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© LayerX Inc. 翻訳‧対話‧越境で 強いチームワークを作ろう! あらたま @ Backlog World 2025

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© LayerX Inc. 2 株式会社LayerX バクラク事業部 EM(エンジニアリングマネージャー) 📝ソフトウェアエンジニアとしてキャリアをスタートし、前 職では執⾏役員CTOを務めた。現在はLayerXにて「バクラク 申請‧経費精算」のEMを担う。 著書に「エンジニアリングマネージャーお悩み相談室 ⽇々の 課題を解決するための17のアドバイス」。 🤝EMゆるミートアップ 🪩EMConf JP 2026(2026/03/04@TOC有明) 新多真琴(あらたま) @ar_tama ⾃⼰紹介

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チームワーク

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チームワーク みんなでワイワイ するのが楽しい ⼀⼈では困難な仕事 にも取り組める ⾏き違いを防ぎたい 効率よく仕事したい

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なんのための「チームワーク」?

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6 © LayerX Inc. ● なぜこのチーム(あるいはプロジェクト)が組成されたのか ● このチームには何が期待されているのか、挙げたい成果はなにか ⼿前にあるはずの「我々はなぜここにいるのか」 なんのための「チームワーク」?

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7 © LayerX Inc. ● チームが存在するということは、出すべき成果があるということ ● せっかく集うなら、1+1=100の成果にしていきたいし、成果を出し続けられる状態にしたい ● 成果=解くべき課題を特定するスキル×課題を素早く‧多く解決するスキル ● 課題を素早く‧多く解決するために、「関係の質」を⾼めたい チーム=成果の単位 なんのための「チームワーク」?

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8 © LayerX Inc. ● 周囲が⾃分の期待する仕事をやってくれない、またはその逆 ● ⾃分が振られて嫌な仕事は、きっと他の⼈も嫌だろう……と仕事を抱えてしまう ● 他部署の⼈が無茶振りばっかりしてくるので、優先順位がすぐに⼊れ替わる ● 仕様やデザインが決まるまでに時間がかかって、実装にしわ寄せがくる ● やったほうがいいことがたくさんあるけど、周りに遠慮して⾔えない etc.. チームの歩みを妨げるものはさまざま

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9 © LayerX Inc. おおよそ以下のようなサイクルを繰り返す 1. [翻訳]⽬標を⾃分たちの⾔葉で捉え直して、達成のために必要なことを明らかにする 2. [対話]お互いの特性を知り、役割を明確化する 3. [越境]分担した役割を越えて助け合う、期待をかけ合う 4. [翻訳]成果を明らかにして、周囲に適切な抽象度で伝える 「関係の質」を⾼めるために必要なこと 翻訳 対話 越境

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10 © LayerX Inc. [翻訳] ⽬的‧⽬標を明らかにする ● 売上⽬標、継続率‧離脱率…… ○ 込められた意味を⾃分たちで語れないと、⽬標は「ただの数値」のまま ● ⾃分たちで捉え直して、意味を込め直して、初めて「⽬標」になる 翻訳

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11 © LayerX Inc. [翻訳] ⽬的‧⽬標を明らかにする ● たしかに、⽬的を同じくしなくても、仕事は前に進むけど…… ○ デザインする+実装する=機能ができる ○ 1+1=2のまま ● ⽬的=ゴールを共有できると、逆算して何が必要かを考えられるようになる ○ PMからの要求は満たせても、ユーザーが本当に使ってくれる機能にはならないことも ○ 「なぜ作るのか」が共有されると、伝⾔ゲームにならずに済む 翻訳

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12 © LayerX Inc. ● ⾃分たちは、どんな成果を出すことを期待されているチームか? ● ⾃分たちがいま追っている⽬標は?それにはどのような意味が込められているか? ● あなたが担当している仕事(‧プロジェクト)は、なぜユーザーから必要とされているのか? [翻訳] やってみよう 翻訳

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13 © LayerX Inc. ● チームとは、異なる特性を持つ、複数の個⼈の集まり ● 特性が異なる ○ =異なる価値観‧異なるバックグラウンドを持っている ○ =同じ⾔葉でも受け取り⽅が異なる(ことがある) 「機能の完成」という⾔葉 ひとつとっても、きっとはじめは基準がバラバラ ● ⼀通りのデモができるまで? ● 検証を⼀回しするまで? ● リリースして、ユーザーに使われるまで? [対話]お互いの特性を知り、役割を明確化する 対話

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14 © LayerX Inc. ● たしかに、お互いの特性を知らなくても、仕事は前に進むけど…… ● ハードスキル(⽬に⾒えるスキルや役割)以外の役割分担は、意外なほど曖昧なことが多い ● たとえば、好む「仕事の頼まれ⽅」は⼈によって異なる ○ 不確実要素をなるべく減らしてから依頼してほしい⼈ ○ やり⽅をあれこれ指⽰されるのを苦⼿に感じる⼈ ● 互いの特性を知って適切に組み合わせられたら、エネルギーが効率よく循環しそう! [対話]お互いの特性を知り、役割を明確化する 対話

