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4,000万ユーザーRettyでの データ分析の活用 Hiroki Noguchi

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2 ● 自己紹介・会社紹介 ● 4,000万ユーザーに至るまでの暗黒時代とデータ分析の活用 ● おまけ Index

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3 自己紹介・会社紹介

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自己紹介 4 野口大貴 Retty株式会社 のぐちひろき 京都大学文学部卒業後、株式会社 Speeeに入社。200サイト 以上のWebサイトのマーケティングコンサルを行う。 新規事業企画や東南アジアメディアのグロースも担当。 その後、チケットアプリスタートアップでのマーケティング 責任者を担当し、Retty株式会社に転職。新卒採用責任者や Webやアプリチームのマネージャー、商品開発担当を経て、 現在はプロダクト部門担当執行役員を務める。 Retty料理担当としては、オイスターバーを担当。最近はサウナーとし て、サウナとサウナ後に合うご飯屋さん巡りが趣味。 roki_n_

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noteやってます @roki_n_ 5

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のべ200名参加のプロダクトマネージャーイベントを運営しています 6

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プロダクトマネージャーとは 7 Product managers own "What" and "Why". Project managers own "How" and "When". The Quora post of Ian McAllister, who worked for Airbnb→Amazon. プロダクトマネージャーの定義 ↓野口のスキルイメージ

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業務での分析 11 基本はデータアナリストが分析→PMの意思決定支援。 PMやプランナー、デザイナーもSQLやBigQueryを駆使。社内勉強会も。 基本的は自社でリリース時にログ実装→分析。

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ユーザーインタビューの活用 14 新機能の着想やユーザーの課題発見の ために、ユーザーアンケート、対面・非対 面でのインタビューを積極的に行ってい る。 Ex.) - マスグルメサービス利用調査 - お店URLシェアについて - 投稿利便性 - ネット予約利便性 - オフ会満足度

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本日のお話の対象者 15 グロースハックの担当者やPMの方 データサイエンティスト、アナリストとして、 事業の意思決定支援をされている方 グロースや開発の組織体制やKGI・KPIについて、 思考、意思決定されている方

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16 4,000万ユーザーに至るまでの 暗黒時代とデータ分析の活用

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17 ユーザーグロースは決して順風満帆ではなかった not 順風満帆

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18 筋の悪い分析・施策を繰り返した3度の暗黒時代が存在した

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19 ①2014〜2015年 SEO暗黒時代 まとめ記事の作成やアイデアベースの施策が中心。 検索ボリュームやGoogle Analyticsユーザー数ぐらいしかデータ分析が できていなかった。 課題を可視化できておらず、マーケットボリュームも見立てられていなかった。

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20 業界最大手サービスをベースにマーケット感を推定 マーケット把握の解像度を上げた。 業界でのヒアリングデータや各種分析ツールでの数値をベースに、 「エリア・ジャンル」、「お店」などのページタイプ、口コミのありなし、 店舗の人気度など様々な軸で推定。 業界最大手からマーケットのアッパー数値を見立てた。

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21 クロール数を可視化 新しいページを生成しても、流入が増えない状態が続いたが、 Google Botのクロール数内訳を可視化、生ログ分析も行い、 課題特定を行った。リンク不足、コンテンツが少ない状態 でのnoindex付与が逆効果だったなどのLearning。 ページ リリース GoogleBot クロール インデックス 順位変動

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22 SEO暗黒時代を脱却 PDCAサイクルが確立され、ロングテールSEOが成功。 その後のユーザー数の伸びに繋がった。

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23 ②2016年 SEOやりすぎ時代 ロングテールSEOが成功したため、さらに施策を進めた。 Elasticsearchを活用し、大量のキーワードページを生成。

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24 ユーザー数は踊り場に 低品質なページ群は効果を発揮せず、ネガティブ要素が多く、逆効果に。 同時にアプリのユーザー数や投稿数も伸び悩み。

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Web CTR・CVR 25 KGIの転換 来店数を追うKGIに変更し、KPIも整理。SEOも徐々に追わなくなる。 2015〜 SEO アプリ投稿 運用 KGI:なし アプリ内 まとめ閲覧 2017〜 SEO アプリMAU KGI:来店数 ネット予約 検索 運用

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26 予約数改善に振り切る サイト全体のリニューアルや予約カレンダー設置など大幅UX改善を敢行。 2015 2018

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27 結果的にユーザー数もアップ 体験の質が上がり、予約数アップ。ビジネス的な送客効果も大幅に改善した。 サイト内行動指数が上がったせいか、結果的にSEOでも大きな効果があった。

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28 ③来店数 KPI迷走時代 来店数というKGIそもそもの設定とそれを改善するためのKPI設定を 見誤ること9ヶ月。 KGI来店数に 地図PVを含める 直帰率改善 ウォークイン来店を可視化しようとした。店舗への端末設置など も検討したが、難易度が高く、断念。 SEOありきなWebサイトであったため、直帰率が悪い サイトだった。直帰率が改善されれば、来店数が増えるのでは ないかと目論んだ。

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29 奇をてらわず王道な改善に収束 現実的なKGIに変更したグロース体制に。 またKPI選定はファネル分析をベースに行うように。 測定可能な電話・ ネット予約数のみを追う ファネル分析をベースに CTR・CVR改善 最初からイノベーティブな KGI設定は不可能。業界 慣習通り、ビジネス的な効果も可視化できる数値を 改善する方向に変更。 直帰率は構成要素が曖昧なので、入り口に近い CTR、 出口に近いCVRの改善にシフト。やるべき施策が 明確になり、本質的な UX改善ができるように。

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30 ファネル分析により、CVまでの流れを可視化 ランディングからCVまでの流れを可視化し、分析。 数値インパクトのあるドライバーを発見し、改善していく。

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31 検索チームダッシュボード例 A/Bテストの効果測定のようなアドホックな分析に加えて、 分解したダッシュボードの数値を毎日モニタリングする。

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32 PMとしてのデータ分析 活用 まとめ まず数値の可視化。加えて、業界情報収集、ユーザー インタビューで解像度を上げる ファネル分析、リテンション分析等を活用し、KPIに インパクトのあるドライバーとマジックナンバーを見つけに行く KGI・KPIに応じて、組織の形は柔軟に変える

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33 今後への課題 - 機械学習を活用した画像選定、レコメンドエンジンの改良 - マスの認知度調査やユーザー行動分析。それらを活用した 改善サイクル - データアナリストの支援を受けて、意思決定・実行できるPM人材の 採用と育成

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34 おまけ

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35 Food Data Platform Rettyに日々蓄積・更新され続ける食領域の各種データを収集/格納/整形/統合/ 管理を行い、企業のサービスとシームレスにデータ連携を行うことができる ビックデータ連携基盤。

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