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VPoEとEM、そして スクラムマスターの道 株式会社カケハシ 小田中育生 2023/12/15

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小田中 育生(おだなか いくお) 2009年に株式会社ナビタイムジャパン入社。研究開発部門に配属。プロ ダクトや開発プロセスのカイゼンを推し進め、アジャイルとの出会いか ら社内ではスクラムを積極的に導入し、VP of Engineeringを務める。 2023年10月、エンジニアリングマネージャーとして株式会社カケハシに ジョイン。テクノロジーとドメインに関する深い知識や経験をもって高 速に仮設検証のサイクルを回すチームづくりとチームを起点にした事業 価値最大化に確約・集中・公開・尊敬・勇気している。 著書に『いちばんやさしいアジャイル開発の教本 人気講師が教えるDX を支える開発手法』(2020年、インプレス、共著)がある。 ブログ: dora_e_m|note

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15年目の転職とロールチェンジ ナビタイムジャパンのVPoEからカケハシのEM。 今回はそのロールチェンジを経た視点からEMについて考えてみます。 まずは、カケハシにおけるEMについて。 VPoEとEMについて。 今、自分がどのようにEMと向き合っているか、どうなっていきたいか。 EMとは何か?を考えるひとつの材料になれば幸いです。

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でのEM

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CTO曰く エンジニアリングマネージャーは 「事業成長に貢献するエンジニアチームをワークさせること」が責務 チームによってワークさせるためのアプローチは異なるので、同じEMというロー ルでもチームによってやっていることは異なる カケハシCTO 海老原さん

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VPoE曰く エンジニアリングマネージャーは 「安定剤としての役割」を担う。「チームの隙間を埋めること」が責務 なので、マネージャーの一種であるEMは、開発チームの成果を安定化させるため にメンバーの持っていないスキルを埋める役割として機能していることが大事 カケハシVPoE 湯前さん

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最もフォーカスすべき課題領域にあわせて変化する それがカケハシのエンジニアリングマネージャー

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「それで、あなたは何をしている人なんですか?」 市谷聡啓、新井剛(2018) カイゼン・ジャーニー  たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで 翔泳社

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新規事業プロダクト開発チームの体制(2023/12現在) Product Manager Engineer Engineering Manager 私のロール

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チームが置かれている環境 立ち上げ期のプロダクト。 PMFまで要求の不確実性がともなう フィージビリティ・スタディが必要 なケースが多く不確実性が高い

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エンジニアが技術面で、PdMが要求面で不確実性を下げる Product Manager Engineer

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開発をイテレーティブに進め、不確実性と向き合う Product Manager ①スプリントで生み出す価値、  検証したい仮説を明確にする Engineer ②どうやって価値を生み出すか  検討し実行する ③毎日、検査と適応を繰り返 しながら価値創出を目指す ④生み出した価値を検査する ⑤スプリントで得た学びに適応し 新たな仮説を得る 外側のループ weekly 内側のループ daily

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「それで、あなたは何をしている人なんですか?」 市谷聡啓、新井剛(2018) カイゼン・ジャーニー  たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで 翔泳社

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チームにコミットメントとフォーカスを生む チームと組織の架け橋になりバリューを最大化する

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チームにコミットメントとフォーカスを生む 1. コミットメント精度の向上 a. WIP制限など 2. 効果的な学習サイクルの設計 a. スプリントの状況に合わせたふ りかえり手法のチョイス b. 学習した結果のワーキングアグ リーメントとしての蓄積

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チームと組織の架け橋になりバリューを最大化する 足元のスプリントにフォーカスしながら数スプリント先も見据えてアクションする 1. チームのMVV言語化 a. インセプションデッキ作成 b. ワーキングアグリーメント作成・更新 2. ロードマップに沿った体制戦略の立案 a. 中長期での体制案とそれを実現する採用計画の立案。採用活動自体にもコミット 3. チーム外とのコミュニケーションハブ a. コラボレーション計画の遂行 b. チーム同士の役割分担についての調整

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この動き、何かに似ている

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“スクラムマスターの道” https://scrummasterway.com/scrummasterway-ja.html レベル スコープ チーム・組織とのかかわり 1 私のチーム 開発チームの視点でものごとを見る 2 人間関係 チームをもっと高い視点から見る チーム自身が外界との関係をより良くするために活 動する 3 システム全体 会社全体を1つのシステムとして捉え、 10,000フィート の距離から俯瞰する。 アジャイルの価値を組織レベルに引き上げる

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エンジニアリングマネージャーとスクラムマスターの道 レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」

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VPoEの責務・関心はレベル3に相当 レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」

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EMはレベル1-2をいったりきたりする レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」