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15 © LayerX Inc. ● チームメンバーをそれぞれ思い浮かべてみよう ○ その⼈は、どの領域に責任を持っている⼈? ○ ⾃分がその⼈を助けられることは? ○ ⾃分がその⼈に助けてほしいことは? [対話]やってみよう 対話

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16 © LayerX Inc. ● お互いの責任範囲を知れば、それをあえて踏み越えることもできる ○ 相⼿が⼤変なときに⼿を差し伸べることもできるし ○ 相⼿が⼩さくまとまってしまっているときに発破をかけることもできる [越境]⼿を伸ばし合う‧フィードバックし合う 越境

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17 © LayerX Inc. ● たしかに、お互いの領分をキッチリ守っていても、仕事は前に進むけど…… ○ どんなに役割分担を進めても、待ち時間や「間に落ちるボール」が存在する ○ ボールの処理が⽢いと、本来必要のないはずの「⼩さな遠慮‧⼩さな不満」が堆積する ■ プロジェクトの進みを少しずつ遅くする毒になる ● 「この⼈、肝⼼なところで仕様を決め切ってくれないな……」ではなく、期待として相⼿に伝えら れたら、プロジェクトはより推進⼒を得られる [越境]⼿を伸ばし合う‧フィードバックし合う 越境

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18 © LayerX Inc. [PR] 対話と越境の⼟台となる「相互理解ワーク」「期待交換ワーク」の事例を紹介しています☺ [越境]⼿を伸ばし合う‧フィードバックし合う 越境

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19 © LayerX Inc. ● ⾃分はチームメンバーから、何の責任を果たすことを期待されている? ○ (考えた内容は、ぜひチームへも共有してみてくださいね!) ● チームメンバーに「もっとこうしてほしいのに」「なんでやってくれないんだろう」と思っている ことは? ○ どのように伝える? ○ もし⾃分が肩代わりすると、チームにどんな影響がある? [越境]やってみよう 越境

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20 © LayerX Inc. ● 機能開発における「リリースしました!」はゴールではなく、スタートライン ○ リリースとは、成果物が⽣まれた状態 ○ ユーザーに価値が届いて初めて、成果となる ● 「成果物から得られた結果」を成果とするなら、機能の利⽤率も売上も等しく成果といえる [翻訳]成果を明らかにして、周囲に適切な抽象度で伝える 翻訳 利益 コスト 売上 購⼊率 購⼊頻度 クラウド 費⽤ ツール費 雑なKPIツリーの例

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21 © LayerX Inc. ● たしかに、成果を詳しく語れなくても、仕事は前に進むけど…… ● ⾃分の仕事が事業‧会社の成⻑をどのように助けたのかまで話せるようになると ○ はじめに掲げた「⽬的」「ゴール」の解像度が上がる ○ 事業‧会社との⼼の距離が縮まり、内発的動機が引き出される ■ 「やらされ仕事」から「⾃分が選んだ仕事」に変わる [翻訳]成果を明らかにして、周囲に適切な抽象度で伝える 翻訳

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22 © LayerX Inc. ● いまのプロジェクトが終わったとき、⾃分たちは成果物を通じてどんな成果を⽣んでいる? ● ⽣んだ‧⽣む成果の抽象度(ツリー)を⼀段ずつ上げていくと、どんな指標になる? [翻訳]やってみよう 翻訳

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23 © LayerX Inc. 1. [翻訳]⽬標を⾃分たちの⾔葉で捉え直して、達成のために必要なことを明らかにする 2. [対話]お互いの特性を知り、役割を明確化する 3. [越境]分担した役割を越えて助け合う、期待をかけ合う 4. [翻訳]成果を明らかにして、周囲に適切な抽象度で伝える チームの歩みを妨げるものを、翻訳‧対話‧越境で取り除いていく (再掲)「関係の質」を⾼めるために必要なこと 翻訳 対話 越境

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24 © LayerX Inc. これってもしかして…… 翻訳‧対話‧越境はチームワークマネジメントにも通じる 「チームワークマネジメント」とは?概要をわかりやすく解説 より

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25 © LayerX Inc. これってもしかして…… 翻訳‧対話‧越境はチームワークマネジメントにも通じる 翻訳 対話 対話‧越境 対話 越境 「チームワークマネジメント」とは?概要をわかりやすく解説 より

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26 © LayerX Inc. ● 関係の質は⾏動の積み重ねによってのみ変わる ○ 翻訳‧対話‧越境を実践すればするほど、チームに経験値が溜まっていく ● ⾏動の質はフィードバックによってのみ変わる ○ 遠慮していては質を⾼めるチャンスを逃してしまう 同じ⽬的に向かって皆で⾏動をたくさん重ねれば、それだけ速く遠くに⾏ける⛰🏃 ⾼い成果を⽣み続けるために「関係の質」=チームワークに着⽬する おわりに