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Amazon Q Developerと一緒に始める 初心者向けコストアセスメント術 2025/09/02 松波 花奈 (おつまみ) 1

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松波 花奈 (おつまみ) 所属: クラスメソッド株式会社 役職: ソリューションアーキテクト 専門: セキュリティ・コスト最適化 一言: 7/23から札幌に滞在しています。 自己紹介 2

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Amazon Q Developer、やるやん。 この登壇で伝えたいこと 3

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Inform(可視化・情報収集) クラウドの利用状況とコストを見える化 タグやアカウント単位でコストを配分 Optimize(最適化) 不要リソース削除、適切なサイズ調整 RI/SPなどの割引活用 Operate(実行・運用) 組織全体でFinOpsを実践するルール策定 エンジニア・財務・ビジネスの協力文化 3フェーズを継続的に改善 コスト最適の一般的な手法 4

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可視化なくして、コスト最適化できず 5

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可視化のポイントは、何をどこまで可視化するのか、という点にあります。可視化のための手間や 得られた情報の保存にかかる費用など、すべてを可視化することが逆に最適化の足かせになってし まうことも考えられます。 無駄な監視や情報収集をしないために、まずは可視化の目的、すなわち、 「どのような情報が得られたらどのようなアクションを実施したいのか」 という点を明確に定めることで、必要な情報や粒度などが自然と定まります。 引用: AWS コスト最適化ガイドブック p.42 どこまで可視化が必要か? 6

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ツール メリット デメリット AWS Cost Explorer • 設定不要ですぐ使える • AWS標準機能 • 無料 • 詳細分析に限界 • カスタマイズ性が低い CUR + QuickSight • 詳細データ分析可能 • 自由なダッシュボード作成 • 初期設定が複雑 • 運用コスト発生 3rd Party 製品 • 高度な分析機能 • マルチクラウド対応 • 専門的なサポート • 追加コスト発生 • データ連携の設定が必要 AWSにおける可視化ツール 7

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初心者はどのサービスを使えばいいのか? 8

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Amazon Q Developer(生成AI)に 頼ってみませんか? 9

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Amazon Q Developerとは?

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Amazon Q Developerが解決する課題と機能 よくある課題 Q Developerができること 属人化したトラブル対応・運用ノウハウ エラーメッセージ/ログの自動解析、対応案の提示 若手や非経験者の立ち上げが遅い IDE内チャット/コード補完/自然言語による学習支援 テストコード・ドキュメント整備が後回し 自然言語からのテスト生成・コメント/Doc生成補助 Javaや.NETのレガシー資産が技術負債に Javaバージョンアップ/.NET移植の自動化支援 IaCやCI/CD構成のナレッジ不足 CLIやコード例の自動生成・設定支援 セキュリティ診断・修正に時間がかかる 脆弱性検出+修正提案をコード単位で実施 技術調査に時間がかかる/情報が分散 AWSドキュメントやベストプラクティスの即時検索 コスト分析・最適化の知識不足 コスト最適化提案の自動生成 AWS に特化した生成 AI アシスタント 11

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引用: 生成 AI コーディングアシスタント Amazon Q Developer をグラレコで解説 - builders.flash☆ - 変化を求めるデベロッパーを応援するウェブマガジン | AWS 実行環境とサポート機能 12

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引用: 生成 AI コーディングアシスタント Amazon Q Developer をグラレコで解説 - builders.flash☆ - 変化を求めるデベロッパーを応援するウェブマガジン | AWS 利用料金 13

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実践!コストアセスメントの流れ

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[期間(yyyymmdd)]から[期間(yyyymmdd)]の期間でコスト最適化分析を実施し、 マークダウン形式のレポート (レポートファイル名:AWS_Cost_Optimization_Report_[YYYYMM].md)を作成してください。 **重要な制約事項:** - 実際のAWSリソースの変更・削除・停止は一切行わないでください - 分析とレポート作成のみを実施してください - 提案は具体的なコマンド例を含めますが、実行はしないでください **実施内容:** 1. 指定期間のコスト分析(サービス別内訳)- 読み取り専用 2. 各サービスの現在のリソース構成確認 - 読み取り専用 3. 具体的なコスト削減提案(実装コマンド例を含むが実行しない) 4. 実施スケジュールとリスク評価 5. 期待削減効果の算出 6. お客様向けレポートをマークダウンファイルで出力 **使用可能なAWS CLI操作:** - describe系コマンドのみ(get, list, describe) - Cost Explorer API(読み取り専用) - 請求情報の取得(読み取り専用) **レポート内容:** 生成されるレポートは以下の構成で統一されます 1. **エグゼクティブサマリー** 2. **コスト分析**(期間指定) 3. **現在のリソース構成** 4. **コスト最適化提案**(優先度別) 5. **実施スケジュール** 6. **リスク評価** 7. **期待削減効果** 8. **推奨アクション** 9. **次回レビュー** プロンプト例 15

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デモ!(Amazon Q Developer CLI)

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Before(手動分析) Cost Explorerを手探りで操作 データの解釈に時間がかかる 改善ポイントがわからない → 分析時間: 2-3時間 After(Amazon Q Developer活用) 対話形式で簡単操作 要点整理がはやい 具体的な改善策を提案 → 分析時間: 30分 使ってみた所感 17

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ハルシネーションが発生することもある コスト分析までは概ね事実(データ)に基づいているが、コスト最適化提案などは誤ったことを言 っている時もある。全てを鵜呑みにしない。 毎回出力結果が異なる プロンプトでフォーマットは定義しているが、出力内容が同じではない Q CLIの会話履歴保存と読み込みで同じような出力結果がでないか検討中 参考:[アップデート] Amazon Q Developer CLI の /save と /load コマンドで異なる環境に会話履 歴を移行してみた | DevelopersIO 改善したいところ 18

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・Amazon Q Developerで初心者でも簡単にコスト分析が可能 自然言語による対話でCost Explorerを活用、分析時間を2-3時間から30分に短縮 ・テンプレート化したプロンプトで安全かつ一貫した分析 読み取り専用での分析から始め、既存リソースへの影響なしに ・ハルシネーションが起きたりと100%は信頼できないけど、相棒とし て使う分にはいいかも まとめ 19

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