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The Science of Happiness 2019/4/14 タル・ベン・シャハー ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップ 幸せの研究 The Science of Happiness タル・ベン・シャハー博士 2019/4/14 ポジティブ心理学プラクティショナー認定ワークショップとTEDをもとに 第1話 感情を受け入れる そのままの自分でいい

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タル・ベン・シャハー(心理学博士)

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タル・ベン・シャハー(心理学博士) ハーバード大学で哲学と心理学を学び、組織行動論で博士号を取得。心理学博士(組織行動論)。 『ハーバードの人生を変える授業』(大和書房)の著者。 ハーバード大学で、ポジティブ心理学とリーダーシップに関する同大学で最大のコースを担当。わずか8名で始 まった小さなゼミだったが、その内容の噂が噂を呼び、いつしか受講生が100倍以上の超巨大授業ハーバード でもっとも人気のあった講義となり、1学期あたり約1,400名の学生(ハーバード全学生の約2割に相当)が殺到 した。ニューヨークタイムズ紙、ボストン・グローブ紙でも大きく取り上げられる。ペンシルベニア大学やイス ラエルのヘルツリヤ学際センターで教職。世界各地で、多国籍企業や機関を対象にコンサルティング・講演活動 を展開。卓越したスポーツマンとしても知られ、スカッシュの全米学生チャンピオン、およびイスラエル・チャ ンピオンの経歴をもつ。 イスラエル、米国、シンガポール、インド等、世界中の企業で組織的行動のコンサルティングも行う。クライア ントには、シェル、イスラエル・コーポレーションズ、アヴィモ・エレクトロ・オプティクスなど。アラブ・イ スラエル紛争の公平で率直な理解を促進するためのデビッド・プロジェクトを共同設立。同プロジェクトで考案 したカリキュラムは、米国とイスラエルの100以上の大学で採用されている。

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アジェンダ ● イントロダクション ○ 大阪と京都 ○ ビジョナリーカンパニーの調査 ○ ORではなくANDの精神 ● 1.感情の積極的受容 感情を大切にする ○ いつもハッピーであるべきなのか 人間であることを許そう ○ 子育ての最高のアドバイス ○ 感情のパラドックス ○ ピンクのゾウの実験 ○ 諦めるではなく、受け入れる(積極的受 容) ○ 恐れと勇気 ○ TED 傷つく心の力 ○ 感情と身体 ○ エクササイズ:マインドフルネス ● 2.ストレスとの付き合い方 ○ ストレスとは悪いものか? ストレスとレジリエンス ○ 足りないのは回復の時間 ○ 3つのレベルでのストレスへの対応 ○ マイクロレベル:休憩、3回の深い深呼吸 ○ メゾレベル:週一回以上の休みとよい睡眠 ○ TED なぜ人は眠るのか ○ マクロレベル:1~2週間の休暇 ○ 回復はよき投資 ○ スタンフォード大学ケリー・マクゴニガル のストレスの研究 ○ ストレスに対するマインドセット ○ TED ストレスと友達となる方法 ○ エクササイズ:ストレスのメリットを書き 出す

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アジェンダ ● 3.人生の意義、目的を見つめる ○ 仕事への3つの見方 ○ 病院の仕事での調査事例 ○ 子育てでの見方 ○ ローン担当者の事例 ○ イタリアの建設現場の事例 ○ 使命と思える時間が増える方法 ○ コールセンターでの介入事例 (ペンシルベニア大学ウォートン校教授ア ダム・グラント) ○ エクササイズ:あなたの仕事の使命、コミ ュニティにもたらす意味について書き出す ● 4.人間関係に焦点をあてる ○ ハーバードの研究:重要なのはバーチャル よりリアル 世界一ハッピーなラテンアメリカを年齢別 に見る ○ リアルな関係性を向上させていく方法 ハーバード大学マイケル・ノートン教授の 実験 ○ 人に与えること ○ ヘブライ語のNATAN ○ GIVERS、TAKERS、MATCHERSの分析 GIVE AND TAKE(ペンシルバニア大学ア ダム・グラント教授) ○ ANDとORの精神 ○ エクササイズ:Feedforward ● 大きな変化より、小さな変化を続けるこ と ○ ピータードラッカーの晩年の取り組み ○ 持続的な変化をもたらすには講堂の変化が 重要 ○ 小さな変化を一貫して続ける ○ 幸福は感染する、倫理的な行動につながる

