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はてなの開発20年史と DevOpsの歩み id:daiksy 2025-04-15 DevOpsDays Tokyo 2025 1

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今日の講演の目的 ● 激動の時代。AIの進化により半年後の開発環境 がどうなってるのかすら予測がしづらい ● 少し立ち止まって、歴史をふりかえり、明日か らまた激動に身を委ねよう ● 歴史を手がかりに、自分たちの現在地を確認 し、次の一手に思いを巡らせる 3

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今日の講演の目的 ● DevOpsの歴史と株式会社はてなの現場の歴史 ○ 歴史を探る物差しとして語る ○ 皆さんご自身の経験を思い出しつつお付き合いください 4

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今日の講演の目的 5 登壇準備をはじめた3月初旬に生成した絵

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株式会社はてな ● 2001年創業 ● はてなブログ,はてなブックマークなどの自社 サービス ● 可観測プラットフォーム Mackerel ● 受託開発・運用 ● 生成AIを活用した新サービス 6

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提供開始から10年を超える「はてなブログ」「はてなブックマーク」など、個人ユーザー向けコンテン ツプラットフォームサービスを提供しています 7 「はてなブログ」はユーザーの「書きたい」気持ちに応えるブログサービス。⼿軽に書 きたい⼈も、しっかり書きたい⼈も満⾜できる便利な機能を備えています。シンプルか つモダンなブログサービスとして継続的な機能開発に取り組むとともに、検索流⼊に寄 与する要件への対応や機能改善、「はてなブックマーク」との連携など、ユーザーの書 いたコンテンツが読まれる仕組みも⽤意しています。 「はてなブックマーク」は国内最⼤級のソーシャルブックマークサービス。ニュースや ブログのなかから気になった記事をクラウド上に保存し、ほかのユーザーと共有するこ とができます。オンラインブックマークツールとしての利⽤だけでなく、時々刻々と移 り変わるインターネットの⼈気ページや旬の話題が集まるメディアとしても多くのユー ザーにご利⽤いただいています。

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8 Mackerel(マカレル) サーバーにおける各種ハードウェアやアプリケーションソフトウェアの性能をリアルタイムに 監視することができるSaaS型サーバー監視サービスです。使いやすいUIと効率的なAPIによる 総合的な監視体験と、より自動化されたインフラ基盤の構築を可能にするなど、その先進性に より多くの大手企業からの採用実績を持っています。 Mackerel 利⽤企業 サービスサイト(https://ja.mackerel.io/)より引⽤

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9 マンガビューワ GigaViewer マンガサイト、マンガアプリとしての魅力を引き出せるマンガビューワ「GigaViewer」は、 ユーザーが快適にマンガ作品を楽しむための各種機能に加え、サービス提供者の運用コストを 削減する管理機能、広告によるマネタイズ支援などにより集英社様、講談社様、小学館様など が提供するマンガサービスに採用されています。2017年から提供しているWeb版に加え、 2021年よりアプリ版をスタートしました。 GigaViewer for Web GigaViewer for Apps GigaViewerが採⽤されたマンガサービス 17社25サービス(24年11⽉時点)

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10 株式会社KADOKAWAとの共同開発 カクヨム(Web / アプリ) 小説投稿・収益還元プラットフォーム

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11 スマプラス 任天堂株式会社のゲーム連動サービスのデザイン、サービス企画、サービス開発に協力 ※Nintendo Switchは任天堂の商標です。 イカリング2 © 2017 Nintendo ⼤乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL / スマプラス © 2018 - 2019 Nintendo Original Game: © Nintendo / HAL Laboratory, Inc. Characters: © Nintendo / HAL Laboratory, Inc. / Pokémon. / Creatures Inc. / GAME FREAK inc. / SHIGESATO ITOI / APE inc. / INTELLIGENT SYSTEMS / Konami Digital Entertainment / SEGA / CAPCOM CO., LTD. / BANDAI NAMCO Entertainment Inc. / MONOLITHSOFT / CAPCOM U.S.A., INC. / SQUARE ENIX CO., LTD. / ATLUS / Microsoft / SNK CORPORATION. / Mojang AB / Disney イカリング3 © Nintendo Nintendo Switch™ソフト「⼤乱闘スマッ シュブラザーズ SPECIAL」(発売元:任 天堂株式会社)のゲーム連動サービス イカリング2 Nintendo Switchソフト「スプラトゥーン 2」(発売元:任天堂株式会社)のゲーム 連動サービス イカリング3 Nintendo Switchソフト「スプラトゥーン 3」(発売元:任天堂株式会社)のゲーム 連動サービス タイカイサポート Nintendo Switchソフト「スプラトゥーン 3」(発売元:任天堂株式会社)の⼤会⽀ 援サービス

