Slide 1

Slide 1 text

       © Chatwork アジャイルで「リーダー」のイメージが変わった話 Chatwork株式会社 プロダクトマネジメント部 田中亜希

Slide 2

Slide 2 text

持ち帰っていただきたいもの 2 ● なぜ全ての人にリーダーシップは必要なのか ● 「リーダー」への苦手意識に対処するには

Slide 3

Slide 3 text

自己紹介 3 所属:Chatwork株式会社 プロダクトマネジメント部 お仕事:プロダクトオペレーション、データマネジメント 性格:なるべく目立ちたくない。できれば自分の部屋で好きなことをしていたい。 田中 亜希 そんな性格で、なぜ進んで人前で発表をしているのか。 この自己紹介はウソなのだろうか。 そうではなく・・・。 Twitter(X):mamedai55

Slide 4

Slide 4 text

「リーダー」と聞いてどんな人物を思い浮かべますか?

Slide 5

Slide 5 text

アジャイルに触れる前の「リーダー」イメージ 5 ● 指令的・支配的(声が大きい・怒ると怖い) ● 強さ(権限)と正しさで集団を動かす ● 集団の中で誰かひとりが引き受ければよい役割 (こう思っていた) 自分とはかけ離れており、まるで関係のないもの。 自分以外の誰かが担うべきで、「リーダー」にはなりたくない。 の○太は決してジャ○アンにはなれない(し、なるべきではない)。

Slide 6

Slide 6 text

変化のきっかけ 6 2022年ごろ、自部署のピープルマネジメントに関わるようになり、 当時の上司に「アジャイルリーダーシップ」研修(講師:Zuzana Šochová)を勧められ受講。 研修には各現場の「チームに主体的に関わる人たち」が集まり ・チームは今どんな状態で、どう変化していくべきか ・そのために、自分はチームにどう関わるとよいのか を3日間にわたって議論。 この3日間で自分の恐ろしい勘違いに気がつくことになる。

Slide 7

Slide 7 text

価値観をシフトする

Slide 8

Slide 8 text

組織のBefore After 8 Before After 役割が決まっている 環境や役割がいつも変化している 管理職以外は受け身 (中央集権型の意思決定) 各個人が主体的 (分散型の意思決定) 指示 自律的・協調 スピードが遅い スピードが速い

Slide 9

Slide 9 text

現代はどういう環境か(VUCAの世界) 9 工業化の時代(1800〜1900年)、タスク最適化、計画、コントロールといったマネジメントが生まれる。 その後グローバル化とインターネットによる情報伝達(1900〜)によって変化は速く、複雑になり、ビジネスも進化 (2020〜Uber、Airbnbなど)。2023年現在はChatGPTをはじめとした生成AIの発達が著しい。 次に何が起こるかはわからない。しかし変化のスピードが速くなり、複雑さが増すという傾向は変わらない。 VUCAの世界 ● 変動性(Volatility) ● 不確実性(Uncertainty) ● 複雑性(Complexity) ● 曖昧性(Ambiguity)

Slide 10

Slide 10 text

誰もが求められるリーダーシップ(≒リーダー) 10 たったひとりのリーダーと受け身のフォロワーで環境に対処できる時代は終わってしまった。 チームの誰もがリーダーシップを発揮し、素早く価値を生み出すことが期待されている。 ● 自律的 ○ 主体的 ○ 役職ではなく、誰もが発揮できる ● 協調 ○ 共感、思いやり ○ エンパワメント ○ 対話、コラボレーション

Slide 11

Slide 11 text

女性の「リーダーになりたくない」の背景 無意識の「リーダー」バイアス 11 昔ながらの「リーダー」像はすぐに想起される。例えば多くの女性は「リーダーになりなくない」と思っている。 「好戦的、威圧的、支配的」などの特性がないと、「自分は(あの人は)リーダーに向いていない」と自分にも他人にも 無意識にバイアスをかけてしまう。 傾聴、共感、協調といった変革に必要な特性など、その人らしいリーダーシップは見過ごされやすくなる。 画像引用元:リクナビNEXT ジャーナル (2017)『働く女性を押さえつけている「無意識バイアス」とは?』 米ラドガース大学のラドマン教授らのアンケート調査

Slide 12

Slide 12 text

リーダーシップは学べるスキル 12 ”リーダーになるために、神がかったカリスマ性や生まれながらの卓説した能力、 溢れるような人間的魅力が不可欠というわけでもありません。 リーダーとは何をすべき人なのか、そのためにどう振る舞うべきかを理解し、 小さな場面でそれらを体験して成功体験を積み重ねることにより、 ごく普通の人がリーダーとして活躍できるようになるのです。 ” 伊賀泰代(2012)『採用基準: 地頭より論理的思考力より大切なもの』(ダイヤモンド社) 『第7章全ての人に求められるリーダーシップ』より引用

Slide 13

Slide 13 text

こう考えるようになった 13 責任を引き受けたり、何かを始めるために自分が思う「リーダーらしい特性」は必ずしも必要ない。 チームで問題を解決し、結果を出したい、と心から思うならリーダーシップを発揮する資格はある。

Slide 14

Slide 14 text

観察して、行動して、観察する 14 バイアスを完全になくすことはできない。性格も変わらない。 それでも気がついたことを受け入れ行動し、 結果(問題の解決に近づいているのか?)を観察し、 また行動する、を繰り返し、 自分なりのリーダーシップを発揮することを意識しています。 アクショ ンを取る 気づく 受け入れ る アジャイルリーダーシップモデル Zuzana Šochová 著・ 株式会社ユーザベース 訳(2022) 『アジャイルリーダシップ ―変化に適応するアジャイルな組 織をつくる―』(共立出版)

Slide 15

Slide 15 text

まとめ 15 ● なぜ全ての人にリーダーシップは必要なのか ○ 現代の環境変化は速く複雑 ○ 誰もがリーダーシップを発揮し、協調しながら分散的に対応しなければ、問題を解 決し、成果を出すことができない ● 「リーダー」への苦手意識に対処するには ○ まずは自分のバイアスや、思考のクセ、思い込みに気がつく ○ リーダーシップは学ぶことができるし、自分なりに発揮してよい

Slide 16

Slide 16 text

おしまい 16 ご清聴ありがとうございました。 Chatwork株式会社はWaveleapにサステナブル職場診断・求人情報を掲載しています。 ぜひご覧ください!

Slide 17

Slide 17 text

働くをもっと楽しく、創造的に