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ja.mackerel.io 仮説検証サイクルでユーザーの声を 高速に叶える「キカク組」の取り組み 株式会社はてな Mackerel 開発チーム アプリケーションエンジニア 朝倉 一希 (id:arthur-1) 2023-09-26 Mackerel 徹底使いこなし術 - Mackerel Drink Up #11 Tokyo

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3 #mackerelio 💬

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自己紹介 id:arthur-1 株式会社はてな Mackerel 開発チーム アプリケーションエンジニア @Arthur1__ > 2022 年新卒入社 OpenTelemetry 対応プロジェクトでは PromQL エンジンの開発に従事 現在は「キカク組」ユニットのエンジニア 4

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「キカク組」とは Mackerel をもっと便利にする機能を 高速に開発していくことを目指した 職種混合ユニット 5 👥 開発D・プランナー・CRE・セールス・エンジニア

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「キカク組」でリリースした機能例 ホスト一覧の機能強化(一括操作拡張・ホスト名検索対応) 6

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「キカク組」でリリースした機能例 グラフアノテーション一覧表示 7

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今日話すこと プロダクトとチームの中身が見える話をお届けします: ● Mackerel 開発の課題と仮説検証サイクル ● 企画・開発・検証の全てに関わるエンジニア ● キカク組からユーザーの皆さまへメッセージ 8

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Mackerel 開発の課題と 仮説検証サイクル 9

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Mackerel は Product Out な製品 Mackerel は、はてなのシステム 運用から生まれたプロダクト 自分たちが良いと思っているもの を世に出す 10 ↑ Mackerel ブランドサイトより

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dogfooding から生まれたアイデア 日々 Mackerel を利用していると、 ● こんなことができたらいいな ● こんな機能を追加したら便利だろうな という夢が生まれてくる 11 🤔

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[例] SLO 運用の悩みから生まれた機能 🤔 数値ウィジェットだけでは SLI の変化が 追いづらい ↓ 😄 最新値だけでなくトレンド情報もまとめ て表示できるように 12 はてなリモートインターンシップ2023にて、学生の皆さんに実装していただき、 リリースされました🎉 > https://mackerel.io/ja/blog/entry/weekly/20230907

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顧客要望もたくさん 一方で、ユーザーの皆さまから寄せられる要望もある 他サービスと比較して不足している機能に関する話題が多い [例] ● クラウドインテグレーションの拡充 ● IaC(Terraform)対応の拡充 ● 式監視の間隔を短くしてほしい ● ダッシュボードのスナップショットを取って、振り返りに使いたい 13

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… キカクを起こしてカタチにする 14 はてなの運用 における課題 やアイデア ユーザーから いただいた 要望 … … … プロ ダクト キカク 開発 立案 立案 誰の、どんな課題を 解決するために、 何を作るのか?

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キカクを起こしカタチにするまでの障害 ● どんなものを作るかという意思決定に至る道のりが整備されて いない ○ 一般に課題を解決する策は1つとは限らない ○ 自信を持って1サイクル歩みを進めたい(モノづくりに集中) ● 何を優先すべきかを判断する数値指標がない ○ プロダクトオーナーが単一障害点 15

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我々はこうありたい ユーザーに価値ある機能を ● 自分たちが真に良いと思うもの ● ユーザーの課題を解決するもの 素早く届けられるチームでありたい そこで、仮説検証型アジャイル開発[1] という手法をとることに 16

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仮説検証型アジャイル開発 17 検証 評価 検証 計画 仮説 立案 MVP 特定 スプリント レトロスペク ティブ スプリント プラン ニング MVP 検証 開発 計画 スプリント レビュー スプリント 開発 価値探索 アジャイル 開発 選択の幅

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価値探索 要望やアイデアなどを元に仮説を立てる 「誰に何を提供することでこんな変化が 起きるだろう」 仮説の論理的整合性や実現手段の妥当性 などを検証・評価し、MVP(ニーズを満 たす最小のプロダクト)を特定する 18 検証 評価 検証 計画 仮説 立案 価値探索 MVP 特定

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19 このスライドは 会場限定公開です

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20 このスライドは 会場限定公開です

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RICE RICE [2] : プロダクトマネージャーのためのシンプルな優先順位付 けの手法 (RICE) = (Reach) × (Impact) × (Confidence) / (Effort) キカクを起こしカタチにする優先順位をつける指標として活用 21

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開発と MVP 検証 小さいサイクルで回し、MVP を素早くリリースしてユーザー の反応を伺う 22 スプリント レトロスペク ティブ スプリント プラン ニング MVP 検証 開発 計画 スプリント レビュー スプリント 開発 アジャイル 開発 定量・定性的に、価値探索のフェーズで立てた仮説が正しかったか どうかを検証する →次の価値探索の材料に

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企画・開発・検証の全てに関わ るエンジニア 23

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企画に関わる 開発者でありながらユーザーである目線を生かす ● 1ユーザーとして企画を持ち込む ● 立案されたソリューションが課題を解決しているか、ある いは過大でないかをチェックする 24

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開発に関わる エンジニアなのでモノを形にすることが主務 ● 見積もりをして優先度づけに利用 ● 様々な技術を駆使して MVP を実現する ● 今すぐに実現できそうな要望はその日のうちに開発 ● 開発サイクルを高いスピードで回せない支障がある場合に は改善したい 25

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MVP 検証に関わる リリースは終わりではなく、次のサイクルの始まり ● MVP 検証に必要な定量データを収集する ● 開発の段階で、データを集計できるような実装をする 26

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キカク組からユーザーの皆さま へメッセージ 27

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ユーザーの皆さまの声が必要です! 仮説検証型開発の各フェーズで、ユーザーの皆さまの声を参 考にしています: ● キカクの元となる要望や活用事例 ● 仮説を検証するためのユーザーインタビュー ● MVP をリリースした後の反響 28

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29 この後は懇親会も あります!👂

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30 ご清聴いただき ありがとうございました!

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参考文献 ● [1] 市谷聡啓. 正しいものを正しくつくる: プロダクトをつくるとはどういうこ となのか、あるいはアジャイルのその先について. ビー・エヌ・エヌ, ● [2] Sean McBride. “RICE: Simple prioritization for product managers”. Intercom. 2018. https://www.intercom.com/blog/rice-simple-prioritization-for-product -managers/, (参照: 2023-09-26) 31