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はてなでは、新規事業創出にも取り組んでいます。2024年10月には、生成AIを活用した発話分析ソ リューション「toitta」をリリースしました。 12

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DevOpsの簡単な歴史 ● 2001年: アジャイルソフトウェア開発宣言 ● 2006年: AWSサービス開始 ● 2009年: DevOpsの源流。 ○ Flickr社による講演「1日10回以上のデプロイを実現する開発・運用」 ● 2009年:第1回 DevOpsDays開催 (ベルギーにて) ● 2010年: 『継続的デリバリー』出版(原著) ● 2011年: HudsonからフォークしたJenkins誕生 ● 2014年: コンテナ元年 ○ Dockerの普及。Googleがk8sを開発(正式リリースは翌年) ● 2018年: 『LeanとDevOpsの科学』出版 13

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考えてみましょう ● 少し時間をとります ● あなたのチームや現場にとっての「重要な変化 の瞬間」を3つ考えてみてください。 ○ 技術でも、文化でも、組織でもOK。 ○ 転職を経験されたかたはそれによる変化を挙げてもOK 14

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はてなの開発史と 変化の旅にお付き合い ください 15

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DevOps前夜 16

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創業初期 ● 2001年 ○ アジャイルソフトウェア開発宣言 17 https://agilemanifesto.org/iso/ja/manifesto.html

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創業初期 ● 2001年 ○ はてな創業 ○ 京都リサーチパーク (ベンチャービジネス支援の施設)の 一室にある4平米のブース 18

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創業初期 ● 2001年 ○ daiksy。大学卒業後社会人に ○ ちなみにはてな入社ではない 19 😀

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創業初期 ● 人力検索はてな (2001年) 20

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創業初期 ● 人力検索はてな(現代版) 21

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創業初期 ● 2002年~2003年 ○ はてなアンテナ, はてなダイアリー ■ 創業者のjkondoが受託開発の合間にほぼ1人で開発 22

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創業初期 ● はてなダイアリー (2003年) 23

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はてな初期の 自作サーバー ● 京都オフィスの一角に今 も展示されている ● 自作フレームは販売もさ れ、しかもけっこう売れ たらしい 24

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2004年 ● 東京へオフィス移転 ● 28時間すべてのサービスを停止 ● レンタカーのハイエースに50台のサーバーを 載せて移動 25

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2004年 26

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2004年 27 サーバー設置完了次第、 サービスを開始いたします。

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28 https://www.slideshare.net/slideshow/hatena-infrastructer-from-the-beginning/549825#3

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2005年 ● はてなブックマーク 29

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2005年 ● はてなブックマーク ○ 2005-02-05: 合宿の企画 ○ 2005-02-06: 開発合宿開始 ○ 2005-02-08: 開発合宿終了 ○ 2005-02-09: 社内リリース ○ 2005-02-10: ベータリリース 30

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2005年 ● はてなブックマーク ○ 2005-02-05: 合宿の企画 ○ 2005-02-06: 開発合宿開始 ○ 2005-02-08: 開発合宿終了 ○ 2005-02-09: 社内リリース ○ 2005-02-10: ベータリリース 31 スピード感が すごい!!