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日本の古来から あるもの ● 海外から新しいものを持って きて聞かせてほしいと思って いる期待されているが、新し いことはない。日本にもとも とあるものに気づいてもらう こと。それは神道、禅、仏教 に源流がある。 ● 日本のもともとの文化を知る とともに、それを実践してほ しい。 ウェルビーイングの研究結果

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コンピューターサイエンスから心理学に ● 私は不幸だったからこの分野の研究に入った ○ もともとハーバードでコンピューターサイエンスをやっていた。またスカッシュをプロとし てやっていた、社交的でもあった。でも、不幸であった。 ○ 外から見てうまくいっているのに、内側からみてそうは思えない。 ● ボストンで寒い朝、心理学に専攻を変えようと悩んでいた。 ○ どうやったらより幸せになれるのか、その問いを持っていた。 ● そして、ケンブリッジ大学、ハーバードでPhDと取得。 ● 組織や社会や個人において、どうやったら幸福の度合いをあげられるのか。 その25年間を伝えたい。

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陰陽、ANDの精神

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10歳の息子は「日本は世界 で一番完璧な場所だね」と言 った。 なぜか?

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息子が言った「日本は世界で一番完璧な場所」 四年前に家族と来日。そのとき長男は10歳。大阪から京都へ。 手を繋いでいた歩いていた、通常息子はおしゃべりだったが静かだった。 息子が言った「お父さん、日本は世界の中で一番完璧な場所だね」 「なぜ?」 「大阪は全てが高度に進んでいる」「京都は全てが静かで穏やか」。 これもあって、これもある、これだから日本を愛している。

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Genius and これもあって、あれもある

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大阪 AND 京都

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大阪 & 京都

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永続する企業の調査結果 ● 偉大な永続する企業を調査した 「BUILT TO LAST (ビジョナリーカンパニー)」で わかったこと。 ● それは、 ” これとそれ” ”両方”を大切にしている。 この考え方。

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BUILT TO LASTのANDの精神 ● 従業員に権限と責任を委譲する 、全権委譲する。またはマイクロマネジメン トをする。どちらかをする企業が多い ● でも、素晴らしい会社は両方を大切にしていた。 ○ 責任と権限を与える、同時に、細かく管理するとあうことも両方できるようにしていた。 ○ まず権限委譲で主体的に関わってもらえる。 ○ そして同時に間違いが起こらないように管理することも。 ● このような企業には長年続くコアバリューがある。これを中心にイノベーシ ョンを起こしている。

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つまり、 伝統を守り、イノベーション を起こす

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Genius and これもあって、あれもある

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ORではなく ANDの精神。 陰陽これが幸せ をもたらす 私の息子は、その、アンドの精神 に驚いた。その包括的た思想は日 本に昔からあるもの。 これが陰陽。これが幸せをもたら す。

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1.感情を受け入れる

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人間であることを許可しよう

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幸福だと、毎日 ずっと幸せなの か? この授業を教えているということ は気を付けたほうがいいよ あなたが不幸な顔をしているのを 見たらチクルよと言われた。 伝えたことが、私がいつもハッピ ーなんて間違っても思わないでほ しい。 一年が終わるまでずっと幸せなん て思わないでほしい。

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生きている限り、 幸福も不幸もあ る 悲しみ、怒り、不安、それを感じ ないなんて2種類の人しかいない。 一つはサイコパス。もう一つは死 んでいる人。 苦しい感情を経験しているという ことはいい兆候。 サイコパスでもなく生きていると いう証拠。 それがここから積み上げるための よい出発点。

