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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. 三代目CTO at stmn, inc. 2024-02-29 10→100 VENTURE X #4 ミドルフェーズスタートアップにおける開発組織の課題への向き合い方

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. 株式会社スタメン ● 2016年1月創業・9年目 ● エンゲージメント事業 ○ 従業員エンゲージメント事業「TUNAG」 ○ コミュニティエンゲージメント事業「FANTS」(100%子会社スタジアムに分社化済み) ○ 新規事業「STAGE」「漏洩チェッカー」 ● 従業員数: 単体89名(連結106名)(23年12月末現在) ● 「一人でも多くの人に、感動を届け、幸せを広める」 ● 「人と組織の力」✖「テクノロジーの可能性」 ● 2023年3月に経営体制刷新 ● 2024年1月に経営体制プチアップデート(←今)

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. CTOs at stmn, inc. ● 2016年8月-2020年3月 小林(初代) ○ 創業メンバー ○ 2020年4月-2023年3月 当社VP of Engineering ○ 2023年4月-12月 子会社スタジアムCTO ○ 2024年1月- 同VP of Engineering ● 2020年3月-2023年12月 松谷(二代目) ○ 創業時ジョイン(エンジニアとして) ○ 2024年1月- 当社VP of Engineering ● 2024年1月- 野口(三代目) ○ 2023年4月-12月 Fellow (DevEx, SRE立ち上げ) 今のスタメン=拡大期:競争優位性を高める & 次のプロダクトの立ち上げ

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. @tnir: 野口のキャリア ● Rails 18年+ / Ruby 25年 ● JavaScript 25年 (フロントエンド 10年+) ● SRE 10年 (2014-) ● Mobile Apps 10年 (2012-) ● Mobile SDK 5年 (2013-2018) ● CTO 2-3社 ● Python, Go, PHP, Perl etc. 創業10.5年以上の民間企業在籍経験ゼロ。2026年7月スタメンは生誕10.5周年!

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. Developer Experience (DevEx) 立ち上げ ● 最初のスカウト時の依頼 ○ 「Developer Experience」の立ち上げ ○ SREロールのポジションも同時オープンしていたのは認識していたが、両方兼務の提案はしなかった ■ スタメン/TUNAGの規模でDevExを単独で立ち上げるのは私にとっても斬新であった ■ SREはどこでもできる(相対的な話) ● DevExを何からスタートするか? ○ Four Keysの整備(開発チームのパフォーマンスを計測する4つの指標) ○ dora-team/fourkeys repoはGitHub上で先月archiveされたので要注意!!! ○ メインrepoから着手(バックエンド+フロントエンド) ○ Ruby 2.7→3.0アップデート ○ Rails 6.1→7.0アップデート ○ Node.jsのアップデート(14→18)(当時) ○ 依存性アップデートは手堅い技術的負債解消(確実にやらなければいけない時期が来る)

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. Developer Experience (DevEx) 立ち上げ〜CTO就任 ● DevEx 1ヶ月くらいやってみての感想 ○ (ここでCTOはできそう) ● DevEx開始1.5ヶ月後 ○ (SRE兼務は難しそう。やっぱりSRE専任化は必要そう) ● DevEx開始2ヶ月後 ○ (開発部と独立した部署化したい・・・) ● DevEx開始4.5ヶ月後 ○ CTO交代の打診 ● DevEx開始8.5ヶ月後 ○ CTO交代発表 ● DevEx開始9ヶ月後 ○ CTO交代

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. プロダクトマネジメント ● 改善要望 ○ Google Form→Sheetsで一元管理 ■ Google Workspace最強説 ■ 改善要望が数年で1000件以上に到達し、Sheetsの作り込み力が求められる ● ステータス、アサイニー、重複管理 etc. ■ Productboardのトライアルを経て、Zedaを導入 ● 不具合管理 ○ Google Sheets + 簡易マクロで一元管理 ■ こちらもステータス、アサイニー管理、フィルタードビューが難しい ○ Linearへ載せ替え完了 ■ Slackへの連携が優秀 ■ Viewの保存が優秀 ■ Keyboard UIが優秀

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. CTO就任前の実施事項 ● プラットフォーム組織 (DevEx, SRE) 立ち上げ ● チャットツール刷新 (自社チャット→Slack Enterprise Grid) ● リモートワーク(週4日までのハイブリッド) ● プロダクトマネジメントワークフロー改善 ● 東京支社→東京本社 ● Ruby 2.7→3.0→3.1→3.2(→年内アップデートは3.3失敗) ● Rails 6.1→7.0→7.1→7.2 (edge) ● Node.js 8/10/12→18/20 ● MySQL 5.7→8.0 (AWS Aurora) 細かいタスクはあるものの、就任前におおかた技術的負債を整理できた!!!

