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品質よもやま話 #24:ANDで考える LOVE会スピーチ 2021年6月17日 中野康雄

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今回の「品質よもやま話」

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昨日6/16(水) CulTechの協力で開催 約50名の方にお集まりいただいた

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アジャイル開発についてこれから学習予 定でたったため、基本的なところから知 識が不足しており、本日の短くまとめられ た勉強会は全体像が把握できて大変勉 強になりました。 スクラムマスターの役割が思っていたも のと少し違っていたのが印象的です。 簡単にアジャイルを説明するだけでなく、 なぜ生まれてなぜその考え方が今必要か というところの説明をして頂き共感できま した。 開発手法によらず、顧客とチームの満足 度を上げるための改善活動が必要では ないかと思いました。ARI社内のアジャイ ルでの成功事例も聞いてみたいです。 Don’t do agile, be agile. アジャイル開発を行うのが目的ではなく、 アジャイルな状態にすることが重要。 「「あなたvs私」ではなく、 「問題vs私たち」へ」 というメッセージが印象に残りました。 ウォーターフォールとの違い、各開発手法 のメリット・デメリットを感じました。プリ セールス/見積作成・契約/開発(PM担 当)/納品までを担当し、アジャイル開発 を行う上での留意点や本質的なゴール設 定など、本日の勉強会で沢山の気づきと 反省点がありました。 多くの反応をいただいた

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資料は Speakerdeckで 公開中 アジャイル開発 実はまだ・・・ という方 是非 ご活用ください https://speakerdeck.com/yasuoyasuo/aziyairukai-fa-tosukuramu-ru-men

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©AR Advanced Technology All Right Reserved. スクラムの実践において陥りやすい3つの罠  スクラムが形式的、儀式的になる • スクラムガイドはあくまでもルールブックでしかない • プレイブック(実際の運用戦略)は各チーム自身で考える  プロダクトオーナー vs 開発チームの構図に陥いる • 最新版では「開発チーム」という言葉をなくした意図 • 3つの役割に分けているのは、仕事に線をひくためではない • 計画と実行を分けないことがアジャイルの基本思想 • 「あなた vs 私」 ではなく、「問題 vs 私たち」へ  スクラムマスターがスクラム警察もしくは雑用係に陥る • スクラムを回すことが仕事になってしまう • より高次の組織的目標にコミットするような動機づけと導き • スクラムマスター同士の社内コミュニティで経験や学びを共有 これはスクラムに限った話ではない。今すぐ現場に活かせる考え方。 引用:平鍋健児;野中郁次郎;及部敬雄.アジャイル開発とスクラム第2版顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント 勉強会 資料抜粋

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©AR Advanced Technology All Right Reserved. 〇〇〇〇の実践において陥りやすい3つの罠  ____________が形式的、儀式的になる • ____________はあくまでもルールブックでしかない • プレイブック(実際の運用戦略)は各チーム自身で考える  リーダー vs チームの構図に陥いる • 最新版では「開発チーム」という言葉をなくした意図 • 3つの役割に分けているのは、仕事に線をひくためではない • 計画と実行を分けないことがアジャイルの基本思想 • 「あなた vs 私」 ではなく、「問題 vs 私たち」へ  マネジメントやバックオフィススタッフが____________警察もしくは雑用係に陥る • ルールを回すことが仕事になってしまう • より高次の組織的目標にコミットするような動機づけと導き • ____________同士の社内コミュニティで経験や学びを共有 結局これはどういう問題なのか? 引用:平鍋健児;野中郁次郎;及部敬雄.アジャイル開発とスクラム第2版顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント スクラムに関係する 言葉を除いてみた

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プロダクトマネジメントという本で、 メリッサ・ぺりという方が提唱した言葉 機能をリリースすることや、 自称ナイスアイデアを作ることに集中し その機能が生み出す アウトカム(成果) について考えていない状態 ≒アウトカムではなく、アウトプットに 意識が集中してしまっている状態 ビルドトラップとは・・・ 2021年1月 よもやま話より

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リソース アウトプット アウトカムを無視して この範囲を仕事だと認識してしまった状態 =ビルドトラップ How What アウトカム Why 技術 投入した資源 時間 努力 やる気 作ったもの 成果物 成果 目的 2021年1月 よもやま話より

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©AR Advanced Technology All Right Reserved. 個人の達成感や承認欲求よりも より高次元の組織目標や仲間への貢献に フォーカスできるかどうか?

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©AR Advanced Technology All Right Reserved. 21新卒のみなさんに 先般お話した内容をご紹介したい

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この本の前書きが 興味深かったので 紹介したい 21新卒講和より

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二重過程説(Double Process Theory) ヒトの認知や行動は大きく2つのシステム (プロセス)から形成されるという論 システム1:原始時代に最適化 無意識で自動的、迅速で直観的 システム2:文明時代に最適化 意識的に抑制、処理が遅く熟慮的 21新卒講和より

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(引用:独学大全より) 21新卒講和より

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ダイエットが難しかったり 欲望に負けてしまいがちなのは 脳が成熟していない場合 システム1の方が強いから 決してシステム2が機能していないわけではない 21新卒講和より

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我々は 直感と感情が優先する脳を持っていながら、 生得的な認知機能だけでは適応しがたい世界に、 言い換えれば理性と知識なしには 社会と文明を維持できない世界に生きている (引用:独学大全より) 21新卒講和より

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節制と自由 個人と組織 お金とやりがい プライベートと仕事 自分と他人 短期と中長期 個別と全体 品質とスピード 攻めと守り 積極性と慎重さ 発信力と聴く力 ・・・ 社会人として成長して いくとは このある種の矛盾との 付き合い方、 バランスのとり方を 体得していくこと だと言っても良い 21新卒講和より

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社会人として成長/成熟していくとは このある種の矛盾との付き合い方、 バランスのとり方を体得していくこと システム1とシステム2の 最適な制御方法を得ること だと言っても良い 21新卒講和より

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ウォーターフォールとは 人間をシステム1の生き物と仮定し システム2を期待していない作業方式 だとも言えなくはない(私が言うには)

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逆にアジャイルは 各個人に対する人間的成熟度、 すなわち システム1とシステム2のバランスが 最適に制御されていることを期待する考え方 だと捉えてよいのではないか?

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個人の持つ可能性とポテンシャルを 最大限引き出すことがマネジメントだとすれば 各個人の成熟に期待を寄せる アジャイル開発の考え方に 私は大きな可能性を感じてしまう

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©AR Advanced Technology All Right Reserved. 勉強会 資料抜粋

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各個人がシステム2を開放し 潜在能力を最大限に発揮する可能性に期待しつつ 人間の持つ不安定さに備えた手法を技術として蓄積する この両輪の追求こそが 我々の目指す「人と技術」を 真ん中におくARIの在り方

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「人と技術」 常にANDで考えるのがARI

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アジャイルへの挑戦は 難しいことはわかっているが 敢えて取り組みたい それが社員の皆さんの可能性を 最大限に引き出すことに貢献すると信じているから

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早く行きたいなら、一人で行け 遠くまでいきたいなら、みんなで行け by アフリカのことわざ

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品質よもやま話 #24:ANDで考える LOVE会スピーチ 2021年6月17日 中野康雄 今日の感想など 遠慮なく気軽に ChatWorkもらえたら うれしいです