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人間らしくある ことを許そう しかし、世界には、人間らしくな ることを許さない文化がある。 SNSを見るといつだってハッピーと いうものしか見ない。 SNSをみると、なんかみんな幸せそ うで、なんか自分だけ違うなと思 ってしまう。 で、苦しいという感情を抑え込ん でしまう。 それはその後に高い代償を支払う ことになる。

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すべての感情を 感じれる心のス ペースを持とう 心地よい感情もそうでない感情も 両方感じれる心のスペースを持っ てほしい。 友達と話すとき、セラピストと話 すとき、日記を書くとき、感情が どんなものであってもそれを感じ る。 抑圧せず感じる、そんな時間を大 切にすること。

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究極の愛も究極 の不安も感じる。 それでいい ● 私の子育てで一番いいアドバ イスは長男デービッドが生ま れたとき。 ● 彼は14年前ボストンで生まれ た。 ● いい感じですよ。これからの 数か月はすべての感情を経験 するでしょう。喜びにあふれ るときも、欲求不満になると きも。究極の愛も究極の不安 も感じる。それでいいんです よ、みんなこれを経験するん ですよ。 ● これが子育てをするときの最 高のアドバイスだった。

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嫉妬する気持ち をどうするの か? なぜか?長男が生まれて1年経った とき、私は彼に嫉妬心を持った。 妻からの注目がすべて彼に移った。 息子に嫉妬する父ってなんて奴な んだろうと思った。 自分にいった。大丈夫人間だから。 そう思うのはふつうだよ。 するとその感情は去っていった。

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感情は拒絶すれ ばするほど強化 される ここにはパラドックスがある。 感情というのおは、拒絶すればす るほど強化される。 その代わりにそれを受け入れ、感 情を感じ、感情を許していくと入 っていき、消えていく。

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「心から涙を流すことを知ら ない者は、本当に笑うことも 知らない」 ゴルダ・メイア

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ではここで実験です。 これからの10秒間、ピンクのゾウ について考えないでください。 もう一度言います、ピンクのゾウ について考えないでください。

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拒絶しない。 まずは感情を受 け止めること 消そうとするとどんどん鮮やかに なっていく。 これは感情も一緒。 嫉妬、不安感、これもなかったよ うにしようとすると、拒絶すると 強くなっていく。 まずは受け止めるということをす ること。

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聴衆の前でナーバスになったとき 20年前、私の同僚は先生になるという目的を持っていた。私は聴衆の前に立つと とてもナーバス。で、自分自身にナーバスになるなよって言い聞かせていた。 どうなったか? 先ほどでいう、ピンクのゾウがいっぱいいる状態。 そこで、ダニエルワグナーらからのリサーチ結果から、人間らしくあることを受 け入れ、きちんと感情を受け入れるようにしていった。 この登壇の前もナーバスだったが、それを受け入れたことでワクワクしている。 このあとにもまたナーバスになるが、それをまた受け入れる。

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諦めるではない 受け入れる 積極的受容

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受け入れること で、その後の行 動を選ぶことが できる。 受け入れるということは諦めるということと は異なる。諦めてTVをみていようと思うのと は違う。 今話していることは積極的受容。感情を受け 止めて、もっとも適切なアクションをとって いく。感情を経験することに何の間違いもな い。 こういった感情も自然の中の一部だと思う。 嫉妬心も自然なこと。 受け入れることで、その後どんな行動を選ぶ かということができるようになる。 嫉妬心があっても、私は人として行いをなす ことができる。

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恐れと勇気 これもORでは なくAND 勇気というのは、恐れを感じる とともに、それをやってみる、 それが勇気 勇気というのは恐れを持っていな い状態ではない。勇気というのは 恐れを感じるとともに、それをや ってみる、それが勇気。 恐れを受け止めない人は、行動を することはない。恐れを受け止め た人ほどより勇気ある行動ができ る。 人間であることを受け入れれば、 怒りの感情を持つ。それを受け止 められる人ほど、他の人に寛容に なれる。

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感情を受容する ことが 幸福の基盤 幸福というのは痛みのある感情 と心地よい感情、両方を受け止 めること 一方、その感情をおさえようとす ると、自分自身はそれにとらわれ てしまうことになる。 だから、感情を受容していくとい うことは幸福の基盤となるもの。 これが、ANDの素晴らしさ。 幸福というのは痛みのある感情と 心地よい感情、両方を受け止める ことである。 これが満たされた人生につながる。

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なぜ感情の受容が 大切なのか?

