移行や、削除するタイミングを定義するルールのセットです。

Slide 12

Slide 12 text

ストレージクラス Amazon S3には使用ケースやアクセス頻度に応じた複数のストレージクラスがあります。 それぞれストレージ料金、データ取り出し料金、データ取り出しにかかる時間などが異なります。 例 S3 標準:アクセス頻度の高いデータ向け
 S3 標準-低頻度アクセス:アクセス頻度の低いデータ向け
 S3 Glacier Instant Retrieval:即時アクセスを必要とするアーカイブデータ向け
 S3 Glacier Deep Archive:数時間で取り出し可能な長期アーカイブやデジタル保存用


Slide 13

Slide 13 text

ストレージクラス Amazon S3には使用ケースやアクセス頻度に応じた複数のストレージクラスがあります。 それぞれストレージ料金、データ取り出し料金、データ取り出しにかかる時間などが異なります。 例 S3 標準:アクセス頻度の高いデータ向け
 S3 標準-低頻度アクセス:アクセス頻度の低いデータ向け
 S3 Glacier Instant Retrieval:即時アクセスを必要とするアーカイブデータ向け
 S3 Glacier Deep Archive:数時間で取り出し可能な長期アーカイブやデジタル保存用
 標準ストレージより、ストレージ料金が低い。データ取り出しに時間や追加料金のコストが発生する。

Slide 14

Slide 14 text

ストレージクラス Amazon S3には使用ケースやアクセス頻度に応じた複数のストレージクラスがあります。 それぞれストレージ料金、データ取り出し料金、データ取り出しにかかる時間などが異なります。 例 S3 標準:アクセス頻度の高いデータ向け
 S3 標準-低頻度アクセス:アクセス頻度の低いデータ向け
 S3 Glacier Instant Retrieval:即時アクセスを必要とするアーカイブデータ向け
 S3 Glacier Deep Archive:数時間で取り出し可能な長期アーカイブやデジタル保存用
 標準ストレージより、ストレージ料金が低い。データ取り出しに時間や追加料金のコストが発生する。 ミリ秒でのデータアクセス(標準と同様)が可能のため、移行 によるパフォーマンスへの影響なし

Slide 15

Slide 15 text

アップロードから一定時間が経ち、アクセスが少なくなったオブジェクトを S3標準 → S3 標準 – 低頻度アクセス / S3 Glacier Instant Retrieval へ移行するライフサイクルを設定することで S3の利用料が下がる可能性があります。

Slide 16

Slide 16 text

アップロードから一定時間が経ち、アクセスが少なくなったオブジェクトを S3標準 → S3 標準 – 低頻度アクセス / S3 Glacier Instant Retrieval へ移行するライフサイクルを設定することで S3の利用料が下がる可能性があります。 どうやって確認する?

Slide 17

Slide 17 text

S3ストレージ分析が使えます!

Slide 18

Slide 18 text

S3ストレージ分析とは バケット全体(プレフィックスとタグによって対象を絞ることも可能)の オブジェクトのアクセスパターンを分析 し、結果のCSVファイ ルを指定したバケットに出力してくれるS3の機能です。 


Slide 19

Slide 19 text

設定手順 いたって簡単

Slide 20

Slide 20 text

分析レポート

Slide 21

Slide 21 text

分析レポート ObjectAge:オブジェクトの経過時間グループ。 Storage_MB:合計ストレージ容量 DataRetrieved_MB:データ取り出し量 GetRequestCount:GETリクエスト数 ※128KBより小さいオブジェクトは移行対象外のため、レポートの値には反映されません。

Slide 22

Slide 22 text

ストレージ/GB GET/1000リクエスト データ取り出し/GB S3 標準 0.025 0.00037 - S3 標準 - 低頻度アクセス 0.0138 0.001 0.01 S3 Glacier Instant Retrieval 0.005 0.01 0.03 ※単位はUSD、東京リージョンの料金です。 ストレージクラス毎の料金 レポートの値とこの料金を使用して、ストレージクラス移行後の料金を計算します。

Slide 23

Slide 23 text

コストシミュレーション S3 標準 - 低頻度アクセス S3 Glacier Instant Retrieval

Slide 24

Slide 24 text

コストシミュレーション S3 標準 - 低頻度アクセス S3 Glacier Instant Retrieval コスト効率が最もよい

Slide 25

Slide 25 text

注意!

Slide 26

Slide 26 text

移行リクエスト料金に注意! ストレージクラス移行の際は、移行リクエストに費用がかかります。 移行するオブジェクト数1000あたりこちらの費用が発生します。 S3 標準 - 低頻度アクセス S3 Glacier Instant Retrieval 0.01 USD 0.02 USD 例えば、1億オブジェクトをS3 Glacier Instant Retrievalに移行する場合… 2,000USDかかります。

Slide 27

Slide 27 text

移行リクエスト料金に注意! ストレージクラス移行の際は、移行リクエストに費用がかかります。 移行するオブジェクト数1000あたりこちらの費用が発生します。 S3 標準 - 低頻度アクセス S3 Glacier Instant Retrieval 0.01 USD 0.02 USD 例えば、1億オブジェクトをS3 Glacier Instant Retrievalに移行する場合… 2,000USDかかります。 移行するオブジェクト数っていくつだろう…?

Slide 28

Slide 28 text

S3インベントリが使えます!

Slide 29

Slide 29 text

S3インベントリとは S3バケット内に保存されたオブジェクトのメタデータ一覧を定期的にレポーティングする機能です。 この機能によりCSVやParquet形式でS3バケットに出力されたレポートを Athrenaで分析することで、移行対象のオブ ジェクト数をカウントできます。

Slide 30

Slide 30 text

結果 S3 Glacier Instant Retrievalに移行した場合の移行リクエスト料金 83,642,521 * 0.02/1,000 = 1,673 USD (約240,000円)

Slide 31

Slide 31 text

まとめ ・S3のオブジェクトをS3 標準 – 低頻度アクセス、S3 Glacier Instant Retrievalストレージクラスに移行することで、 S3利用料を削減できる可能性があります。 ・S3ストレージ分析、S3インベントリ機能を使用することで、利用料が下がるのか、どのくらい下がるのか、移行に いくらかかるのかを移行前にシミュレーションできます。 ・シミュレーションの結果から、 S3ストレージクラスの移行をやるべきかの判断ができます。

Slide 32

Slide 32 text

負債解消について⾃慢しあう「Hack@DELTA」 ビジネスと技術をハックするエンジニアが 「好きなハックを語る」定期イベントです 次回は2⽉22⽇(⽊)お申込みはこちらから ▶