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2006年 ● 『へんな会社の作り方』 ○ 立ったまま会議 ○ 開発合宿 ○ 毎日席替え(フリーアドレス) ○ ペアプログラミング ○ XPからの影響を強く受けている 32

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2006年 ● 『へんな会社の作り方』 ○ 立ったまま会議 ○ 開発合宿 ○ 毎日席替え(フリーアドレス) ○ ペアプログラミング ○ XPからの影響を強く受けている 33 当時はこれを やっているのは 「へんな会社」 だった

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DevOps以前のはてな ● 開発合宿によるスピード感 ● 「へんな会社」 ● 文化的にはDevOpsっぽい要素はあった ● この「へんな会社」の文化は今でも残っている 34

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DevOps時代の 開発体験の変化 と はてなの歩み 37

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DevOpsの簡単な歴史 ● 2001年: アジャイルソフトウェア開発宣言 ● 2006年: AWSサービス開始 ● 2009年: DevOpsの源流。 ○ Flickr社による講演「1日10回以上のデプロイを実現する開発・運用」 ● 2009年:第1回 DevOpsDays開催 (ベルギーにて) ● 2010年: 『継続的デリバリー』出版(原著) ● 2011年: HudsonからフォークしたJenkins誕生 ● 2014年: コンテナ元年 ○ Dockerの普及。Googleがk8sを開発(正式リリースは翌年) ● 2018年: 『LeanとDevOpsの科学』出版 38

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2007年 ● はてなのサーバーがデータセンターへ ○ 今度はサービス停止せず段階的に ○ 回線と電力が賄えなくなっていた 39

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2007年 40 https://www.slideshare.net/slideshow/hatena-infrastructer-from-the-beginning

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2007年のサーバー移転の様子 41

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2009年 ● DevOpsの源流 ○ Flickr社のジョン・アルスポー氏(Dev)とポール・ハモンド氏(Ops) がO'Reily Velocity Conferenceにて「一日に10回以上のデプロイを 実現するDevとOpsの協調」という講演を行う ○ 第1回 DevOpsDaysがベルギーで開催 42

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10 deploys per day Dev & ops cooperation at Flickr ツール 43

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10 deploys per day Dev & ops cooperation at Flickr ● 1. Automated infrastructure ○ 自動化されたインフラ ● 2. Shared version control ○ 共有のリビジョン管理 ● 3. One step build ○ ワンステップビルド ● 4. Feature flag ○ フィーチャーフラグ ● 5. Shared metrics ○ メトリクスの共有 ● 6. IRC and IM robots ○ リモートでのコミュニケーションを可能に。ログとアラートをIRCに 44

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10 deploys per day Dev & ops cooperation at Flickr 文化 45

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10 deploys per day Dev & ops cooperation at Flickr ● 1. Respect ○ リスペクト ● 2. Trust ○ 信頼 ● 3. Healthy attitude about failure ○ 失敗に対する健全な態度 ● 4. Avoiding Blame ○ 非難を避ける 46

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2010年 ● はてなにおけるDevOpsを象徴するイベント ● Performance working group (PWG) 初開催 ○ 現在も継続中 47

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PWG (Performance working group) ● インフラエンジニア(当時)とアプリケーションエンジニアが 同じダッシュボードを見ながら問題がないかを議論する ● いつもと違う傾向などがあれば、議論を経てインフラエンジニ アとアプリケーションエンジニアが協同として問題にあたる ● 定期開催 48

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PWG (Performance working group) ● 2010年当時 ○ プロダクトごとの開発チームとインフラ部 ○ 開発チームが主催 ○ アプリケーションエンジニア側から問題提起。インフラエン ジニアが対応を一緒に考え、チューニング方法や懸念点など をアドバイス 49

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PWG (Performance working group) ● 現在 ○ プロダクトごとの開発チーム ○ 開発チーム内にSREが所属している ○ アプリケーションエンジニアとSREが同じアラートを受け 取っているので、共有よりも運用のふりかえりの意味合いが 強い 50

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PWG (Performance working group) ● こういった運用で使われていたのが、Mackerelの前身となる 自社製のサーバーモニタリングツールだった ○ 社内システムとして2世代あり、3代目が製品化しMackerel ○ 下の画像は2代目 51

