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SREを知らずに SREマネージャーになっ た話 〜求められたのは技術力より◯◯だった〜

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経歴 2013年 webサービス系の会社に新卒で join ゴリゴリに開発、ゴリゴリに PM 2021年 株式会社マネーフォワードに join toC事業部の開発部長( EM) 2024年 全社インフラ組織の SRE部の部長 得意技術スタック Backend(Java,Kotlin,Go) 小沼小織/Onuma Saori 株式会社マネーフォワード Platform and Reliability Engineering本部 Product SRE部 部長

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・SRE未経験でSRE組織のマネージャーになってしまった話を赤裸々に します
 ・これからマネージャーをやってみたい、 SREをやってみたい方に、勇 気を持ってチャレンジしてもらいたいと思って発表します 
 ・よろしくお願いします 
 今日のLT

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・異動希望を出した 
 
 ・SRE組織側は「開発チーム経 験のあるマネージャー」を求め ていた
 
 今から約一年半前に異動 
 なぜSRE組織のマネージャーに? こんなラフな異動希望でも通してくれる温かい会社です。ありがとうございます

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色んな落とし穴がありました

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①自分の考えや意見に自信がなくて、何も意見を表明できない 
 
 ・マネージャーという意思決定者であっても、 SRE分野において未 経験であるという事実が肯定感を下げ、何も言えない 
 ・信頼関係が作れていない状態だと、「何か間違ったことを言うとハ レーションがあるのではないか」という懸念があり、何も言えない 
 未経験者が陥りやすいであろう「落とし穴」

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②GoogleのSRE本を読み、全てに絶望する 
 
 ・SRE人材に求められるスキルの高さに驚愕する 
 ・「骨子」「原則」「実践」が入り混じっているので、何をどう取り込 めばいいのか分からない 
 ・全てやろうとして、理想と現実のギャップに挫折する 
 
 未経験者が陥りやすいであろう「落とし穴」

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③「SRE=何でも屋・便利屋」になってしまう 
 
 ・その場を丸く収めようとして、依頼やタスクを「受けすぎてしまう」 
 ・「SREエンジニア」に対しての期待値が人や組織によって異なって いるので、全てに応えようとして中途半端な動きになる 
 未経験者が陥りやすいであろう「落とし穴」

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自信がない  → 本を鵜呑みにする  → 上手くいかない  → せめて期待値を全部クリアし よう!と頑張る  → 上手くいかない  → 自信がなく なる → … 負のループ

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続けていく内に見えるものがあった

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・技術やhowに偏らず、チーム全体の目的や状況や whyに注 目できる
 
 ・素人だからこそ、「なぜこのやり方?」「なぜこのタイミング?」 という問いをストレートにできる 
 (この分野は素人ですが …と嘘偽りなく言える!) 
 「逆に未経験だからこそ見えた」こと

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・技術判断( whatとhow)はメンバーとテックリードを信頼して任 せて、組織的支援 に集中
 
 ※但し、握るべき技術判断はきっちり握る。特に QCDとリスクの 明確化は綿密にやる 
 実際に取り組んだこと

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1. コンテキストと目的の明確化 ● 戦術やタスクの「なぜやるのか?」「どこを目指すのか?」を 一緒に言語化する ● 開発チームや経営陣とのブリッジを担い、背景や期待値を伝 える 組織的支援とは

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2. 正しい“優先順位”をつける支援 ● 課題や改善案が山のようにある中で、チームが戦略的に選 べるようサポートする ● 例えば「今年は技術的負債の返却が会社としての大方針。 よってレガシー基盤の脱却が最優先」など、上位方針と整合 させた戦略を言語化し、チームに伝える 組織的支援とは

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3. 役割・責任・期待値の可視化 ● 「誰がどこまで担うのか?」を曖昧にしない(例: SREとDevの 分界点、マネージャーとリーダーとメンバーの責務範囲) ● メンバーが安心して自律的に判断・行動できるようにする 組織的支援とは

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「チームが自律的に強くなる仕組みと空気をつくること」 
 つまり、組織的支援を一言でまとめると…

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個人の成長 
 ・時間を見つけて k8sやネットワーク周りを徹底的に勉強して、技術的にも 多少自信がついた(技術力はないよりはあるほうが絶対にいいです) 
 ・会社のSRE戦略を任せてもらえるようになった 
 
 チームの成長 
 ・メンバーそれぞれが担当プロダクトの SRE戦略を自律的に立案し、実行で きるようになった 
 約一年後の成長。今どうなったか

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心構え:完璧を目指さず、正直に、誠実に、仲間として関わる 
 
 能力①:関係構築力 
 
 能力②:コンテキスト把握(全社戦略、世間のトレンド、期待値)と状況整理 力(事実と主観を分ける、課題感から課題を定義する) 
 
 能力③:再現性のある仕組みを作る力(抽象化、言語化) 
 
 SRE組織のマネジメントのスタートに必要だった「心構え」と「能力」

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SREを知らずに SREマネージャーになっ た話 〜求められたのは 技術力より組織的支援 だった〜