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https://www.ted.com/talks/brene_brown_on_vulnerability?language=ja 傷つく心の力 ブレネー・ブラウン ブレネー・ブラウンは、ヒューストン大学ソーシャルワーク大学院の研究者である。 勇気・心の 弱さ・恥・共感などについて研究を行っている。執筆した書籍はニューヨーク・タイムズのベス トセラーリストに幾度も登場している。世界的な講演大会TEDにも幾度も講演し、2010年の「傷 つく心の力」では再生数がトップファイブに入っている。

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研究から知ったのですが 、人間は選択的に感情を麻痺させるこ とができません。というのも「これが悪の元凶」― これが心のもろ さ、悲しみ、恥、恐れ、失望などと特定できないからです。 Brené Brown|TEDxHouston ブレネー・ブラウン 傷つく心の力

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感情を麻痺させることなしに、こうしたつらい気持ちを麻痺させ られません。選択的には麻痺させられないのです。だからそうし た気持ちを麻痺させるとき、同時に喜びや感謝の意や幸福も、 同時に麻痺させてしまうのです。

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つらい気持ちを避 けようとすると、 どうなるのか?

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中毒になって感覚を麻痺させる。 それが原因に、現代は史上もっとも借金漬けで、太っていて、 依存症が多く、薬物治療に頼る集団です

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私達は不確かであるすべてのものを確かなものにしようとします。 痛みや不快の解放をする手段に非難があります。

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「私が正しくてあんたが間違っている、だまれ」 恐れれば恐れるほど心はもろくなります。 それがまた恐れをよぶのです。これは今日の政治のようです。 論議なんてもはや存在しません。対話も存在しません。 あるのはただの非難です。

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私達は危険なほど完璧を求めます。 私はこの絵のようにきれいにまとまった完璧な人生を求めていま すが、人生はそんな簡単ではありません。

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より完璧に近づくためにどうしたらいいかと考えた結果、 私達が思い付くのはお尻から脂肪を取って頬に注入することです

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最も危険なのは、私達が子供に完璧を求めることです。 子供はこの世に誕生した瞬間から、困難に直面しています。生ま れてきた子供を抱きながら、「なんてかわいい子なのかしら。完 璧ね。私はこの子を完璧な人間に育てる使命がある。」などと考 えないことです。それは間違っている。

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ただこう言えばいいのです 「あなたは完璧じゃない。あなたの人生は困難の連続でしょう。 でも、あなたはとても愛されている存在なのよ」 それが私たちがするべきことです。 そのようにして育てられるならば、私達が現在直面している

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社会問題を解決する為にこんな方法もあります。

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まず、弱みを見せて自分が傷つくかもしれないリスクを負うほど に、自分自身を心の底から さらけ出すこと、心のもろさもさらけ だすのです。

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そして、ありのままを愛してください。 例えそこに何の保証や見返りがないとしてもです。 子を持つ親として、これがいかに難しい注文なのかは百も承知しています。

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例え恐れを感じても、そこに感謝と喜びを見出してください。

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「こんなに愛して裏切られないだろうか?」「これに全てを賭けて、もし 失敗したら?」「こんなに大胆に行動を起こしても大丈夫だろうか?」。 こんな感情を抱くとき、先に起こるかもしれない最悪の事態ばかりに捕わ れず、「なんて自分は幸せ者なんだろう。こんなにびくびくと怖がること が出来るなんて、頑張って生きている証じゃないか!」と言うのです。

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ただ立ち止まってこう言うのです。 「なんて素晴らしいんだろう、 この心のもろさを感じることが生きていることだから」と

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一番大切なことは、皆さんはそのままの自分で良いのです。

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「私は私でいいんだ」と思うことが出来れば、私達は罵り合いを やめて、お互いの話を聞くようになる。 私達は周りの人にもっとやさしくなれる。そして私達は自分自身 に対してもやさしくなることができるのです。