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2011年 ● Jenkins誕生の年 ● はてなでもこの年、HudsonからJenkinsに移 行したという記録が残っている ● 採用職種にDevOpsエンジニア 52

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2012年 ● 国内初のDevOpsDays Tokyo開催 ● はてな。Github Enterprise導入 ○ その後2019年にGithub.comへ移行 ● 全社的に継続的デリバリーを導入 ○ 2012年は日本で『継続的デリバリー』が出版された年 53

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54 https://speakerdeck.com/onishi/hatena-blog-development-flow

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55 https://speakerdeck.com/onishi/hatena-blog-development-flow

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56 https://speakerdeck.com/onishi/hatena-blog-development-flow

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57 https://speakerdeck.com/onishi/hatena-blog-development-flow

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継続的デリバリーの導入 ● 「開発プロセス勉強会」という社内イベントで 書籍『継続的デリバリー』が紹介される 58

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継続的デリバリーの導入 ● はてなブログ開発チームが率先して実施 ○ アプリケーションが常にリリース可能な状態に ○ Github Enterpriseを導入 ○ 包括的にテストが書かれ、JenkinsでCIが動いている ● 勉強会の翌月に他のチームでも導入 59

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2013年 ● 事業プランコンテストを経て、自社製のモニタ リングツールを製品化 ● Mackerelの開発開始(翌年ローンチ) 60

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2013年 61

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Mackerel誕生の背景 ● 「ペットから家畜へ」 ● サーバー単体に意味を持たせない ● Blue-Green Deployment, Auto-Scaling ○ ホストの流動性が高まる 62

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Mackerel誕生の背景 ● Role-based Management ○ 「役割」でホスト集合を管理 ■ Role=”Web”, “db” 63

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Mackerel誕生の背景 ● Mackerelを使うことでRole-based Managementが実現 ● 当時のはてなの運用スタイル ● コンテナが一般化する少し前の時代 64

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Mackerel誕生の背景 ● Mackerelは「ユーザー数課金をしない」こと にこだわり ● DevOpsを実現し、あらゆる職種の人が同じ ダッシュボードにアクセスするためには「ユー ザー数課金」 は不適切という考え 65

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当時のMackerelの文化 ● 200週連続リリース ● 二十四節気をスプリント名とした2週間スプリント ○ 本格的なスクラムチーム ○ チームに入るといくつかのスクラムの本を必読としていた 66

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DevOpsの潮流とはてなの歩み 67

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DevOpsの潮流とはてなの歩み 68 潮流にうまく乗れており、 おそらく日本国内では先頭集団の中にあった

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DevOpsの潮流とはてなの歩み 69 「へんな会社」の文化をベースに その時々の手法を学び続けてきた

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加速するはてなのDevOpsカルチャー ● プロダクトオーナーシップ ○ 開発チームと、インフラ部という体制から開発チームに Embedded SREが所属し、運用の責任もチームへ 70

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2014年以降 ● Dockerの普及, k8sの誕生。コンテナ時代 ● Mackerelを運用のベースに据えるはてなは、 少し出遅れた 71

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コンテナ化 ● はてなの全サービスのコンテナ化 ○ 2021年-2022年にかけて完了 ■ ※ ちなみにAWSのECSは2014年, EKSは2018年生まれ 72

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その後のMackerel ● 2025年4月: APMベータリリース ○ 可観測性プラットフォームとして対応強化 73

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Appendix はてなの 技術組織 74

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2000年代初期 ● 創業時のエンジニア2名 ● 2004年~2007年: エンジニア10名 ● カウボーイ開発 75

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2007年~2010年 ● エンジニア15~20名 ● チームの時代 ● 企画や進行を行う「ディレクター」の登場 76

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2007年~2010年 ● ディレクター = エンジニアリングとデザイン 以外のすべてをやる人。超人 ● プロダクトマネジメント, プロジェクトマネジ メント, ピープルマネジメント ● これらの仕事は「未発見」だった 77