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. Rails edgeへの追従 ● Rails 7.1時点でGA版リリース直後に追従できるように。 ● 「Rails 7.1 リリース後 1.5 時間での移行と今後」 ○ https://tech.stmn.co.jp/entry/2023/10/06/115918 ● Rails 7.1への移行途中からRails edge (pre-7.2) (Git main branch) の取り込みを開始し、既に50回以上Rails edgeのデプロイを実施済 み。ほぼ毎営業日ごとのペース。 ● 利点 ○ 全てのRailsの変更に詳しくなれる。 ○ 最新のRuby (3.3) の高速化の恩恵を受けやすくなる。 ● デメリット ○ CI/CDのキャッシュ効率が悪くなる。 ■ Bundlerの問題? (Bundler 2.5.xでも改善されない) ○ Rails側の急なリグレッションでCIがたまに落ちる。 ○ edge追従に対する理解のあるメンバーが必要。

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. CTO就任後の重点課題 2024 ● 想像できる技術的負債の返済 ■ まずはdead code削除から・・・ ● 中長期的な技術的課題の探究と深掘り ● 多様なエンジニア層のスキルアップ ● 新(0→1)ポジションの拡充 ■ 従業員数100人の壁をプロダクト&エンジニアリング組織でも乗り越えていくための戦術 ● フルリモートの検討(決定事項ではありません・十分に議論されている事項でもありません) ■ ハイブリッドワークではリーチできない東京・名古屋以外の層へのアプローチ領域の拡大 ● 多様な言語の選択 ■ 言語を増やしすぎるとリスクではあるものの、TUNAGのサーバーサイドが1言語に絞られている状態を回避

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. 前任CTOからの引き継ぎ ● 2025年新卒採用の再開 ○ 2017年から続けていた「新卒採用」をプロダクト部門では22卒で止めていた。 ○ 2023年夏からインターン(2週間)を再開。 ○ スタメン全社の基本方針「新卒入社をある程度維持しつつ組織開発していく」(新卒率: 20.3%) ● 東京拠点(現東京本社)のプロダクト部門立ち上げ ○ 機能開発チーム(Team Topologiesでいうところのstream-aligned team)の立ち上げ

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. 大事にしたいこと ● 「エンジニアとしてやりたいこと」をやらないという意思決定をする ○ 長期的な投資効果があるかを確認する ● 選択と集中「ビジネス的に(も)やらないでいいことをやらない」 ○ 勝てる領域に全力投球 ○ 結果的に成長への近道となる ● 戦略的技術広報の強化 ■ 2023/1から技術カンファレンススポンサーを本格的に開始 ■ e.g., 海外カンファレンスのスポンサーへのチャレンジ(Rails World 2024・カナダ・トロント) ● 導入しなくていい技術をぎりぎりまで先送りする ■ e.g., 小型Railsアプリ(< 100k LOCs) にPackwerk導入 ● 技術スタックの低リスク化(バックエンド) ■ Ruby/Rails面での採用は困難である状態が続いているため、他のバックエンド言語 (Go, Rust etc.) の導入を検討していく

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Copyright © stmn, inc. All rights reserved. まとめ ● スタメンでは9年目のTUNAG事業(2年目の漏洩チェッカー事業)でソフト ウェアエンジニアリング(含むプロダクトマネジメント)を実施しています。 ● この数ヶ月で非常に多くの技術アップデートを実施してきました。 ● 新CTO/VP of Engineering体制のもと「第二創業期」としてバランスの取れ た環境「ミドルフェーズのスタートアップ」で働きたいソフトウェアエンジニア (現在は東京・名古屋)を募集しています。 スタメン・プロダクト系職種採用サイト