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愛を信じ、強い帰属 意識を持っている人 たちの共通点

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自分は価値のある人間と信じ ている 自分が愛されるに値すると 信じている

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その彼らには共通 して勇気がある

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勇気(courage)とは 不完全である自分 を受け入れること 勇気(courage)の元々の意味は「健康なここ ろ」で、嘘偽りなく自分の物語を語ること、 です。つまり、自己信頼感に溢れる人々と は、不完全である自分を受け入れる勇気が ある人々を指します。彼らはまず自分を大 切にし、それから他人も大切にします。 私達は自分にやさしくなることが出来なけ れば、他人にやさしくなることは出来ませ ん。そして、彼らは人とのつながりを持っ ている。人とのつながりを真の意味で築く ことは容易くありませんが、彼らは嘘偽り ない「真の自分」をもって他者とつながり を築いているのです。彼らは自分以外の何 者かになろうとすることはありません。こ れが人とこころを通わせる為の鍵です。

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自分の弱さをさらけ出すことを良しとする 更に彼らに共通して見られたのはこれです。自分の弱さをさらけ出すことを良しとし ている点です。 彼らは傷つくことを良しとし、弱い自分を受け入れています。傷つくことが素晴らし いだとか、傷つくことは耐えがたいなどと言ったりしません。彼らはただ、時に傷つ くこと、弱さを見せることは必要不可欠であると言っているのです。彼らは相手が真 剣に自分のことを想っているのか、同じ気持ちかどうかわからない段階で、先に好き な相手に「愛してる」ということが出来る。 つまり、彼らは上手く行く確証がない段階でも行動を起こすことが出来る。結婚まで 行き着くかわからない恋愛関係でも、真剣に相手に尽くす。未来の保障がなくても、 先がどうなるかわからなくても今を見て行動を起こすこと、これが彼らの信念です。

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マインドフルネス

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マインドフルネ スを通じ、感情 の身体的な面を 観察する 人間らしくいるということを感じ る。瞑想をします。マーク・ウィ リアムズ、ジョン・カバットジン らの研究によるマインドフルネス。 マインドフルネスは抑うつ状態を 経験し、またその後戻ってしまう ことを軽減する。あらゆる依存を 軽減すると言われている。

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幸せの習慣 マチュー リシャール

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怒りを直視すると、それは朝日を浴びた霜のように消えてなくな ります。それを何度も繰り返していくうちに、怒りはだんだん小 さくなっていくのです。そしてしまいには、怒りを感じても、空 を渡る鳥のように心をかすめるだけで痕跡も残さなくなります。 https://www.ted.com/talks/matthieu_ricard_on_the_habits_of_happiness/transcript?language=ja Matthieu Ricard|TED2004 マチュー リシャール 幸せの習慣

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これが心の訓練の基本です。時間はかかります。なぜなら心の癖 や欠点を積み重ねるのに時間を要したように、それを解きほぐす のにも時間がかかるのです。しかし他に方法はありません。 https://www.ted.com/talks/matthieu_ricard_on_the_habits_of_happiness/transcript?language=ja Matthieu Ricard|TED2004 マチュー リシャール 幸せの習慣

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瞑想をしましょう

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感情は身体に現れる 感情の身体的な面をみていく。ストレスは体のどこで感じますか?痛みのある感 情はどこですか?どんな感情も身体的なものとしてでる。 感情を経験している、これを肉艇的などこで感じているのか観察し、友達になる、 受容する。 人間らしくいることを受容するということ。幸せな人生というのは、不幸な部分 を受容するということ。 では、瞑想してみましょう。 この瞑想で体を観察する、感情を観察し受け入れていく。これが受け入れるとい うこと。

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まず身体が反応する 眼耳鼻舌身意に 外部内部の刺激が接触す ると 身体感覚が生じる 引用:脳科学からみたマインドフルネスとコンパッション 京都大学大学院 藤野正寛

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感情と身体感覚 感情地図(Nummenmaa et al., 2014)

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第2話につづく