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2011年~2014年 ● エンジニア30名 ● エンジニア職能組織の成長 ● 「シニアエンジニア」の導入 ○ エンジニア専門職のキャリアパスとして ○ 育成などのピープルマネジメントの一部を委譲する先 78

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2014年 ● エンジニア50名 ● 「テックリード」を各チームに配置 ○ ディレクターと開発チームの橋渡し ○ エンジニアのチーム内リーダー 79

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2021年 ● 自社toC以外の事業(受託含む)が増える ● 「デリバリーリードエンジニア」 ○ チーム内のデリバリーに責任を持つ 80 担当領域 担当者 ピープルマネジメント シニアエンジニア テクノロジーマネジメント テックリード プロダクトマネジメント ディレクター プロジェクトマネジメント デリバリーリードエンジニア

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現在 ● エンジニア100名以上 ● これまでの役割や仕事の「発見」と「分化」 ● 技術組織としての多様な仕事を束ねる ● 「エンジニアリングマネージャー」の登場 ○ ソフトウェア開発の側面から事業の成功に貢献する ○ EMによる技術組織の分割統治 81

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現代と未来 (2020年以降) 82

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アフターコロナの文化 AIとDevOps 83

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コロナ禍を経験したわたしたち ● リモートワークの世界 ○ と思いきやあまりそうはならなさそうな気配 ○ 出社回帰 ○ 大阪在住のわたしは「大阪に住みながらオンラインで東 京の人たちの集まりに混ざれる」と喜んだが、オフライ ンカンファレンスに戻りつつある 84

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コロナ禍を経験したわたしたち ● はてなでは... ○ 「インターネットに新しいもう一つのオフィスを作る」 ■ 人事や情シスを束ねる「組織・基盤開発本部」のミッション ○ リモートワーク主体の働き方を継続中 ○ 「へんな会社」はまだ続いているのかも 85

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AIとDevOps:開発分野 ● コーディングアシスタント ○ GitHub Copilotなど ○ “The striking difference was that developers who used GitHub Copilot completed the task significantly faster–55% faster than the developers who didn’t use GitHub Copilot.” ■ https://github.blog/news-insights/research/research-quantifying-github-copilots-impact-on-developer-productivity-and-happiness/ 86

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AIとDevOps:開発分野 ● AIエージェントによる支援 ○ Devin / Cursor 87

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AIとDevOps:開発分野 ● コードレビュー支援 ● テストケース自動生成 88

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AIとDevOps:運用分野 ● モニタリングデータの解析 ● 運用レポートの自動生成 ● チューニングの自動化 ● インシデント対応の自動化 89

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はてなにおけるAI ● AIを利用した新サービス ○ toitta ○ 発話分析ソリューション ○ インタービューの切片化や自動分類 90

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91 https://speakerdeck.com/pokutuna/inside-toittas-ai-based-factoid-clustering

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はてなにおけるAI ● 技術勉強会でCTOによるClineを使ったライブ コーディング 92

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はてなにおけるAI ● 技術勉強会でCTOによるClineを使ったライブ コーディング ● その後「今から皆さんに使っていただけます」 のアナウンス 93

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非エンジニアによるAIを使った実験サービ ス ● CTOのアナウンスを受けて、ディレクターやデ ザイナーもお試し利用をはじめる ● ディレクターが土日で作った趣味の短歌をテー マに実験サービス(社内限定公開) 94

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非エンジニアによるAIを使った実験サービ ス 95

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まとめ ● DevOpsの潮流とはてなの歴史を辿ってきた ● この講演をつくりはじめてどこに着地するかなと 探りながら歴史を掘っていった ● DevOpsの潮流は手法とカルチャーの歴史 ● はてなも「へんな会社」のカルチャーを土台に手 法を学んできた歴史だった 96

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まとめ ● 変化に適応できるカルチャーとはなにか? ● 時代の変化に適応するカルチャーを見つめ直しそ の上に新しい手法を身につける ● どうぞ実りある3日間を過ごしてください 97