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レベル1でしっかりチームと向き合う レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」

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カケハシEMとして、まずはどうふるまったか ● マネージャーにとって大切なのは信頼貯金 ● 15年在籍していた前職とは異なり貯金ゼロからのスタート ● チームが「この人にならマネージャーをまかせられる」と感じられる 状態をまずつくりたい ● WIP制限の提案によりチームをゴールにフォーカスさせたり、ふりか えりで学びのサイクルを起こしたりと得意分野から実績を積んだ

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Lv1の活動の例: メンバーとの1on1 Product Manager Engineer Engineering Manager 毎週 隔週 もっと早く キャッチアップ して貢献したい 個の力よりも チームの力で 前に進みたい EMについてSNSで 話題になって た。どう思う? プロダクト品質 新価値創出 両方やりたい 1on1を通して個人と向き合う

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Lv1の活動の例: ふりかえりの実践 https://management30.com/practice/celebration-grids/

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Lv1-2の活動の例: ワーキングアグリーメントの作成 一気につくるのではなく チームに気づきが生まれた タイミングで都度作成

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EMのDelegation 私が入社する前に同チームのEMをやっていたのは、湯前さん。 一ヶ月くらい経ったころに「もうこのチームのことはおまかせします」と 明示的にDelegation。 心細さもありつつ、チームにフォーカスしたEMとして やっていけるという自信を得た。 カケハシVPoE 湯前さん

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レベル2でチームの外面的バリューを引き上げる レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」

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Lv2の活動の例: 社内へのチーム活動の発信 ● 以下の内容を全社向けに発信 ○ チームビルディング、ナレッジシェアリングを兼ねた大阪でのオフサイト実施 ○ オンサイトでのインセプションデッキ作成 ○ スクラムチーム用セルフチェックリストの実施 ● 社内からポジティブなフィードバック多数 ○ 目指したくなるようなチーム像の形成に 一歩前進

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Lv2の活動の例: 他チームとのコラボレーション ● 別チームが開発するプロダクトの開発ヘルプ ○ チームのメインプロダクトについてPdMと調整 ○ 協力するチームのEMと進め方について調整 ○ コラボレーションを促進する場づくり

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EMとして取り組んだこと プロダクトP 私たちのチーム 私たちが手伝うチーム PdM Member EM プロダクト バックログ プロダクト バックログ 進め方の相談 コラボレーション QAタイミングなど相談 支援 調整 プロダクトバックログ の扱い調整 ヘルプ対象

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両チームでの合同ふりかえりでは感謝の花が咲き乱れる

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レベル2の活動ではメンバーの視座も高まる。 チーム自体がレベル2の状態になっていく。 レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」

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カケハシEMとしての現在地とこれから ● 入社して二ヶ月 ● チームにフォーカスしたEMとしての責務は果たせるようになった ● チームを超えたレベル2の動きもできるようになった ● 社内から「あのチームすごいよね」という声があがっておりチームの プレゼンス向上もできてそう ● 実はチーム自体が結成1年未満でまだ成熟していない。 ○ チームを熟成させつつ(LV1)、 ○ チーム周辺へとしなやかに染み出していく(LV2)。

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もう少し先の未来

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システム全体を見るというのは容易ではない レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」 レベル3 「システム全体」 カケハシVPoE 湯前さん

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VPoEと共にレベル3で組織と向き合い チームと共にレベル1-2で最高のプロダクトをつくる そういうEMに、私はなりたい。 レベル3 「システム全体」 カケハシVPoE 湯前さん レベル1 「私のチーム」 レベル2 「人間関係」

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そもそも「システム全体」の規模感に幅がある レベル3 「システム全体」 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の

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ある規模にとってのLv3はある規模にとってのLv1でもある レベル3 「システム全体」 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の 3 1 3 1 3 1 3 1

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そして同じ組織であっても規模は変わっていく レベル3 「システム全体」 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の 3 1 3 1 3 1 3 1

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「それで、あなたはどうしたいんですか?」

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これが 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の 3 1 3 1 3 1 3 1 現場と伴走

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こうなるのではなく 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の 3 1 3 1 3 1 3 1 組織を牽引

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私はこうありたい。変幻自在でありたい。 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の 3 1 3 1 3 1 3 1 ある時は現場と 伴走し ある時は組織を 牽引し 組織の成長痛と 向き合い

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現場からのまなざしを持ち続け、それでいて 組織全体を変えていくようになりたい。 1〜10の 10〜100の 100〜1,000の 1,000〜10,000の 3 1 3 1 3 1 3 1

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現場のシンプルさを、現場の熱量を、組織全体に伝える。 それが私にとってのEMの使命。

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THANKS!