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デザイナー法務小僧セミナー 著作権の正しい知識を得て仕事に役立てよう!【知る編】 2019/06/28 デザイナー法務小僧

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ご挨拶 田島 佑規 宇根 駿人 有柚 まさき 弁護士 弁護士 デザイナー/イラストレーター 大阪弁護士会(弁護士法人淀屋橋・ 山上合同所属) 大阪弁護士会 (共栄法律事務所所属) 法務小僧クリエイティブ担当

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デザイナー法務小僧セミナーとは? クリエイティブ業界を対象としたリーガルサポートを提供します 大阪弁護士会所属の2人の弁護士×現役デザイナによる、法務視点でのクリエイター向けセミナーです! 活動テーマは「クリエイターに法務をもっと身近に感じてもらいたい!」です。

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セミナーについて 開催中、メモがわりにツイッター実況をぜひ! ブログ枠の方はコンパスの「資料」へブログURLをアップしてください! 記事を楽しみにしています! #d̲kozo

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本日の流れ 20:05~21:30 20:00~20:05 21:30~22:00 次回【実践編】は7/10(水)です! 会場について ・飲食OKです ・お手洗いは当階廊下にございます ・途中退室OKです ※会場内写真撮影をさせていただきます。お顔は写らないように配慮します。ご了承くださいませ 著作権の正しい知識を得て仕事に役立てよう!【知る編】 ご挨拶 質疑応答

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著作権の正しい知識を得て 仕事に役立てよう!【知る編】

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著作権とは何に発生する権利か? Q 1.著作権とは情報に発生する権利

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著作権とは、情報に発生する権利 一つの漫画(コミックス)でも物に対する権利(所有権)と 情報に対する権利(著作権)と二つが発生する。 1.著作権とは情報に発生する権利 A

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著作権は何に生じる? Q 2.著作権は何に生じるか

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著作権が認められる情報(作品)と、 著作権が認められない情報(作品)の 2つがある。 2.著作権は何に生じるか A

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2.著作権は何に生じるか 著作権が認められない情報(作品)というのは、 作者の許可がなくとも、自由に利用することが可能。 したがって、著作権の問題を考える出発点は、 そのものが著作物かどうかを考えるところから始まる。

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著作物ってなに? Q 3.著作物とは何か①

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3.著作物とは何か① A 正式な定義は長いので、「創作的表現が著作物」と覚える。 著作権の問題を考えるときは、「創作的表現といえるか」どうかが出発点。 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、 文芸、学術、美術又は音楽の範囲に 属するものをいう。

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4.著作物とは何か② A 「創作性」とは、 作者の何らかの個性が発揮されているもので 高度な独創性や芸術性は不要

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4.著作物とは何か② 著作物(創作的表現)の例 ① 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物 ② 音楽の著作物 ③ 舞踊又は無言劇の著作物 ④ 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物 ⑤ 建築の著作物 ⑥ 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物 ⑦ 映画の著作物 ⑧ 写真の著作物 ⑨ プログラムの著作物

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5.著作物でないものの具体例 A 「創作性」があるか微妙なものの判断には、 「創作的表現とはいえない例」 「著作物とはいえない例」を知っておくと、 非常に便利

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著作物でないものってどんなもの? Q 5.著作物でないものの具体例

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5.著作物でないものの具体例 著作物でない例としては、大きく以下の4つ ① ありふれた、よくある表現・デザイン ② 事実、データ ③ アイデア、着想 ④ 短いフレーズ、シンプルなデザイン

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著作者がもつ権利はなに? Q 6.著作者がもつ権利

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6.著作者がもつ権利 A 著作物の作者=著作者 著作者は、 「著作権」と「著作者人格権をもつ」

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6.著作者がもつ権利 著作権 著作者人格権 作品の財産的価値の部分をコントロールする権利 作品に対する人格的価値の部分をコントロールす る権利。著作権は譲渡可能だが、著作者人格権は 譲渡不可。

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著作権は共有できるの? Q 7.著作権の共有

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7.著作権の共有 A 著作権は共有することがある。

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7.著作権の共有 共有となった場合、 共有している人全員の同意がないと 著作物は使用不可。 ↓ 実態に即した著作権の表記をしよう!

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8.著作権の譲渡 A 著作権は譲渡できる。 ただし、合意でしか起こらない。

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お金を払って製作依頼をしたからといって、 著作権は譲渡されない。 なお、デザインの公募に注意! 8.著作権の譲渡

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著作権は譲渡できるの? Q 8.著作権の譲渡

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著作権には期間があるの? Q 9.著作権には期間がある

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7.著作権の共有 A 著作者が創作をした時点から 著作者の死後70年 保護期間が経過した作品は、著作権フリー

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他人の著作権侵害をするとどうなるの? Q 10.著作権侵害をするとどうなるのか

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10.著作権侵害をするとどうなるのか A 訴えられるかも。 ・民事上の責任→差止め、損害賠償 ・刑事上の責任

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何をすると著作権侵害になるの? Q 11.著作権とは何か(何をすると著作権侵害になるのか)

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11.著作権とは何か(何をすると著作権侵害になるのか) A 著作権は多くの権利の束である。

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11.著作権とは何か(何をすると著作権侵害になるのか) ・複製権 著作物をコピーする権利 ・上演・演奏権 公に著作物を上演・演奏する権利 ・上映権 公に著作物を上映する権利 ・公衆送信権 公に著作物をテレビやネットで放送・配信する権利 ・口述権 公に小説などを朗読などで伝える権利 ・展示権 公に美術・未発行の写真の著作物を原作品により展示する権利 ・頒布権 映画の著作物を頒布(譲渡・貸与)する権利 ・譲渡権 映画以外の著作物を公衆へ譲渡する権利 ・貸与権 映画以外の著作物を公衆へ貸与する権利 ・翻訳・翻案権 著作物を翻訳、編曲、変形、翻案等する権利(二次的著作物を制作する権利) ・二次的著作物の利用権 自分の著作物から作られた(二次的)著作物に対し、  二次 的著作物の著作者と同等の権利を持つことができる権利(翻訳・翻案権とリンクする)

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著作者人格権ってなに? Q 12.著作者人格権とは

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12.著作者人格権とは A 公表権 氏名表示権 同一性保持権 の3つ

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例外的に著作権侵害にならないものがある? Q 13.例外的に著作権侵害にならない場合

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13.例外的に著作権侵害にならない場合 A 著作権の制限(ほんの一部) ・私的複製(30条) ・付随対象著作物の利用(30条の2) ・引用(32条) ・営利を目的としない上演等(38条)

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実際の事例紹介 14.実際の事例を使って理解を深めよう!